超次元ゲイムネプテューヌ 銀陽の女神   作:ミオン

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昨日からの疲れで気力が喪失しかけてましたが何とか書けました。
舞さんの情報を活動報告にでも上げてみようかなと思う今日この頃です。


Game40:歌姫の決意

ネプギアがシエルと名乗る少女からもらってきた錠剤の効果で

私はスライヌから元の体に戻ることができた。

 

クロの友達のようだがシエルも銀と金、二人の女神と何かの関係を持っているのだろう。

その関係を聞いたところで教えてくれるのかどうかわからないけど

またどこかで会えたら話をしてみたいと思った。

 

それから時は過ぎ、チカが企画した大型ライブの開催時刻が迫っていた。

私達は既に会場内に入っているがライブを鑑賞するために大勢の観客が集まっている。

主役の5pb.目当てに来ている人がほとんどで客層は男性が多いようだ。

 

「すごい数の人ですね…。皆さん5pb.さんが目当てなんでしょうか?」

 

「見る限り男性が多いみたいだからそうだろうね。最初に見た5pb.のライブよりも多いみたい。流石はリーンボックスの教祖自らが企画した大型ライブと言ったところなのかな?」

 

「これだけの人数を犯罪神崇拝から目覚めさせることができればリーンボックスの状況はいい方向にに傾くのは間違いないでしょうね。これはいい作戦だと思うわ」

 

「そうだよね! 5pb.の歌がまた聞けるなんてサイコ-だよ!」

 

「ご招待いただきありがとうございますー。まさか特等席まで用意してもらえるなんて思わなかったです」

 

私達は5pb.が特別に用意してくれた席についている。

ステージがよく見える上の方の席になるのだがこの特等席は各国の女神や

各界の著名人などが訪れた際に使われるVIP専用の席とのこと。

 

「気にしないで。リーンボックスを。いや、ゲイムギョウ界を救おうと頑張ってくれてる女神様達には一番いいところでボクの歌を聞いてほしいと思ったんだ。今夜は楽しんで行ってね?」

 

5pb.は普通に話しているがライブも間もなく開演するということもあって

スイッチが入った状態になっているみたいだ。

 

「あまり人が多いところは好きじゃないんだけど、こういう特等席なら楽しめそうね。お姉ちゃん達もこういうところから見ていたのかしら…」

 

「こんな大きなライブを見るのは初めて…。すごく楽しみ…」

 

「そうね。わたしとロムちゃんはルウィーから外に出ることをお姉ちゃんとミナちゃんに止められてからいつもテレビで見るしかなかったのよ…。だから、わたしも楽しみだわ。ルウィーに帰ったらミナちゃんに自慢しちゃおっと!」

 

「これはいつも以上に頑張らないといけないみたいだね…。あっ、そろそろ行かないと…。ボク、トップバッターだから…」

 

「そうなんだ。大変だと思うけど頑張ってね? ここから楽しませてもらうから」

 

「うん! ボクの歌で女神様達だけじゃなくここに来てくれたみんなを楽しませてみせるからね! それじゃ、行ってくるよ! また後でね!」

 

5pb.は走って行った。ライブ開演まではあと少し。

観客達のテンションも上がってきている。

 

「ノリノリでしたね。5pb.さん。最初に会った時とは別人みたいです」

 

「きっとあれが5pb.の本当の姿なんだろうね。ステージの上で輝ける歌姫か…。なんだか羨ましいな」

 

「アンタの輝ける場所はゲームの世界ってわけ?」

 

「まぁ、そうなるかな。人にはそれぞれに輝ける時があるんだと私は考えてる。」

 

「いつものライブよりかなり張り切っていたみたいね。今夜のライブはかなり期待できそうよ。これまでの中で最高の輝きを見せてくれると思うわ。そろそろ開演の時間よ」

 

ステージに視線を移すと今日のライブの主役である5pb.が姿を現した。

 

