ようこそ努力と感情の教室へ   作:ガムの小説部屋

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どうもガムです。
今回で長ったらしいチュートリアルの中のチュートリアルは終わります。前回と同じく長めですが最後までお付き合いいただけると嬉しいです。


第3話 部活動説明会

寮に戻った俺は寮での注意事項などが書いてある紙と自分の部屋の鍵をエントランスで受け取り、自分の部屋に向かう。

 

 

「おお、ここがこの学校生活の3年間を過ごす家になるのか」

 

 

一人暮らしの部屋として少し広いくらいで、防音対策も結構されてるらしいし、都心でこの部屋は家賃いくらするのか…あんまり考え無いでおこう。

それより、早く荷解きをしてここを立派なマイルームにせねば。

 

 

ピンポーン

 

 

え?チャイム?……候補は2人。

 

 

「ちょっと待っててくれ。今開ける」

 

 

俺は荷解きを一旦中断し、ちょっと駆け足で玄関に向かう。

そして、扉を開けたその先には

 

 

「冬也様」

 

「やっぱり六花か。まだ荷解きとかしてないが、とりあえず上がれ」

 

「はい」

 

 

そう言って、俺は玄関に立っていた高峯六花(たかみねりっか)を部屋に招き入れる。

高峯六花は黒髪のショートヘアに顔のパーツが一つ一つが寸分の狂いもないような端整な顔立ちの本当にいいところの格式の高いメイド服が似合うちょっとクールな女の子である。

……俺からしたら妹みたいに思ってて可愛いとこがあるやつなんだけど、六花からしたら俺はご主人様的に思っている節がある。正式な関係は義兄妹なんだけどなぁ。

 

 

「それで、どうして俺の部屋が分かった?…いや、やっぱりそれはいい。何となく想像がつくからな。何しに来た?」

 

 

俺の部屋が分かったのは大方どこかから見てたからだろうし。違う方法があったとしてあんまり知りたくないしな。

 

 

「私がここに来たのは今後についてです。」

 

「今後?」

 

「はい、私はどのように動けばよろしいのでしょうか?」

 

「え?それを俺に聞くの?」

 

「はい。なのでご指示いただけたらと」

 

「んー、でも指示と言ってもな」

 

 

そもそも、今まで指示してきたつもりはないんだけどな…

 

 

「そういえば六花、おまえのクラスはどこになった?」

 

「Bクラスです」

 

「Bクラスか…」

 

 

Bクラスって確か一之瀬がいたクラスだよな。だったらこれはちょうどいいのかもしれないな。

 

 

「じゃあ、六花。お前は一之瀬帆波に接触してあいつを支えてやれ」

 

「一之瀬帆波ですね。仰せのままに」

 

「あ、あとくれぐれも」

 

「ええ、分かってます。私と冬也様は他人。この学校ではじめて会った関係…ですよね?」

 

「おう、あと一之瀬は俺の家のことも知らん…はずだ。あいつはああ見えて結構鋭いからな。何かしら気づいてる可能性もあるがまだ何も言ってきていない。だから今はその優しさに甘えさせてもらう」

 

「それと冬也様。あの方については?」

 

「あー…俺の方で対応する。そんなにべらべらと喋るような奴ではないし、おそらく先に接触を図ろうとするだろうからな」

 

「かしこまりました」

 

「あ、それから最後に、これから俺の身の回りの世話はしなくていいぞ」

 

「えっ?な、なぜですか!?もしかして私は役立たずでお役御免とかですか?!そうですよね、私なんていりませんよね」

 

「そ、そこまで言うか?…そんな泣きそうな顔すんなって。別に六花が邪魔とかじゃなくてここを立花が出入りすることが危険なんだよ。」

 

「う…それはもちろん心得ておりますが」

 

「はぁ、なら夜ご飯だけな?」

 

「い、いいんですか?!」

 

「そりゃ、あんな顔されたらな。ただし、誰にも見つかるなよ?がちで面倒くさいことになりかねんからな」

 

「かしこまりました!」

 

 

そう言って俺たちは会話を終え俺は荷ほどきを再開し、六花は台所へてくてくと歩いて行く。そういえば玄関に立っているときから何か持ってたけどそれって食材だったの?もしかして、俺の身の回りの世話する気満々できてたの?だからさっきの反応?だとしたら、世話好きと言ったらいいのか、なんと言ったらいいのか分からないが本当によくできた妹だな。

