超次元ゲイムネプテューヌ 銀陽の女神   作:ミオン

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激ノワをお休みして更新速度を上げてます。
仕事もまた忙しくなる時期なので頑張っていきたいところです。


Chapter 3
Game21:誘拐事件発生


クロのおかげでブラックディスクの協力を得ることができた私達は

その結果をケイに報告するためラステイションの教会に来ていた。

 

「本当に驚いたよ。協力を取り付けた上に彼女を連れてくるなんて…。一体何が起こったんだい?」

 

「突然現れた私の友達がこの状況を作り出したとしか言いようがないかな」

 

「その友達はどういう人なんだい? 実に興味深いよ」

 

「それは私も同じ。ブラックディスクの古い友人みたいだけど、いつか自分から話してくれるらしいから私はその時を待つことにしたけどね。無理に聞いてもきっと答えてくれないだろうし。結果としてあの子のおかげでブラックディスクの協力を得ることができたのは事実だね」

 

「そうか…。それにしても本当に驚かされたよ。やはり君は面白い。そしてユニ。君はネプギアさん達について行くことを選んだようだね。答えが出せてよかったじゃないか」

 

「そうね。最後は舞の言葉が決め手になったんだけど、一応アンタにもお礼を言っておくわ。ありがと。」

 

「随分と素直になったじゃないか。ノワールが今の君を見たらどんな顔をするか…。想像しただけで面白くなってきた。こんなユニが見れるとは思わなかったよ。舞さんとネプギアさんには感謝しないといけないね。さて、君達の次の目的地はルウィーかい?」

 

「そうですね。次はここからルウィーに向かいます。ルウィーにも私やユニちゃんと同じ女神候補生がいるって聞いたんですけど…」

 

「ルウィーの女神候補生さんはどんな人です? ユニちゃんは会ったことないですか?」

 

「会ったことはないわね。アタシもここ最近はラステイションのシェアの回復と自分を鍛えるのでいっぱいだったから正直に言うと他の国に向かう余裕が無かったのよ」

 

ユニも会ったことがないらしい。ルウィーの女神候補生は一体どんな人物なのだろう…。

割とすぐに出会えそうな気もするが、私達の中に会ったことのある人物がいない以上

こればかりは実際に会ってみてのお楽しみということになる。

 

「そんな君達にまた一つ僕から忠告をしておこう」

 

情報収集が得意なケイはルウィーの女神候補生の情報も持っているのだろう。

この場で聞いてみるというのも選択肢の一つだが、また何かを提供する必要が出てくる。

そのことを私を含めて全員理解していたので深く聞き出すことはしない。

 

「ルウィーの女神候補生。いや、ここは女神候補生達と表現させてもらおうか。彼女達にはユニ以上に手を焼くかもしれないね。僕から言えるのはここまでだ」

 

女神候補生達…。つまりルウィーの女神候補生は一人ではないということになる。

 

「ちょっとそれどういう意味よ。さりげなくアタシをバカにしないでくれる?」

 

「言葉通りの意味さ。ユニ。君も実際に彼女達に会えば僕の言葉の意味がわかるだろう」

 

「なによそれ…。いいわ。じゃあ実際に会って確かめてやるわ」

 

ユニ以上に手を焼くってどういう意味なのだろうか。

ブラックディスクの時は忠告を聞いてきっと堅物なんだろうと予測はできたが…。

これから向かうルウィーでめぐり合えることを祈るしかない。

 

「それじゃあ、行って確かめに行こうか。ここで考えても答えは出ないだろうし。ルウィーに行くにはここからどの方角に向かえばいいのかな?」

 

「北の方角ね。ちなみにルウィーは一年中雪に覆われてるからこことは違って寒いわよ。私は平気だから大丈夫だけど。舞、アンタは大丈夫なの?」

 

「えっ…。何で私に聞くの?」

 

「アンタ自分の事を自称引きこもりって言ってたじゃない。寒いところは平気なの?」

 

