今回セシリア登場となります。
手当てのために保健室へと向かった一夏を出迎えたのは
「あら一夏、どうかしたの?」
白衣を着たスコールだった。
「スコール、どうして此処に?」
「私はここの保健医として勤務しているのよ」
「なるほど、それで」
一夏はそれを聞いて納得する。
「それで、今日はどうしたの?」
スコールは一夏がここに来た理由を聞くと
「・・・・許せないわね。その箒って子」
フフフと笑うスコール。しかし、顔は笑っていても目が笑っていない。
「と、とりあえず手当てしてくれないかな?」
「・・・あっ、ごめんなさい。ちょっと待っててね」
スコールは救急箱を取り出し、慣れた手つきで一夏の左手を手当てした。
「これで大丈夫よ」
「ありがとう、スコール」
一夏は立ち上がり部屋を出ようとする。
「ちょっと待ちなさい、一夏」
スコールは一夏の肩を掴み呼び止める。
「な、何かな?」
「まさか、お礼の一言だけで済ませようなんて思ってないわよねぇ」
甘えた声を出しながら一夏に抱きつき、近くにあるベットへと押し倒した。
「えっ?ス、スコール!?」
「それじゃあ、頂きます」
そう言うと、スコールは一夏にキスをしてきた。
しかもただのキスではなく、ディープの方である。
スコールの舌が一夏の口の中を舐め回し、舌を絡め舐め上げる。
「ぷはぁ・・・・一夏ぁ・・・・」
スコールは唇を離し、一夏の唾液で湿った自分の唇をゆっくりと舐め回す。
心なしか、息を乱し頬を赤らめ目も据わっている。
(やばい・・・ここままだとやばい!)
これ以上はまずいと感じた一夏はスコールを押しのけ、
「じゃ、じゃあ、俺はもう戻るよ!」
一夏は逃げるようにして保健室を出た。
「まったく・・・・可愛いわね一夏」
スコールは暫く、一夏とのキスの余韻に浸るのであった。
一夏がクラスに戻ったのは二時間目が半分過ぎた頃だった。
真耶に千冬の伝言を伝えた一夏は自分の席に戻り授業を受ける。
二時間目が終わり休み時間、
一夏がマドカ・簪・本音と話していると
「ちょっとよろしくて?」
「「んっ?」」
「はい?」
「ほえ?」
四人が振り向くとそこに金髪ロールに青いヘアバンドを着けたの少女がいた。
「俺達に何か用か?」
「まあ!なんですの、そのお返事。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるのではないのかしら?」
いきなり初対面の相手に話しかけてその態度、一夏は少しイラつく。
「それで、お前は誰だ?」
「わたくしを知らない!?このセシリア・オルコットを!?イギリス代表候補生にして、入試主席のこのわたくしを!?」
代表候補生くらいで威張るな。と、四人は思った。
「で、何の用だ?オルコット」
「あの世界最強の織斑千冬先生の弟と聞いてどんな人かと思いましたが期待外れですわね」
「いきなり来て何様だ、お前」
マドカの言葉を無視して、セシリアは話を続ける。
「まあでも、わたくしは優しいですから、貴方のような方でもISについて学びたいと泣いて頼むのでしたら、教えて差し上げてもよろしくてよ?」
「間に合っている。それになあ、お前のような他人を見下すような奴から教えてもらおうとは思っていない、むしろこっちから願い下げだ」
「なっ!?何ですって!!」
すると、チャイムが鳴り他の生徒たちが席に着き始める。
「くっ!また後できますわ!!」
そう言って、セシリアは自分の席に戻った。
「じゃあ、私も戻るね」
簪も自分のクラスに戻ろうと教室を出た。
その際、
「あの子・・・許さない」
と、小さな声でそう呟いた。
「何なんだアイツは・・・兄さんの事を馬鹿にして」
「まったくだね」
マドカは一夏のことを馬鹿にされて頭にきている。
本音はいつもの間延びした喋り方ではなく普通に喋っている。
本音が普通に喋っている時は大抵怒っている表れだ。
「席に着け。授業を始める」
千冬と真耶が教室に入ってきた。
マドカと本音は急いで自分の席に戻った。
「それではこの時間は実践で使用する各種装備について説明する」
この時間は真耶ではなく、千冬が教壇に立つ。
「あの、先生」
一人の生徒が手を上げた。
「何だ、質問か?」
「いえ。あの、倉持君と篠ノ之さんは?」
「あいつ等なら今日一日生徒指導室で謹慎だ。それと篠ノ之は明日から四週間の停学だ」
千冬の一言に生徒達はざわめく。入学して早々に停学だなんて驚くのも無理も無い。
「静かにしろ!」
千冬の一喝によりざわめきが止んだ。
「さて、授業を始める前にクラス代表者を決めなければいけないが誰かいないか?自薦他薦は問わないぞ」
すると、一人の生徒が手を挙げ質問する。
「先生、クラス代表者って一体何をするんですか?」
