超次元ゲイムネプテューヌ 銀陽の女神   作:ミオン

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Re;Birth3の攻略に集中していたらまたも更新が滞ってしまいました…。結果として三つのエンディングは全て消化できましたが、まだまだ神次元、超次元ゲイムギョウ界には倒さなければならない敵がいっぱい…。こちらも期間があまり空かないように最終回まで気合いを入れて頑張っていきたいと思います。


Game106:再接続

ゲイムギョウ界を構成する四国の内の一つ、黒の女神ブラックハートが守護する重厚なる黒の大地ラステイションの教会。ユニは銀の銃をブラストモードに変形させて銃身にある物を取り付けていた。ノワールは銀の銃と向き合うユニを隣で見守っている。

 

「このパーツがここで、それでこのパーツをここに着けて…。ふう、これで完成っと…。思った以上に時間とお金がかかったわ」

 

「舞達が来るまでに完成してよかったじゃない。教会に帰ってきてから頑張っていた甲斐があったわね。今日のクエストで舞とネプギアに見せてあげるといいわ」

 

ユニの銃の改良が丁度終わったところで教会の扉が開き、舞達が入ってきた。

 

「こ、こんにちは…」

 

「こんにちは!」

 

「やっほー!」

 

「イストワールから連絡を貰った時は本当に来るのかと思ったけど、仕事を頑張ってるって言うのは嘘じゃないみたいね。これも舞のおかげってことかしら?」

 

「ふっふーん。舞の手作りプリンの力で培われたわたしのやる気は尽きることはないよ? いーすんに怒られるのも嫌だからね。全部片付いたら纏まった休みを出すって言ってたから意地でも頑張るよー。また舞と一緒にいっぱいゲームして遊ぶんだから!」

 

「今までのあなたと違ってやる気に満ちているのはいいことだわ。結果として私の苦労も減ることだし。舞、体の方はもう大丈夫なのかしら?」

 

「記憶以外は問題ないかな。私も今日はネプギアとユニと一緒にクエストに参加させてもらうよ。足を引っ張ることの方が多いと思うけどね…。それとごめん。ユニのことは一度病院で会ってるから知ってるんだけど名前を教えてもらってもいいかな?」

 

「ああ、ごめんなさい。改めて自己紹介しないといけないわね。私はノワール。ユニの姉でラステイションの女神よ。苦しい時は無理をせずにネプギアとユニ、私達に頼りなさい」

 

「アンタには助けてもらってばかりだったから、今度はアタシ達がアンタを助ける番よ。ネプギアだけじゃなくてアタシにも頼りなさいよね!」

 

 

「ありがとう。私もユニとの思い出を取り戻せるように頑張るから。今日のクエストはモンスター退治なのかな?」

 

ここでアリアに教えてもらったことを振り返るとクエストには昨日ネプテューヌが受けていたモンスターを退治する討伐クエストと指定された物を調達する納品クエストがある。女神に対して依頼されるのはモンスター退治が殆どみたいだけど。

 

「今日のクエストはセプテントリゾートのモンスター退治よ。犯罪神と四天王が復活した影響なのかはわからないけど、最近はモンスターの異常発生やダンジョン内のモンスターが変化する日が以前よりも増えてきているの。これから向かうセプテントリゾートにも普段はあまり観測されない上位危険種と接触禁止種の目撃情報が出てる。こいつらは私とネプテューヌで片づけるから、舞には数の多い雑魚モンスターをユニ達と一緒に退治してほしいの」

 

上位危険種と接触禁止種。クエストに関連する新しい単語が出てきたところでアリアの声が聞こえてきて捕捉説明を加えてくれた。数の多い雑魚モンスターとは比較にならない戦闘力を誇るモンスター達のことを総じて危険種と呼称するが、それらの中でも特に強力な力を持っているモンスターは危険度の度合いに応じて呼称が変わるみたい。

 

