私とラムのゲーム対決の行方は最後に残った女神パーティに委ねられた。
さらにネプギアとユニが参戦しているので二人の動きにも注意して行動しなければならない。
目指すは勿論1位だが、そう簡単には取れないのは明白だ。気合いを入れていく。
今回の女神パーティの舞台はルウィーの遊園地をモデルにしたマップである。
多種多様なアトラクションが存在しているが、どのようなイベントがあるのだろうか。
遊園地を舞台にしたボードマップのスタート地点に四人の女神が降り立った。
最初にサイコロを回して順番を決めるのはお約束と言えるが出せるサイコロの目は
最大で12まである。その結果決まった順番がこのようになった。
1番がネプギア、2番がラム、3番がユニ、4番が私。
ターンが回ってくるのが一番遅いということだが特に問題は無いと判断した。
最初のシェアクリスタルの場所が示される。スタート地点からは遠めの位置だ。
「最初は私から… これをしっかり活かしていかないと…」
ネプギアのターン。サイコロを振って止まったのは電源ボタンが書かれた青いマス。
5クレジットを獲得できる安全なマスだ。ちなみにクレジットはパーティ開始時に
それぞれに15与えられる。シェアクリスタルとの交換には30クレジットが必要となる。
「わたしの番ね。行くわよ!」
ラムのターン。止まったのはネプギアが止まったマスと同じ色のマス。
ネプギアより大きい目を出したので道中にあるショップに立ち寄ってアイテムを購入する。
購入したアイテムは女神化クリスタル。10クレジットで購入可能なアイテム。
効果は使用したターンに女神化をすることでサイコロを1ターンに2回振れるようになる。
教祖の場合は女神化ができないので同じ効果を持つ別のアイテムが出てくるらしい。
「次はアタシか…」
今度はユニのターン。これまた二人と同じ電源ボタンの青いマス。
ラムと同じく道中のショップに立ち寄ってアイテムを購入する。
購入したアイテムはシビレマストラップ。これまた10クレジットで購入可能。
マスに仕掛けることでそこを通った相手の動きを強制的に止めることができる。
「やっと私の番か…」
サイコロを振って先に進む。私が止まったのは電源ボタンが書かれた赤色のマス。
こちらは青いマスとは反対の効果を持つようで5クレジットを徴収されてしまった。
初っ端から運が悪い気がするがパーティはまだ始まったばかり。
逆転できる方法はいくらでもあると思ったので特に気にしない。
「さあ、ミニゲームよ! 今回はアンタ1人とわたし達3人ね!」
全員のターンが終了してミニゲームが始まる。これが終わって1ターンという流れだ。
私だけが赤いマスに止まったため、私vsネプギア達という構図になった。
始まったゲームは私が操作するベールさんが持った蝋燭の炎を
ネプギア達が操作する女神達が消火するというゲームだった。
完全にやられ役状態だがここで諦める私ではない。
ひたすらに逃げる。蝋燭の炎があと一回の被弾で消される直前でタイムアップ。
逃げ切った私が勝者となり15クレジットを獲得した。
「舞さん、流石に強いですね…」
「う~! 後少しだったのに! 覚えてなさいよ!」
「ゲーム好きの実力と言ったところかしら?」
「危なかった…。勝負はまだ始まったばかりだから、まだまだこれからだよ」
これで1ターンが終了した。ここからは何かが起きたターンを紹介させてもらおう。
3ターン目。ネプギアの番の時に止まったのが電源ボタンが書かれた緑色のマス。
「えっ? 何?」
『ねぷっ!?』
上から降ってきた大きなカメにネプギアの操作するネプテューヌさんが押しつぶされる。
それによってネプギアの番は強制的に終了となった。
ロムの解説によるとマップごとに設定された何かのイベントが起こるマスらしい。
「うぅ…。私のお姉ちゃんを押しつぶすなんてひどいよ…」
7ターン目。ユニの番の時に止まったのは骸骨が書かれた赤いマス。
『ハーハッハッハッハッハ!』
時代遅れのようにも聞こえる女性の笑い声が辺りに響き渡る。
「誰よ! このオバサン!」
正直に言うと現れた人物は化粧が濃かった。何歳なのか知らないけど…。
突如現れたその人物はユニのクレジットを全て没収して風のように去って行った。
「ちょっと! 何すんのよ!」
「コインだけでよかった…。ユニちゃん、これはまだマシなほう…」
ロムの話によると骸骨が書かれた赤いマスに止まるとあのおばさんが現れて
クレジットかシェアクリスタルのどちらかを没収されてしまうらしい。
運が悪いと両方とも没収されることもあるとのこと。
