無限ループゴルシがトレーナーに依存する話 作:素直にリボガンに発狂(半ギレ
その直後体を引っ掴まれてウマ娘のパワーでガクガク揺さぶられつつお前覚えてんのか!?何とか言えっておい!と問いかけられた。
しかしウマ娘のパワーにあらがえずなされるがままに揺さぶられる自分には口を開ける余裕すらなかった。
そうしているうちにやっぱり覚えてねーのかと言った彼女は何かを勝手に納得したらしい。
ウマ娘はこちらに声を掛けずに何処かに走り去っていった。
自分が話し掛けた言葉も我ながら意味不明だったが相手のあの子も気味わるがるでもなく必死な様子で覚えているのかと問いかけて来た。
実はあの子とあった事があるのだろうか?覚えていないだけでそういう事があったのか?
しかし自分は勉強漬けの毎日を送ってきた手前恥ずかしながらに女性経験が非常に乏しい。
少ない経験の中にあんな美女とのキスが入っていたのなら忘れはしないはずだ。
と…理性でそうはいいつつも浴衣姿の彼女が自分のほっぺたにキスをしたビジョンも覚えているしキスをされたとも本能的に確信している。
一体どうなっているんだこれは。
結局その子の事をずっと考えてしまい新人に割り振られた業務の事を思い出したのは就業時間もあとわずかになってからだった。
その子との再会はすぐに訪れた。
模擬レースで他の子をはるか後方に置き去りにした挙句勝った事を喜ぶでもなく難しい顔をしていた。
なんとなくその顔から眼を離せずじっと見つめていると向こうから話し掛けてきた。
前の奇妙な体験の事を話すのかと思ったらその事には一切触れなかった。
話したのはゴルシなんでも相談ダイヤルという謎の相談受付窓口が抱える問題から始まり、宇宙の脅威への対策会議、どーなつの真ん中を只管くりぬく仕事の話等の取り留めのない話だ。
なんだか妙な懐かしさを感じながら話相手をしていたらトレーナーはそういう真面目君だよなと苦笑しながら言われた。
ほとんど初対面な相手に失礼な態度を取られているが不思議と怒る気にはなれなかった。
お互いに笑いあいながらくだらない話をしつつ残りの模擬レースを観戦していく。
模擬レースが終わるまでにはお互いすっかり仲が良くなっていた、ウマが合うっていうのはこういう事を言うんだろうな。
そんなもんだから別れる直前のゴルシの、あんたアタシのトレーナーにならないか?という問いに二つ返事でおうと答えた。
トレーナーと担当ウマ娘の関係になっても一年目の俺達は気安い関係だった。
トレーニングをした後には一緒にラーメンを食べに行ったり、B級映画を見に行くのに付き合ったり、何故か一緒に漁に行ったり。
お日様が落ちる直前の夕暮れ時、行儀悪く割りばしを口で割ってラーメンを啜る自分の横で場違いに綺麗な所作で食べるゴルシに驚きを感じた。
ペアチケットを貰ったからと誘われたB級映画は意外に面白かった。
お互いに見た映画に興奮しつつあそこが良かったここも良かったと街の喫茶店でお互いに語り合った。
急に紙袋を被されて拉致られた先は漁船だった。
突然拉致られて混乱する自分に激しい檄を飛ばしてくるゴルシの指示に従いなんとなく手伝いをしてみれば大量の海の幸との出会いがあった。
ゴルシの作るおいしい海鮮料理に舌鼓を打ちつつもげんこつでお仕置きはしておいた。
色々な所にいって遊んで楽しんで、二人でいるのは最高だった。
そんなんだから俺は二年目になる頃にはゴルシに惹かれていた。
だがトレーナーとウマ娘の関係であるのならそこに恋愛関係は駄目だと自分に言い聞かせる。
好きだけど、大人だからちゃんと我慢できる。
自分の心に蓋をしていつも通りに振る舞うよう努力した。
でもそうやっていつも通りに振る舞おうとした時に一つ誤算があった。
ゴールドシップも自分の事を好きだと思っていてくれた事だ。
ゴルシは好意を隠さなかった。
自分の事が好きだと明言するし、腕を組んだりボディタッチをしたりとずっとドキドキさせられる事になった。
でも、トレーナーとウマ娘の関係だったから好きだけど必死に我慢した。
そうして三年目がやって来た
ゴルシは俺の事を好きだと言ってくれる、態度でも示してくれる、俺もゴルシの事が好きだけどそうとは言えないのが辛い。
ゴルシはちゃんと言葉にして伝えてくれている、俺はそれをはいはいと聞き流す。
失礼な態度だと我ながら思うけどこうする以外に方法が思いつかなかった。
最近はこの流れでゴルシが不貞腐れて出ていくのがお決まりのパターンだが今日はそうはならなかった。
アタシの事が嫌いじゃないのはわかってる、でもアタシの事を恋愛の意味で好きでいてくれてるか?と真面目な口調でじっと目を見つめながら聞かれたからだ。
俺は答えに窮した。
本当の事を言ったらトレーナーとして破滅だ、かと言って真摯な態度で尋ねて来たゴルシにも嘘を付きたくない。
答えられずに1分二分と時間が過ぎて行く。
それでもゴルシは急かさずにじっと待っていてくれた。
その様子にゴルシのやさしさを垣間見た自分はやっぱりゴルシを好きで愛してるんだなとその瞬間自覚した。
この質問に嘘は付けない。
その質問の答えはURAファイナルが終わったらじゃ駄目かな?とだけ絞り出した。
URAファイナルが終わった頃には高校生だったゴルシも大学生になる。
その時に必ず答えると約束をした。
そうして三年目も段々過ぎ行き、やがてURAファイナルも終わった頃、福引で当てた温泉にやってきた。
長く待たせたがついに告白をするのだ。
彼女はずっと自分に好きだと直接言葉にして態度で示してくれた。
自分も彼女が好きだし大学生になるならば障害も無くなる。
自分の本気を示す為にキスをして、気の利いた口説き文句の一つでも付けて、その直後に結婚前提のお付き合いをしてくださいと言うのだ。
今日は温泉旅館に泊まり明日旅行を楽しみ、ディナーに予約したレストランで決める
今から心臓がドキドキしている、明日はプロポーズ、明日はプロポーズ…
奇跡的にギリギリ合格して俺は晴れてトレーナーとなれた。
たまたま目のあったウマ娘を見た時俺の体は使命感に突き動かされていた。
相手の手を掴みそっと抱き寄せて口づけをした後。
「自分はあなたを愛しています、結婚を前提にお付き合いして頂けませんか?」
と言った後、急に冷静になり自分のした事を理解して。
感情が処理できなくなり。
あああああああああああああああああ!!!と大声で叫んだ。