超次元ゲイムネプテューヌ 銀陽の女神   作:ミオン

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Game8:銀の女神

ゲイムキャラを破壊しようとしていたリンダを撃退した私達。

台座に置かれていた紫色のディスクが光を放ち、女性の声が聞こえてきた。

 

「初めまして、プラネテューヌの女神候補生」

 

「あなたがプラネテューヌのゲイムキャラですか?」

 

「はい。まさか眠りに就いている間に破壊されそうになるとは思いませんでした。銀色の瞳を持つ貴女、私を守ってくれてありがとうございます。どうやら、安心して眠っていられる状況ではないようですね」

 

「どういたしまして。私達はあなたを探してここに来たんだけど、話を聞いてもらってもいいかな?」

 

「はい。目覚めた時に現状はおおまかではありますが把握しました。私の力が必要…。ということですよね。それに四女神達の存在を感じ取ることができない。彼女たちはどこかに捕らわれているということでしょうか?」

 

ゲイムギョウ界の現状を把握したというのは本当のようだ。

 

「はい。お姉ちゃん達はギョウカイ墓場という場所に捕まっているんです。お姉ちゃん達を助けるためにあなたの力が必要なんです。力を貸してはもらえませんか?」

 

「それは喜んで協力をさせていただきましょう。私もあなた達と一緒に行きましょうか。自分の守護する土地を離れると言うのは好ましくないのですが、そうも言っていられない状況のようですからね」

 

パープルディスクは協力してくれるようだ。

堅物でなかなか協力してくれなかったらどうしようかと思ったけど。

 

「プラネテューヌの女神候補生、この力を受け取ってください」

 

パープルディスクから放たれた紫色の光がネプギアの中に入っていく

 

「暖かい…。これが古のゲイムキャラの力…」

 

「あなたに渡したのは私の力の一部です。その力を正しく使ってくれていることを信じています」

 

ゲイムキャラの協力を取り付けて、力まで分けてもらうことができた。

これ以上の物はない素晴らしい成果と言ってもいいだろう。

 

「ひとつ聞いてもいいかな?」

 

「私が知っていることでしたら、答えますよ。どういったことでしょうか?」

 

「銀の女神って知ってる?」

 

「銀の女神…。あなたの瞳を見た時にもしやと思いましたが、そういうことですか。彼女もこのゲイムギョウ界の危機を感知して独自に動いているのですね」

 

パープルディスクは銀の女神の事を知っているようだ。

 

「少し昔話にはなりますが聞いてもらえますか? 銀の女神と呼ばれた彼女の話を」

 

パープルディスクは銀の女神のことを話し始める。

 

「銀の女神は国を持たない女神でした。どのようにして誕生したのかは不明ですが、ゲイムギョウ界を旅しては自分のしたいことをする。誰かを助けたいと思えば、例え相手がそれを望んでいなくても助けに行く。何もしたくないと思えば行動すら起こさない。自身の行動に明確な理由をつけずに思うがままに行動する彼女は『自由』と言う言葉の象徴でもありました。なぜそうしたのかと聞くと彼女は必ずこう答えます。『私がこうしたいと思ったから行動した。それ以外に何か理由を付ける必要があるのかな?』とね」

 

「そんな女神様がいたんですか? 知らなかったです」

 

「歴史が好きな人であっても知らないことがほとんどですからね。国を持たない女神だったこともありその存在は後世には語り継がれていないようです。知っているのは私達のように古の時代から存在するゲイムキャラくらいですから。私も少し話をしたことがある程度です」

 

それが私に語りかけてきた人物。銀の女神。

彼女は今もこのゲイムギョウ界のどこかにいるのだろうか。

 

「そんな人物がどうして私に語りかけてきたのかな?」

 

「あなたに語りかけてきたということは彼女はどこかで生きているとは思います。これは私の推測ですが、何らかの理由で現在は女神としての力を自身では行使できない状況にある。だからあなたをこのゲイムギョウ界に呼び寄せて力を渡した。あなたの変化した銀色の瞳はそれが原因でしょう。あなたから言わせればいい迷惑だとは思いますが…」

 

違う世界に干渉できるということは

それほど強大な力を持っている存在なのだろうか。

 

「違う世界の人間をこの世界に呼び寄せるなんてできるの? 例え女神とは言ってもそこまで大それたことはできないように思うけど」

 

