超次元ゲイムネプテューヌ 銀陽の女神   作:ミオン

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ソーシャルの使者を何とか撃破しましたが、なりゆきダンジョンの攻略が難航しているので少々手が詰まってきました…。当面はモテモテ系のトロフィー目指して頑張りたいと思います。


Game107:小さい銀の女神

セプテントリゾートでネプギアとユニと力を合わせて危険種ドルフィンを無事に討伐した私を強烈な頭痛が襲った。これは私の頭の中に何かが急速に書き込まれている? 強烈な頭痛と共に頭の中に色々な知識と映像が流れてきたが、私の意識は次第に薄れ、視界も最終的に真っ暗になる。意識を失う前に聞こえていたのはネプギアとユニの私を呼ぶ声。見えていたのは私と二人を繋いでいる紫と黒の光だった。

 

「はっ…!」

 

気を失ってからどれだけの時間が経過したのかわからないけど、私は誰かの部屋のベッドで目を覚ました。心なしか頭が若干重い。頭に手を当て考えていると私の記憶に変化が起きていたことに気が付いた。意識を失う前に見た光はハード・リンク。それは女神と心を通わせることで発現する光。ラステイションに来た時には記憶になかったことがわかるようになっている。入ってきた情報を頭の中で整理していると部屋の扉が開き、ノワールが入ってきた。

 

「起きたみたいね? ユニとネプギアからあなたが倒れたって連絡をもらった時は本当に焦ったわ。二人が私の部屋まであなたを運んだのよ。舞、あの時に何が起きたのか覚えている?」

 

「私の頭の中に色々な知識と映像が一気に流れ込んできたの。私はネプギア達と一緒に旅をしてた。ネプギアは犯罪組織に捕まったお姉さんを絶対に助けるんだって…。次にラステイションに来てユニと出会った。一緒にクエストに行って、ネプギアと一騎打ちをして、それから一緒に旅をするようになったの。ラステイションを出てどこかに行こうとしてたところまでは思い出せる。私達は次にどこに行ったのかな? ノワールは知ってる?」

 

「知っているわ。私はユニから旅の話を聞いたからだけどね。あなたの見た映像の中には私の姿は無かったでしょう? 情けないことに三年前に犯罪組織の討伐に向かった私達は返り討ちにあって捕まっていたのよね…。あなた達があの牢獄から私達を助け出してくれたおかげで私はここにいる。ネプテューヌも同じよ」

 

「私達は無事にノワール達を助けることができたんだね…。よかった…。それで、当時の私達はラステイションを出てどこに向かったのかな?」

 

「このゲイムギョウ界を構成する四国の内の一つ。夢見る白の大地ルウィーよ。ここから先の話を進める前にネプギア達を呼んでくるわ。少しだけ待っていて」

 

数分後にノワールがネプギア達を連れて戻ってきた。

 

「舞さん、大丈夫ですか?」

 

「心配かけてごめん。まだ頭が少し痛いけど大丈夫だよ。ハード・リンクのおかげで記憶も一部ではあるけど元に戻ったみたいだから」

 

「アタシと出会ってラステイションを出るところまで思い出したみたいね? ここから先に進むためにはロムとラムの力が必要になるわ。アンタが大丈夫なら明日アタシ達と一緒にルウィーに行ってみない?」

 

ルウィーにはロムとラムがいる。二人は確かルウィーを守護する白の女神ホワイトハートの妹でネプギアとユニと同じ女神候補生。病室で私と出会った時の思い出を話してくれたことは覚えている。二人とハード・ユニゾンを発現させれば、ルウィーにいた時の記憶を取り戻せるかもしれない。また倒れる危険はあるけど今の私にとっては嬉しい提案だった。

 

「結果的にネプギアとユニちゃんと一緒に戦ったら記憶が戻ったってことだよね? なら、わたしとも一緒にクエストに行って戦えば記憶は元に戻るのかな? わたしも舞とハード・リンクで繋がってたから」 

 

「その可能性は高いわね。残った期間で可能な限り一緒にクエストをこなしながら四つの国を回って最後にプラネテューヌに帰るっていうのはどうかしら? 最終的に舞の記憶が完全に元に戻るかはわからないけど、これが今の私達に打てる最善手だと思うの。イストワールに一度相談してみない?」

 

「わかりました! 早速いーすんさんに伝えてみましょう!」

 

ネプギアはセーラーワンピのポケットからNギアを取り出してイストワールに連絡を入れる。思い出した記憶によると私もイストワールからNギアを貰っていた。でも私のパーカーワンピのポケットには入ってない。部屋にも無かった。私が貰ったNギアはどこにあるのかな? 後でネプギアに聞いてみようと思った。

 

『そうですか…! 少しでも記憶が戻ったというのは大きな前進ですね。ノワールさんの提案を採用させていただきましょうか。私の方からブランさんとベールさん、セレナさんとシエルさんに連絡を入れておきますので、合同でクエストに当たってください。剣の開発を行う八日目にプラネテューヌの教会に全員で戻ってきていただければ』

