織田信奈の野望~うつけ姫の弟~(凍結)   作:ホークス馬鹿

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30話


30話

織田軍本隊が撤退する様子を眺めていた信忠。

すると、後ろに人の気配がしたので振り返ると

 

信忠「まだ残っていたのか、竹千代。それに・・・何でいるんだ、良晴。」

 

元康と良晴がいた。

 

元康「三河が独立できたのも、ここにいるサル晴さんのお陰でもありますが、勘九郎兄様のお陰でもあります。それに、かつて尾張での人質生活の時、吉姉様と一緒に良くしてくれました。そのご恩返しを・・・」

 

良晴「ダチのお前を死なせねー。だから・・・!」

 

信忠「気持ちだけ受け取っておく。だから早く行け。」

 

元康「けど・・・」

 

良晴「だがよ・・・」

 

信忠「この日の本が統一したら、元康、姉上と俺はお前に任せるつもりなんだよ。」

 

元康「え・・・?」

 

信忠「お前には、それが出来る。そして良晴。お前はいつか未来へ帰ってしまうかもしれねーが、それまでに姉上をしっかり支えなきゃいけねー。ここで死ぬのは俺が許さねー。」

 

良晴「信忠・・・」

 

信忠「だから二人とも、生きろ。姉上の為に・・・」

 

それを聞いて、元康と良晴は胸が締め付けられる思いがした。

 

元康「で、でしたら半蔵さんを残していきます。本人も希望していますから!」

 

信忠「半蔵が?何で?」

 

元康「勘九郎兄様の忍び、百地三太夫は、半蔵さんと同郷なのです。」

 

信忠「・・・分かった。」

 

そして、良晴が信忠に近づき

 

良晴「死ぬんじゃねーぞ。信奈の・・・そして、お前の事を最も愛している勝家の為に・・・!」

 

拳を突き出した。

 

信忠「あたりめーだ!俺は殺しても死なねーからな!」

 

これに信忠はそう言い、良晴の拳に自身の拳を当てた。

そして、元康と良晴は、その場を後にした。それと入れ替わりに

 

可成「若!」

 

可成達が現れた。

 

信忠「三左達・・・準備は出来たか?」

 

可成「いつでも!」

 

長可「殿、準備万端だぜ!」

 

秀隆「いつでも行けます!」

 

信忠軍団兵士「「「我らいつでも、信忠様と共に!!」」」

 

信忠「良し・・・!」

 

可成「若。権六からこれを・・・」

 

その時、可成は先程勝家に渡された二雁金の刺繍がされてあるお守りを信忠に渡した。

 

信忠「二雁金・・・六か・・・」

 

可成「はい・・・」

 

それを見て、信忠はギュッと握り締めた。

 

信忠「行くぞ!!」

 

「「「おおおおっ!!!」」」

 

北から朝倉軍2万。東近江から浅井軍1万5千。ここに、歴史とは違うが、『金ケ崎の退き口』が始まった。

殿を務める信忠軍団5千の役目は、少しでも敵の追撃を食い止める事。その隙に信奈達は浅井領、朽木谷を強行突破し京を目指す。それしか脱出の術はなかった。

 

そして、朝倉軍が近付いてきた。

 

山崎吉家「織田軍の殿が見えたぞ!一気に踏み潰すのじゃー!!」

 

しかし

 

ドドドドォォォン!!

 

鉄砲隊に止められてしまった。

 

山崎吉家「怯むな!種子島に次弾を込めるには時間が掛かる!今のうちに突いて斬り込め!」

 

そう言ったが

 

ドドドドォォォン!!

 

間髪なく銃弾の嵐が来たため

 

山崎吉家「ば・・・馬鹿な!?何故、こうも早く・・・ッ!?」

 

朝倉軍は完全に足止めされてしまった。

 

 

 

 

信忠軍

 

 

 

 

 

信忠「良し次!」

 

ドドドドォォォン!!