新たに得た知識を整理したら目的地のセプテントリゾートに向かう。入口から見える範囲で周囲を観察してみたけど、昨日ネプテューヌとネプギアと一緒に訪れたレツゴウアイランドと比較すると徘徊しているモンスターの数が多い。

 

「思った以上の数ね。私とネプテューヌで先行して奥にいる上位危険種と接触禁止種を始末するわ。舞はユニとネプギアと一緒に雑魚モンスターを倒して行って」

 

ノワールの指示を聞き、銀の大剣を具現化させたら両手でしっかりと握る。ノワールとネプテューヌは女神化を行使すると奥の方に向かって行った。私達は姿を変化させない特殊な女神化を行使して徘徊する雑魚モンスターに攻撃を加える。

 

「メガ・ド・ダイブ!」

 

私は跳躍から勢いを乗せた斬撃で青い幽霊のモンスターの体を叩き斬る。朝練でネプテューヌから教わった大剣の技。戦っていると不思議な感覚が何度も私の体を駆け巡った。頭では忘れていても私の体が基本的な動きを覚えている感じかな。動きに注意しながら一体ずつ確実に倒していく。

 

「ファンタジックスター!」

 

双剣の乱舞をお見舞いした後に相手を蹴り上げて、とどめに剣を振ることで発生させた衝撃波を叩きこむ技。本来は長剣での八連撃だが、双剣で繰り出すと十六連撃になる。青い花の蕾のような頭をしたモンスターはネプギアの剣舞に体を斬り裂かれ、光となって消滅した。

 

「拡散弾、発射ッ!」

 

体が骨になっている巨大魚にユニが放った拡散弾が直撃。着弾と同時に銃弾内部に込められた爆薬がばら撒かれ、小規模ではあるが爆発を引き起こした。敵の防御力をほぼ無視できるので守りが固いモンスターには有効な攻撃と言える。

 

三人でモンスターを次々と討伐していると私達の目の前に新たなモンスターが現れる。明るめの緑色の体に羽を持ったイルカのようなモンスターだ。

 

(こいつはセプテントリゾートに生息している危険種のドルフィン。危険種は数が多い雑魚モンスターと違って強いから特に注意が必要だよ)

 

「わかった…!」

 

アリアの言葉に警戒を強める。確かにさっきまで相手にしていたモンスターとは雰囲気がまるで違う。下手に攻撃を仕掛けたら手痛い反撃をお見舞いされそうな気がしたので私は一定の距離を保ちながら攻撃の隙を窺う。ちなみにドルフィンの討伐はクエストクリアの条件なので討伐する必要がある。

 

最初に仕掛けたのはユニ。貫通弾をドルフィンの頭から尻尾に通るように狙いを定めて撃ち込む。ここに来る途中に教えてもらったのだが、ユニの銃の形態の一つであるブラストモードは連射ができないが攻撃力は三つの形態の中で最も高い。ユニの貫通弾を受けて怯んだ隙にネプギアと私で攻撃を加える。

 

「星の輝きを魔力に変えて…! ティンクルスター!」

 

薄紫色の光を纏わせた双剣でドルフィンの体を連続で斬りつける。ドルフィンは尻尾を振って反撃してきたが、ネプギアは何とバック宙で距離を取ることでそれを回避した。

 

「デュエルエッジ!」

 

攻撃の後にできた隙にドルフィンの頭部に渾身の力を込めた横薙ぎの一撃をお見舞いする。これもネプテューヌに教えてもらった技。私の攻撃を受けたドルフィンは怯んだけど、無理に追撃を加えることはしない。距離を取って次の攻撃に備える。今度は前方に強力な冷気を放ってきた。

 

私達はドルフィンの背後に回り込むことでそれを回避する。隣にいたネプギアが私の手を取って動いてくれたから回避できた。本来なら自分で見極めて回避行動に移らなければならないところ。私一人で戦わなければいけない時もあると思ったので、経験を積み重ねて自分で動けるようにしておきたい。