「今月行われるクラス対抗戦への出場、生徒会の会議や委員会への出席、後はクラスの雑務や教師の手伝いをしてもらう。一度決まると一年間変更しないからそのつもりでな」
ざわざわと教室が色めき立つ。すると、
「はいっ。織斑君を推薦します!」
「私もそれが良いと思います」
「私は織斑さんを推薦します!」
「私も!」
「倉持君を推薦します」
と、三人の名前が次々と挙げられる。
「他にいないのか?いないのならこの三人で決戦投票を「待ってください!納得いきませんわ!」・・・なんだ、オルコット」
千冬の話している所にセシリアが割って入ってきた。
「このような選出は認められませんわ!大体、男がクラス代表だなんていい恥さらしですわ!実力から行けばわたくしがクラス代表になるのは必然。この、セシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」
「オルコット。私は、自薦他薦でも構わないと言った筈だ。そんなに嫌なら自分で名乗りだせ」
千冬はセシリアにそう言うが、セシリアは頭に血が上っているせいか無視して喋り続ける。
「それを物珍しいからという理由でこの極東の猿をクラス代表に推薦するなんて、わたくしはこのような島国まで来てサーカスを見る気は毛頭ありませんわ!」」
セシリアは一夏を指差し、一夏を侮辱する。
この事に、千冬・マドカ・本音はキレかかっている。
そんなことは露知らず、セシリアは一夏に暴言を吐き続ける。"何も言い返さない軟弱な"とか"野蛮な"とか。
この後、セシリアが千冬とマドカに対して言ってはいけない事を言ってしまう。
「織斑先生と織斑さんもかわいそうですわね。"こんな男を家族に持つ"と色々と苦労をされているでしょうね」
そう言った瞬間、
「・・・・貴様、今なんて言った?」
マドカがいきなり席を立ち、セシリアの前に立つ。
「あら、何ですの織斑さん?」
「今なんて言った!!」
マドカはセシリアの胸倉を掴み、後ろの壁に押し付けた。
「なっ!い、いきなり何をしますの!?」
「貴様に・・・・貴様に兄さんの何が分かる!・・・兄さんを家族に持つと苦労するだと?ふざけるな!!!」
「なっ!?」
「そこまでにしろ、織斑妹」
千冬がマドカの肩を叩き、止めるように言った。
それを見て、セシリアは解放されたと安堵する。
が、それは間違いだ。
「それは本来私の役目だ」
マドカがセシリアの胸倉を離した瞬間、今度は千冬がセシリアの胸倉を掴んだ。
「ひっ!?」
「オルコット、貴様には貴様の考えがある事は良くわかった。・・・・だがなぁ」
そして千冬の顔は憤怒に染まり、殺気が教室に行き渡る。
「一夏の事を猿呼ばわりとは・・・・・・覚悟は出来ているんだろうな!!!」
一夏の事を猿呼ばわりした時点で千冬はブチキレたようだ。
そんな千冬の顔を見てセシリアは今にも気絶しそうなくらい顔色が悪い。
その煽りを受けてか近くにいたクラスメイトが何人か気絶している。
真耶は半泣きの状態で慌てふためいている。
クラスはある種の恐慌状態に陥った。
「そこまでだ。千冬姉」
そんな恐慌状態の中動いたのは一夏だった。
一夏が千冬の元に近づき、肩を掴んで止めるよう促した。
「一夏・・・・」
「どうやらオルコットは俺よりも実力があると豪語していますが、それだったらクラス代表決定戦を開いたらどうでしょうか?オルコットと俺達立候補者による総当たり戦で勝ち星の多い者が代表になる。それならば実力もハッキリするし手っ取り早い、どうでしょうか俺の提案は?」
「・・・・確かにそのほうが手っ取り早いな。織斑兄、お前の案を使わせてもらう。では来週、クラス代表決定戦を織斑兄妹、オルコット、倉持で戦って代表を決めて貰う。それで異論は無いな?」
『『『『『は、はい!』』』』』
っと満場一致で可決された。
千冬は教壇に戻る際、一夏に視線で
(すまない、一夏)
っと送っていた。一夏はそれを受け取り、小さく手を横に振って"気にしないで”と合図をした。
「マドカ、席に戻るぞ」
「・・・うん///」
一夏はマドカの手を引き自分達の席へと戻った
その際、マドカの顔が真っ赤だったのは言うまでも無い。
それから授業が始まり滞りなく進んだ。
如何だったでしょう。
最初は部屋割りと代表決定戦開始直前まで書く予定でしたが、部屋割りからの構成がまとまりきらなかったので今回は代表決定戦開催の所までとなりました。
次回は部屋割りから対セシリア戦まで書こうかと思います。
感想又はアドバイスがありましたらお願いします。(但し、批判するだけは止めて下さい)
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See you again