彼女の2日目は果たしてどうなるのか。
体力テスト
チチチ・・・チチュチチュ・・・
「おい、起きろ。朝だ、起きろ。」ユサユサ
「ん・・・んぅ・・・ディサイファ先輩おはようございます・・・。」
「おはよう。今は6時30分だ。」
「えぇ~早すぎますって~。もう少し寝ましょうよ~。」
「朝食を食べて身支度を整えることを考えればもう遅い時間だぞ。」
「そうなんですかぁ?」
「そうだ。だから朝食を食べに行くぞ。あと髪は最低限直しておけ。」
「ふぁーい。」
先輩に言われて眠い目を擦りながら起き、所々寝癖がついた髪を洗面所で直して自室へと戻り、先輩と一緒に食堂へと向かった
「おはようディサイファ。」
「よっロゴ太。」
「新入り?」
「イスラボニータって言うんだ。ほら、挨拶しな。」
「ふぇ?あっ、イスラボニータです。よろしくお願いします。」
「お前、またボーッとしてたな?」
「恥ずかしながら・・・」
「そういう感じ。なるほど。」
「で?朝食といっても3つあるが何食べるんだ?」
「3つ?」
「スクランブルエッグがメインのA定食、鮭の塩焼きがメインのB定食、ジャムパンと大根とイカの煮物がメインのC定食があるがどうするんだ?」
「統一感無さすぎじゃないですかぁ?」
「そんなことは言うな。」
「私はC定食にしようかしら。」
「・・・じゃあ私はA定食で。」
「それじゃ、食券を取ってカウンターに行くぞ。」
ピッ ブーヴー ピーピピッ
「お願いします。」
「はい、じゃあ待っててね。」
「そういえばディサイファ先輩は何にしたんですか?」
「普通にB定食だ。」
「地味ですね。」
「地味だからこそうまいんだよ。あいつはもう受け取ったみたいだな。」
「おいロゴ太、一緒に食べるか?」
「・・・うん。」
「ディサイファ先輩、あの人目が死んでません?」ヒソヒソ
「あいつにんじん嫌いなんだよ。それも超がつくほどの」ヒソヒソ
「マジすか」ヒソヒソ
「はい、お待たせしましたA定食です。」
「ありがとうございまーす。」
「はい、B定食です。」
「どうも。」
「それじゃ、あいつが座ってる所に行こうか。」
「はい。」
「あぁ・・・食べたくない・・・」
「おい、少しはにんじん食べろ。」
「嫌です。」
「少しは食べねぇとr」
「食べたくない。」
「あのー、何でそんなににんじん嫌いなんですか?」
「野菜のくせに異様に甘いとこと臭い。」
「・・・なるほど。」
「食わせますか?」ヒソヒソ
「止めとけ。そうするとすごい騒ぐし一日中不機嫌になるから。」ヒソヒソ
「・・・はーい。」ヒソヒソ
「何その人を憐れむような目。そんなことじゃ私は動じないから。」
「あー気にしないでくださーい。」
「そう。」
そうして私達はこれ以上特に話すこともなく朝食を食べ終わった
「ごちそうさま。」
「じゃあ片付けるぞ。あっちの返却口に入れてくれ。」
「はーい。」
「あぁ、最悪最悪。大根とイカの煮物ににんじん入ってるとかホント嫌。何なの?・・・言ってても仕方ないか。戻ろ。」
「なかなかおいしかったですね。」
「美味しさは保証されてるからな。」
「ま、そうですよね。」
「お、おう。それじゃ部屋に戻って登校の準備だな。くれぐれも何か忘れるなよ。」
「私が何か忘れるなんてことあるわけないじゃないですか。」
「いいや、アンタは絶対忘れる。」
「ああそうですか。じゃあ今日の授業とやらを完璧にこなしてみせますから。」
「お前、今日は体力テストが中心だろ。」
「そういえばそうでした。」
「思い出すと懐かしいな。あん時は期待されてた連中に食らいついていたな。そいつらには負けたけど悪くない結果だった。」
「何着だったんですか?」
「6着。」
「ふーん。」
「聞いておいて何だその反応は。」
「別にー。ただ聞きたかっただけですしー。」
「はぁ・・・まぁいい。とにかく何かを忘れないようにして遅れるなよ。あと脱いだもんは廊下に出したかごに入れとけよ。」
「はーい。」
私は先輩の注意もあって何事もなく準備して登校出来た。ちなみに寮の入口から校門までは徒歩3分くらいだったと思う。
「おはようございます。」
「皆さんおはようございます!」
校門に着くとたずなさんと昨日のオリエンテーションで走り去って行ったサクラバクシンオー?先輩があいさつ運動?をしていた。おはようございますと2人にあいさつして校門を通り、なかなかに長い道を抜けて昇降口に着いた。
ガッチャン
パタンパタン
ガチャン
(はぁ、布団が恋しい。春といえど、というか春だからこそゴロゴロしたいけど学校だからねぇ)
そんなことを心の中でぼやきながら教室へと向かった
スオー
教室は昨日と変わらず賑やかでそれぞれが談笑し、自分のことに没頭していたりと様々だった。自分の座席を見つけて座り、周りを見ても彼女はまだ来ていないし暇なのでボーッとして待つことにした。
