皆さま、新年あけましておめでとうございます。
そしてお待たせして申し訳ございません。
新年最初の投稿は、半年ぶりのこの小説の最新話を投稿いたします。
今回は戦闘は無しです。
シャルロットとラウラが転校してきて数日後。
早朝5時頃 「1001」号室
いつも一夏はこの時間に目を覚ます。理由は毎朝の日課であるトレーニングをするためだ。
一夏は自分の体にしがみ付いて寝ている刀奈を起こさないよう丁寧に解きベットから出て、顔を洗おうと洗面所に向かおうとした時、ドアの前で縄でグルグル巻きにされ逆さ吊りにされているシャルロットとラウラを見つける。よく見るとその下にナイフが何本か落ちていて、顔には紙が張ってありそこには・・・
"泥棒猫"
"破廉恥黒ウサギ"
と、書かれてあった。
「・・・こいつら、朝っぱらから何やってんのやら・・・懲りないな」
そう呆れつつ一夏は、二人を無視して洗面台で顔を洗いトレーニングウェアに着替えるとそのまま部屋を出た。
それから一時間して部屋に戻ると、千冬に引き摺られるようにして連れて行かれる二人を見た。
時間はかなり飛ばして昼休み。
学園の屋上で、一夏・刀奈・虚・簪・本音・マドカ・鈴そしてネロは昼食を楽しんでいると・・・
「あら皆さん、こちらにいらしたんですか?」
「おうセシリア、これから昼か?」
彼らの所にセシリアがバスケットを手にしてやって来た。
「ええ。実はわたくし・・・これを作ってみました」
セシリアがバスケットを開けると、中には彩り鮮やかなサンドイッチが詰められていた。
「サンドイッチか、うまそうだな」
「そうね。結構美味しそうね」
「ええ、彩りも綺麗ですし」
「すごい、まるでお店で売っている物みたい」
「ほえ~せっしーすごいね~」
「でも以外、お嬢様だから料理なんて出来ないと思ってた」
「やるじゃない、セシリア」
「こりゃ、お嬢様の認識を改めなきゃないけないなぁ」
皆からの賛辞に少し頬を赤らめ照れているセシリア。
「よろしければ、お一ついかがですか?」
「お、いいのか?じゃあ一つも貰うぜ」
「はい。召し上がれ」
ネロはサンドイッチを一つ取って口にした瞬間、ネロはまるで・・・・石像のように動かなくなったのである。
「ネロ、どうしたのよ?」
鈴は動かなくなったネロの肩を揺さぶろうと手を置こうとした瞬間、ネロは無言のままうつ伏せに倒れたのであった。
「「えっ?」」
「「「へっ?」」」
「「「・・・は?」」」
一瞬、何が起きたか理解できず、間の抜けた言葉を漏らす面々。
「・・・って、ネロ!?しっかりしろ!おい!!」
いち早く状況を理解した一夏はネロに駆け寄って仰向けにして肩を大きく揺さぶる。しかし反応がないため、一夏はネロの首に指を当て脈があるかどうか確認する。
「まだ脈はあるな・・・」
一応、脈があるのを確認した一夏は安堵する。
そしてネロが倒れた直接の原因であるサンドイッチを調べた。見た目はまったくもって危険な感じはない。"となると味か?"そう直感した一夏は多少躊躇したが、意を決してサンドイッチを一口食べてみた。
「っ!!!!!??」
一夏がそれを口にした時、意識が根こそぎ刈り取られる感覚に襲われた。しかし何とか踏み止まりそれを咀嚼した瞬間、口の中は滅茶苦茶で言葉では言い合わせないほどの極マズな味に襲われた。
その味を一言で表すなら"味の大虐殺"である。
一夏はそれに必死で耐えつつ、自分が飲んでいたコーヒーをがぶ飲みして強引にサンドイッチを胃に流し込む。しかし流し込んだのにもかかわらず、意識が朦朧とし寒気も感じる。
「い、一夏さん!?大丈夫ですか!?」
「ええ・・・虚さん・・・なんとか・・・大丈夫です・・・」
虚が心配そうに一夏に尋ねると、一夏は"なんとか"と弱弱しく返事をした。
正直このまま倒れて楽になりたかったが、これだけは確認しなければと思い気力を振り絞って意識を保ち、セシリアのほうを見てこの質問をする。
「・・・・セシリア、お前・・・味見はした・・・のか?」
「い、いえ・・・」
「・・・なる・・・ほどね・・・」
意識が朦朧とする中、一夏は原因が何なのかを理解する。そこへ・・・
「あっ!一夏、こんな所にいた!」
「一夏!夫を差し置いて浮気か!」
そう声がする方向を見ると、屋上の入り口にシャルロットとラウラが現れこちらに向かって走ってくるのが見えた。
"面倒な時に、面倒くさいヤツら来やがった・・・"一夏はそう思い黙らせるため、セシリアの手に持つバスケットからサンドイッチを無造作に二個取り、それを二人の口に向かって投げた。
「「っっ!?!?!?!?!?!?!?!!!!!」」
サンドイッチが正確に二人の口に入った瞬間、二人は顔を真っ青にして悲鳴のような奇声を上げながら泡を吹き、ヘッドスライディングの要領で倒れたのである。
二人が倒れたのを確認した一夏は、セシリアのほうを向いてこう言った。
「セシリア・・・お前・・・明日から料理の特訓だ・・・!数日で"マシ"にしてやるから覚悟しておけ・・・!!」
一夏はそう言い終えると意識を手放しそのまま倒れたのである。
「い、一夏君!?」
倒れた一夏の元に刀奈が慌てて駆け寄り、一夏の状態を確認して、虚たちに指示を飛ばした。
「虚ちゃん、すぐにスコール先生に連絡を!簪ちゃんたちは急いで担架を持ってきて!下の階の廊下にあるから!」
指示された虚は携帯でスコールに電話をかけ、簪たちは担架を取りに下の階に向かって走り出した。そして刀奈は元凶たるセシリアの元に近づいて・・・
「セシリアちゃん、あとで"じっくり"と話を聞かせてもらうから・・・・覚悟しておいてね♪」
と、"じっくり"とを強調しつつ、目が笑っていない笑顔でセシリアにこう言ったのである。
その後、セシリアがどうなったは・・・・・言うまでもない。
一夏とネロが目を覚ましたのは保健室のベットの上で日が傾きかけた放課後の頃だった。二人は互いの無事を確かめて・・・
「「セシリアのサンドイッチは悪魔も泣き叫んで逃げ出す代物だ・・・」」
と、口をそろえてこう言ったのである。
それから数日間、寮の調理室から一夏の怒号とセシリアの泣き叫ぶ声が辺りに響き渡ったという・・・
如何だったでしょうか?
感想又はアドバイス誤字報告ありましたらお願いいたします。(ただし、批判するだけは止めて下さい)
そして皆さま、今年もよろしくお願いいたします。
See you again