 

可成「こ・・・これは・・・!」

 

信忠「種子島の弾込めの時間を補うための策だ!三列に構え、最初の列が射撃をする間に残りの二列が準備をし、順番に前に出て連続で撃つ。つっても、これはただの思いつきだがな!」

 

秀隆「流石殿です・・・!!」

 

長可「殿!敵が浮き足立ちました!」

 

信忠「良し!三太夫!!」

 

三太夫「はっ!」

 

信忠「美濃に行ってくれ!蝮を近江に動かすんだ!」

 

三太夫「それは・・・!」

 

信忠「浅井が浮き足立てば、それだけ皆が生き残る確率が上がる!頼む!」

 

三太夫「承知!」

 

信忠「それと・・・長政達の事だが・・・」

 

三太夫「その事でしたら、我が配下の者が見つけるはず。必ずや、お二方をお助けします!」

 

信忠「・・・そうか。」

 

三太夫「主、ご武運を!」

 

そう言い、三太夫はその場を後にした。

 

信忠「行くぞ、お前ら!!」

 

可成「はっ!若のお命は、この三左がお守り致す!!」

 

長可「あたしもだぜ!!」

 

秀隆「私も、殿をお守り致します!!」

 

信忠軍団兵士A「信忠様は、儂らもお守りします!!」

 

信忠軍団兵士B「信忠様と我らは一心同体じゃ!!」

 

「「「おおおおっ!!!」」」

 

信忠「・・・ったく。お前らは・・・」

 

半蔵「あなたは不思議なお方ですね。こうも人を魅了する・・・」

 

信忠「半蔵か・・・三太夫とは同郷だってな。」

 

半蔵「以前、伊賀にて共に修行し、忍びの技を極めんとしていました。」

 

信忠「・・・そうか。なら半蔵、お前も頼りにしてるぞ。」

 

半蔵「はっ。」

 

信忠「良し!敵を一人たりとも通すな!!一人でも多く斬り殺せ!!」

 

「「「おおおおっ!!!」」」

 

そして、信忠は星切を抜いて自ら先頭に立って、朝倉軍に斬り込んだのだった。

 

 

 

 

 

織田軍

 

 

 

 

 

織田軍本隊は、朽木谷の前まで来ていた。

 

長秀「これより、朽木谷に入ります。この難所を抜ければ、京まで一直線です。」

 

良晴「頑張ろうぜ、信奈。」

 

光秀「はい。京まで行ければ、何とか・・・」

 

信奈「そうね・・・」

 

すると

 

勝家「信忠様・・・」

 

勝家は、涙を浮かべながら信忠に貰ったお守りを見て

 

勝家「姫様・・・私は・・・信忠様の元へ戻ります。信忠様の居ない世界に・・・生き残っても・・・」

 

そう言い始めた。

 

長秀「しっかりなさい、勝家!」

 

良晴「信忠はまだ死んじゃいないぜ!」

 

他の皆が、勝家を励ますが

 

勝家「死ぬぞ!いくら信忠様が強くても・・・信忠様率いる子飼いの兵でも、あんな大軍じゃ・・・」

 

勝家は涙を流すだけだった。

 

良晴「信忠は、自らの意志で残ったんだ!信奈のために・・・!そして勝家、特にお前のためにだっ!!」

 

それに良晴は、涙を浮かべて言ったが

 

勝家「もう沢山だ!!あの大軍じゃ、いくら信忠様でも無理だ!!私が生きても・・・信忠様が・・・いないんじゃ・・・!!」

 

勝家は崩れ落ちて泣いてしまった。

それを見た信奈は

 

パァンッ!

 

涙を浮かべながら勝家の頬を叩いたのだった。

 

信奈「しっかりしなさい、勝家!信忠は・・・勘九郎は・・・私は勿論、特にあなたのために残ったのよ!あなたが生きなきゃ、勘九郎が残った意味がなくなるわ!!」

 

勝家「姫様・・・」

 

信奈「あの子はきっと生きて帰ってくる!!私はあの子を信じる!!あなたがあの子を信じないでどうするの!!」

 

勝家「・・・。」

 

久秀「信奈様。朽木谷の領主、朽木元綱は優柔不断な男です。私が味方に付けて、京へ安心して撤退できるようにします。」

 

信奈「頼むわ。」

 

そして

 

長秀「さあ、行きましょう勝家。」

 

長秀は勝家を立ち上がらせ

 

勝家「しかし・・・」

 

長秀「誰もが必死なのです。信忠様の思いはただ一つ、姫様とあなたを逃がすために・・・」

 

長秀「決して無駄にしてはいけません。そして、戻ってくることを信じましょう。」

 

優しく抱き締めたのだった。

 

勝家「信忠様・・・」

 

これに、勝家は長秀の肩に顔を埋め、泣いたのだった。

そして、朽木元綱を寝返らすことに成功した信奈達は、朽木谷を突破し、無事京へ辿り着いたのであった。




投稿出来ました。

アニメと漫画を見て、アレンジしてみました。

今日は映画五等分の花嫁を観ました。

上手く書けたでしょうか・・・?

それでは、また。
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