超次元ゲイムネプテューヌ 銀陽の女神   作:ミオン

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Game79:ゲイムギョウ界を賭けて…

マジェコン工場を押さえてラステイションに集まっていた私達に入った連絡。

リーンボックスの街中にて犯罪組織が大規模な破壊活動を行っているという。

ワレチューから新たに入った情報によるとそれは私達をおびき寄せる罠。

 

現在リーンボックスで破壊活動を行っているリンダが率いる搖動部隊と

プラネテューヌに向かっているトリックとマジックが率いる本隊を迎撃するために

パーティを二つに分けて行動を開始することになった。

 

「ひどい…。リーンボックスの街が滅茶苦茶にされてる…」

 

「私の国でよくもこのような真似を…! 絶対に許しませんわ!」

 

街のあらゆる場所から黒煙が上がっていて建物の窓ガラスは全て破壊されている。

さらに破壊活動が行われていることを示すかの如く爆発音が何度も響いていた。

 

「壊せ壊せ! とにかく派手にやれとマジック様からのご命令だ! 遠慮する必要はねぇぞ? 目についた物は全て壊せ! 思う存分暴れろっ!」

 

「うおおーす!」

 

犯罪組織の構成員達の士気が上昇すると破壊活動はさらに加速する。

 

「しつこすぎて言葉がでないにゅ。舞に何回懲らしめられたら気が済むんだにゅ?」

 

「確か舞がアイツを懲らしめた回数はこの前のマジェコン工場の戦いで五回目だったわね」

 

「何度懲らしめられても現れる下っ端さんの根性は凄いです…」

 

「来やがったか。思った以上に早いご到着じゃねぇか。ん? 暴力女神と女神候補生共の姿が見えねぇな。まさかこのアタイに恐れを出して逃げ出したのか? これは傑作だな!」

 

「なんか盛大な勘違いをしてるみたいだね?」

 

「この場にいないってことは逃げ出した以外にねぇだろうがよ! まぁ、あいつらのことはどうでもいいさ。こっちはな、ずっと待ってんだよ! テメェらがこの騒ぎを聞きつけてのこのこやってくる時をなぁ!」

 

「どうやら舞さんが入手した情報の通りのようですわね…。制裁を加える前にあなたに質問させていただきますわ。舞さんとネプギアちゃん達がこの場にいない理由は恐れをなして逃げ出したからとあなたは先程言いましたね? 本当にそうだと思っているのですか?」

 

「あぁ…? それ以外の何があるって言うんだよ?」

 

「呆れた…。これは正真正銘の馬鹿ってやつね…」

 

「舞達はプラネテューヌにいるわ…。あなた達の本当の狙いはそっち…。私達をこっちに引き寄せている間に本隊がプラネテューヌを襲撃する…。よくできた作戦と言ったところね…」

 

「なっ!? 何でお前らがそれを知ってるんだよ!?」

 

「これから裁かれるあなたに答える義理はありません。プラネテューヌには舞さんとアリアさん。セレナさんとシエルさん。ネプテューヌとネプギアちゃん達女神候補生が待機しています。私達のパーティの中の最高戦力が集結していると言っても過言ではありませんわ」

 

「嘘だろ…! 作戦の情報がどこかから漏れてたっていうのか…!」

 

「さて、舞の代わりと言っては何だけどこれからあなたを徹底的に懲らしめてあげるわ」

 

「舞と妹達が世話になったみたいだから、遠慮無くやらせてもらう…」

 

「私も自分の国を滅茶苦茶にされて堪忍袋の緒が切れていますの。タダで帰れるとは思わないことですわね…」

 

「お、おい…! まさか全員でアタイをフルボッコにするつもりじゃねぇよな?」

 

リンダの問いにベール達は答えない。全員がそれぞれの得物を構えている。

 

「皆さん、準備はよろしくて?」

 

ベールの問いに全員が無言で頷いたのを合図に数の暴力とも言える制裁が始まる。

 

「くそがああああ!」

 

リンダの悲痛な叫び声がリーンボックスの街中に響き渡った。

その一方でプラネテューヌに向かった舞達は本隊を指揮するマジック達と対面していた。

 

「これだけの戦力が集結しているとは…。我々がここに来ることを知っていたと言うわけか」

 

「まあね。搖動部隊は今頃ベール達が確保してくれてるよ」

 

「どういうことなのだ、マジックよ! これではお前の作戦は総崩れだぞ!」

 

「こうなることも想定済みだ。今回の作戦は犯罪組織マジェコンヌの全戦力を投入してある。プラネテューヌだけでは無い。残る三国を落とす準備は全て完了しているのだ。各国に待機している襲撃部隊が私の指示を受けたら一斉に攻め込む手筈となっている。舞よ、お前と女神達にこのゲイムギョウ界を賭けた決闘を申し込ませてもらう。こちらが指定する条件を破った場合は自分達の国が消えて無くなると思え」

