規格外の風、その名はマルゼンスキー。   作:蒼井みこと

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付いた名はスーパーカー。

規格外のスピードを誇るウマ娘、マルゼンスキー。

「別の世界」では「朝日杯3歳ステークス」を圧倒的な速さで勝利、後のレースでも連戦、戦勝という「規格外の強さ」も相まって1970年代に起きた外国車ブームの中で「スーパーカー」の異名を持っている。

そしてこの世界でもまたスーパーカーの異名を持っていた。

これはマルゼンスキーと一人のトレーナーが互いに気が合い、一人のトレーナーとして、一人のウマ娘としてかけがえのないパートナーとなってトゥインクル・シリーズをかっ飛ばしていく二人の物語である―。

 

ウマ娘達にとって一番肝心な一大行事である「選抜レース」。

彼女達にとって「トレーナー」は最も必要ともいえる、いわば車で例えるなら自身が車で、その車のエンジンを掛けるための鍵を手にする試験が行われていた。

その鍵を手にするため必死に挑むウマ娘の中で圧倒的なスピードでコースを駆け抜ける一人のウマ娘がいた。

「さあ、まだまだ飛ばすわよ!!」

 

 

その彼女の名はマルゼンスキー。明るく、優しい先輩ということもあり後輩のウマ娘からは絶大な信頼を寄せられているウマ娘の一人だ。

 

 

しかし、その魅力に惹かれているのは彼女らだけではなかった。

 

(なんてバカッ速さだ....!あれじゃまるで車と同じじゃないか...!)

 

一人のトレーナーが圧巻しているところに周りのトレーナー達もまた圧倒されている。

 

 

「おいおいなんだありゃ!?あんな規格外のスピードを持つウマ娘がいるだなんて!?」

「ありゃウマ娘の域を通り越してるわ.......!?」

 

 

そんな誰もが驚いている中肩に同僚手が置かれた。

「お前もあの娘にベタ惚れか?」

その同僚は俺にいつものちっこい飴を渡してきた。

「あっ、サンキュー」

 

「あの娘の名前はマルゼンスキー。高等部でスゲー人気あるウマ娘だ、まあウマ娘達のお姉さんってとこだなぁ」

 

「だが」

 

同僚はため息をつく。

 

「あの娘は諦めな、俺ら新人トレーナーにとっちゃ高嶺の花ってやつだ。なんたって...」

 

ふと同僚は少し離れた所に目を向ける。

 

「あのエリートと言われた先輩でも振り向かせないんだぞ?」

 

その人は数多のウマ娘を勝利へ導き、理事長でも絶賛するレベルの人だ。

チラッとだがそのトレーナーがスカウトしたが彼女に断られた、というのは聞いたことがあった。

 

「あんなすごい人がスカウトしてもダメだったのか...あの娘はじゃあ何を目標にして...?」

 

そうしているうちに実況から圧倒的という言葉を言わせるほどの結果を残しゴールインした。

 

「おい、見てみろよあれ」

 

同僚の指差す先にマルゼンスキーの元にたくさんのウマ娘が集まった。

 

「な?すげえ人気っぷりだろ?あれがマルゼンスキー様よ」

 

(スゴいな.....あの速さといい人気といい....!)

 

心の内から彼女をぜひスカウトしたいという気持ちがいっぱいになった!

 

....が、俺が彼女のとこへ向かおうとしたとき同僚がひき止めた。

 

「だからやめとけっつうの!よーく見てみろよ」

 

そうこうしているうちにたくさんの心を打たれた新人トレーナー、中堅クラスのトレーナーなどが彼女を取り囲んだ

 

「見事な走りっぷりだ!ぜひ一緒にビッグを目指さないか!?」

 

「君なら間違いなく三冠ウマ娘を目指せる!私と一緒に最強目指しましょ!」

 

(スゴいな....先輩方まで飢えた獣のような顔してスカウトしてる...)

 

そんななかあのエリートトレーナーがマルゼンスキーの前に立った。

 

「ほぉ~らお出ましだエリートさんがよ」

 

同僚が飴を転がしながら笑って見ていた。

 

「さすがだな、マルゼンスキー。...何度目のスカウトかは忘れたがぜひ私に担当させてくれないか?」

 

「あら、あなたはえ~っと...確か尾崎さん、よね!うーん...」

 

マルゼンスキーは考え込んだポーズを取る。

 

(あの娘は考え込んでるように見えるけどきっとそうは思ってないはずだ...!)

俺は無意識に彼女のところへ同僚を振りほどいてまで歩いていった。

 

「あっ!おいっ、無茶だってバカ!!.......ったくああいうところは度胸あるよな...」

 

「ううん、ごめんなさい。大きいことっていうのは良いことだけど...いつも情熱的なお誘い、ありがとね」

 

(やっぱり彼女は鼻っから誘いを断るつもりだ...)

 

そうしてると肩をツンツンとさっきマルゼンスキーの元へ集まった後輩のウマ娘の一人がつついてきた。

 

 

「ねえねえ、あなたはマルゼン先輩を誘わないの?」

 

「先輩ってどうしていろんなトレーナーさんのお誘い断っちゃうんだろ...あの尾崎トレーナーさんだなんてエリート中のエリートだっていうのにね」

 

「きっとトレーナーさんよりとは違う、もっと凄いところ狙ってるんだよ!!」

 

 

「いや、それは多分違うよ」

 

 

 

 

 

次回へ続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ウマ娘プリティーダービーをプレイしていろんなウマ娘に魅了されたなかでも最も推しであるマルゼンスキーの物語を第1号として書いてみることにしました!
ストーリーからも少し中身を使わせてもらいました(笑)
オリジナルキャラである同僚(名前は決めてません)、エリートトレーナーの尾崎は今後の物語に大きく関わってきます!ぜひ、今後ともお楽しみに!!
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