スオー スオー
「皆さんおはようございます。えー、では出席の確認を行います。・・・・・全員いますね。では本日の日程の説明をします。」
そう言って先生は黒板に日程を書き始めた
1・2時間目はグループ活動時における班の組成及び委員会、学級委員長等の選定。3・4時間目は体力テストを行い、午後は校舎案内を行います。ここまで分かりましたか?」
「はいはいはい!」
「えーと、確かビッグアーサーさん・・・でしたっけ?どうぞ。」
「はい!先生の言ってることが難しくてよく分かりません!」
「失礼しました。では、簡単な言葉に言い換えをして・・・・・コホン。1時間目に何人かで授業をする時のために誰と一緒に行うのかということと、学級委員長や書記など、委員会の仕事は誰がやるかといったことを決めます。そのあと体力テストを行った後は昼休みを入れて学校の中を見て回ります。分かりましたか?」
「先生!体力テストって何をするんですか?」
「それについては時間になったら詳しく説明します」
「分かりました。ありがとうございます!」
「他に質問しておきたい人はいますか?・・・大丈夫ですね。では、これで日程についてを終わります。これから休み時間となります。2回目の鐘がなるまでには席につくこと。よろしいですね?」
「はい。」
「それでは私は職員室に戻りますので何かあれば職員室まで来てください。では失礼しました。」
全員が返事をし、先生は流れるように教室を後にした。ここ嫌いなのかな?
先生が去った後の教室には再び喧騒が戻りつつあった。それに乗じて私もボーッとしてる間に来た彼女へと話しに行った。
「おっはよー。」
「あらイスラボニータさん。おはようございます。」
「寮暮らしはどう?」
「いい感じです。同室の子とも仲良くしていけそうですから。」
「同室の子ってどんな人?」
「えー・・・っと・・・正直な所、ちょっと残念なイケメンって感じかな。」
「残念なイケメン。」
「顔は男の人みたいなんだけど、何というか・・・・・そう、陽キャって感じ。」
「へぇ、なるほど。」
「アタシはちょっとその空気についていけなくて・・・ちょっと苦手だなぁって思ったのよ。」
「・・・なるほど。ちなみにその子の名前は?」
「トーホウジャッカルと言うみたいで、ここのクラスではないみたい。」
「ふむふむ。ちょっと会ってみたいかも。」
「どこのクラスにいるかは聞きそびれたから後で聞いておくよ。」
「ありがとう。話すの楽しみ。」
「あんまり期待はしないでね。」
「まぁまぁ。そんな期待はしてないから。」
「そうなんだ。」
「そうだ!そっちのご飯はどうだった?」
「ええ、美味しかったよ。結構おかわりしちゃって少し苦しくなっちゃったのよ。」
「ちなみにどれくらい食べました?」
「ご飯茶碗3杯くらいかな。」
「3杯で苦しくなるほどなの?」
「そうだよ。気になるなら今日の昼一緒に食べる?」
「うん。そうする。」
そうして時間は過ぎていき、1時間目の始まりを告げるチャイムが鳴った。少しして、先生がやって来て班を作るようにと言って班作りが始まった。班と言っても机の位置で区切るものだったのですぐに班長を決めることになった。まぁ私は何の役にも就きませんでしたとさ。だってめんどくさいし。
その後、学級委員長とかを決めることになったけど・・・
「・・・」
「えーと、学級委員長をやりたい人はいますか?」
ご覧の有り様。みんな黙って黒板とか見てる。私だってこんなのやりたくない。
「誰もいないのであれば副委員長を先に決めますがよろしいですか?」
で、そんな沈黙が永遠に続くように感じた時、それを突き破る一声が教室に響き渡った。
「私が、学級委員長をやりましょう。」
教室内に少しどよめきが走る。そりゃそうだ。急にやると言う人が現れるのだから。
「えっと・・・ミッキーアイルさんですね。」
「はい。」
「では、学級委員長はミッキーアイルさんに行ってもらってもいいと思う人は拍手でお答えください。」
パチパチパチパチ・・・
みんなやりたがらないしこの際誰でも良いんだろう。私もそう思うからやる気が無さそうな感じで拍手した。
「ありがとうございます。では副委員長を2名決めましょう。やっても構わない人は手を挙げてください。」
「・・・」
私は責任を負いたくない。だからやらないけど、少しは責任が小さくなる副委員長なら良いかなぁなんて思っていたら、先生がなにやら反応した。
「・・・ハープスターさん。やってくれますか?」
「ええ、もちろん。」
「では、副委員長はハープスターさんに行ってもらってもいいと思う人は拍手でお答えください。」
パチパチパチパチ・・・