 

そして、俺と六花はその後部屋の荷ほどきと夜ご飯を終え、新生活となる高度育成高等学校の1日目を終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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学校二日目。これと言って、何かあるわけではなく授業も初めてなのでオリエンテーション的なもので終わった。そして昼休みになった。

 

 

「やっぱりというか、なんというか午前だけでもこの学校の異質さが見えてくるわ」

 

 

まず、午前の授業で教師陣の携帯電話の使用と居眠りの横行の無視。これはまず普通の学校じゃありえない。まぁ、気づいてて放置する先生や本当にそういうところに気を回さない先生なども確かに存在するが、あの須藤と言う赤髪の不良っぽいやつのいびきが聞こえなかったってことはないだろう。そして、昨日は全く気付かなかったがこの教室に巧妙に隠されてる監視カメラ。これに気づけたのは本当にたまたまだったが、これで昨日、茶柱先生に聞いたことの現実味を帯びてきたな。それも『ルール』の部分まで。

 

 

「さて、昼飯はどうしようか?自分で弁当を作っても良かったけど……「えーっと、これから食堂に行こうと思うんだけど、誰か一緒に行かない?」…平田か、あいつは何というかさすがだな」

 

 

その瞬間、平田の周りの女の子からラブコールが飛び交い平田は連れて行かれてしまった。うん、知ってた。

そして俺は、後ろの方で一人立ち上がって教室を出ていこうとしていた、平田が本当に昼食に誘おうとしていたであろう人物に話しかける。

 

 

「綾小路も学食に行くのか?だったら一緒に行かないか?」

 

「え?いいのか?」

 

「おう、いいぞ。俺もどうせ一人だしな」

 

 

そうして、俺と綾小路は教室を出て学食へ向かおうと足を向けるがそこへ一人の女の子が来た。

 

 

「綾小路君と星ヶ峯君……だよね?」

 

「そうだけど、そっちは同じクラスの櫛田桔梗さんだっけ?何か用かな?」

 

「実は、ちょっと聞きたいことがあるんだけど、二人って堀北さんと仲がいいの?」

 

「いや、俺はそんなことないな。名前を聞いて一言二言言葉を交わしたくらいだが…綾小路は?」

 

「別に仲良くないぞ。普通だ普通。あいつがどうかしたのか?」

 

「あ、うん、その、一日でも早くクラスの子とは仲良くなりたいじゃない?だから一人一人に連絡先を聞いて回ってるの。でも…堀北さんには断られちゃって」

 

 

そこからは、Dクラスにおいて一番堀北との接点が多い綾小路と櫛田で話が進んでいく。まあ、昨日見た限りで感じた堀北と実際の堀北にほとんど差異が見当たらないくらいの性格のようで、そりゃ櫛田からの連絡先交換とか断るはずだ。あれはどちらかというと周りを下げて自分を上げるタイプの人間だ。しかもその本人はハイスペックであろう厄介さ。昨日の、綾小路との会話だけですらなにかと堀北の知性を感じる場面があった。

…堀北のことは置いといて、櫛田か。なんか違和感があるんだよな。何かは分からないがかゆいところに手が届かないようなもどかしさ。

 

そんなことを考えているうちに二人の会話は終わったようで、なんか二人が握手をしていた。いまどき握手ってなんか逆に珍しい気がするのは俺の気のせいだろうか。いや、きっとそうだろう。

 

その後、俺と綾小路は学食へと向かった。ちなみに、俺も櫛田に挨拶と握手を交わされた。それで櫛田って人の詰め方がめちゃくちゃうまいことが分かったことをここに添えておく。

 

 

「それにしても、ここの学食って結構なメニューの種類があるんだな。」

 

「そうだな…ん?」

 

「どうかしたか綾小路?」

 

「いや、このメニューがちょっと気になってな」

 

「なになに…山菜定食か。ポイントも0ってところを見るに救済措置ってところか」

 

「そうだな」

 

 

俺はあえてここでは何も知らないふりをする。その方が何かと都合が良い。それに綾小路に怪しまれるには時期が早すぎる。まだ、こいつがあの綾小路清隆なのかの決定的な確証はないがほぼほぼの確率であの綾小路清隆だろう。だとすればここは普通の友達として接する方が得策だ。

