電影のハサウェイ   作:連邦士官

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第2話

「今日は紹介されたFPSをやりたいと思う。」

目線が変わり、輸送機の中だ。よくよく考えたら輸送機の中で敵を倒したほうが早い。即座に立ち上がると次々に座っているキャラクターを殴り、キルをする。そして、降下する前に73人をキルした。

 

 パラシュートで降下し、建物の中に入ると武器が落ちている。旧時代の武器らしい古めかしいものばかりだ。

 

 ショットガンを手に取る。二つ折り式だ。更に落ちていたM16A1と書かれた銃を手に取り、落ちているアタッチメントをつけると気配を感じる。

 

「これが戦争だとでも言うのか!戦争も知らないのに戦争を楽しむ!そうやってやり続けた先がアナハイムだ!ふざけるな!」

 3点バーストを設定して窓から入ろうとしてきたやつを撃ち抜く。そして、こちらに突っ込んできたのでストックで殴ってから蹴り上げて、ショットガンに持ち変えると相手を足で動けないように押さえてから引き金を引く。

 

「出てこなければやられなかったものを!なぜ、迂闊に前に出る?撃ってほしいって事じゃないか!!」

 

 コメント欄には、今ランカーをやってるライバーを撃ち抜いたぞ、なんだあの動き!、気持ち悪くて好き、煽りカスは弱いけど強い煽りカスなんだよなこいつ、人気清楚系ライバーをアナハイム扱いは草、あの配信を見ても清楚といえるか?などなど載っている。

 

「清楚系?戦争をしていて清楚も何もないだろう。清楚ならば窓際に座って黄昏れてばいいだろう。出てきたから撃たれるそれだけだ。ッ‥‥。」

 敵意が近づいてくる。すぐさま手榴弾を投げてから火炎瓶を投げて、拳銃に持ち変えて撃ちながら進む。そして、相手の息遣いが後ろに回ったのを感じると背中を向けたままM16を何回も撃ち込む。そして、拳銃を投げつけた。

 

「戦場で舌舐めずりか?だから、反撃をされる。死神は身構えているときにはやってこないぞ!」

 死体が箱に変わると武器などを回収して、装備を整える。

 

 コメント欄が湧いている。ログを見る。

・ヤベー奴とヤベー奴の戦いでヤベー奴が勝った

・同期に舌なめずりしてる女なんだよなぁ

・いやアイツの中身はおっさんだろ、まな板型美少女おっさん

・まな板って今、誰が呼んだ?

・御本人やんけ!

・本物だ!、でも胸は偽物

・残念だなバインバインだからバスケットボール並だし走るとダブルドリブルするわ!

・ダブルドリブルって表現がおっさん。

・実家だと声が更に低そう。

・声があれ以上低いならイケボ過ぎるわ

・女なんだが!

・またまたご冗談を。

・って、こっち本垢やんけ!誤爆した。ν・ナビーユさんすみません。何でもするので許してください

・詫びコラボはよ!

・雑談詫びコラボするんだよ!

・早く、詫びカウントダウンボイス販売しろ!

・今なんでもって言ったよね

・詫び配信を毎秒しろ!

・地獄の質問Box大喜利またしろ

 

 誰かが来たようだが知ったことではない。近くに敵がいるのを感じる。(ハサウェイ!右!)

 

 脳裏に走るクェスの声で右を咄嗟に撃つ。

「死人は死んでればいいものを!死人に導いてほしいほどオレは落ちぶれちゃいないぞ!そこぉ!」

 ヘッドショットを決めてから、M16で殴りつけて、後ろ向きに倒れた相手の胸を足で蹴り、転倒させて更に頭を撃つ。

 

「ハァハァハァ‥‥。グッ‥‥絡みつく敵意!スナイパーか!しかし!」

 スコープの中に敵がいると安心することなどは出来やしないのを教えてやるというものだ!スコープなどは単なる道具の概念に過ぎない。ならば人間が道具の概念を越えるのは簡単な話なのだ。アムロなら‥‥アムロ・レイならできた。頭が澄み渡る。

 

「やれるのか?いや、やるしかないよなクェス‥‥僕はやって見せるよ!」

 感覚のみで放たれた銃弾は放物線を描き、相手に吸い込まれたようで俺は優勝した。

 

 コメント欄には、強すぎる、腰だめ撃ちでカウンタースナイプとか、一人だけメタルギアソリッドでもやってるのか?、頭おかしい(二重の意味で)、何だこいついつも勝ってるな、パークでも使ってるのかよ、動きが速すぎる、反応速度が速すぎ、おい普通にバトルしろよ、バトルロイヤルを見に来たらデッドコースターを見せられた気分、つっよ、脳にインプラントでも埋め込んでるのか?など沢山書かれている。俺もこうなった理由を知りたい。

 

(本当は知りたくないでしょ?)(知ったところでどうするっていうのさ!ハサウェイ!)(ハサウェイのやり方正しくないよ。)(そうやって知ろうとして賢しいガキになったんじゃないの?)

