正徳寺
道三「うーむ、遅いのう・・・。」
光秀「道三様、外交の席でその格好はやはりマズイです。」
と、光秀は道三の普段着に近い格好を諫めた。しかし、
道三「相手も同じじゃろう、余計な気遣いをさせぬのも、器というものよ。」
と返したのだった。それを聞いた良晴は、
良晴(ヤッパ見てたのか・・・。)
と思った。そして、光秀を見て、
良晴(にしても、隣の女の子は可愛いなぁ・・・。)
と思い、手を振ったのだが、無視されたのだった。そして、
信奈「待たせたわね、蝮!」
そう言って、部屋の扉が開いた。するとそこには、
道三「何と・・・!?」
光秀「!?」
良晴「嘘!?」
絵に描いたような美少女と美少年がいた。
勝家(信忠様の格好・・・、素晴らしい///)
・・・若干一名は妄想していたが。
道三「ど、ど、ど、どうして?いやしかし、何という美少女と美少年。」
信奈「うふっ。度肝を抜かれちゃった?」
と言った。これには道三は唖然としてしまった。その反応に満足した信奈は、
信奈「であるか?」
と悪戯成功という表情だった。一方の良晴は、
良晴(何なんだよチクショー!?ぶっちぎりじゃねーか!)
と見惚れていた。
道三「何故着替えを?」
信奈「美濃の蝮に会うんだもの。いつもの格好じゃマズイでしょ。」
道三「なるほどな。」
しかし、
信忠「ふむ・・・。」
信忠は、部屋に入るなり、柱にもたれかかったのだった。これには、
道三「む!?」
信奈「信忠⁉︎」
勝家「!?」
良晴「ちょっ!?」
周りは驚いてしまった。それを見た光秀は、
光秀「信忠殿!!ここにおわしますは、美濃国主、斎藤道三ですよ!!」
と信忠を注意した。
信忠「何を言うか、先程俺達をこそこそと見ていた奴だ。そんな奴は俺が尊敬する斎藤道三にあらず。そのような者に敬意を払う必要はねーよ。」
と言ったのだった。これには周りは驚き、ハラハラとした。すると、
道三「はっはっはっは!!これは一本取られたな!!スマンのう、どのような者か見て見たくて、あのような事をしたのじゃ。許してくれ。」
道三は高らかに笑い、謝罪したのだった。
信忠「そうですか。それでしたら、こちらも非礼をお詫びします。お許し下さい。」
そして、信忠も謝罪した。
良晴(ま、まさか、信忠は気付いてたのか!!気付いてたから、俺の指示を聞いたのか・・・!!)
これには、良晴は驚いてしまった。そして、会見が始まった。
道三「随分と鉄砲を揃えたようじゃな。」
信奈「これからは鉄砲の時代よ。ここにいる弟も同じ考えよ。」
道三「南蛮の玩具と揶揄する者も多いぞ。」
信奈「そういう大口を叩いた自称豪傑野郎も、ウチの足軽が一発で倒すわよ。尾張の兵は、弟の子飼いの兵を除いたら日本一弱いけど、鉄砲さえあれば、たちまち日本最強だわ。」
これを聞いた良晴は、
良晴(この考えが、いずれ戦国最強の武田騎馬隊を滅ぼすのか!やっべえ、武者震いがしてきた!!)
武者震いをしていた。
道三「ワシと同盟した後、狙うは今川の駿河かのう?」
その時、道三は信奈と信忠に今後の予定について尋ねた。
信奈・信忠「「いいえ・・・/いや・・・」」
信奈・信忠「「美濃よ/だ。」」
これには、光秀と勝家は絶句した。
道三「ほほう、何故拘る?」
信奈「蝮が美濃を取った理由と同じよ。」
信忠「美濃を制する者は、天下を制する。美濃は東と西を結ぶ、この日の本の中心だ。ここに難攻不落の城を築けば、天下は貰ったも同然だ。」
信奈「そこに商人が自由に働ける豊かな国を作る、それが斎藤道三の野望だったんでしょ?」
これには、
道三「全てお見通しか。」
とお手上げだった。そして、信奈と信忠は立ち上がって、
信奈・信忠「「美濃は私達が貰うわよ/俺達が貰うぞ。」」
と宣戦布告した。これには双方武器を構え殺伐としたが、道三と信忠がそれぞれ手で制した。
道三「渡すと思うてか?」
信忠「蝮の夢を引き継ぐと言ってもか?」
道三「何じゃと?」
信奈「日本を乱れさせた古い制度なんか全部壊して・・・」
信忠「南蛮にも対抗できる新しき国に生まれ変わらせる!!」
そして、
信奈「私が!」
信忠「俺が!」
信奈・信忠「「見ているのは世界よ/だ!!」」
と道三に述べた。これを聞いた良晴は、
良晴「おお!!クソ生意気だけど、お前達なら天下を取らせても良いぜ!!」
興奮しながらそう言った。すると、
道三「ふははははっ!!そなた達の目は既に海を飛び越えておったのか?」
と言った。
道三「そなた達は正しい。だが、信忠はともかく、信奈、お主には誰も付いて来まい。うつけ呼ばわりされておるのがその証拠じゃ。」