 

 

「それで綾小路は何食べる?俺はこの日替わり定食にするわ」

 

「じゃあオレも同じので」

 

 

そうして、俺と綾小路は二人で会話を挟みながら昼食を食べる。まさにその姿は友人同士としてふさわしい姿だっただろう。

二人が昼食を食べながら会話をしているとスピーカーから放送が流れる。

 

 

「本日、午後5時より、第一体育館の方にて、部活動の説明会を開催いたします。部活動に興味のある生徒は、第一体育館の方に集合してください。繰り返します、本日ーーー」

 

 

部活動か、俺は同じもの一つをずっと続けることがあまりできない性格なので部活に入るより勝手に一人でやって飽きる方がいいと考え、今まで部活動というものを経験したことがなかったし、恐らくこの学校でも入ることはないだろうが…

 

 

「綾小路はどうする…部活動。何か入るのか?」

 

「いや、多分入らないだろうな。だが、特にこれといったものはないが行ってみたいな」

 

「だったら一緒に行くか?」

 

「いいのか?」

 

「部活自体には興味はないけどちょっと気になるものがあってね。けど、そういう綾小路だって部活入らないのに行くんだから部活以外の目的があるんだろ?」

 

「ちょっと友達作りを…」

 

「そっか、うまくいくといいな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「思ったより多いなぁ」

 

 

放課後になり、俺と綾小路は体育館に来ていた。いつの間にか、後ろに堀北を連れて。

 

 

「堀北は何かお目当ての部活でもあるのか?」

 

「あなたには関係のないことでしょ」

 

「冷たいねぇ」

 

 

何でも、昼食を終えて教室に戻った後に綾小路が部活動説明会のことを話題に出したらしく、成り行きでこうなったんだとさ。

 

 

「この学校の有名な部活動ってあるのかしら?例えば……空手とか」

 

「空手は無いが、この学校の部活動はどの部も結構な実績の持ち主だぞ。とはいえ名門校には一歩及ばずの結果が多いけど。それを踏まえてみてもどの部もレベルが高い。入る価値は十二分にあると思うが?」

 

「でもアレだな。部活未経験者は部活動に入りにくいよな。高校デビューしてもどうせ万年補欠だ。それで面白さを見出せるとも思えないし」

 

「それだったら文化部も考えてみるといいかもな。見た感じ運動部とは真逆で自由に伸び伸びやっているようなのが多いし」

 

 

とそんなことを三人で話すこと数分。

体育館ステージに司会の(たちばな)という先輩が現れ部活動説明会を進行していく。

各部活がテンプレートのような紹介をしていく中で繰り広げられる綾小路と堀北の漫才を聞き流していると堀北の様子があからさまに変わった。

 

 

「堀北。どうしたんだ?」

 

「………」

 

 

綾小路が声をかけても全く反応しない。青ざめた堀北の顔からは色んな感情がないまぜになっているのが分かるがそれぞれがどんな感情を持っているのかが読み取れない。だが、堀北にこんな表情をさせたものには心当たりがあった。

 

そんな中一人、また一人と次々と部活動紹介を終えていき最後となったところでその男が来た。堀北もずっと壇上を見つめている。

身長は170センチといったところで細身の体にシャープなメガネをかけたどちらかというとガリ勉という言葉が近いように見える男だ。

そして、その生徒はマイクの前に立つと俺たち一年生を落ち着いた様子で見降ろす。しかし、その生徒は一言も言葉を発さない。するとシビレを切らしたのか一年生からのヤジが飛んでいく。

 

 

「がんばってくださ~い」

 

「カンペ、持ってないんですか~?」

 

「あははははははは!」

 

 

それでも壇上に立つ生徒は何も聞こえてないかのように微動だにしない。笑いのピークも過ぎてだんだんと白けてくる。すると、次にはざわめき始める「なんなんだ、あの先輩は?」…と。

そう、ここまで壇上にいる生徒は微動だにせず俺たち一年生を見つめ続けている。まるで俺たち一年生を見定めているかのように。

 

 

 

