いつもの朝、僕はダンジョンではなく、城壁の上を目指す。
朝露が寒い、日も昇りきらない薄暗い早朝。寝起きはつらいけど、でもそれが日課だし、何より楽しみでもある。
……アイズさんに会える
早朝の稽古、アイズさんにて合わせをしてもらえる時間。それはとても
*
「――――ッ!?」
「あ、ごめん」
ずさぁっと、勢いよく石畳を体が滑っていく。
加減を知らないアイズさん、未だに勢い余ってクリーンヒットが炸裂。正直胸のアーマーが無かったら肺に穴が開いてもおかしくない。
ヴェルフに、お礼言わないと
「……大丈夫?」
「は、はい……もんだい、ありません」
やせ我慢、痛みをこらえてなんとか立つ。飛ばされたり、気絶されたりするけど、この時間は良い時間だ。強くなるため、成長するため、この体に刻まれる痛みの全てがとても最高だと……うん、ちょっとこの言い方は語弊があるかな
……やっぱり、やられっぱなしじゃだめだよね
「……がんばり、ますッ」
「うん……がんばれ、ベル」
刃を構える。互いに構えを取り、そして再会
踏み込み、向こうが先に仕掛けるよりも早く
「ベル……危ない」
……ズボッ
「へ……あッ!」
「!?」
踏み込んだ、はずが妙に足が沈む。というか、
……あれ、ここ穴が
石畳の一部が崩れ、どうやらしたが排水の側溝に蓋でもしていたのか。空間があり、要はとにかく足がはまった
「!!」
こけるベル、だが勢いはそのままに、結果不安定で過剰な前のめりで、とにかく前に、そう前方向に
「ベル、掴まって……っ」
「はい、アイズさ「むにゅり」……へぁ!?」
……ぎゅむ、ぽよん
「―――――――ッッ!!?!?!?!」
〇
「……アイズさん、ごめんなさい」
「……ベル」
日は昇り、すっかり気持ちのいい朝の陽ざしが心地い時刻。そんな時にベルの頭は砂利だらけの石畳にこすりつけられている。
その態勢は謝罪、極東に伝わる伝統的な謝り方である。
「ベル、怒ってないよ……事故だから、私はなんとも」
「駄目です、怒ってください、なじってください!!……じゃないと、僕は……僕はッ」
額をこすり、とにかく謝罪卑屈度マックス。ベルは自身を許せなかった。
時折、膝枕されるぐらいは慣れた。恥ずかしいが、神様やエイナさんとのスキンシップ(一方的に与えられる)で、あまり動じなくなっている。受け入れてしまう癖がついているというべきか
「よくない、僕はアイズさんに、とても失礼なことを」
こけた瞬間、伸ばした手はアイズの手をからぶった。そして、手をすれ違いたどり着いた先、そこは案の定問うべきか
想像して欲しい、左手を伸ばした先、そこはアイズのチェストアーマーの右側。普通、胸当てというものは全体を覆うもの。だが、何の理由かアイズのそれは、なんということか右胸だけが半ば覆われていない。
指先はまず、下乳に触れ柔肉の形を変える。そして滑り込むようにアイズの右胸をその手に平に収めたのだ。そして
「お、押し倒して……あろうことか、胸を……僕は」
「……」
ベルを見下ろす形で、アイズは少し困り顔をしている。
「ベル、おねがい……顔を上げて」
膝をつき、そっとベルをおこす。
「……ッ」
「!」
なきじゃくり、すっかり顔が真っ赤になっている。幼くあどけない、少年の顔
「……かわいい」
「!」
「ベル、おこってないから……ほら、座って、くれる?」
「は、はい……うぅ」
「……ベルは、照れ屋さんだね」
ふふと、薄い表情が笑みでピンクに染まる。謝罪をするベルに対して、アイズの笑みはどう向き合えばいいわからない、余計に気を動揺させるものだ。
「ねえ、ごはん……食べに行こ」
「!」
「お腹いっぱいになったら、落ち着くと……思う?」
「なんで、そこで疑問」
× × ×
食事、と言ってもアイズさんが行くのは屋台。そう、じゃが丸君だ
足を運び、ご飯を買い、そしてまた城壁に戻る。人目につくとやはりアイズさんなわけで、あまり僕が傍にいて目立っても悪い。有名人だということを忘れてはいけないのだ
「時間、良かったかな」
「へ、あぁ……そうですね。いつもは、もう僕ダンジョンに行く頃ですものね……今日は、一人で潜る予定でしたので」
「そう、じゃあよかった……あむ」
ジャガ丸くんが入った袋を抱え、アイズさんは一つを頬張る。小さな口ではぐはぐと夢中で、つい見惚れてしまっている。
「!」
……いけないぞ僕、アイズさんの顔を凝視するなんて
ただでさえ、この手は既に罪を犯しているのだから、そうベルは自分に心で言い聞かせる。
……じゃが丸君の味、なんだか感じない
未だに手に残っている気すらある。感触、ノーブラ故に鮮明に伝わるたわわな質感は、なんだったら先端の硬い
「!!」
……ぐしゃぁ!