 

その言葉と同時にマジックの体から放たれる強烈な殺気。

その気になれば国一つを滅ぼすことなど造作も無いという意志の現れか。

 

「マジックが私達に提示する条件は?」

 

「お前とアリアが私と戦うことだ。お前達二人に紫の女神と金の女神と結晶の女神を加えた五人で私と戦ってもらうとしよう。女神候補生達の相手はトリックが務める。場所はそうだな…。ギャザリング城とガペイン草原を指定させてもらう。お前達の絆の力とやらをもう一度我々に示してみるがいい」

 

「気が効くではないかマジックよ。さらなる強さを得た我が同志マイと手合せができないのは残念でならないが幼女女神達を相手にできるのならこれ以上の文句は言うまい! アクククク…!」

 

「私は特に異論はないけど、みんなはどうかな?」

 

「異議な~し。三年前のリベンジ、果たさせてもらうよ!」

 

「例え離れていても私達は舞さんと繋がっています。この繋がりは誰にも断たせません!」

 

「今度は必ず倒してやるわ。アンタ達の支配は受け入れないッ!」

 

「覚悟してなさいよ! この変態! 前のわたし達とは違うってことを見せてあげるわ!」

 

「みんなと一緒に頑張ってきた…! だから、もう誰にも負けない…!」

 

「前に会った時に言ったよね? 私の大切な友達を傷だらけにした報いは受けてもらうって。私に言わせればこれ以上の物が無い好条件だよ。断る理由が無い」

 

「この素晴らしい世界をあなた達の好きにはさせない。全力で相手をさせてもらうよ」

 

「舞ちゃんと、みんなと一緒に生きていくって決めたんだ。邪魔をするなら容赦はしない」

 

私達の思いは一つ。この素晴らしい世界を守りたい。

どんなに強大な敵が現れたとしても力を合わせて立ち向かうのみ。

 

「ということで、異議は無しだね。時間はどうするの?」

 

「明日の開戦と行こうではないか。私はガペイン草原にてお前達を待つ。トリックはギャザリング城にて女神候補生共を迎え撃て。私が指定した条件を守らなかった場合は四国の都市全てを犯罪組織マジェコンヌの全戦力を以て直接攻撃させてもらう」

 

マジックの目は本気だった。嘘など微塵も感じさせない程の威圧感を放っている。

私達も負けてはいない。持てる全力を以てそれに応えるのみだ。

 

「望むところだよ…!」

 

「ふっ…! やはりお前は面白い。私がこれまで屠ってきた者達とは比較にならない程の輝きを秘めている…。故に倒しがいがあると言える。私の前にこれほどの強者を送ってくれたお前には感謝しなければならないな」

 

「あなたに感謝されても嬉しくは無い。それに私は本来なら咎められるべきなんだ。平和な世界で普通の生活を送っていた女の子を世界を賭けた戦いに巻き込んだ張本人だからね。だからその罪は償うよ。私の全ての力を賭けて必ず舞を元の世界に帰してみせる」

 

「アリア…」

 

これまでに感じたことのない闘気を放ちながらアリアは強く言い放つ。

 

「お前と本気で刃を交える時が楽しみだ。今日はこの辺りで退かせてもらうとしよう」

 

「アクククク…。明日は存分に楽しもうではないか…!」

 

トリックとマジックは撤退した。本隊に加わっていた犯罪組織の構成員達も撤退する。

 

「ごめんね。勝手に話を進めちゃって。もう逃げる理由もなかったから」

 

「舞さんの選択は間違っていません。残った二人の四天王と犯罪神を倒さない限りはこの戦いは終わらないんです。明日は一緒に戦えませんけど…」

 

「どんなに離れていてもアタシ達は繋がっている…でしょ?」

 

「うん…! 舞お姉ちゃんとわたし達…。ずっと一緒…!」

 

「そうよ! わたし達が力を合わせれば倒せない敵なんていないんだから!」

 

これが長き旅と共に過ごした日々の中で紡いだ女神候補生との絆である。

強き決意を胸に私達はプラネテューヌの教会に帰還した。

 

教会に帰還した私達はイストワールに各国の教祖と女神達を招集してもらう。

全員が集まったところで明日の決戦のことについての会議を開いて役割を決める。

私達が帰る場所はみんなが守ってくれるのでこれで心置きなく戦うことができるのだ。

 

会議が終了したところで明日の決戦に向かうメンバーで

ネプテューヌとネプギアの部屋に集まって作戦会議を行う。

 

トリックが待つギャザリング城はプラネテューヌの街から

北に進んだところにある湖の中心に浮かぶ島に建てられた古城。

 

古の時代にプラネテューヌで女神に次ぐ権力を持っていたとされる王の一族。

その子孫達が建設したのではないかと言われているがその真相は定かではない。

かつて栄華を誇った城も今ではモンスターの住処と化してしまっている。

 