「みんなー! 今日はこんなに集まってくれてありがとう! 盛り上がる準備はオッケーかな?」

 

「うおおおお! 待ってましたー!」

 

「今日も最高の歌を聞かせてくれよー!」

 

「ありがとー! 今日来てくれたお客さんにはこれまで以上に最高に楽しんでもらうつもりだからね! でも、ライブを始める前にボクから一つみんなに覚えておいてほしいことがあるんだ。それはね、ボクが今こうしてみんなの前で歌うことができるのは女神様達がこの国を守ってくれてるからだってことだよ。今日このライブに来てくれたみんなは犯罪神の誘惑なんかに負けないよねっ!?」

 

「うおおおおお! 女神最高ぉぉぉ!」

 

ライブ会場に集まった観客が一体となったかのような大きな返事に驚かされる。

 

「うわぁ、すごい盛り上がり…。みんな女神を信仰してくれるでしょうか?」

 

「そうだね。ここに集まった人たちの中には犯罪神を崇拝している人もいるとは思うけど、きっと大丈夫だよ。今、このライブ会場に集まった観客達が一つになってるんだから」

 

「やっぱりアタシの嫁達はサイコ-だね! 信仰するなら犯罪神なんかより女神様だよ!」

 

「これだけの盛り上がりなら大成功間違いなしです!」

 

観客達のテンションが最大になったところでライブがスタートする。

トップバッターである5pb.の歌が会場にいる観客を魅了していく。

大型ライブと言うこともあってテレビ中継も入っているようなので

会場にいない人達も離れたところで盛り上がってくれているだろう。

 

「ここまでは計画通りのようね。でも本番はここからよ。トップバッターの5pb.の後ろに控えるあのグループが犯罪神崇拝撲滅のトドメとなることは間違いないわ!」

 

ネプギア達とはまた別の場所でライブを見ていたチカは自信満々に呟いていた。

 

「みんな、ありがとー! ボクの出番はいったんここまで! ボクの後に続くのは今日のために結成されたリーンボックスが誇る超イケメンアイドルユニット、ユピテルだよ!」

 

5pb.がステージの隅に下がるとそれと入れ替わる形で三人の男たちが姿を現した。

確かに顔も整っていてカッコイイとは思うが…。

 

「やあっ、みんな! 待たせたね! 僕達はユピテル! リーンボックス中の女の子たちを魅了するために華麗に参上させてもらったよ!」

 

「もっとも、僕達の魅力の前には男の子であってもメロメロになることは間違いなしだけどね」

 

「問題ないさ。僕達は全ての者達の愛も等しくこの身に受け止めるよ。それがアイドルの義務さ!」

 

5pb.に続く形で登場したユピテルは観客にアピールするが

会場の盛り上がりは先ほどとは違って一気に静まり返っていた。

 

「ふざけんな! 男の歌なんて聞きたくねぇよ! 5pb.ちゃんを出せ!」

 

「そうだそうだ! 帰れ! 帰れ!」

 

「女神を信仰するってことはあいつらを信仰するってことかよ。そんなのは願い下げだぜ!」

 

吹き荒れるブーイングの嵐。よく考えればこうなることは当然と言える。

この会場に集まっているのはほとんどは5pb.目当ての男性ファンである。

後に続くのが女性で構成されたユニットだったら問題は無かったとは思うが

今回出てきたのがイケメンユニットというのが問題であった。

 

「あわわわわ…。どど、どうしよう…。まさかこんなことになるなんて…」

 

5pb.自身もこうなることを予測できていなかったようだ。

 

「おおう、男達の熱い視線が痛いね」

 

「僕達の美貌に嫉妬しているのさ。この反応は当然だよ。全く、男の嫉妬は本当に見苦しいよね」

 

「こういうのもいいじゃないか。女の子達からの声援だけではなく、嫉妬も罵声も全て受け入れる。それこそがアイドルに課せられた使命!」

 

