白いウサギは人肌に溶ける(全年齢版)   作:37級建築士

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落としどころに悩みました。いつも書いてるR18なら簡単なのに、みたいなことを思ったり。





(5)好奇心でたわわ後編 アイズ・ヴァレンシュタイン

「今、なんと」

 

「……だから」

 

 

 

 

……私のおっぱい、触ってみる?

 

 

「!?」

 

 聞き間違いじゃない、確かに言ってのけた。アイズさんの口から、おっぱいという単語も、そしてそれに触るかという勧誘も

 

 全部、本人の口から

 

「あ、アイズさん……その、冗談ですよね。冗談だって言って」

 

「……煮え切らない」

 

……ガシッ

 

「!!」

 

「ベルは、いつもそうやって逃げる……だから」

 

 

 

 

……むにゅ、ふわっ

 

 

 

 

「だから、今日は強引」

 

「――――ッ!!」

 

 硬く、掴まれた手は決して逃さない。

 

 アイズはベルに手をもって、自分の胸に押し当てた。そんな大胆な行動、なぜ自分がそんな音をしたいのか、感情の理由も整理するよりも先に、行動は先走った。

 

 服越しに、胸に当たるベルの手の感触。くすぐったく、それ以上になんか複雑な感覚が体を駆け抜ける。

 

「……んッ」

 

「あ、あああ……あいず、しゃん」

 

 沸騰したポットのごとく顔から湯気を放つ。突然のことに情報が処理できないまま、ベル自身もまた複雑な感覚にまずは戸惑いを感じ取る。

 

「え、あぁ……えっと」

 

 押し付けられた。それだけでも手の平にはえも言われない感覚が走る。女性の体温、特に柔らかさはこの上ない。

 

 だが、静の状態でこれほどなら……もし

 

 

……指、動かしかしたら

 

 

 このまま、握力をいれてしまえばどうなるか

 

 

「……ッ」

 

 

 してはいけにない、そう思っているのに

 

 本能は、理性を振り切ってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……んあっ♡」

 

 

 

 

「!?!?!?!?!」

 

 意識が冴える。そして見た。自分の手が、指が、アイズヴァレンシュタインの右胸を

 

 

……ぐにゅ、むにゅぅ

 

 

「あ、これは……その」

 

 鷲掴んでいる。その奥の肋骨に指が届かんばかりに、思いっきり掴んで揉み込んでしまっていた。

 

 上気した表情で、目を閉じて艶やかな声を上げる、初めて見るアイズさんの姿

 

「!!」  

 

 思わず手を離した。手首の拘束も振りほどいて、僕は

 

「……ベル、今の」

 

「僕、どうしてか自分でも……でも」

 

 どうしてか、第一声が謝罪じゃない。僕も気がおかしくなっている

 

 

「だって……それは」

 

 こんなこと、言おうとしている自分がどこか他人ごとで、自分が自分じゃないみたいに、僕はアイズさんに接してしまっている。

 

 

「いいと言ったのは……アイズさん、ですよね」

 

「!」

 

 胸を抑え、アイズさんは顔をより真っ赤に染めた。

 

 服越しに触った胸の感触、忘れられない、アイズさんの音色

 

「……もっと、知りたい」

 

「べ、ベル……まって」

 

「なにを、待てって言うんですか」

 

 そうだ、もう待てない。これ以上、お預けを食らうのは……ごめん、で

 

 

 

 

……ぼた、ぼたぼた

 

 

 

 

「だから、アイズさんに………ぁ、きゅぅ」

 

 

 

 

 

……バタンッ

 

 

 

 

 

 大粒の鼻血、世界は暗転した。

 

 血の気が冷める。芽生えた本能はすぐに消え失せていく。さながら、暴走措置の安全機能でも働いたのか、なんとも都合のいい毛細血管であった。

 

 

 

……あれ、僕なんで……地面に

 

「……ベルなら、私……ベル、ベル?」

 

 

 

 

 

 

 

 

   ×  ×  ×

 

 

 

 

 

 

 

 目を覚ましたら、そこは知らない天井だった

 

「!」

 

 知らない天井、そこはいたいどこか。体は妙に軽く、すぐに体は起きた。

 

 

……部屋、どこかの宿

 

 

 簡素な部屋づくり、ベッドのほかには小さな机と椅子、調度品は一輪挿しの花瓶だけ。だがその過敏にも花は生けていない。

 

 わかりやすい安宿。だけど、そんな中に咲く大輪の花

 

 

「……あいず、さん?」

 

「起きたんだね……ベル」

 

 いた、というか傍にいたのだ。

 

 ベッドの真横、アイズさんはいた。そしてその手は布団の中で

 

「へ……あぁ、あああッ!?」

 

「……ベル、そんなに驚くこと?」

 

「だ、だって……手をつないで、もしかして寝てる間、ずっと」

 

「うん、一応ね……でも、うん」

 

 一呼吸、少し頬を染めて、しかめた視線でアイズは

 

「ベル、私の胸……触ったのに比べたら」

 

「!!」

 

 思い出す、決して夢ではなかった。

 

 あの感触、声、何もかもが鮮明に

 

 

「……駄目ッ」

 

「ぐッ……うぁ、ぁいじゅさん」

 

 ベルのほほを両の手で包むようにパチンと、その言葉の先を止めんとアイズは感情的に動いた。

 

 加減はしている、だが紅葉を張るには十分は威力、ベルの目には微かに涙が浮かぶ

 

「……ベル、ごめんなさい」

 

「い、いえ……その、やっぱり僕が全面的に」

 