「トリックの場所に辿り着くまでにモンスターがどれだけいるかだね…。可能な限り戦闘は避けて力を無駄に消費しないように気を付けて。消耗した状態のまま戦って勝てる相手じゃないのはわかってるよね?」

 

「はい。問題はトリック・ザ・ハードの能力ですよね?」

 

トリックの自己再生能力は非常に強力である。

並みの攻撃では傷を入れることはできても即座に回復されてしまう。

それを突き破るにはトリックの再生能力を上回る強力な一撃を撃ちこむ必要がある。

 

「合体技が有効なのかしら? ルウィーで戦った時のとどめは合体技じゃなかった?」

 

「あの時のトリックは私達を試していた。本気を出したトリックにそれがどこまで通用するのかはわからない。仮に効果的なダメージが入らなかったとしても絶対に諦めないで」

 

「絶対に諦めない…。 舞お姉ちゃんの言葉、忘れない…!」

 

「あの変態は何が何でもわたし達で倒してやるんだから! 回復されるからって諦めるなんて選択肢は無いわ!」

 

「ふふっ…! その意気だよ。諦めずに攻撃を加えれば必ず勝てるから。私から言えるのはここまでかな。あまり難しいことを言って混乱させちゃったら逆効果だからね」

 

トリックについての対抗策は諦めずに攻撃を加え続けることである。

強力な対女神用ウイルスも使ってくるとは思うがアンチクリスタルを塗り替えた

女神のシェアの輝きがあればウイルスの力に喰われることはない。

 

「マジックに対しては下手な小細工は通用しないかな…。一度戦ったからわかるけど、あの障壁が厄介だね。流石は犯罪組織の四天王筆頭と言ったところなのかな」

 

「あの黒いバリアは卑怯だよ…。女神化した私とノワールが同時に攻撃しても傷一つ入らなかったくらいだし…。舞の大技なら破れるんじゃないの? 確か、秘奥義だっけ?」

 

「ギョウカイ墓場での戦いではそれで破ることはできた。後は連携が重要になってくるね。ネプテューヌは特にわかってるとは思うけどマジックの攻撃は一撃一撃が重い。基本は回避優先でそれができない時は防御して少しでもダメージを抑えるようにしよう。後は私達の全力をぶつける。下手な小細工は通用しない相手だからね」

 

「ギョウカイ墓場で舞達と戦った時は本気を出してなかった可能性が高いよね? それでも舞ちゃんがハード・ユニゾン・リバースを使わなければならない状況に追い込まれたってことは…」

 

「マジックの本気は計り知れないほどの強大な力ってことになるね?」

 

「あの時マジックは私達の力を試しに来たって言ってた。あの戦いの結果は良い表現をすれば撃退。悪い表現をすれば見逃してもらったということになるね。明日の戦い、マジックは本気で私達を殺しに来ると思う。それでも私達は負けるわけにはいかない。これまで培ってきた全ての力を出し切る。私達にできることはそれだけだよ」

 

「舞の言う通りだね。今日はしっかり休んで明日の決戦に備えようか」

 

作戦会議を終了したら、お風呂に入って今日の疲れを癒やす。

部屋に戻ったら布団を被って眠りに就く。緊張して眠れるか不安だったが

目を閉じると私の意識はすぐに落ちていった。他のみんなは大丈夫だろうか。

 

そして遂に決戦の朝を迎える。この戦いの結果がゲイムギョウ界の未来を決めるのだ。

各国の偵察部隊の報告によると都市を包囲する形で犯罪組織の部隊が待機しているとのこと。

今のところ攻めてくる気配は無いようだがこの均衡は非常に脆く崩れやすい物である。

 

決戦に参加するメンバーはプラネタワーの最上階に集まる。

どうやらみんなしっかり眠れたようでコンディションは最高の状態と言える。

 

ここから指定された決戦の場に空を飛んで向かうことになった。

リーダーは私とネプギア。お互いに飛び立つ方向が逆になっている。

 

「それじゃ、行こうか。誰一人欠けることなくこの場所にみんなで帰ってこようね」

 

「はい! みんなで生きて帰るんです!」

 

私は女神の力を解放してプロセッサユニットを纏う。

それを合図に全員が女神化が完了したところで全ての準備が完了した。

すれ違い様にハイタッチを交わしたら決戦の舞台に飛び立つ。

 

ネプギア達はトリックが待つギャザリング城、私達はマジックの待つガペイン草原に向かう。

この戦いに勝利して最後に控える犯罪神を倒せばゲイムギョウ界の平和が取り戻せる。

 

だがそれだけでは終わりそうにない。根拠は無いがそんな気がする。

今は戦いに集中したいので余計なことは考えたくないと思ってはいるのだが

言葉では言い表せない不安な気持ちが私の胸の中で静かに渦巻いていた。

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