 ギギとクェスの幻聴がうるさい。幻聴ならば黙っていればいいものを。死人は墓場で寝るのが道理って言うやつだ!

 

「こんなに戦えて何になると言うんだ。」

 勝ったがさっきまで装備されていた武器は消えない。俺は武器を持ったままにこうしてあの空間にいる。

 

 コメントが流れてくる。

・雑談コラボしてください

・向こうも詫びコラボしたいってさ

・その向こうの枠から来ました

・会話デッキ作らなきゃ

・ナビーユにまともな会話を求めてはいけない

・相手にもそれは言えるだろ

・まだ詫びコラボすると決まってないから

 

「詫びコラボ?なんの事だ?詫びるも何も何もないじゃないか。」

 どうだって俺にとっては関係ない。俺はこうやって戦っている。人々に警鐘を鳴らすために。誰が謝る必要があるだろうか。なにもないはずだ。

 

 コメントを見ていると誰かがギフト機能で金を送ってきた。正直、今の俺には金など必要が‥‥いや、あるな。環境問題対策に使える予算は必要だ。環境問題があんな地獄を作ったのなら、それを許せはしない。

 

(本当は違うでしょ。ハサウェイ。)(ハサウェイは逃げようとしてる!ずるいやつだ!)

 うるさい。俺は環境問題を無くすために戦うんだ。仕方があるまいという事だ。戦いを楽しむ為でもない。暇だからとか現実逃避をしたいからとかそういう俗人的な感性ではない。マフティー・ナビーユ・エリンをやり始めて犠牲になった人間の為なんだ。

 

(本当にそんな高潔なことを考えている?)(考えたってやり方がテロリストなら支持者はついていかないよ。分かってるんでしょハサウェイ。)

 声を無視してコメント欄を見るとコメント欄にはコラボしてほしいとの要望で埋まっていた。ならしかたがない、支持者を増やすためだ。

 

「あぁ、コラボしよう。コラボ雑談をするにはどうしたらいい?誰か知っているのがいるか?」

 知らないがコラボ相手とやらを検索する。最近始めたライバーで人気はいまいち伸び悩んでいるが言動がおかしいのが人気らしい。どんな人気だ。俺とは違う人気に違いない。

 

・まず、相手に連絡したらいい。

 確かに一理ある意見だ。向こうのアカウントにダイレクトメールを送るとすぐに返信が来てやりたいらしい何だこの速度は。

 

「雑談のコラボが決定した。次の土曜日21時かららしい。では一旦切らせてもらう。」

 その間にコメントがたくさん流れる。中にはライブ配信を殆ど毎日12時間以上やってる暇人なのに今日は忙しいのかと書かれているものがあった。俺は暇人ではない!

 

「いや、やめておこう。俺は暇人では無いから配信を続ける。」

 その日はギフトで送られてきたゲーム、殺人キグルミから逃げ回る警備員のゲームをやったのだが、ボコボコに返り討ちにしたら、またこれはそういうゲームじゃないと言われた。相手がやってくるのだからやり返して何が悪い?

 

 そして、2日〜3日はそんな調子で送られてくるゲームをやっでいるのだが、ホラーゲームとやらは殴り返してはいけないらしい。一方的に力なき民衆は虐殺されるしかないというのを教育するためのものなのだろうか?どうしても、毎回殴り倒してしまう。

 

「今日のゲームは北斗の拳というらしいな。」

 部屋にゲームが終わるたびに持ち帰らされた武器を置いているとサイコ・キラーの部屋みたいだなと書かれた。

 

 じゃあ、どうやって手放すかを教えてくれ。俺だって武器に囲まれないと眠れないような傷病軍人ではな‥‥(本当にそう言えるの?)(ハサウェイさ‥‥素直になりなよ。意地を張るから若い男は嫌いだ。)

 若くなくても、シャア・アズナブルは意地を張っていたと思う。が、シャア・アズナブルの思想は正しかった。アムロ・レイだって正しかった。正しかった者がぶつかりあっていなくなって、俺は残されて‥‥でも、あの光を追いかけたくて!でも、手は伸びなくて言葉も出なかった。

 

 電子音がして我に返る。

・どうかしましたか?