「確かに寒いのは嫌いだよ。私の世界にも冬っていう季節があって一部の地域で雪が降るんだけど、その時期はこたつに入るか暖房をかけてずっと暖まってるよ。必要な時以外は外出しないからね。まぁ、寒いからリタイアってわけにもいかないから私のことは気にしなくていいよ」

 

「そう。わかったわ。なら、このままルウィーに向かいましょう。あの下っ端に邪魔される前にゲイムキャラと女神候補生の協力を取り付ける必要もあるわ」

 

「どうやら答えは決まったようだね。必要だったとは言え長い時間拘束してしまってすまなかった。君達の旅の無事を祈っている」

 

「結果的にユニとブラックディスクの協力を得ることができたから謝らなくてもいいよ。ほら、終わりよければ全てよし。って言うでしょ? それじゃあ私達は行くね」

 

「わかった。大変だとは思うが頑張ってほしい。期待しているよ」

 

私達はラステイションの教会を後にして次なる目的地ルウィーに向かった。

 

「ルウィーにとうちゃーっく! 綺麗な街だね~!」

 

「寒いですね…。でもREDさんの言う通り本当に綺麗な街ですよね」

 

ルウィーの町並みはラステイションとはまた違った印象を受けた。

所々に並び立つ色とりどりの建物に加えて地面や建物に積もっている雪が

ルウィーが雪国であるということを強く表している。

 

「舞さん、大丈夫ですか? お店に上着とか売ってますけど…」

 

「ん…? 大丈夫だよ。自分でも不思議なんだけど私が予想していたほど寒いとは感じないんだよね。これが。行動の支障にもならないから問題なしかな」

 

本当は動けなくなったりとかしたらどうしようと内心思っていたが

私の強がりなどではなく本当に少し寒いと思う程度にしか感じないのだ。

みんなの足を引っ張る可能性が消えたのでいいことではある。

 

「それでこれからどうするの? 先に教会に行くのか、それともギルドでクエストでもこなすの?」

 

これからできることとしてはクエストをこなして

シェアを少しでも回復するか、教会に向かって教祖から話を聞くかのどちらかである。

 

「今回は教会から行って情報収集をしたいと考えているわ。ここの教祖は悪い噂を聞かないから、話もしやすいはずよ」

 

「じゃあ、早速向かおうか。教会に向かうにはどっちに行けばいいのかな?」

 

「この道をまっすぐ進めばいいわ。」

 

「なんか、向こうの方が騒がしいよ? 何やってるのかな?」

 

「本当ですね。何かのイベントでしょうか?」

 

「寄り道なんかしてる時間はないでしょう? ん? あれは…。まさかこんなに早く再会するとは思わなかったわね…」

 

私達がその場所に視線を移すと見覚えのある人物がビラを配っていた。

 

「はーい! みんな寄っといでー。犯罪組織マジェコンヌだよー! なんと入信すればどんなゲームもタダで遊べて楽しいこと間違いなしだよー! いつ入信するのか? それは今しかないでしょ!」

 

犯罪組織マジェコンヌが誇るマジパネェ構成員、リンダが笑顔でビラを配っていた。

 

「はぁ…。なんでビラ配りなんてしなくちゃいけねぇんだ…。それもこれもあいつらがアタイの邪魔ばっかりするからだ。特にあの暴力女神!」

 

「暴力女神って誰の事かな?」

 

私はリンダの後ろに近づいて知らないふりを装って尋ねる。

 

「黒髪で似合わねぇパーカーワンピを着た銀の瞳を持つ女のことだよ」

 

「ふ~ん。もしかしたら私のことかもしれないね。その暴力女神って」

 

「なっ…! テメェは暴力女神! もうルウィーに入ってやがったのか!」

 

「似合わないパーカーワンピって言ってくれたね。私、これ気に入ってるんだけどな」

 

「私も友達の服をバカにされるのは気分がよくないわね。それとその布教活動は見逃せないわ。舞、ここでもう一度懲らしめてあげたらどう? もちろん私も参加するけど」

 

「いいね! それ! REDちゃんも入ってもいい? また悪いことしてるならマイと一緒にコテンパンにしちゃうよ!」

 