 

「わかりました!」

 

イストワールとの通信を終了する。ネプギアの説明によると犯罪組織の四天王が復活して要求を出してきた日から今日で四日目となるとのこと。ちなみに現在の時刻は夜の七時。ノワールとユニの計らいで今日はラステイションの教会に泊まって、翌日にみんなでルウィーに向かうことになった。私はネプギアと同じ部屋で寝ることになったので、先ほどから気になっていた私のNギアのことを聞いてみることにした。

 

「ネプギア、私のNギアってどこにあるのかわかる?」

 

「舞さんのNギアはワレチューさんが持ってますよ。連絡してみましょうか?」

 

「灰色の大きなネズミのこと? 確か犯罪組織の一員なんだよね? どうして私は自分のNギアを渡したのかな?」

 

「確かにワレチューさんは私達の敵だったんですけど、今は舞さんの味方ですよ。犯罪組織側に何か怪しい動きがあった時にはワレチューさんが持っている舞さんのNギアから私のNギアに連絡が入るようになっています。連絡して事情を話せばNギアを返してくれると思いますよ?」

 

「私のNギアが無事ならよかったよ。どこかで落としたのかなって気になってたから。そのワレチューと会えるのは記憶を取り戻してからだね? きっと今の私の目には敵として映ってしまうと思うから…。残りの期間でどこまで取り戻せるのかわからないけど…」

 

「みんなで頑張ればきっと大丈夫ですよ。これまでもそうでしたから。一人ではできないことでもみんなで力を合わせればできます。これも舞さんに教えてもらったことなんですよ?」

 

「私に…? 誰かに何かを教えられる立場でも無いとは思うけど…。また迷惑をかけるかもしれないけど明日もよろしくね?」

 

「迷惑なんて…気にしないでください。明日も一緒に頑張りましょうか」

 

私とネプギアは部屋の電気を消すと眠りに就いた。現実の体が完全に眠りに就いたところで銀の太陽が空を照らすあの世界に移る。

 

「あれっ? ここはどこなんでしょう?」

 

「寝たと思ったらいつの間にかこんな場所に…。これって夢なの…?」

 

聞こえてきた声に後ろを振り向いてみると何とネプギアとユニがいた。

 

「不安定ではあるけど今日の戦いの中で二人とハード・リンクの再接続を果たしたことでこの世界に来ることができるようになったみたいだね?」

 

「アリアさん…!」

 

「何だか会うのが久しぶりな感じがするわね…。体は大丈夫なの?」

 

「大丈夫だよ。それに今日のクエストで少しだけどシェアが回復したから。実は現実世界にもう一度顕現する方法を考えていてね? 今回得たシェアの力を使って早速それを試してみようと思う」

 

「じゃあ、現実世界でも直接触れ合えるようになるのかな?」

 

「それは明日になればわかるよ。数時間後のお楽しみにしておいてほしい。さて、今回のクエストで希望の光が見え始めてきたところだね。何とか復活した四天王との戦いまでに間に合わせたいところかな。四天王を倒した後には犯罪神だけじゃない、あいつとの戦いも控えているし」

 

「ファントムハート…ですね? 緋色の大地で待っているって言い残していましたけど、どこにあるんですか?」

 

「アイツの国はもう滅んでいるのよね?」

 

「あの、ファントムハートって誰なのかな…?」

 

「舞を女神にして思い出を奪った張本人。あいつは次の戦いで絶対に倒さないといけない。認めたくはないけど、あいつの本気は凄まじいの一言だよ。それだけの力を持っているのも事実たから」

 

アリアは厳しい表情をしている。かつての私の思い出を奪った相手。奪われた物を取り戻しても私に勝てるのかな? アリアは一度戦ったことがあるみたいだけど。

 

「舞さんも一度戦ったことがある相手なんですよ」

 

「本当に…?」

 

「今は覚えていないと思うけど、確かに舞はあいつに一度勝ってるよ。情けない話だけど当時の私はあいつに捕まっていいようにされてたから。舞が助けてくれたからこうして話ができる。私もネプテューヌやノワールと同じなんだよね。あいつが守護していた緋色の大地だけど今は海の中に沈んでいるの。先に四国を騒がせている四天王を何とかしないといけないからそれについての話はまたの機会にしようか」

 

「四天王ってどんな人達なのかな?」

 

「舞はラステイションを出発したところまで思い出したんだよね? 最初に戦った相手のことは思い出せるかな?」

 

「スライヌじゃなくて…。斧を持った黒くて大きい人…かな?」

 

「それがジャッジ・ザ・ハードだよ。復活した四天王の中でも最初に倒さないといけない相手。プラネテューヌ国内にあるダンジョンのジュンクボックスで私達を待ち構えているみたいだね」

 

「私に勝てる相手なの? あの時は僅かに傷をつけられただけなのに」

 

「大丈夫。舞は四天王に一度勝ってるから。それに戦うのは私と舞だけじゃないよ。そうだよね? ネプギアちゃん、ユニちゃん」

 