そして、会場の空気が変わった。まるで化学の実験で化学反応を見ているかのようにゆっくりかつ確実に弛緩していた雰囲気を静かな雰囲気が包み込んだ。少しでも音を出してしまうとどうなってしまうのか分からないような緊張感が漂う会場へと豹変してしまった。

そんな緊張感が漂う中で無言が三十秒ほどたったころだろうか。壇上の男がようやくその口を開く。

 

 

「私は、生徒会会長を務めている、堀北学(ほりきたまなぶ)と言います」

 

 

堀北という堀北鈴音と同じ名字に、堀北の色んな感情が混ざった顔、恐らく無関係ではないだろう。そして俺はこの生徒会長の堀北学という男を知っている。

 

 

「生徒会もまた上級生の卒業に伴い、一年生から立候補者を募ることとなっています。特別立候補に資格は必要ありませんが、もしも生徒会への立候補を考えている者が居るのなら、部活への所属は避けて頂くようお願いします。生徒会と部活の掛け持ちは、原則受け付けていません」

 

 

言葉だけで場と人を支配してしまうこの力。もちろん、『生徒会長』が持つものではなく、正真正銘『堀北学』が持つ力だ。それにこれほどの規模の支配力という名は伊達に生徒会長じゃないってことだ。

 

 

「それからーーーー私たち生徒会は、甘い考えによる立候補を望まない。そのような人間は当選することはおろか、学校に汚点を残すことになるだろう。我が校の生徒会には、規律を変えるだけの権利と使命が、学校側に認められ、期待されている。そのことを理解できる者のみ、歓迎しよう」

 

 

演説を終え、生徒会長はそのまま体育館から退出していく。俺たち一年生からは一言も発されることはなく、生徒会長を見送っている。そうせざるを得ない雰囲気を醸し出していた。

その後、橘先輩による進行で重い空気は一瞬にして霧散していきちらほらと部活動の入部申し込みと向かっていった。

 

 

「綾小路、俺はちょっと退席する。堀北のこと任せていいか?」

 

「わかった」

 

 

そう言って俺は立ち尽くしたままの堀北と綾小路と別れて体育館を出る。向かう先はもちろん

 

 

 

 

 

 

 

生徒会室だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「生徒会室はここか」

 

 

俺は、体育館で行われた部活動説明会の後に生徒会室に来た。目的はもちろん…

 

 

コンコン

 

「失礼します」

 

「はい、生徒会への立候補ですか?」

 

 

生徒会室入ってすぐに出迎えてくれたのは、さっきの部活動説明会で司会進行していた橘先輩だった。だがしかし、俺がここに来たのは生徒会に入るためではない。と、そこで俺の目的の人物も顔を出す。

 

 

「橘、生徒会の立候補者が来……橘、彼を中に入れてくれ」

 

「え?は、はい。分かりました」

 

 

橘先輩は生徒会長に言われた通りに俺を生徒会室の中へと促す。そして、生徒会室に置かれているソファーへ案内される。そして、俺の正面に生徒会長が着席する橘先輩は生徒会長の斜め後ろに立っている。そして、会話ができる体制ができたのを見計らって俺から会話を始める。

 

 

「お久しぶりです。堀北学会長」

 

「お久しぶりって程時間がたったわけではないですが、こちらこそです。星ヶ峯「待ってください」…何でしょう?」

 

 

俺は堀北会長の言葉をさえぎって発言する

 

 

「この学校では俺より堀北会長が先輩で俺が後輩の一年生です。」

 

 

そして堀北会長はこの一言だけで何かを察したようにうなずく。伊達にこんな怪しげなルールのある学校の生徒会長なんてやっていない。

 

 

「…そうだな。よくこの学校に来た星ヶ峯冬也。生徒会長として歓迎する。それで生徒会室に何か用か?生徒会に入りに来たなら私はお前を歓迎するぞ。いや、なんなら来い」

 

「か、会長?!ちょっと待ってください。いいんですかそんな簡単に決めて!」

 

「あー、橘先輩いいんですよ。僕は生徒会への立候補が目的ではありませんから。今日はちょっと、堀北会長にご挨拶と聞きたいことがあったのでお邪魔しただけですから」

 

 