「…ベル?」
「は?」
思わず力んでしまった。落ち着け、落ち着け僕
「ベル、なんで」
「あ、えっと……すみません、ちょっと油で手が滑「ガシッ」……え、アイズさん?」
ギリギリと、というか普通に痛い力で僕の手首をつかむ。うん、これはあれだ、怒っている
「い、ごめんなさい……アイズさん落ち着いて、ごめんなさいッ!」
「……じゃが丸君、ダメ……粗末にしたら、ベルでも」
怒る、見たことの無い気迫を身にまといアイズさんはそう「切るかもしれないから」
「ハイ、ボクモウコレカラ絶対シマセン。ジャガ丸君ハサイコウデス」
身の毛がよだち、考えるより先に言葉が羅列する。聞き届けて、アイズさんの鬼の様な気迫はすっと消え失せる。
「……気を付けて、ベル」
「は、はい……あぁ」
袋からもう一つ、無言の圧力でジャガ丸君を手渡される。だけど
「……その、今はもういいです。なんというか、食欲が」
「ベル駄目、ちゃんと食べないと」
「いえ、その……食べたくないわけじゃなくて、いやでも、うぅ」
言えない、さっきの感触が頭から離れないから、それで落ち着かないから、だなんて言えるはずがない。
このまま穏便に、今日はもうこれ以上荒事を引き起こしたくない。そう思っている矢先
「……まだ、さっきのこと」
「!」
アイズの方からまた口火を開いた。終わらせたい議題、恥ずかしい問題をベルにぶつけるのだった。
「……あの、アイズさんは」
「気にしているなら、もういいよ。私、ベルに怒ってないから」
「それは、でもやっぱり……悪い事、ですから」
「……悪いこと、なのかな?」
「へ」
おもむろに、アイズはジャガ丸袋を横に、その場で自分の胸当てを外す。
「これ、見られるのは恥ずかしいけど……でも、触られるのって、悪い事?」
「!」
自分で自分の胸に触れる。胸当てが外れ、アイズさんのそれは一層大きさを増している。
エイナさんにも劣らない、アイズさんのたわわな果実。タイトな服越し故にその肉感が余すことなく目に映る。下着をつけていないから、先端の微かなポッチなどはまず直視できない。
「……ベルは、悪い子じゃないよ」
「あ、アイズさん」
「ベルの辛い顔、やっぱり見たくない。恥ずかしがって、涙目になったりすると、ちょっとかわいいかもって思うけど「アイズさん?」……でも、ダメだよね」
だから、と
「緊張、するなら……しないように、してみたらいいと思う。だから」
「だから?」
「練習、してみる……私の、おっぱいで」
「!?!??」
次回に続く
今回はここまで、長くなりそうなので二部構成で
普段はエチエチで書いてるものなので、なんか書いてて今にもベッドインしそうな話ばっかり書いてるなって、自分で自分を笑ってます。消されないように気を付けなければ
次回は未定、しばらくは書かないので、あしからず