「駄目、それは違う……やっぱり誘った私にも責任がある。なんで、むきになったか自分でもわからない。あんな恥ずかしい事、どうしてしたのか……私、わからない」

 

「……アイズさん」

 

 少し饒舌に、アイズはベルに語り掛ける。話ながら、その旨を手で隠す振る舞いは微かに目の毒なことには、さすがに気づいていない

 

「……」

 

 だが、ベルは視線を避けたため、結果アイズは 

 

「!」

 

 顔を赤くし、アイズはベルの布団を奪い取った。今度はそれで首から下を全て隠す。

 

「……あぁ、その」

 

「ごめん、今はこのままにさせて」

 

「それは、アイズさんの自由に」

 

「……ねえ、ベル」

 

「はい!」

 

「……私、君が寝ている間に考えてみたの。なんで、君がずっと謝って、辛そうにしているのを見て……嫌だなって思ったのか。でも、それは」

 

「それは……なんですか?」

 

「……こんなこと、今まで思ったこと無かった。ベルが私の胸に触ったのに、ベルがずっとつらいのは、何か嫌だなって…………だから、たぶんだけど」

 

 

 

 

 

 

『私に魅力がないって、ベルが思ってたら……わたし、なんだか嫌だ』

 

 

 

 

「!?」

 

 だから、確かめたい。アイズはそう締め括った。

 

 確かに、言われてみれば自分の振る舞いはずっと謝罪一辺倒だった。だが、それ自体は無理のない事。でも、そこに違和感を覚えるなんてこと、まさか予想はできない。

 

「……アイズさん、じゃあ」

 

「うん、本当にその……君触られたのはびっくりだけど、嫌とは思えなかった。でも」

 

「……でも」

 

「……最後の」

 

「!」

 

「私が悪いのはわかる。でも……最後だけは、ちょっと……エッチだったよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

……エッチだったよ

 

 

 

 

 

……エッチだった

 

 

 

 

 

 

……エッチ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご、ごごご…………ごめんなさいぁああ」

 

 

 

 

 

 

 

「でも、本当は駄目かもしれないけど……私は許したい」

 

「……ッ」

 

 ガシャン、大きく音が鳴った。べっどをとびだし、そのまま床に額をこすり付けようとしたけど、その言葉に体が止まり着地に失敗した。

 

 アイズさんは、何を言いたいのか……たぶん、きっと本人もわかりきっていない。わからないなりに、答えを模索しながら、言葉を紡いでいるのだろうか

 

「……誰かが、言ってた。その、エッチなことは、何も悪いことばかりじゃないって……その、私はよく知らないから、だから、今回のことはきっと知らないことが原因。私もベルも、勉強が足りない」

 

「た、足りないと言われても……その、どうしろと」

 

「……勉強、すればいい」

 

 椅子から降りる、床に膝をつき、アイズさんは手を差し伸べる。

 

 どこか慈母愛しき姿に、タイミングよく日光が逆行に、頭髪は光を纏い後光を帯びる。

 

 優しく、淡い笑顔は品のいい。綺麗な姿でアイズさんは僕に告げた。

 

 

「男の子のことを、ベルは私に教えて…………そうしたら私のことも、女の子のことを、今度は私が教えられるから」

 

 

 

 

「そうすれば、ベルにおっぱいを触られたいって思った理由……ちゃんと、わかるかなって」

 

 

 

 

 

 

「!!」

 

 耳の先まで赤くなる感覚、言葉がくすぐったくて、その提案にも背中がぞくっとなる。言葉でこそ綺麗に振舞っているけど、どうにもアイズさんの本音はそこにあるのか

 

 僕は、欲のままに一度だけ手を出してしまった。でもその前、先に欲を出したのはアイズさんなのだ。結局の所、この問題は同省も無くお互い様なのだろう。知識も経験も浅い僕たちは、無鉄砲に走って、そして我に返って今に至るのだ。

 

 でも、知ってしまった今、無かったことには絶対できないの。

 

 男と女、男女の関係は、僕だってよくわからない。でも、今きっとその理解こそが必要だと、打算があるかもしれないけど、きっとそうなのだ。

 

 僕は、結局の所アイズさんに惚れているし、だから渡りに船だなんて、それは否定のしようが無いことだ。

 

 でも、もしアイズさんが

 

 僕なんかに、女と男の何かを意識しているなら、それは……見ないふりをすることは決してできない。どんな手を使てでもはっきりとさせたい

 

 天然なところもあるけど、僕はアイズさんの言葉にある、僕にとって都合のいい本音をもっと深掘りにしたい。

 

 なんとも、打算的で欲深い男になってしまったものだ。

 

 

「アイズさん、その……おねがいします、でいいのですかね」

 

「うん、多分……ベル、よろしくね」

 

 悪手、手の平を合わせ合う感触。これだけでも胸がドキドキする、まずは手をつなぐことから、初歩を改めて認識する。

 

 

「一緒に研究しよ……目標は、おっぱいの正しい使い方?」

 

「……あの、出来るだけ抑えてください」

 

 握った手がどうしてか崩れて離れた。というか床に僕が突っ伏してしまった。

 

 天然故の無鉄砲な好奇心、振り回されるのにも慣れておかないと……本当に、理性が持たないッ

 

 

 

 

 

 

 




これにて終了、まあこのまま突っ走りすぎるとダメだからブレーキ、みたいな展開です。性の関心を得たアイズとベルの研究ライフ、続きはまたいつか


いっぱい評価貰えて、その上ランキングにも載ってて嬉しい限りです。感想・評価などあればまたよろしくお願いします。次はどんなたわわ娘を出してやろうかしら
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