超次元ゲイムネプテューヌ 銀陽の女神   作:ミオン

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Game31:舞vsラム

ホワイトディスクの力によってキラーマシンは封印されルウィーに平和が戻った。

そのルウィーの教会の一室では二人の少女が本気の戦いを繰り広げる。

 

銀の女神の継承者の神奈 舞とルウィーの女神候補生ラム。

その二人がこれから戦うゲームは大乱闘ゲイムキャラクターズ。

 

ゲイムギョウ界を構成する四国のゲームにはそれぞれ様々な特徴がある。

ルウィーで作られているゲームの特徴はそのキャラクターの数の多さだ。

 

最初に誕生した赤い帽子を被ったヒーローに似たキャラクターを筆頭に

次々と新たなキャラクターが誕生してはゲームの世界で活躍しているという。

 

そんなルウィーのゲームに登場するキャラクターが一堂に集結して

熱い戦いを繰り広げるゲーム。それが大乱闘ゲイムキャラクターズである。

 

私とラムは一対一での乱闘を行う。ここで乱闘の設定を紹介させてもらおう。

ルールはストック制という物でお互いのストックは3。相手の攻撃を受けて

画面外に飛ばされたりすると撃墜扱いとなりストックの数が減少する。

つまり相手を先に3回撃墜した者が勝者となる。

 

続いてアイテムの設定だが、全てのアイテムが最初から登場しない設定にした。

攻撃を加えて破壊することによりエクセドライブという超必殺技を使用できるようになる

ゲイムボールを始め、戦局を左右する様々な物が登場するが、出てこないように設定する。

これによって自分が持てる技術のみを駆使して相手を倒す必要が出てくる。

 

最後に対戦ステージの設定。仕掛けられたギミックが戦闘の邪魔をしてくる場合がある。

凶悪な物の例を挙げれば一度はまるとそのまま画面外に飛ばされ自滅扱いにされる物があるので

それらの介入が起きない場所を選択する。結果、選択された場所は終焉部と言う場所。

 

次にキャラクターの選択画面に入る。流石ルウィーと言ったところか。

選択できるキャラクターの数は総勢64名。さらに何と隠しキャラクター扱いで

ラムとロムの姉であるブランさんが登場する。ブランさんの出現条件をクリアしてさらに

一対一の乱闘でブランさんに勝利することで使用できるようになるのだがラムは何十回も挑んで

遂に勝利を掴んだという。それ以来ブランさんはラムのお気に入りの操作キャラクターになった。

ラムはブランさんを選択し、私は丸いピンク玉のヒーローを選択する。

ちなみにこの時にキャラクターの色を変えることができるので私は白に変える。

 

「ふん! そんな弱そうなキャラで私と戦うつもり?」

 

「弱いキャラクターなんて一人もいないよ。さあ、始めようか」

 

全ての設定を終えて決定ボタンを押すと遂に乱闘が開始される。

終焉部は血のような赤色の空とそれを彩る黒雲の上に浮かぶステージ。

特殊な仕掛けは何一つない。ただ純粋な力のぶつかり合いとなる。

 

「くらいなさい!」

 

ラムが操作するブランさんが光の玉を自分の武器であるハンマーで飛ばしてくる。

それを回避して攻撃を叩きこむがあまり大したダメージにはならない。

どうやら防御力が高いようだ。私の操作するキャラの攻撃力が低いという点もあるが。

 

「ん…? やけに守りが固いね…。それに全然飛ばない」

 

私はブランさんの特徴を観察する。どうやら防御力が高いようだ。

その反面素早さがないようだが、ハンマーの攻撃力も決して低いわけではないので

強力なキャラクターと言える。対する私が操作する丸いヒーローは防御力が低く飛ばされやすい。

それを補う形で復帰力の高さがあるが対戦するのがブランさんのような相手だと

あまり意味をなさない気がする。だからと言って諦める理由にはならない。

 

「じゃあ、これを使わせてもらうよ!」

 

私はブランさんに投げ技を叩きこみその隙に吸い込み攻撃を行う。

ブランさんを吸い込み、その姿をコピーする。

 

「あっ! 何すんのよ!」

 

ブランさんを吸い込んだ私の操作キャラは白い帽子を被ってハンマーを持っている。

これで通常の攻撃動作がハンマー攻撃に変化するため攻撃力不足は解消されるだろう。

 

だがそのまま黙っているラムではない。ブランさんを操作して強攻撃を叩きこむ。

受けてもまだ大丈夫と思ったが直撃を受けた私の操作キャラは画面外に飛ばされる。

私の残りストックは2となった。思った以上にハンマーの攻撃力と吹き飛ばし力が大きい。

 

「やられた…。これはまずいね」

 

「どう! これがわたしとお姉ちゃんの強さよ!」

 

ブランさん自体が性能の高いキャラクターではあるが

それを見事に使いこなすラムの強さに私は驚きを隠せない。

同じキャラクターであっても使い手によっては雲泥の差が現れることもある。

だが、攻撃力と吹き飛ばし力が高いのならこちらにも考えがある。

 

「確かに強い。なら当たらなければいいだけだよね?」

 