「確かに。ゲイムギョウ界とは違う世界に干渉してさらにはそこに住む人間をこちらに呼び寄せるというのは例え女神であっても不可能に近い荒業と言えるでしょう。ですが、彼女の力はこう言ってはなんですが現在のゲイムギョウ界を守護する四女神より上です。今は無理でしょうけど、全力を発揮すれば恐らく4対1でも彼女達に勝利できるほどの戦闘力はありますね。彼女はできないと言われて諦める性格ではありません。何かしらの方法を用いたのでしょう」

 

「ねぷねぷ達より強いなんて、銀の女神さんはすごい人なんですね。でもそんな人がどうして舞さんをゲイムギョウ界に呼び寄せたです?」

 

「4女神の力の源は自国の民の信仰心であるシェアというのはわかりますよね?彼女はシェアの力が全く無いわけではないですが、その戦闘力は9割が鍛練で得た自身の力です。国なんて面倒だから作らない。何かの拍子で私が作りたいと思ったら作る。シェアの力が得られないなら自分を鍛えればいいだけと彼女は言っていました。彼女が舞さんを呼び寄せた理由なんですけど、その前に舞さんに1つ質問してもいいですか?」

 

「何かな?」

 

「舞さんが好きな物は何ですか?」

 

「ゲームだよ」

 

「そうですか。彼女は行使できなくなった自身の力を渡す人を何を元に決めたのか考えていたのですが舞さんの答えで仮説が立てることができました。彼女もゲームが大好きなんですよ。戦い方が自分がゲイムギョウ界でプレイしたゲームのキャラクターの技を使うくらいですから。それを完全に自分の力で再現したいが為に自分の体を限界まで鍛えたと言っていました。そして彼女は同じくらいゲームが好きな舞さんに白羽の矢を立てたのでしょう。自分の力を渡すにはやはり自分と同じゲームが好きな人間がいいと思った。これが私が立てた仮説です。真相は直接彼女に会って聞くしかないのでしょうけど」

 

パープルディスクの立てた仮説に私達は唖然とする。

同じゲーム好きと言う理由だけで私を呼び寄せることを決めたということになる。

 

だがパープルディスクの言った通り何か他にも理由があるとすれば

それは銀の女神本人に直接会って聞かなければわからない。

頭の中に話しかられた時に聞いても恐らくはぐらかされるだろう。そんな気がする。

ここは銀の女神の情報を入手できただけでも良しとしておこう。

 

「長くはなりましたが、私が知る銀の女神の話はこれで終わりです。あなた達はこれからどうするつもりですか? 私に協力をお願いしてきたと言うことは残る3国へこれから向かうということでしょうか?」

 

「そういえば、あの下っ端が次はラステイションのゲイムキャラって言ってたわね。マジェコンヌの奴らもゲイムキャラの存在に気付いていて破壊しようとしているのよ。だから、このことをイストワール様に報告してラステイションに向かう必要があるわ」

 

「ゲイムキャラさんが破壊される前に先回りするですね?」

 

「そういうこと。とにかくまずはイストワール様に報告しに行きましょう」

 

私達はバーチャフォレストの最奥部を後にしてプラネテューヌに帰還する。

教会に向かう前に私はギルドに寄って最奥部に入る前に達成したクエストの報告を行う。

ネプギア達には先に教会に向かってもらっている。

 

「やあ、調子はどうかな?」

 

「クロ…」

 

「覚えててくれて嬉しいよ。ん? どうしたの? そんな申し訳ないって感じの顔して。何かあったの?」

 

「あの時クロにもらった剣と盾なんだけど、剣は折られて、盾は壊されちゃった。ごめんなさい。きちんと返したかったけど…」

 

「あらら。今の自分より強い敵と戦ったってことかな? それじゃあ仕方がないよ。形あるものはいずれは没するって言うでしょ?だから謝る必要なんてない。壊されちゃったなら武器がないってことだよね?」

 

「そういうことになるね」

 

「なら、ちょうどよかった。舞に渡したいものがあるんだよね」

 

クロが取り出したのは銀色の長剣と短剣。

さらに銀色の二挺拳銃。冷たい銀の太陽を連想させる輝きを放っている。

 

「さすがにもらえないよ…。前にもらった武器も壊しちゃったし」

 

「う~ん。私としてはもらってほしいんだけどなぁ…。これなら壊れるってことはないよ。これから先、自分より強い敵と戦うこともこれからたくさんあるだろうから」

 

「どうして私にここまでしてくれるの?」

 

