無限ループゴルシがトレーナーに依存する話   作:素直にリボガンに発狂(半ギレ

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一話

どうにも最初の頃の記憶ってのは曖昧だ

 

なんてたって時間にしたら多分300年くらいは前の話だからな

 

あの頃のゴルシ様はアルダンくらいお嬢様してたと思う

 

血筋も金も持ってるっていうせい良いとこのお嬢様ってやつだった

 

当時は外すらまともに出た事無かったから全部新鮮でな、楽しく走った記憶があるわ

 

世間をしらねぇままトレセン学園に来て、スカウトされてそのまま走って、まぁなんとかGⅡ勝ったくらいの成績残して走り終って、学園卒業でトレーナーとの涙のお別れって感じだったかな?

 

そんで、卒業したはずなのに次の日入学初日に戻ってんだ、おっかしいだろ~?

 

そんときゃ結構パニックになってな、状況が全然わかんなかったし知り合いに頼っても全然こっちの事覚えてねぇ

 

原因も何もわからねぇけどとりあえず人と話せば話す程アタシだけが浮いてんのがわかった

 

そんでそん時はどうしようもないから無理矢理こう考えたんだ

 

GⅠも取れなかったしきっと女神様がやり直しのチャンスをくれたに違いないから頑張るかって無理矢理納得したんだ

 

そんでまた走ってなんとか宝塚に勝って心残りも無く卒業ってなった時

 

やっぱりまた最初に戻されたわけよ

 

そんときゃさ、そりゃーキツかったわけよ

 

仲良かったヤツとかトレーナーとかまた全員私の事忘れてんだわ、でもよぉ周りからすればアタシのが狂ってんだろ?

 

自分のほうが周りとズレてんだからアタシが初対面のフリして周りと合わせなきゃいけないってのはわかってんだけどよ、こう、いきなりそうなるとやっぱ結構キツくてな

 

でもダチもトレーナーもみんな初対面だから相談とかできる相手もいなくてよ

 

世間知らずのお嬢様なゴルシちゃんにはどうしたらいいか本当にわかんなかったんだわ

 

結局呆然として自室でメソメソするしかできなかった

 

で、ずっとそうしてるわけにもいかねーじゃん?

 

泣くのを止めていつものトレーナーにスカウトして貰おうとしたら最初の模擬レースがもう終わっててな

 

いつも一緒だったトレーナーもこのゴルシ様とは別の相棒がいたんだよ

 

今思えば当たり前なんだけどよ、当時はあんだけ一緒だったのにトレーナーまでなのかって辛かったの覚えてるわ

 

んで仕方なく違うトレーナーと走る事になってなぁ・・・

 

まぁ紆余曲折あってまたまた三年間を走り抜いて、友達とかも新しいヤツができてな

 

なんとか大団円で終わる・・・ってハズも無く、また最初に戻されるわけよ

 

そりゃもう頭おかしくなりそうだったぜ、全員誰ももれなくこのゴルシ様の事を覚えてないわけなんだわ

 

まぁでも覚えてないもんはしょうがねーし、どう考えても周りのヤツのせいじゃなくてアタシがおかしかったからな

 

どうしてこんな事になってんのか、どうやったら抜け出せんのかをもうレースとかそっちのけで調べまわってみたんだよ

 

つってもそん時はまだお嬢様だったんで、ネットとかで調べてオカルトとかそういうのを探ってみてたんだけどよ、やっぱりなんの成果もあがんねーんだよな

 

で結局、色々三年間引きこもって調べ続けても何の成果も得られなかった

 

で、やっぱりまた最初に戻されるわけなんだよ、またこれがキチ―んだ

 

寮に引き籠って好き放題やってた問題児筆頭のゴルシ様の事を忘れて、いつも怒ってたフジキセキが優しく寮の説明とかしてくんだぜ?

 

なんつーか、冷めてくる感じってーのかな、心が冷や水ぶっかけられたみたいになってさ・・・わかんねーかな、この感じ

 

んで、なんとなく寮にいるのが嫌になって学園飛び出してお嬢様一人でホームレス生活し出したんだ

 

まぁお嬢様だったゴルシ様には辛かったけど、ウマ娘でパワーはあったからか建築やってる土方のおっちゃんに拾って貰えたんだわ

 

其処で荷物運びしながら建築とかの事色々教わってさ、生活は辛かったんだけどよ、それまでの事全部忘れてさ、新しい人生ってのをやってみたら存外楽しくてな!

 

働いてラーメン食って、働いてバカやって、働いて色んな技術を教えて貰ってつう感じでさ!

 

ちょっと経ったら新しいヤツがまた入ってきて、今度はアタシが教える側になったりして、それがまた新鮮でな!そうやって時間忘れて毎日過ごしてたらさ

 

やっぱり三年目でリセットされたんだよなぁ

 

色々教えてくれた恩義ある親方とか、一緒に家作ったやつとか、リセットされてた時にもしものワンチャンに掛けて会いにいったんだけどよ

 

やっぱみーんなアタシの事忘れてんだよ

 

結局知ってるやつとか前ダチだったやつの所に行くと辛いんで、どんどん知らないヤツが多い世界に行くようになったんだわ

 

そんなんだから科学施設での作業とか工場で溶接の作業やったりとか、時にはファッションデザイナーとか、電気工事やラーメン屋、ライブの会場設営とかアイドルもやったな!