観客達からのブーイングを全く気にしないユピテルであった。

そう言う点では素直にすごいと思ったが私は魅了されることは絶対にないと実感した。

あのような着飾ったタイプの男性は苦手なのだ。自身の美貌をアピールされても

正直言って反応に困るし、うんざりしてくる。それが私のユピテルに対しての見解であった。

 

「呑気なことを言ってないで、いったんステージから降りてください!」

 

ステージに再び姿を現した5pb.がユピテルを下がらせるが

観客達のブーイングは止むことはなかった。ライブを継続させるのは困難であった。

 

「そんなっ…。アタクシの完璧なプランが…。一体なにを、どこで間違えたと言うの?」

 

企画者であるチカはこの結果が予想外だったようで驚きを隠せていない様子だった。

 

「このライブを企画したのはチカだったよね?」

 

「そうね。残念だけど、これは正直言って最悪の展開よ。男のファンしかいないところに男のアイドルを登場させればこうなるのは当然と言ってもいいわ」

 

「裏切られたと思ったファンは下手をすれば一生根に持ち続ける。この場で何とかして解決しないと状況はさらに悪化してしまうわ。何かいい方法があればいいんだけど…」

 

「そうだ! 舞さん、ユニちゃん、ロムちゃん、ラムちゃん! 私にいい考えがあるの! 協力してくれないかな?」

 

「いいよ。まぁ、何をするかはだいたい予想できてるけどね」

 

「アタシも舞と同じ予想だと思うわ。アタシ達でステージに上がるつもりでしょ?」

 

「なにそれ! 面白そうじゃない! ねぇ、ロムちゃん!」

 

「うん…。でもステージに上がってどうすればいいの…?」

 

確かに私達がステージに上がって何か観客を盛り上げるパフォーマンスが出来れば

この状況を覆すことができるかもしれないが何をするのかは完全に白紙状態である。

 

「ん…? これは?」

 

私から銀色の光がネプギアに向かって伸びる。

さらにネプギアからは紫色の光がユニとラムとロムに向かって伸びる。

 

「舞さん、この動きは何なんですか? 女の子が大勢の人達の前で踊っているみたいですけど…」

 

「アタシにも見えるわ」

 

「わたしにも見える…」

 

「わたしもよ。なんなのこれ?」

 

「きっとハード・リンクの派生か何かだと思う。私と繋がってるネプギアを中継してユニとラムとロムにもこの時だけ共有効果が働いてるんじゃないかな?」

 

「でも、これなら!」

 

「ぶっつけ本番だけど力を合わせればなんとかなるかもしれない。行ってみようか。何もしないよりかはマシだと思うよ」

 

数分だけの簡単な打ち合わせを行う。

私は銀の女神の力を解放して席から直接ステージに飛んでいく。

ネプギア達も女神化をしてライブ会場の上空に飛び立っていった。

 

「あ、あわわわ…。ダメ…。どうしたらいいかわからないよぉ…」

 

未だ収まる気配のない観客達のブーイング。

 

「5pb.ここは私達に任せてくれる?」

 

「舞さん? どうするつもりなんですか?」

 

「まぁ、見てて。みんな、聞いてくれるかな?」

 

自分で言うのも何だがどうやらこの姿だと普段より冷静な思考を保てるらしい。

 

「なんだ? 今度は知らない女の子が出てきたぞ?」

 

「ふん! 今さら新キャラが出てきたところで!」

 

「でも、結構可愛くないか? あの流れるような銀色の髪。すごく綺麗だぞ! 一体誰なんだ?」

 

「私の名前は神奈 舞。銀の女神シルバーハートの継承者。女神候補生と言ってもいいかもしれないね。ステージに上がるのは私だけじゃないよ」

 

私は銀色のシェアの光を空に向かって飛ばす。

それを合図に空から女神化したネプギア達がステージに降り立つ。

降りたつと同時に私達は女神化を解除して観客達に向かい合う。

 

「プラネテューヌの女神候補生、ネプギアです!」

 