正直彼女がやるとは意外だった。これで私は副委員長の友達というステータスを得たってことかぁ。なんて思いながら特にこれといったことはせずに拍手した。
その後はまぁ少しだけ続いたけど何だったかなもう一人の副委員長の名前・・・バンギラスコルドバ?バンデランテス?とにかくそんな名前の子が副委員長になった。私もなるか考えたけどめんどくさいからナシ。さらに書記も1人決まった。私はそんなに字はきれいで読みやすい方じゃないと自負しているから立候補はしなかった。
「4人の方、立候補いただきありがとうございました。ではここからの進行は4人に任せますので所属する委員会の決定を行ってください。」
「「「「はい。」」」」
4人が登壇して先生と少し話をしてから指示を受けて書記がこの学校にある委員会の名前を書き上げていった。体育委員会、放送委員会、美化委員会といった小学校で見たことがあるようなものや風紀委員会のような初めて聞いたものまであった。さすが国立。
書き上がった所で先生が各委員会の説明を始めた。聞いていると選挙管理委員が楽そうだなぁと思ったからここにでもしようかと考えて聞いていた。
キーンコーンカーンコーン・・・
ここでチャイムが鳴り、先生は一旦教室を離れると言って教室を出て、トイレへ向かったりその場で会話を始める人が多くなってきた。朝忙しかったのもあってトイレに行けなかったからトイレに行っておこうと思いトイレへと向かった。
ウマ娘は見た目や体の特徴は人間の女性と酷似しているため、ここのトイレは全て個室で沢山設置されているが、人数が多いためなかなかに混んでいた。ちなみに男性用トイレは面倒だから全て個室にしているらしいと先輩が言っていた。
3~4分くらい待ってトイレに入ることができて、用を足してトイレを後にした。教室に戻った時に時計を見ると、少し時間があって周りを見回すとハープスターが他の子と話していた。本当に少ししか時間がなかったから話すことは諦めた。
キーンコーンカーンコーン・・・
チャイムが鳴って他の人達が続々と席に着いているところに先生がやって来た。
「先ほどの時間で学級委員長も決まったことですし、ミッキーアイルさん。これから授業の開始の号令と終了の号令をお願いします。」
「分かりました。・・・起立!」
ガタガタッ
「礼!」
「着席。」
ガタガタガタッ
彼女の声はずいぶんと通っていて、朝校門前にいたサクラバクシンオー先輩を思わせるような声だった。
「では学級委員の皆さん、続きをお願いします。」
そうして例の4人が前に出て話の続きを始めた。
「では、この中から必ず1つだけ選んで黒板に名前を書いてください。まずは廊下側の生徒から選んでください。」
学級委員長の指示を受けて、私の周りの人達が続々と立ち、どの委員会に所属しようかと黒板の前にたむろし始めた。仕事が少ない選挙管理委員にしようと決めて席を立ち、選挙管理委員の文字の下にチョークで私の名前を書いて戻った。
その後は、真ん中、窓側と続いて名前を書き上げ、学級委員を除いた全員が書き上げたことを確認して、重複している所の調整をした。選挙管理委員は1人選べばいい委員会で1人しか書かれなかったのでこれで晴れて選挙管理委員だーって感じ。1人しかいないからクラスでの責任者を選ばなくて良いんだけど、裏を返せば、私が全ての責任を負うってことになる。まぁいっかと思ってもう考えないようにした。
そしてしばらくして人数もぴったり入るようになって委員会決めが終わった。
「皆さんありがとうございました。・・・やはり時間が余りましたね・・・。この後は体力テストですから今着替えをしても良いですが、授業中ですので静かに行ってください。」
「はーい。」
寮から持ってきた大きめのリュックサックの中からジャージを取り出し、ここで着替え始める。ジャージに袖を通すと、新品特有の匂いが鼻の中に飛び込んで来て身が引き締まるような思いに包まれた。
時間が過ぎていくと、徐々に着替えが終わる人も増えて来て、静かに雑談をする人を見かけるようになってきた。ふと先生の方を見ると、なにやらパソコンを持ってきて作業しているようだった。先生っていっつも行動が早い気がする。
チャイムが鳴る直前に先生がパソコンを閉じ、全員に席に座るように呼び掛けた。
「皆さん、次の時間は校舎裏のトラックに集合となります。次の授業には私は出ませんので、トラックに来る先生の指示に従ってください。では委員長、号令を。」
「はい。起立!」
ガタガタッ
「礼!」
キーンコーンカーンコーン・・・
挨拶を言い終わってちょっと経ったくらいにチャイムが鳴って、各自でトラックへ向かっていくだろう人達が教室を出始めた。私も早く行っておかないとと思いトラックへと向かった。
次回は本当に体力テストです。本当です。嘘じゃないです。