「はい! 舞さんとアリアさんには私達がついています。何度甦ってきても絶対に負けません! みんなの力でゲイムギョウ界の平和を取り戻します!」

 

「アタシ達と舞が力を合わせれば越えられない壁はないわ。もう二度と甦って悪さができないように確実に仕留めてやるんだから!」

 

「ネプギア、ユニ…。ありがとう…!」

 

今の私にはこれほどまでに頼れる仲間がついていることを改めて認識した。

 

「さて、今日のところはここまでにしようか。私は今から残ったシェアの力で現実世界に顕現するための方法を試してみるよ。残された期間でお互いに頑張っていこうか」

 

「わかった…!」

 

夢の世界が終わる。目が覚めたら隣にアリアがいたりするのかな? いてくれたら嬉しいけど。希望を抱きながら私の意識は再び消えて行った。次の日の朝を迎える。ネプギアが寝る前に仕掛けていた目覚ましの音で目を覚ました私の目に不思議な光景が写る。

 

「すぅ…。すぅ…」

 

現実世界で姿の見えなかったアリアが私の隣に寝ていたが、アリアの姿はとても小さい。夢の世界で会った時は私とあまり変わらない身長だったのに。

 

「アリアさん、まるで本物の妖精みたいですね…。いーすんさんより小さいですよ…」

 

隣のベッドで寝ていたネプギアは小さい声で呟いた。アリアの背中には薄い銀色の羽がある。確かに妖精のような感じがとても強い。

 

「ん…。おはよう…」

 

とても眠たそうに目を擦りながら小さいアリアが目を覚ました。大きい伸びをすると背中の銀の羽を振るわせて浮かび上がる。

 

「おはよう。成功した…ってことでいいのかな?」

 

「うん。シェアの力を無駄遣いするわけにもいかない状況だからね。とりあえずこれで私も復活したということで。舞にも現実世界で直接力を貸せるようになったから。困った時は遠慮せずに頼ってくれると嬉しいかな」

 

現実世界に復活を果たしたアリアもみんなで一緒にやる朝の鍛練に加わる形となった。ノワールとユニは小さいアリアの姿を見て驚いていた。ネプテューヌは物凄いはしゃいでいた。イストワールよりも小さいのだから気持ちはわからなくもないけど。

 

流石に小さい姿では剣を振り回したりできないが、魔法がある程度使えるみたいなので戦闘にも普通に参加するみたい。今日の朝の鍛練だがネプテューヌはネプギアと、ノワールはユニと軽めに模擬戦を行っているところ。

 

「さて、今回の練習では通常の女神化の感覚を取り戻してもらおうかな。私が合図したら力を解き放つイメージを抱いてみて」

 

小さいアリアが銀色の光の玉になって私の体内に入る。

 

(今だよ!)

 

「…!」

 

内に秘めた力を解き放つイメージを抱くと私の体が銀色の光に包み込まれた。暖かい銀色の光が私の中に入り込み、女神化が発現する。光が弾け飛ぶと私の服装はパーカーワンピから別の物に変わっていた。

 

両腕には銀色のグローブ。両足には銀色のブーツ。胴体と肩には銀色の鎧と肩当て、腰にはミニスカートのような形状の防具がついている。背中に目に移すと大きな銀色の翼があって私の体は地面から少しだけ浮いていた。その際に確認したのだが髪の色も黒色から銀色に変化している。不思議な感覚だけど初めて使ったような気がしない。

 

「これが…!」

 

(これがシルバーハートとしての姿だよ。自分を鍛えることに加えて女神のみんなと一緒にクエストに行って、シェアを増やせば力はどこまでも伸びるよ。シェアを得る方法はクエストが一番の代表例だけど、それ以外にも各国で開催されている色々なイベントにも得るチャンスがあるから情勢が落ち着いて機会があれば参加してみるのもいいと思う)

 

「わかった。アリアがいないとこっちの女神化はできないの?」

 

(離れていてもできるから心配ないよ。できれば今みたいに一緒に行使した方が舞の力と私の力が合わさる形になるからいいとは思うけどね。私は基本的に舞の傍にいるから当面は一緒に行使する形で慣れて行こうか。解除する時はこの前に教えた特殊な女神化と同じだよ。力を抜いて心を落ち着かせる感じ)

 

私の体が再び銀色の光に包まれると服装が元のパーカーワンピに戻っていた。この格好の方が落ち着けるかな。通常の女神化と特殊な女神化。使いどころを見極めて使っていきたいと思った。ラステイションでの朝の鍛練はこれにて終了。昨日話し合った通り、今日はルウィーに向かうので教会に帰って準備を整える。

 

ルウィーに着いたら色々と忙しくなりそう。残された時間はまだあるけど決して余裕があるわけでもない。落ち着いて自分にできることを少しでも頑張っていこう。気持ちを整理したところで私達はラステイションを出てルウィーに向かうのだった。

 




小さいアリアの大きさは神次元のいーすんと同じくらいです。
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