 

「新技の実験台にしてあげるわ。排熱噴射機構、始動!」

 

ユニは一発の銃弾を装填するとドルフィンに狙いを定めた。ラステイションの教会に帰ってきてから進めていた改良の成果を見せる時がやってきたのだ。ここで狙いを外すわけにはいかない。

 

「排熱弾、発射ッ!」

 

ブラストモードの大きな銃口から極太の熱線が放たれ、ドルフィンの体を飲み込む。使用する際にかかる反動が大きいのかユニはかなり後退してしまうが、熱線の直撃を受けたドルフィンは非常に不安定な状態で浮遊していた。討伐まで後少しなのかな?

 

「舞さん、一気に押し切りましょう!」

 

ユニが作った好機を無駄にするわけにはいかない。

 

「裂空斬です!」

 

ネプギアは何と空中で前方に回転しながらドルフィンの体を斬りつけた。

 

(舞、これでとどめだよ)

 

アリアの声が聞こえると同時に私の頭の中に一つの動作が流れてきた。私は足に力を込めて跳ぶ。自分の全体重を乗せてドルフィンの背中に大剣を突き刺した。突き刺した大剣が背中から腹までを一気に貫通して蒼い光が大量に漏れ出す。ドルフィンは力無く地面に倒れ伏し、光となって消滅した。消滅した後にはドルフィンの尾ひれが残されていたのでそれを回収する。頭の中に流れてきた動作を何とか再現して倒したけど、これは敵にとどめを刺す時の動きなのかな?

 

「倒した…!」

 

「私達の勝ちですね!」

 

「アタシ達の力、思い知ったかしら?」

 

舞達が雑魚モンスターとドルフィンを討伐したことで残る討伐対象はネプテューヌとノワールが対応している上位危険種と接触禁止種のみとなった。このセプテントリゾートに生息している上位危険種はホエール。接触禁止種がタートル。ダンジョン内のモンスターが全て変化した時はさらに強力なモンスターが現れると言う。幸いにも今日は変化している日ではないので上位危険種や接触禁止種の中でも比較的弱いモンスターが現れているようだ。立ち向かうのは紫電と業火を纏った紫と黒の女神。

 

「わたし達も負けていられないわね…。ノワール、その状態で熱くないの?」

 

業火を発動させたノワールの髪と瞳は燃え盛る炎を体現したかのような赤色に染まっていて、体を守護するプロセッサユニットの肩と翼と腕。三つの部位は紅蓮の炎を纏っていて見ているだけで逆にこちらが焼かれてしまいそうな錯覚を覚えるほど。

 

「あの子と戦った時はこの力を制御できていなかったから至る所に火傷を負ったわ。昨日、セレナがラステイションに来てたから練習に付き合ってもらっていたのよ。おかげで自分にも味方にも被害を出さないように制御できるようになったわ」

 

あの夜を越えて以来、セレナとシエルは日替わりで四国を回っている。ノワール達の仕事の手伝いをしながら高難度クエストを中心に達成することで自らのシェアを高めているらしい。ちなみに二人は自分の力でシェアクリスタルを作ることができる。犯罪神と四天王の討伐作戦の準備は着々と進んでいるのだ。

 

「さっさと終わらせてユニ達の様子を見に行きましょう」

 

「そうね。もしかしたら何か変化が起きているかもしれない」

 

二人は武器を構えるとほぼ同時に駆け出した。速度ではネプテューヌの方が上なので先に攻撃を仕掛ける。紫電を纏わせた二つの長剣でホエールの体を切り刻みダメージを与える。雷属性が弱点なので紫電の効果は抜群だ。対するノワールは手に持った片手剣でタートルの防御が弱い部分を攻める。頭部と尻尾の部分は柔らかい。ノワールの斬撃が何度か当たるたびに小規模ではあるが爆発が起きてタートルの甲殻を砕いていた。