俺の言葉を聞いた橘先輩が驚愕の顔でこちらを見る。大方『生徒会長に直々に誘われて断るんですか?!』ってところだろう。確かに、誘ってくれた堀北会長には申し訳ないが少なくとも今は生徒会に入るわけにはいかないんでね。

 

 

「そうか、それは残念だな。では何が聞きたい?」

 

「堀北鈴音」

 

「…」

 

「彼女って堀北会長の妹さんですよね?」

 

「そうか、やはり鈴音はこの学校に来たんだな」

 

「その反応で答えは十分ですね」

 

 

用が済んだ俺は席を立ち生徒会室を退出しようとするが、

 

 

「星ヶ峯。俺にも一つだけ聞かせてくれ」

 

「何でしょうか?」

 

「なぜこの学校を選んだ?」

 

「…確かに、ここより俺に合っている学校があるのは確かです。ですが、それよりも優先すべき事情があってここに来た。今はこれじゃ駄目ですか?」

 

「いや、十分だ」

 

「そうですか。では、先輩方。俺はここでお暇させていただきます」

 

 

そう言って俺は生徒会室を出ようとしたところで足を止める。

 

 

「そうだ堀北会長、先程の演説はお見事でした。沈黙をふんだんに使った演説。僕にはあんなに長い沈黙を使った演説は怖くてできないですね。一年生たちは度肝を抜かれてましたから、軽い気持ちで生徒会に来るような奴はいないと思いますよ。」

 

 

そう言葉を残して今度こそ生徒会室を退室する。

 

 

「さて、あとはあいつに会ったら今月は特にすることもなくなるわけか…暇つぶしの用意でもしようかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星ヶ峯が出て行った生徒会室。その中ではこんな会話が行われていた。

 

 

「あの、会長。先程の一年生って何者なんですか?」

 

「星ヶ峯冬也。クラスは…確か部活動説明会前にもらった一年生の名簿があったよな?」

 

「はい、ここに。でも、星ヶ峯なんて名前は……あ!ありました!でも、Dクラスですよ?」

 

「Dクラスだと?」

 

「はい、ここに」

 

「確かにDクラスだな」

 

「あの、ほんとに何者なんです?星ヶ峯冬也って」

 

「そうだな…橘。俺がこれからいうことは口外禁止だ、いいな?」

 

「は、はい」

 

「星ヶ峯冬也。あいつの家系はな、橘も聞いたことはあるだろう『スターライズグループ』の家系だ」

 

「ス、スターライズグループですか?!それってあの日本有数の財閥の一つに数えられる、あのスターライズグループですか?!」

 

「ああ、そうだ。そして星ヶ峯冬也はスターライズグループが持つ会社の一つに在籍していた。俺が知るのはここまでだ」

 

「スターライズグループと言えば日本有数の財閥でありながら謎が多すぎることで有名ですよね?一時期、スターライズグループは架空の財閥だと言われ、たくさんの人に信じられるほどには」

 

「そうだな。いまだにスターライズグループはグループ企業なのか財閥企業なのかすらあやふやだからな。それほど謎が多いってことだ。」

 

「なるほど。それは理解しました。しかし何故そのような人物がDクラスに?」

 

「それは、俺も預かり知らぬところだ。きっと何か理由はあるだろうが」

 

 

そして二人は、星ヶ峯冬也に関する話を打ち切った。まだ、新年度は始まったばかり。そのうち判明するだろうと判断してのことだった。




第3話いかがでしたでしょうか?

今回はほんの少しだけ星ケ峯冬也という男が見えたのでは無いでしょうか?実際、僕が頭で描いている星ケ峯冬也はまだまだ出せていないので今みなさんが思い浮かべる星ケ峯冬也と一致しているかはまだまだ分からないですが……

それと、今回出てきた高峯立花は僕の悩みの末に出したオリキャラです。第1話の執筆前に星ケ峯冬也をBクラスに入れるかDクラスでめちゃくちゃ悩みました。そして、悩んだ結果が第3話までで書いた物語です。高峯立花……僕の頭では結構重要な役割を持ちます。まだまだ謎な女の子ですが、それはまたいつか。

最後に、ちなみになんですけど、星ケ峯君が部屋を訪ねてきた人物の候補を2人あげていたと思うんですが、1人は高峯立花です。では、もう1人は?……実は一之瀬帆波では無いんです。

では、また次回。
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