「手助けしたいと思ったから助けているだけだよ。ほら、スライヌの討伐に行く時も武器が無くて困っていたでしょ? そういう人を見ると手を差し伸べたくなるんだ。私はただのおせっかいだからね。だから私のおせっかいを受け止めて欲しい。舞から見れば迷惑かもしれないけど」

 

「わかったよ。そこまで言うならまたありがたくもらうけど、何かお礼をさせてくれない?流石にもらってばかりじゃ申し訳ないよ」

 

「そんなのいいって言いたいところだけれど、引き下がってくれそうにない目だね。わかった。近い内に舞個人に対していくつかクエストを依頼するからその時にそれを達成してきてよ。それでどう?」

 

それなら私にもできそうかと思ったので私もその提案を受け入れる。

 

「その時になったらちゃんと連絡をいれるからね。舞はNギアとか持ってたりするの?」

 

「持ってるよ。クロも持ってるの?」

 

クロも自身の名である黒色のNギアを取り出す。

 

「お互いの連絡先を交換したいからNギアをちょっと貸してくれるかな?」

 

クロにNギアを手渡すと画面を操作する。少し操作するとNギアを返してくれる。

 

「これでお互いに連絡をとれるようになったよ。舞にお願いしたい時は連絡するからその時はよろしくね。これからも頑張ってね。それじゃあ、また会おう」

 

クロはギルドから出ていく。武器のお礼はクロが出すクエストを達成することで返すことが

決まったので私は新しくクロに貰った武器を装備して教会に向かう。

 

「ごめん、遅れた」

 

「舞さん、おかえりなさい。皆さんが無事で何よりです。ゲイムキャラの力を得られたのですね。まさか、連れてくるとは思いませんでしたが…」

 

「私がついて行きたいといったのですよ。イストワール。私は見てみたくなったのです。プラネテューヌの女神候補生と銀の女神が選んだ継承者の未来を。だから私は彼女達について行くことにしました」

 

「そうですか。あなたがそこまで言うのなら私は止めませんが。それにしても舞さんが銀の女神の継承者ですか…。これは大きい力になりそうですね」

 

「いーすんさんは銀の女神の事を知っていたんですか?」

 

「そうですね。過去の時代に存在していたのは知っています。ただ彼女のことはやはりゲイムキャラに聞いた方がいいとは思いますよ? 残る3国のゲイムキャラも恐らく知っているはずです。アイエフさんの報告ではマジェコンヌ側もゲイムキャラの存在を把握して既に行動を開始していると言うことですね?」

 

「はい。今回は守れましたけど次はラステイションのゲイムキャラを狙ってるみたいです」

 

「下っ端さんが立ち去る前にそう言ってたです」

 

リンダは次はラステイションのゲイムキャラだと言っていた。

リンダより先にゲイムキャラの居場所を特定して先回りするのが理想である。

 

「急いで追いかけましょう! 今度は先回りしてゲイムキャラを守って見せます!」

 

「ふふっ。ネプギアさんは完全に吹っ切れたようですね。女神化もできるようになったそうじゃないですか」

 

「まだ怖いですけど、私は自分にできることを精一杯やるって決めたんです。だから、もう迷いはありません」

 

「その言葉に偽りはないようですね。今のネプギアさんを見ているとその気持ちが自然と伝わってきます。それではみなさんはこれからラステイションに向かってくれますか? シェアの回復とゲイムキャラの捜索に当たってください。あっ、そしてもう1つ。以前にも説明したとは思いますがラステイションとルウィーにはネプギアさんと同じ女神候補生がいます。彼女たちの協力も女神救出には必要不可欠なので大変とは思いますがそちらもよろしくお願いしますね」

 

シェアの回復にゲイムキャラの捜索、女神候補生との協力を取り付ける。

私達には課題が山積みのようだ。

 

「ネプギアと同じ女神候補生か…。どんな子達かな?」

 

私はまだ会ったことのない女神候補生達のことを想像する。

ネプギアと同じということは女神化もできて戦闘力も高いのかな。

 

「各国にもそれぞれの事情はありますから、すぐに協力を取り付けるのは難しいとは思います。今の時点で協力を得ることができなくても、お話だけでも聞いてもらえれば、チャンスはやってくるでしょう」

 

「決まりね。それじゃ、行きましょうか。あまり時間をかけると下っ端に先を越されるわよ」

 

「はいっ!」

 

「頑張って先回りだね」

 

次の方針が決まった私達はプラネテューヌを出発する。

次なる舞台は重厚なる黒の大地ラステイション。

どんな出会いと戦いが私達を待ち受けるのだろうか。

 

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