「ラステイションの女神候補生のユニよ。あんまりジロジロ見ないでよね…。嬉しくなんかないんだから」

 

「ルウィーの双子の女神候補生のラムよ。よろしくねー!」

 

「同じくルウィーの双子の女神候補生のロムです…。よろしくね…?」

 

「女神候補生…。ってことは女神様の妹達ってことか! あんなに可愛いんだなぁ…」

 

「最初に登場した銀色の瞳の彼女はとても優しい感じがするな。それに加えて優等生にツンデレ、性格が正反対の双子! 見事なバリエーションじゃないか!」

 

「これは確かに犯罪神にはない魅力だよな。何を見せてくれるんだ?」

 

「今日は私達5人でダンスをしようと思う。みんな、楽しんで行ってくれると嬉しい。それじゃあ行くよ、みんな!」

 

私達はステージで降り立つ前にハード・リンクで共有したダンスを再現する。

確かゲイムギョウ界に来る前の日に付箋を貼ったリズムゲームに出てくるダンスだ。

 

本当は歌もついているのだが、この場で流すことは不可能なためダンスのみの披露になる。

笑顔を崩すことなく最後まで踊りきったが観客達は黙っていた。

沈黙が場を支配して失敗に終わったかと思ったが…

 

「うおおおおお! 女神最高ぉぉぉぉ!」

 

「舞ちゃんは俺の嫁ぇぇぇぇ!」

 

「そう言うのは私を振り向かせてから言ってほしいかな。私は攻略難易度エクストリームだから精々頑張ってね」

 

私は嫁発言が聞こえてきたところに向かって挑発気味に返しておいた。

 

「時代は女神信仰だ! 犯罪神なんていらなかったんだ!」

 

「女神! 女神! 女神! 女神!」

 

観客達のテンションが上がり、元の状態に戻ったのでどうやら上手くいったようだ。

 

「上手くいったみたいだね?」

 

「そうね。アタシよりアンタに対する声援の方が多いみたいだけど…」

 

「確かに私に対する嫁発言とかあったけど、これは私達全員に対する声援だよ。誰の物でもない。私達みんなの力で勝ち取った物なんだから素直に喜ぼうよ」

 

「舞の言う通り素直に喜びなさいよ! みんなー! 女神信仰よろしくねー!」

 

「よろしく…」

 

ラムとロムは観客に向かって手を振っている。

 

「皆さん、ありがとうございました! これからも私達のこと見ていてくださいね!」

 

「うおおおおおおお!」

 

「さて、私達の出番はこれで終わりだね」

 

「皆さん、本当にありがとうございました! あの、舞さん。一つお願いがあるんですけどいいかな?」

 

「ん? 何かな?」

 

「ボクも舞さんや女神様達についてきたいんです!」

 

「どうして?」

 

「さっき会場が混乱した時ボクは何もできなかった…。本当に情けなかった…。でも情けないままのボクは嫌だと思ったから。それとボクの歌をリーンボックスだけじゃなくて、世界中の人に聴いて欲しい。そう思ったんです! ボクの歌がどこまで通用するかなんてわからないけど、少しだけでもいいから女神様達の支えになりたいんです!」

 

「なるほどね。ちょうどこの場には多くのファンが集まっているから聞いてみようか。みんな! 今私達はギョウカイ墓場という場所に捕らわれた女神達を助けるために旅を続けてる! 女神達を助けるためにみんなの歌姫の力を借りたい! ここを離れることにはなるけど、必ずまた5pb.と一緒にこのステージにみんなで帰ってくる! 約束する! だから5pb.を一緒に連れていってもいいかな!?」

 

私は声を張り上げて観客に問いかける。観客達は盛大な拍手で応えてくれた。

 

「これが答えみたいだね。これからよろしく。5pb.」

 

「よろしくお願いします! 舞さん!」

 

私と5pb.は握手を交わす。

一波乱あったが大盛況の大型ライブはこれにて閉幕した。

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