それに対して、
信奈「それでも進むだけよ。」
信忠「俺は、姉上を信じ、自分を信じて進むだけだ。」
と言った。
道三「立ちはだかる者をなぎ倒して、か?」
信忠「ふっ、今さら何を言うか。」
これには、信忠はそう言った。すると、道三は立ち上がって、
道三「手始めが美濃ならば、受けて立つぞ。」
そう述べた。
信奈「・・・臨むところだわ。」
信忠「ふっ。」
その時、
良晴「待て待て待てえーっ!!」
と良晴が会見に割り込もうとした。これには、
勝家「この馬鹿!!斬られたいのか!?」
勝家が止めたのだった。
信忠「!?」
信奈「下がりなさい、サル!」
良晴「斎藤道三!俺にはアンタの考えが分かる!美濃の将来が見えている癖に、ひねくれてるんじゃねー!」
信奈「何言い出すのよ!」
信忠「コイツ・・・!」
道三「座興じゃ、言わせてみようぞ。」
勝家「サル・・・。」
良晴「大丈夫だ、任せてくれ。」
そう言って、良晴は道三の前に立った。そして、道三は良晴に刀を突きつけ、
道三「デタラメを抜かせば、首が飛ぶぞ。」
と言った。
信奈「詫びなさい、サル!今ならまだ・・・」
良晴「道三、アンタはこの後家臣にこう言うんだ。『ワシの子供は、尾張の大うつけの門前に馬を繋ぐことになる。』ってな。」
これには、
道三「な、何と!?」
道三は驚いたのだった。
良晴「つまり息子は信奈と信忠には勝てないと分かってるんだ。アンタ自身がな!」
そして、両者は睨み合った。その上には、
五右衛門「・・・。」
五右衛門がいつでも攻撃できるよう、準備をしていた。
道三「ふはは。小僧、どうやって我が心を読んだ?」
良晴「俺はただ知っていただけさ。」
道三「何?」
良晴「俺は未来からやって来た。アンタは信奈に美濃を譲る事になり、そうしなきゃ、これまでの人生が無駄になっちまうからな。斎藤道三の夢を継げるのは、織田信奈とその弟の信忠だけだ!」
道三「小僧・・・。」
そして、道三は刀を下げ、
道三「ワシの完全な負けじゃな。」
と言った。
信奈「えっ?」
信忠「蝮・・・。」
道三「まさか、未来から来た男とはのう。」
良晴「今から450年程先さ。そこじゃ斎藤道三は、戦国の有名人だよ。」
道三「そうか?ワシは後世にまで名を残せたのじゃな。」
そして、
道三「この蝮、貴様のおかげで最後の最後に素直になる事が出来たわい。」
と言い、信奈と信忠に目を向け、
道三「信奈ちゃんと信忠のためじゃ。この場で、譲り状をしたためよう。」
信奈・信忠「「!!」」
道三「ワシはそなた達に、我が義娘信奈とその義息子信忠に、美濃を譲る!」
と言った。これには、
信奈・信忠「「であるか?」」
と言ったのだった。かくして、尾張と美濃は同盟を結ぶことになったのですが
義龍「血迷ったか、親父殿!?俺は絶対に認めんぞ!」
義龍は受け入れなかったのだった。
信奈「一応、褒めてあげるわ。アンタのおかげよ。」
良晴「ちゃんと顔見て言えよ。」
信奈「う、うるさいわね!ほら、さっさと草履、帰るわよ!」
すると、
良晴「ああ、これか?」
そう言って、良晴は自身の懐から信奈の草履を取り出した。
信奈「な、何でそんなところに入れてんのよ!?」
信忠「これはさすがに・・・。」
良晴「こ、これは誤解だ!履いたときにヒヤッとしたら可哀相だなって!」
信奈「私の足の匂いに興奮してたのね?そんな高度な変態、初めて見たわ!」
そう言って、信奈は刀を抜き、
良晴「ひっ!!」
信奈「最早生きているのが罪、ここで手打ちよ!」
と言い、良晴を追い掛けたのだった。
信忠「姉上、楽しそうだな。」
勝家「そのようですね。しかし、信忠様のあの行動、肝が冷えましたぞ!」
信忠「ん?あの行動?」
勝家「柱にもたれかかった事です!もしもの事があったら、私はどうすれば良いか!」
信忠「あはは、それは悪かったな。スマンスマン。」
そう言って、信忠は勝家の頭を優しく撫でた。
勝家「あっ、ちょ・・・!?はあ、信忠様は・・・。」
そう言って、勝家は信忠に寄り添い、背中に手を回して信忠の胸に顔を埋めたのだった。その様子を見た良晴は、信奈に追われてる中、目に血の涙を流したのは内緒である。
投稿できました。
有名な正徳寺の会見ですね。でも、斎藤義龍は本当は相当優秀な人物であって、道三も非常に後悔したという話が残っております。
実際信長も、美濃を取るのに非常に苦労しましたからね。
寿命に恵まれていれば、信長の美濃平定は倍以上掛かったか、攻め落とすことが出来なかったと言われております。
もう少し評価して欲しいですね・・・。
そ、それでは、また!!