 

ノワールの持っている片手剣。機械姫ヒナから受け取った武器にはある特殊な機構が組み込まれていた。カートリッジシステムと呼称される機構で片手剣に特殊なカートリッジを装填して様々な特殊効果を片手剣に付与することができるという物。ラステイションの工房ではノワールが使うカートリッジの開発と他の武器に転用できないかと研究が進められている。

 

「ネプテューヌ、行けるかしら?」

 

「いつでも行けるわ」

 

二体の体力をある程度まで減らしたところで最後を飾る合体技の発動に入る。ノワールはシェアと業火の力を片手剣に纏わせて威力とリーチをさらに増大させ、ネプテューヌは上空にシェアと紫電の力を集めて巨大な剣を作り出した。

 

最初に突撃したノワールが三回連続で斬りつける。斬撃と同時に赤い魔力の粒子が二体の体に纏わりついた。ノワールが距離を取ったと同時に上空からネプテューヌのエクスブレイドが飛来、紫色の光の柱が二体の体を飲み込む。最後にノワールが指を鳴らすと体に纏わりついた赤い魔力の粒子が大爆発を引き起こした。

 

これがノワールとネプテューヌの合体技、アサルトコンビネーション。威力と範囲はこれまでとは比較にならないほどに強化されている。二体の姿は跡形も無く消し飛んでいた。少し大きめの蒼い玉のくじら玉とタートルの甲羅が残されていたので回収する。舞達が雑魚モンスターとドルフィンを討伐したことでクエストはこれにて達成となった。ネプテューヌとノワールは舞達の元に戻る。

 

「舞さん、大丈夫でしょうか…」

 

「待つことしかできないのが心苦しいけど、信じるしかないわ」

 

ネプギアとユニはモンスターが出現しない巻貝状の建物の中に移動していた。舞はネプギアの膝枕で眠っている。ここに至るまでの経緯だが、ドルフィンを討伐して素材を回収したところで舞が突然頭を押さえて苦しみ出したのだ。ネプギアとユニは駆け寄って介抱したが最終的に気を失ってしまったので建物の中に移動してネプテューヌ達が戻ってくるのを待つことにしたのである。

 

舞が頭を押さえて苦しみ出した原因は既にわかっていた。ネプギアとユニの体から伸びる紫と黒の光が舞の体に繋がっている。それはハード・リンクの光なのだが、今にも消えてしまいそうなほど輝きが弱々しい。アリアはハード・リンクが再度発現したことでネプギア達と過ごした記憶が舞の頭の中に書き込まれているのだと言う。目を覚ました時にどこまで思い出しているのかわからないが、一緒に戦いを重ねていけば繋がりが元に戻るということがわかったので一歩前進とも言える。

 

後はロムとラム。ネプテューヌとセレナ。ファントムハートに連れ去られる前に舞がハード・リンクを発現させていた女神との繋がりを取り戻して、アリアが最後の仕上げを行うことで舞の記憶は完全に元に戻る。アリアが立てた仮説によるとハード・リンクの再接続の際には一気に記憶が書き込まれてしまうので負担がかかっているのではないかとのこと。これについては舞に耐えてもらうしかなかった。ネプギアは眠る舞の頭を撫で、ユニは舞の手を優しく握る。

 

「私達は待っています。だから、今は休んでくださいね…」

 

「またアンタと一緒に笑って過ごせる日が来るって信じてるから…!」

 

舞が自分達のことを思い出してくれることを信じて二人は待つ。戦いを終えて駆け付けたネプテューヌとノワールに事情を説明してラステイションの教会に帰還することになった。ノワールの部屋のベッドに舞を寝かせて目を覚ますのを待つ。今回のクエストで希望の光が見えてきた。全てを取り戻したら、また平和な日常をいつまでも一緒に過ごしたい。女神達の願いは同じだった。

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