 

お陰でこのゴルシ様は本当に何でもできるぜぇ! 

 

いろんな人と仲良くやって、色んな事を教えて貰ったってわけよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁ・・・でもよ、最後にはやっぱ皆アタシの事忘れんだけどな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いい加減キツくてそろそろ頭おかしくなりそうだわ

 

そうやってもう生きているのが嫌になりつつずーっと繰り返してた

 

なんかおきねーかなと思って只管待ってみても只管3年間繰り返して結局リセットされるだけでさ、いつまで経ってもアタシに終わりが来ねーんだよ

 

しかたねぇから心を殺してずーっとぼーっとしてやり過ごそうとしたんだ、でも結局リセットされて体が元に戻っちまうと頭も回っちまうんだよな

 

何も考えない置物になる事もできやしなかった

 

本当にこのリセットをどうにかしないといけねぇ

 

でもこりゃ一体なんなんだ?どうすりゃこれから逃げられんだよ

 

こんな意味わかんねぇ事を解決出来るヤツなんて知らねぇから結局自分でリセットをどうにかする方法を探すしかねぇ

 

仕方ねぇから何回もリセットを繰り返して三年でいろんな宗教のトップになってみた

 

例えばさ、バチカンの地下にこういう超常現象について秘密の資料とか禁書とかありそうじゃん?

 

もう科学とかじゃ説明できる話じゃねーから、そういうオカルトを全部世界中ひっくり返して権力も使って調べ上げたんだわ

 

でも結局なんもわかんねぇって事がわかっただけだった

 

 

その次はレースでサクッとお金を稼いで町工場を買い叩いてさ、ゴルシちゃん有人ロケット打ち上げる計画を立てたんだわ

 

何回か何十回かリセットして、やっと有人飛行に成功したんだ

 

いつもリセットされた後は学園の寮にいっからさ、距離を離しまくっていっそ宇宙にでもいればリセットの範囲から逃げられるんじゃねーかって思ったんだよな

 

 

いつもリセットされる日に空高く打ち上げられたロケットに乗ってさ、高く高く飛び上がってさ、地球から段々と離れていってるわけよ

 

年甲斐もなくワクワクしちまってな、んでついに衛星軌道上に到達してそっから地球を見るとよ

 

そらもう本当に綺麗でなぁ・・・

 

んで、宇宙から見る地球に見惚れてると

 

またリセットされるわけなんだよなぁ、どうしようもねぇ

 

その後の周回でもっと地球から離れてみたりしたけど、まぁ結果は一緒よ

 

やっぱりリセットされんだ

 

もう死ぬ事もできねーし生き続ける事もできねーってんでいい加減そこでゴルシ様は諦めたわけよ

 

もうずっと永遠にリセットの中を惰性で生きて行くしかねーんだなって悟ったんだわ

 

飯も食えねえのは流石に御免だからとりあえず何もしないでも生きていけるトレセン学園の中でゆーっくりとダラダラし続ける事にしたんだ

 

おはよう、こんにちは、さようなら、ごきげんよう

 

そうやってアタシが手を出さなければずーっと同じ事を繰り返す学園を何十年も見てるともうトレセン学園の生徒がゲームのNPCとかに見えてきた

 

自分がプレイヤーっていうか違う存在に思えてきてな

 

暇なんでいつも楽しい事探してんだけど、ずっとおんなじ動作してるNPCを見ててもつまんなくて

 

最初は悪戯をして楽しんでいるだけだったんだけど、それも次第に飽きてきて、だんだんアタシの奇行もエスカレートしていっちまった

 

それでもリセットすれば全部元通りになっちまう

 

どんなに全員の記憶に残るようなどデカイ悪戯をしたって、全てのG1レースに勝利したって、学園をゴルシ帝国にしたとしても

 

ちょっと時間が経てば全部全部元通りで世は事も無し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だ~れもアタシを覚えてない、何やっても、何やらかしても、だ~れも覚えていてはくれない

 

 

頭がおかしくなってずーっと何年も笑い続けていたと思う、どんくらいの日数かなんて数えてないから多分だけどな

 

そんで、途中で笑うのを止めた

 

アタシが何かをしても何も変わらねぇし、無駄になるだけだ

 

いつまでも変わらねぇ箱庭の中であたしは腐っていくんだ

 

いつしか考えるのを止めようとした

 

けどリセットされて体が正常に戻っちまうとどうしても頭をまわしちまう

 

心をできるだけ殺して、毎日を過ごして生きてくのに必要な賞金をレースで稼いで、後はうるせーのが来ない程度に授業とかに出てなんとかやり過ごす

 

ほんとさ誰かに助けて欲しいって思うよ

 

 

でも突然狂って笑いだすようなマトモじゃないこのアタシに、助けを求められる相手なんていねーんだわ

 

そもそも誰もかれもアタシの事を忘れちまってる、覚えてすらいねーんじゃどうしようもねぇだろ?

 

そうだ、また宇宙にでも行ってみっかな

 

あの景色見ればまた100年くらいは頑張れるかもしんねぇしな!

 

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