奥様は魔王   作:みけさんわーきゃっと

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実はこの世界もカケラあつめの世界とリンクしてます
正しくは奥さんのいた世界ですが


奥様は魔王 第六話

「ふああああ……ん……む、たるんでるな」

 

「いや、自宅でそこまで気を張る必要もないんじゃないんですか?それにしても珍しいですね?」

 

「ん、ああ少しばかり夜更かしをしてな。魔王の時は一週間ほど寝ないこともあっても平気だったのだが……」

 

と、奥さん。

どうやら魔王という仕事は相当ブラック環境だったようである。

 

「で、どうして夜更かしなんか?」

 

基本的に週末以外は別々に寝ることが多いこの夫婦(理由は旦那が張り切りすぎて仕事に支障をきたすからであるが)奥さんが夜に何をしてるかは旦那も知らないのである。

 

「いや、その……な」

 

「まさか……悶々として一人で――「違うわ阿呆ゥ!?」えー、残念」

 

なお旦那は週末に向けて溜めておく派である。

 

「旦那様は助平でなければもう少しましなのだがな……」

 

「僕の性欲の対象は奥さんだけですので安心してください」

 

超露出の高いサキュバス(奥さんの元部下)が来ても全く興味を示さない、ある意味男としてはいびつな状態でもあるのだが。

なおカチンときたサキュバスが旦那を誘惑しようとして処されたのは誰が悪いのか……

 

「それはわかっておるのだが……少し激しすぎるのはな……いや、睦言と言えど私を倒せるのってある意味凄い事ぞ?」

 

なにせ勇者は奥さんのHPを削り切るのに三日三晩かかったのだから。

それをこの旦那はわずか数時間で削り切ってしまう……化け物か?

 

「奥さんが魅力的だからですよ。で結局のところどうしたんです?悩みとかなら聞かせてほしいです。夫婦ですから」

 

「悩みというわけではないのだが……」

 

といつも堂々としている奥さんにしては歯切れの悪い様子。

 

「そのな……少々内職を「申し訳ないっ!僕の稼ぎが悪いばかりにっ!」あ、いや落ち着け旦那様!?」

 

ようし今日から毎日終電まで残業だ!と息巻いている旦那をなだめつつ説明する。

なお旦那の会社は勤務時間こそはブラックだが残業代はちゃんと出るし、「法律の上限を超えた」残業分はボーナス時にまとめて付与される。

まあ、法律の上限を超えた残業ができる時点で真っ黒なのだが。

 

「稼ぎの問題ではないぞ、旦那様。私の妹がな「はじめてのせいふく」を行うらしいので装備を少しな……」

 

「なんですかそのほのぼのしてるように見せかけて殺伐としたものはっ!?」

 

旦那のツッコミも、さもありなん。

 

「あれぞ、この世界でもあった初陣式みたいなもので、手ごろな国なりなんなりを支配下に置くという奴だ」

 

「割と危ないのでは?初陣式ってもっとこう、安全なものだった気が」

 

「うむ、だから私が手ずから装備を作っているのだ」

 

「へえ……妹さんの容姿ってどんなのでしたっけ?」

 

「旦那様にわかりやすく言えば女子中学生ぐらいのあどけない感じで、長い髪をサークレットで後ろに流している、あれぞカチューシャデコ系じゃな」

 

言い方がだいぶん旦那に毒されている奥さんである。

 

そして装備を見た旦那のツッコミが入る。

 

「アウトでは?」

 

なんというかその衣装……紐である、いや奥さんの魔王形態も似たようなものなのだが、中学生に着せるとなると完全にアウトである。

 

「とはいっても私たちの種族は生半可な装備より第二形態の皮膚のほうが硬いからな……どちらかというとエンチャント目的なので極論裸に装飾品が一番効率がいい、さすがに裸は礼装ではないのでこういう感じの装備が多いんだ」

 

奥さんは竜人族の魔王である。

 

「ああ、あの鱗綺麗で僕は好きですよ」

 

「だからと言って舐め回すのは割と業が深いと思うんだよ、人にないものぞ?旦那様よ……」

 

あとぶっかけたりもする。

 

「だって奥さんのすべて愛してますし、そもそも僕が最初に見た形態があれで、そしてその奥さんに惚れたので」

 

「――!?だ、旦那様よ、その今日は早く帰れるか?」

 

「え?いいですけど、何かありました?」

 

そう問われた奥さんは寝室に行って枕を持ってきて旦那に見せる。

YESと書かれたその枕を――

 

 

なおその日の旦那の仕事の速度は通常の三倍だったという

 

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