「チッ…。流石に分が悪いな…。暴力女神だけなら受けて立つところだが…。おっ? いい奴がいるじゃねぇか。 おい! そこのガキ!」

 

リンダはたまたま近くを通りかかった少女を呼び止める。

薄い茶色の髪を持ち水色と白色が入った服と帽子。赤色の小さな鞄を肩にかけている。

 

「ふぇ…? 誰…?」

 

リンダに呼び止められた少女は足を止めてこちらを見る。

素早い動きで少女の背後に回り、その首に手を回す。

 

「動くんじゃねぇぞ。いいか。テメェは人質だからな。暴力女神! 手を出せるなら出してみやがれ! その時はこのガキの命がなくなるぜ?」

 

「くっ…。これは困ったね…!」

 

「相変わらず汚い真似を使うわね…。 でもここで動いたらあの子が…」

 

「その子を離してください!」

 

「バーカ! だれか離すかよ。それに悪党のアタイが汚ねぇ真似をして何が悪いってんだ? むしろ当たり前の行動をしているだけにすぎないぜ? ということでこのガキの命はアタイが預かった! アバヨ! 暴力女神!」

 

「ふぇぇ…。 助けて…。ラムちゃん、お姉ちゃん…!」

 

その少女の言葉を無視してリンダはその場から逃げ出す。だがリンダが

走り出した瞬間にユニが銀の銃を取り出して少女の鞄に向けて何かを放つ。

 

「ユニ、今のは?」

 

「超小型の発信機を中に詰めた非殺傷の弾丸よ。今、あの子の鞄に撃ちこんだわ。本来はターゲットのモンスターを見失わないために使う物なんだけどね。このタイミングで役に立ってくれるとは思わなかったわ。これでアイツが逃げた場所を特定できる。」

 

ユニは端末を取り出して少女の鞄に撃ちこんだ発信機の反応を追いかける。

 

「ここね…。どうやらダンジョンの中みたいよ。戦闘の準備をしておいたほうがいいわね」

 

「流石だね。ユニ。さっそく向かおうか。もう一回懲らしめてあげないとね」

 

「そうですね。急いで向かいましょう! あの子のことが心配です!」

 

「アタシが先導するわ。ついてきなさい」

 

私達はユニの後について行き街から少し離れたダンジョンに逃げ込んだリンダを追う。

 

私達がその場を去った後に1人の少女が現れる。

薄い茶色の髪を持ち桃色と白色が入った服と帽子。肩からかかっているのは青い鞄。

 

「あれ、おかしいな…。ここで待っててって言ったのに…。いないってことは…。何かあったのかな? ロムちゃんを早く探し出さなくちゃ!」

 

少女は状況を把握したのかその場から急いで駆け出した。

 

「ここか…」

 

ユニが撃ちこんだ発信機の反応を元にたどり着いたダンジョン。

前の看板にはルウィー国際展示場と書かれていた。入口が2つに分かれている。

 

「パーティを2つに分けて挟み撃ちをするといいかもしれないわね。アイツはこの建物のど真ん中にいるみたいだから」

 

「それで行こうか。パーティ分けはどうするの?」

 

「アンタが決めればいいと思うわ。それなら誰も反論しないと思うけど」

 

「わかった。それじゃあ…」

 

私が分けた結果を発表すると、西口から進むのは私、ユニ、コンパ。

東口から進むのはネプギア、アイエフ、REDという形になった。

私達はルウィー国際展示場の中に入る。

 

内部の様子を観察すると国際展示場ということもあってか

絵画などの美術品を飾るスペースがいたるところに見受けられる。

そこには何も展示されてはおらず展示場の外から入ってきた雪が

いたるところに積もっているだけだった。

 

それに加えてモンスターの存在も確認できる。

2足歩行をしている少し大きめの猫型モンスターに昔のゲームに出てきそうな

紫色のブロックの姿をしたモンスターが確認できた。なるべく無駄な戦闘は避けた方が

いいと思ったのでモンスターが全く違う方向を見ている隙を見逃さずに素早く駆け抜ける。

 