・どうしたナビーユ

・頭の中のサイコフレームでも悪さしてるのか?

・クェス・パラヤでも撃ったか?

・アクシズでも地球に落とす準備してるのか?

 

「クェス・パラヤの話はやめろ!」

 隙きを見せたらクェス・パラヤの話をする。クェス・パラヤなんか知ったことじゃない。もう俺はクェスをなんとも思ってなんかいやしない。

 

(自分にまた嘘をついているよハサウェイ。)(ハサウェイ、まだ本当はあの時、エレカから降りていく私の手首を掴めなかったのを後悔してるんじゃないの?)

 幻聴のくせに好き勝手を言う!クェスというわがまま女のことなどなんとも思ってもいない!父親に甘えられずにシャア・アズナブルやアムロ・レイに父性を求めただけの女など知ったことか!俺にはマフティー・ナビーユ・エリンとしての使命があるのだ。使命がな。

 

「クェス・パラヤ、クェス・パラヤと一つ覚えで何がわかると言うんだ?クェス・パラヤは愚かだから死んだ。それは仕方がない事だった。必要な犠牲、コラテラルダメージと言うやつだ。だが、犠牲にならなくても良かったとも思う。シャア・アズナブルが正しい事をしようとしたが正しい事をする過程で間違っていた。ただそれだけだ。」

 

・伝 統 芸 能

・クェス・パラヤと暇にニュータイプより敏感な男

・キレすぎだろ

・構文が過ぎる

・テロリストはテロリストだろ。頭デラーズ・フリートか?

・これがハサウェイ芸人である

・キレ方が鋭角すぎる

 

 民度が低すぎる。人を馬鹿にするのに躊躇がない。この歪みが地球環境を汚染させているに違いないな。しかし、世直しの為には彼らを味方につけねばならない。反地球連邦政府組織マフティーが失敗した理由は民衆にうねりを与えられずに民衆を敵に回したからだ。世直しのためにはもっとうまくプロパガンダを打たねばならなかったんだ。民衆にインパクトを与えねば人は動かない。人が動かねば、何も起きない。何事も人、人、人だとあの処刑でよくわかった。

 

「仕方がない。人類には人類の戦い方がある。争いだけでそうやって笑うようなことは感心しないな。卑怯なやつなのだな!」

 俺は笑いものになるためにこんな事をしているわけではない。宇宙世紀のようにならない為にやっているのだ。母なる地球を破壊したあの忌まわしき宇宙世紀の様に。

 

(実際は宇宙世紀みたくなって、自分と似た存在が現れて似たようなことをしたら嫌だからでしょ。)(結局、ハサウェイは自分が傷付きたくないだけなんだよ。ハサウェイも楽になっちゃいな。)

 幻聴は幻聴らしく、幻でいるべきだ!クェスやギギはそんな相手をわかったような言葉を使わないはずだ。偽物らしい偽物の発言で俺のマフティーとしての環境問題への意思を馬鹿にしてはいけない。俺は俺だ。

 

「ν・ナビーユ!出る!」

 画面の中は核戦争で荒廃した大地、核戦争を題材にした世紀末を描く作品。これも素晴らしく環境問題の本質をついている。作品説明しか知らないが一部の権力者が権力を守る為に核を撃ち合い世界は崩壊した。しかし、人々は生きていた。

 

 人間の環境適応の話だ。核兵器終末戦争をしても生き残った人々は暴力による社会統一を求め、その先に資本主義による搾取の社会が起きたり王国や帝国が出来たりする。まるで、宇宙世紀の様だ。宇宙世紀とは力と資本により支配の歴史なんだ。

 

 目の前には老人の如き男がいる。気迫を感じる。

「はぁぁぁぁっ!フン!ナギッ!北斗刹活孔!はぁぁぁ!北斗有情断迅拳!激流に身を任せて!せめて痛みを知らずに死ぬがよい。グッ。こんな時に病が!」

 

 あんな動きをして病人だと!?あの吹き飛ばされた人間は体があらぬ方に向いているが‥‥。

 

「グヘヘっヒィヒヒヒきも、キモティィィィ!」「あぁ‥‥キモチィィィフヘヘヘッ。」

 なんだこれは!?

 

「君はどうしたのかね?私はトキだ。」

 筋骨隆々の病人、これが俺とトキとの出会いだ。

 

 そして、俺はトキに武術を習い始めることにした。また、これそういうゲームじゃねーからと書かれて、お前いっつも制作会社が意識してないバグルートし始めて新ルート見つけてるよな、お前だけツクールで世界改変してんのか?などとコメントが流れていた。

 

 

 

 

 

 

 





 
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