私は撃墜から復活したキャラクターを操作して再度ブランさんに攻撃を仕掛ける。

それをラムが黙って許すはずは無くハンマーの強攻撃で再度吹き飛ばそうとするが

もうそれは通用しない。攻撃判定が発生するタイミングを読み取って回避コマンドを入力する。

 

「何で当たらないのよ!?」

 

空振りして隙ができたところに強攻撃を叩きこみブランさんを画面外に吹き飛ばす。

ちなみに全ての攻撃を回避しているわけでは無い。私が読み取っているのは強攻撃のみだ。

弱攻撃は多少被弾している。私が過去に似たゲームで対戦した中には

一撃も攻撃を当てることができずにそのまま撃墜された経験だってある。

私より上の人間などいくらでもいるのだ。それはこのゲイムギョウ界でも同じだろう。

 

「これでお互いにストックは2だね。ここでちょっと面白いテクニックを披露させてもらおうかな。こっちでもできるかわからないけど…」

 

「何をするつもり?」

 

ストックは同じと言っても被ダメは私の方が大きいので

ここであるテクニックを使ってみることを思いついたのだ。

 

私は先ほどと同じように強攻撃を被弾しないように注意を払いつつ

ブランさんに攻撃を加えていく。ある程度ダメージを与えて場外に吹き飛ばしたら

そのまま下方向にハンマーを振る攻撃を入れてブランさんを撃墜する。

 

「ちょっ! 何よその技!」

 

「これはメテオって呼ばれるテクニックだよ。私の世界にあるこれと似たゲームの上級者達はみんな当たり前のように使う」

 

メテオ。それは相手を場外に吹き飛ばし追撃として下方向に吹き飛ばし効果を持つ技を

加えることで復帰行動を取らせる前に相手を撃墜するテクニックである。

事実、私は上級者達との乱闘の際にこれで何度も撃墜されている。

 

「これでストックが1になったね。このまま行くよ!」

 

「させないわ! まだ終わってない!」

 

私とラムの操作するキャラクターは再びぶつかり合う。

最終的に勝利したのは私だった。残りストックは1で被ダメもそれなりに積み重なった状態で

何とかつかんだ勝利だった。ラムの操作するブランさんは本当に強かったと言っておく。

 

「う~! 悔しい! このまま次のゲームに行くわよ!」

 

ゲームは三つあるので私の勝利条件はラムに二回勝利することである。

一回勝利したからと言って油断はできない。勝負は油断したら敗北が降りかかるのだから。

 

次に私が選択したゲームはポシェットモンスター。

151万匹のモンスターを捕まえて育て、戦わせるゲームだ。

登場するモンスターの桁数がおかしい気がしたがこちらも突っ込むと負けだろう。

ちなみに使用するハードは携帯機タイプの物だ。ラムは二つ持っていたのでそれを借りる。

 

戦う前にラムのデータを見せてもらったが手持ちのモンスターの強さが凄まじい。

単純にレベルアップを重ねるだけでは得られない強さがそこにはあった。

それはモンスターの厳選が行われているという事実を表していた。

 

モンスターには実際にゲーム内で確認できるパラメータ以外にも

個体値と言った見えない数値が設定されている。確認する方法がないわけでもないが…。

普通にプレイしているだけの人には無縁の数値である。

 

だが、この手のゲームはクリアしてからが本番なのだ。全国とさらに上の世界レベルの

猛者達に立ち向かうためにはモンスターの厳選が必須となってくる。

それらの点を踏まえた上で戦術を練っていかなければならない。

 

ラムはただ育てるなら最強にしてあげたいという気持ちでやっているらしい。

ネット回線を使うことで本格的に戦うこともあるらしいが

それほどレベルの高い戦術は使わないとのこと。

逆にそのような難しいことはわからないし考えたくないというのがラムの意見であった。

 

「これでどうやって戦うの?」

 

「さすがにわたしのモンスターを使うのは卑怯だから、これにするわ」

 

ラムが選択したのはランダムバトル。

コンピュータが適当にモンスターを三体選択してそれぞれに振り分ける。

 

レベルとステータスは一律同じでモンスターによる個体差は生じない。

勝敗を分けるのはモンスターが持つタイプと技の相性のみという運の要素が強いバトル。

 

私に振り分けられたのはアエル-、ヤンキーキャット、スパイダー。

 

相手に振り分けられたモンスターは戦いが始まって

実際にモンスターを繰り出してくるまではわからない。

お互いに出撃させる順番を決めたところでバトルがスタートする。

 

私は最初に出撃させたのはスパイダー。対するラムが繰り出したのはシカベーダー。

お互いに特に強力な攻撃手段を持っているわけでもないので単純なぶつかり合いとなった。

私のスパイダーの攻撃がクリティカルヒットを叩きだしてラムのシカベーダーを倒す。

 

ここまでは順調だったと言えたのだがラムが次に繰り出してきたのがボムダマ。

シカベーダーとの戦いで体力がピンチ状態になっていたスパイダーは

ボムダマの先制攻撃によりあっさり倒される。

 