モンスターを回避しながら先に進むとリンダと人質の少女の姿が確認できた。

私達がいる場所はリンダからは死角になっているようでまだ気づかれてはいない。

 

少し様子を窺っていると逆方向からネプギア達がやってきた。

リンダと正面から対面する形になったのでリンダは少女を盾に抵抗を続ける。

 

「もう追ってきやがったか…。ん…? 暴力女神がいないみたいだな…。まさかあいつ、テメェらに任せて自分は何もしないってか? こいつはとんだお笑い種だな!」

 

リンダは私がいないと勘違いしているのか好き勝手に言い放つ。

私がそんなことをすると思っているのか。これはお仕置きが必要なレベルだね。

 

「マイはそんなことしないよ! 勝手なこと言わないで!」

 

「あんまり私の友達をバカにするようなら、本気で怒るわよ。さっさとその子を離しなさい。そうしたら見逃してあげるわ」

 

「バカ言ってんじゃねーよ! 人質がどうなってもいいのか! 人質を無視して手を出したらこのガキの命はその時点で終わりだぜ!」

 

「ユニ、コンパ。ここは私に任せてくれる?」

 

「何をするつもり?」

 

ユニとコンパにこれから私がすることを伝える。

 

「なるほどね。アンタが合図したらあの下っ端に攻撃を加えればいいのね?」

 

「わかったです」

 

「ありがとう。それじゃあ、行ってくるよ。」

 

私は銀の女神の力を解放する。背中のプロセッサユニットに少しだけ力を込めて

浮遊した状態のまま音を立てずにリンダの背後に近づく。ちなみに使うのは銃だけだ。

気配を消してリンダの背後を取るとその後頭部に銃を押し付けて低い声で言う。

 

「動くな…」

 

「…!」

 

リンダはなんとその場に跪いた。ここまで効くとは思わなかったので逆に驚かされたが。

ちなみにこれはあるゲームに出てくるホールドアップというテクニックの1つである。

気配を消して相手に接近し、後頭部に銃を突きつけることにより敵を無力化することができる。

 

「三散華!」

 

ホールドアップでできた隙を見逃さずに拳での打撃を2回加えて最後に蹴り技を入れる。

格闘術の初級技だ。その攻撃を合図にユニの銃撃が炸裂しコンパが注射器の打撃を加える。

私はリンダに連れ去られた少女に近づいてその手を取る。

 

「大丈夫? 助けるのが遅れてごめんね」

 

「うん…。ありがとう、お姉ちゃん」

 

お姉ちゃんと呼ばれるのも悪くないかな。

 

「なっ…! 暴力女神! テメェ、どこから出てきやがった!」

 

リンダが私に怒鳴り散らす。私は武器を銃から太陽の杖に持ち替えてリンダに向ける。

 

「リンダの死角になってた場所に隠れて隙を窺ってただけだよ。誘拐に加えてパーカーワンピのことから散々バカにしてくれたよね。調子に乗り過ぎだよ。お仕置きが必要だよね」

 

「この暴力女神! ここで今度こそテメェを始末してやる!」

 

リンダは鉄パイプを私に向ける。再び戦いが始まると思ったその時。

 

「ロムちゃんを返せーーー!」

 

少女の声が上の方から響いてきた。

凄まじい速度でリンダに突撃して手に持ったステッキでリンダを殴る。

 

「ぎゃあああああ!」

 

突然割り込んできた少女が繰り出した一撃にリンダは吹き飛ばされる。

 

「あなたは…」

 

私の前にはリンダに連れ去られた少女と同じくらいの身長でピンク色の髪を持った少女がいた。

白を基調とし桃色のラインが入った機械的なパーツを身に纏っており

さらに瞳には私やネプギア達と同じように女神の印が浮かび上がっている。

ネプギアとユニがこの場にいる以上、現れたこの少女の正体はこれしかないだろう。

白の女神ホワイトハートの妹であるホワイトシスターが降臨した瞬間であった。




ルウィー編突入しました。舞さんだけでなくラムちゃんと
ロムちゃんの活躍もしっかり書いていきたいところですね。
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