12ターン目。2個目のシェアクリスタルのポイントの直前に仕掛けられた
ユニのシビレマストラップ。ラムがトラップにかかると思ったが
ラムは女神化クリスタルを使用する。ブランさんはホワイトハートの姿になる。
『女神の力…。見せてあげるわ』
サイコロを2回振ったので普通にトラップにかかると思われたが
ラムの操作するブランさんは浮遊してトラップの上を普通に飛び越えていく。
そのままポイントに辿りついたのでシェアクリスタルを30クレジットで交換する。
「女神化するとマストラップを無視できるんだ…」
最終的にユニのシビレマストラップの餌食になったのは私だった。
3ターン目のネプギアと同じく私のターンは強制的に終了となる。
15ターン目。ネプギアがくじ引き屋に入る。5クレジットで1回くじを引けるので挑戦する。
商店街でよく見るガラガラくじ。1等から4等まで設定されているが中には特別賞もあるらしい。
ネプギアがガラガラくじを回すと紫色の玉が出てきた。同時にファンファーレが鳴る。
どうやら特別賞だったらしく、ネプギアにはシェアクリスタル3個が贈られた。
「や、やった!」
『主人公だもん。当然だよね~』
これによってネプギアが最下位から一気に1位となった。
現在のシェアクリスタルの数はネプギアが3個、ラムが2個、ユニと私が1個。
20ターン目。設定したターン数は25なので残り5ターンとなった。
現時点で最下位である私にルーレットを回す権利が与えられる。
ルーレットの結果はシェアクリスタルプレゼントという物であった。
本来であれば交換には30クレジット必要だがそれが無料になるという物である。
「む…! ここに来ていいのを引いてきたわね」
「これは活かしたいところだね…」
23ターン目。私はゴーストの館に入る。現在の所持クレジットは90。
ミニゲームでそれなりに勝利している上にアイテムをあまり買わないのでけっこう残っていた。
クレジットを支払うことで指定した相手のクレジットかシェアクリスタルを奪うことができる。
「ネプギア、ごめんね」
私は迷うことなくネプギアのシェアクリスタル強奪を選択する。
相手のシェアクリスタルを奪うには60クレジット
クレジットのみを奪う場合は10クレジットが必要になる。
60クレジットを支払ってネプギアのシェアクリスタルを奪った結果
ネプギアと私のシェアクリスタルの数が2個となった。
「舞、アンタ容赦ないわね… まぁ、アタシも同じ選択をしたと思うけど…」
1位は最も狙われやすいのだ。途中で1位になったとしても最後まで油断はできない。
ラストターンの25ターン目。ユニの番。止まったのは青いマスだが。
止まった瞬間にユニが操作するノワールさんの前に宝箱が現れる。
「なにかしら?」
なんと中にはシェアクリスタルが入っていた。これで数においては完全に並ぶ形となった。
そして最後のミニゲームを迎える。最後はネプギアと私。ラムとユニのチーム戦。
ゲームの目的はテーブルに置かれた複数の箱の中から指定された物を見つけ出すこと。
最初の段階でどの箱に何が入っているのかはわかるがシャッフルされてしまうため
どこに何が移動したかをしっかりと目で追いかける必要がある。
記憶担当のユニがラムにも素早く指示を飛ばして指定された物を見つけ出すので手強かったが
最後のミニゲームは僅差で私とネプギアが勝利した。これで第1回の女神パーティが終了する。
最後に控えるのは結果発表。最終結果の発表の前にボーナスクリスタルの発表を行う。
ボーナスクリスタルはある条件を満たした者に追加でシェアクリスタルが贈られるという物。
1回のパーティで3回のボーナスクリスタルが発生する仕組みである。
最初のボーナスクリスタルはゲームクリスタル。
各ターンに行われるミニゲームで最も多く勝利した者に与えられる。
これは私とラムに与えられた。どうやら勝利回数が全く同じだったようだ。
「ふん! やるじゃない!」
「できればここは勝ち越したかったけどね…。私もまだまだだなぁ…」
続いてのボーナスクリスタルはアイテムクリスタル。
アイテムを最も多く購入してそれらを巧く使いこなした者に与えられる。
こちらはユニに与えられた。パーティを通して言えることだがユニはアイテムの扱いが巧い。
マストラップについても仕掛けるタイミングが素晴らしいものだった。
事実、ユニが仕掛けたトラップには私だけではなくラムとネプギアも一度はかかっていた。
「もっとアイテムの使い方を勉強したいところね」
最後のボーナスクリスタルはイベントクリスタル。
電源ボタンが書かれた緑色のイベントマスに最も多く止まった者に与えられる。