続けて私が出撃させたのはアエル-。火力が高めのアタックで

ラムのボムダマに攻撃するが体力がわずかながらに残ってしまった。

それを確認したラムは笑みを浮かべる。何と次のターンにラムのボムダマは自爆し

私のアエル-は自爆の巻き添えを喰らい共倒れ状態になる。

 

お互いに残ったモンスターは一体。私は最後に残ったヤンキーキャットを出撃させるが

ラムが繰り出したのはときめきシスター。とりあえず攻撃を仕掛けようとするが

ラムのときめきシスターはこちらの攻撃を回避して特殊技を使う。

 

ダメージは無いようだが特殊技を受けた私のヤンキーキャットの様子がおかしい。

目にハートが浮かんでいて私の操作を受け付けない。完全に詰んでしまった。

ラムが補足説明を加えてくれたのだがこの状態異常はメロメロ状態と呼ばれるものらしく

操作を一切受け付けなくする状態異常だという。そのまま私のヤンキーキャットは

ラムのときめきシスターに蹂躙されてあっさり倒されてしまった。

出撃させるモンスターがいなくなってしまったのでこの勝負は私の負けとなった。

 

「負けちゃった…」

 

「わたしの勝ちー! ブイッ!」

 

ラムは笑顔でピースをする。ラムのような幼い子の笑顔を見ると不思議と癒された。

これで私とラムの戦績は一勝一敗となった。勝敗は最後に残ったゲームである

女神パーティに委ねられる形となる。再びW11-Uの電源を入れて

最後の戦いの準備を進めていると部屋のドアをノックする音が聞こえてきた。

 

「ラム? 入ってもいいですか?」

 

「ミナちゃん? 入ってもいいわよ」

 

部屋のドアが開くとミナを筆頭にネプギア達が一緒に入ってきた。

この部屋は割と広めに作られているので窮屈にはならない。

 

「みんなどうしたの?」

 

「舞さんとラムちゃんの勝負がどうなっているのか気になって…」

 

「今どういう状況なのよ?」

 

「あぁ、そういうこと…。今はお互いに一勝一敗の状況だよ。次にやる女神パーティで全てが決まるね。」

 

「舞お姉ちゃん、行けそう…?」

 

「わからない…。この手のゲームは最後までどうなるかわからないからね。一発逆転も十分にあり得るから。私は私にできることをするだけだよ。ラムと最後まで全力で戦い抜く」

 

最後に残ったゲームはあの有名なパーティゲームの女神版である。

最初は四女神しか使えないが条件を満たすと候補生と各国の教祖が使えるようになる。

 

これから始まるパーティの設定をラムと一緒に進めていく。ターン数は25。

ボーナスクリスタルはありに設定してミニゲームは全て登場するようにする。

 

ゲーム内の目的としては女神達を操作して様々な仕掛けがあるボードマップを巡って

シェアクリスタルを集めるという物だ。シェアクリスタルは1個30クレジットで交換できる。

最終的により多くのシェアクリスタルを集めた者が勝者。

シェアクリスタルの数がお互いに同じ場合はクレジットが多い者が勝者となる。

 

「う~ん。コンピューターキャラじゃ物足りないわね… あっ、そうだ!」

 

「何か思いついた?」

 

「ネプギアとユニに参加してもらえばいいのよ! わたし達は最終的に順位が低かった方が負けにする。これなら面白いんじゃない?」

 

「確かに。それは面白そうだね。ネプギア、ユニ。どうかな?」

 

「ラムちゃんと舞さんがそれでいいなら参加しますけどお邪魔になりませんか?」

 

「全然。こういうのはみんなでやったほうが楽しいと思うから。参加した以上はお互いに敵だから存分に邪魔してくれても構わないよ。単純に勝負するよりかは面白いかもしれない」

 

「アンタ達がいいって言うならアタシは好きにやらせてもらうわ。」

 

「ネプギアとユニは初めてでしょ? ロムちゃん、二人のサポートについてもらってもいい?」

 

「わかった…。舞お姉ちゃんには教えちゃダメ…?」

 

「うん。コイツ本当にゲームが強いからそれはなし」

 

「大丈夫。似たゲームをやったことがあるから問題ないよ。それじゃあ始めようか」

 

私達はキャラクター選択を行う。私は美しい金髪の女性を選択する。

かなり胸が大きいようだがつるぺたの私には無縁と言ってもよい物だった。

ちなみにこの人はベールさんと言って次に向かうリーンボックスを守護する女神らしい。

 

ネプギアとユニとラムは自分達のお姉さんを選択する。

ゲーム内とは言えこのゲイムギョウ界を守護する四女神が全員終結した。

この光景を現実の物にしたい。お姉さん達を助け出してみんなで楽しく過ごしたい。

私は純粋にそう思った。そのためにはみんなでもっと強くならなければならない。

 

「それじゃあいくわよ! 準備はいい?」

 

「うん」

 

「大丈夫だよ」

 

「アタシもオッケーよ」

 

レッツ・パーティ!と言う大きな掛け声の元、女神パーティが始まる。

舞とラム。二人の本気の勝負の結果を決める最後の戦いが始まりを告げた。

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