テンプレ系裏ボス少女 作:るて
「──さあさぁ世界はごあいきょー!」
くるくると。ただくるくると回り続けるその少女。
両手を空へ、足を傾け。バレエを思い起こさせるその動作。
「狂い惑ってそれでこそぉ──正しく世界はここにある!……そうではないですかぁ、理王?」
──ザッ、と音が鳴る。カツカツと響くそれが、世界に反響し。
現れたのは一人の女。
「ええ、そうね」
平坦な瞳を、だが爛々と煌めかせ。金色の髪を靡かせながら、その女は歩みを止めない。
「おぉー!! 同意してくれますかそうですかぁ! とってもうれしいですー!
ピタッと動きを止めると、少女は何かを思い出すように瞳を空へ固定した。
そして、それを目の端に起きながら、《理王》と呼ばれた女は足を進める。彼女は少女から離れるように、部屋の端へと向かっていた。視線は、部屋の隅を捉えて放さない。
そして、
「──時に、質問なのだけど」
「むむむぅ……?なんですかぁ?内容によってはぁ、お答えしてもいいですよー」
そして、《理王》は背中を少女に向けながら問う。
「何人、殺したの?」
それを聞き、パチパチと目を瞬くとにへらと表情を崩す。
「ええとぉ……それは貴女の国でですかぁ?それとも累計で、ですかぁ?」
「私の国で、よ」
血に濡れた地面と、そしてしかし
「それでしたらぁ──……五百、くらいですかね──」
ぐちゅ、と。何かが潰れる音がした。不思議そうに少女は──潰れた己の体を見る。
ゲボッ、と血が少女の口から溢れ出る。肉体が磨り潰される。そして──なんの声すら響かせず、少女はその命を失いました。
「有罪よ、異邦人」
そしてそれを成した女は、なんの感慨も無く、気持ちの悪い肉塊となった少女を見詰めました。
「何のために、どうやって──ここに来たか。知りたいことは多数あったけど……罪人には然るべき罰を、よ」
そして、統治者足る彼女は背中を死した少女へ向けます。殺された者達の確認を行う為、少々の早歩きで《理王》は部屋を後にしようと歩を進めます。
それで、本来は終わりだったのかも知れないです。単なる力の持った《異常者》の凶行。ですがぁ、それだけじゃないんですよぉ?
「──?」
違和感を感じて《理王》は再び目を後ろに向けましたぁ。ちょっとした、単なる気持ち悪さだったのかも知れませんがぁ──それは彼女の素晴らしき権能故にと言えるのでしょうねぇ。
そしてぇ……少女は。少女だった物が、消えて。
いつの間にかぁ、少女は居たんです。
──それはぁ、
「何を、どのようにして。聞きたい事は沢山、沢山あるのだけど……どうかしら?」
そしてぇ──少女は笑いました。
「