これはネプギアに与えられた。3ターン目のカメに押しつぶされたところから始まり
あらゆるイベントを経験したことによって該当する形となった。
ジェットコースターに乗ってレール上のマスに止まっている私達を追い掛け回したり
超高速で回転する観覧車に乗って一回休みになったりとこのマップに設定された
ほぼ全てのイベントを体験したと言ってもいいだろう。
「これって素直に喜んでいいのかなぁ…?」
「まぁ、いいんじゃないかな? シェアクリスタルがもらえることには変わりはないんだし」
全てのボーナスクリスタルの発表が終了し、後は最後の結果発表を残すのみとなった。
部屋にいる全員に緊張感が走る。シェアクリスタルの数が同数なので見るのは
最終的に所持しているクレジットになる。
最終結果はこのようになった。
4位がユニ。おばさんにクレジットを全て没収されたことが響いて
最後に残っていたクレジットが最も少なかった。
「悔しいわね…」
3位がネプギア。くじ屋での強運から始まり一気に1位にはなったが
ミニゲームにあまり勝利できていなかったのでクレジットがラムと私よりも少なかった。
「次はもっと頑張りますっ!」
2位がラム。経験者と言うこともあってパーティ内で直接ポイントに辿り対いて
獲得したシェアクリスタルの数は一番多く、ゲームが強いことを再度認識させられた。
「わたしの負けか…」
1位が私。ラムとのクレジットの差は5。最後のミニゲームで
私が負けていたらラムが1位、私が2位と言う結果になっていた。
「危なかった…。でも、本当に楽しかったよ!」
「アンタ達のバトル、見てるこっちも楽しませてもらったわ」
「あいちゃんの言う通りです。みんなで遊ぶのは楽しいです!」
やはりみんなでゲームをするのは楽しい。今回の戦いを通してそれを実感した。
「負けは負けよね…。 わたしはあんたたちについていけばいいの?」
「そうなるんだけど、その前に。ラムは今何をしたいと思ってる?」
「わたしは…。ロムちゃんにあの時の事をあやまりたい…」
「そっか。じゃあここを出る前にけじめをつけようか」
「うん。ロムちゃん、あの時は勝手にすればいいなんて言ってごめんなさい! わたしのこと、まだ怒ってる?」
「ううん。ラムちゃん、舞お姉ちゃんのことをちゃんとわかってくれるって信じてたから、怒ってないよ…。仲直りできてよかった…」
ルウィーの双子の女神候補生の間にできた歪みはこれで完全に消え去ったようだ。
「ミナちゃん。お願いがあるんだけど聞いてくれる?」
「はい。言ってみてください」
「わたしはこいつら…じゃなかった。舞達について行きたい! 一緒にお姉ちゃんを助け出したい!」
「わたしも舞お姉ちゃん達について行きたい…。ラムちゃんと同じ気持ち…」
「そうですか。それがあなた達が考えて出した答えなのですね…? なら、私はこれ以上は何も言いません。舞さん、手がかかる子達ではありますが、二人の事をお願いしてもいいですか?」
「うん。みんなで女神達を助け出してルウィーに帰ってくるから。その時はまた楽しくみんなでゲームをしたいなぁ」
ここにネプギア達のお姉さん、四女神達が加われば楽しさは倍増するだろう。
犯罪組織マジェコンヌを倒して平和な世界を取り戻して見せる。
そのためにはさらなる強さを身に着けることだけではなく
他にもやらなければならないことがたくさんあるが、みんなと一緒なら乗り越えられる。
私は心からそう思った。次の目的地は雄大なる緑の大地リーンボックス。
リーンボックスのゲイムキャラの協力を得ることができれば
イストワールが提示した条件は全てクリアとなり女神再救出作戦の準備が進められる。
「次はリーンボックスだよね?」
「そうね。リーンボックスに女神候補生はいないけどゲイムキャラはいるはずよ。イストワール様も言ってたし」
「リーンボックスかにゅ。これまた遠い場所にゅ」
「でも嫁を助けるためには例え遠い場所でも行かないと!」
リーンボックスに向かうことが決定したところでNギアの着信音が聞こえてきた。
私とネプギアのNギアそれぞれに着信が入っている。
「あっ、いーすんさんからですね」
「私はクロからだね… 多分この前から約束してた件の話だと思う。イストワールが何を言ってたか後で教えてくれる?」
「わかりました!」
ネプギアはイストワールからの、私はみんなから少し離れた場所でクロからの着信を受ける。
イストワールの話も気になるが私はクロとの約束の方が気になっていた。
果たしてクロは私にどんな依頼をもちかけてくるのだろうか…。