【悲報】気がつけば目の前に知らない遺跡があるんですが…【なにこれ】   作:絆蛙

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何気に掘り下げが少なかった銀ちゃんのお話です。分かりやすく言うと、個別のCG回収イベント的な。
いやでもこの子、絶対陽灯くんと仲良くなれるやん。性格からしてなれるもん。掘り下げいらないレベルじゃん…お互いにコミュニケーション能力高すぎる。
ちなみにエイプリルフールネタとして現在結界の外迷子中の紡絆くんをトリガーの世界にぶっ飛ばしたんですけど、なんか滅茶苦茶暴れたんでボツになりました。
時系列的にはトリガーエタニティ制御後です。圧倒的未来の話なのでリブットに会わせるわけには行きませんし…ちなみにエタニティとトリガーダーク、ネクサス相手なんで敵はティガorトリガーの超古代に分類される怪獣が全員合体してました。もちろんガーディは合体してません。
物語としては迷い込んだ紡絆くんが知らない街で帰り方を探っていると『クー・クー』という子犬の怪獣と出会って保護することになり、初代GUTS-SELECTの面々と関わって超古代の謎にも触れていく…みたいな感じでしたが、どっちにしてもなんでやねん






「銀色」

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 第 20 話 

 

銀色

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

---三ノ輪銀が初めて遡月陽灯と出会ったのは、いつものトラブル体質で人助けしていた時のことだった。

年寄りのおばさんが道が分からずに悩んでいたとき。

走って駆け寄ってきた男の子が居た。

見たこところ、同じ小学校の、神樹館の服。ただ見たことがない顔だった。

 

『ね、どうしたの? 何か探し物?』

『ん? あーえっと……』

『それがねぇ………この場所に行きたくて』

『なるほど…ここは知ってるよ。君は?』

『あたしはこの人の手伝ってただけだよ』

『そっか。見たところ小学生だよね? もう時間も時間だしここは俺が引き受けるよ!』

『いやでも引き受けたのはあたしだし、あんたも同じだろ?』

『いいからいいから。俺こういったことは得意なんだ。このまま二人遅刻するよりは一人の方がいいし、俺は今日までは特殊な立場だから!』

 

その言葉の意味を知るのは少し先だったが、全然意思を曲げることなく理由をつけられ、結局銀が折れることとなり、渋々任せることになって---その数時間後に銀は陽灯が転校生ということ、特殊な立場が転校生だという意味だったということを知った。

まぁ銀も授業が始まる前に辿り着くという遅刻でもありギリギリ遅刻ではないタイミングになってしまったのだが。

それからというもの、銀はよく陽灯と話すようになった。

初日で転校生が来るというイベントなのもあって珍しさから注目され、囲まれる陽灯の力になれるかもという思いもあったが、話してみると波長が合うとでもいうべきか話が合った。

それだけでなく、同等の身体能力---いや銀を上回る身体能力とポテンシャルを秘めていて、一緒に遊ぶことも多く、また休日や放課後や登校の朝にトラブル体質の影響で困っている人をみつけてしまい、放っておけずに力になっていたらどこからとも無く嗅ぎ付けてきた陽灯と一緒に力になったりと、何かと共に過ごすことが多かった。

銀自身がコミュニケーション能力が高いのもあっただろう。でなければ物珍しさが消えても人が減るどころか増える陽灯の輪の中で一番近くにいられるはずもなく、銀は何度も話して遊んで過ごしているうちに、自然とそこが居場所のように感じられて心地がよかった。

陽灯と一緒にいると、楽しいと感じて毎日がより楽しみになるほどには。

しかしある日銀は一度気になって聞いてみたことがある。

一緒に帰ることもあって、度々彼が人助けしてるところを見たことがあるし、なんなら学校でも浸透しているレベルで人助けに奔走しているのが彼で、銀は体質的な問題だが、陽灯は違う。

巻き込まれやすい銀と違い、陽灯は自らトラブルに巻き込まれに行っているのだ。

普通ならば面倒事になると分かっていることを突っ込む必要なんてないし理由なんてない。偶然見つけて放っておけないならまだしも、探した上で見つけ次第突っ込むのだから一種の病気と言われても違和感がないほどだ。

だからこそ、気になった。

 

『どうして陽灯は人助けをするんだ?』

『どうして? うーん人助けに理由っている?』

 

ちょっと考えることも悩むこともなく、脊髄反射のようにあっさりそう返ってきたことには流石の銀も驚いた。

それだとまるで、それが()()だというようだ。当然、当たり前、自然。

聞きたい回答と違ってどう口にすべきか考えていたとき。

 

『でも、強いて言うなら笑顔のためかな。俺さ、昔から。今よりも小さい頃から誰かの力になりたくて色々してきたんだよね。迷子や落し物、ペットの捜索とか年下の子と遊んだりとか…とにかく自分が出来ることで誰かのために行動してきてね、そうすると終わった頃にはみんな笑顔が生まれる』

『笑顔を浮かべられるってことは幸せなことだと思うんだ。ただ笑顔を浮かべるだけならかんたん。取り繕うなんて出来るから。でもさ困ってることが解決出来たらみんな()()()笑顔になる。それってさ、幸せだから出来るものだと思うんだよね』

『辛いなら笑顔は出ない。悲しいなら笑顔にはなれない。苦しいなら笑顔を浮かべられない。だから俺は少しでも苦しみを消して辛いことを無くして、その人たちが心からの笑顔を浮かべられるようにしたい。そうすればきっと、幸せな気持ちで溢れるから。俺が動くことで誰かが幸せになれるって考えたら、それはとっても素敵なものじゃないかなって思うんだ。だから俺は今までもこれからも、人助けをする。誰かの力になれたらって思うと、その誰かの笑顔が見れたら俺も嬉しいから!』

 

それは本気なのだと、一言一句から伝わった。

笑顔で語る陽灯はとても眩しくて、空に浮かぶ夕陽と同じくらい輝いて見えた。

悟った。

ああ、こいつは本気で心の底から誰かのために、誰かの笑顔のために動いているのだと。

陽灯の中には打算が何一つなく、言葉は真実。嘘をつくことも取り繕うこともせず、裏なんてないということが誰にでも分かるくらい素で全部を表に出し切っている。

嘘をつけないわけでもごまかせないわけでもないが、致命的なほどにバレバレで表情を取り繕うことすら出来ないのだから元々嘘をつけない質なのだろう。

真っ直ぐで純粋で、周りを惹き付ける魅力がある。

そして。

 

『銀もだよ』

『え?』

『その中には銀もいるんだ。困ってたり大変だったり力になって欲しいことがあるならさ、俺くらいには言ってよ。いつも頑張ってるんだから誰か一人くらい共有出来る人が居たって構わないと思うな』

『陽灯……』

『どこまで力になれるか分からないけどね。俺は、俺なら力になるよ。なぜなら人助けのプロフェッサーだから!』

『陽灯……それプロフェッショナルだろ、あたしでも分かるぞ』

『ありゃ、間違えたか…』

『けど……そうだな、だったら話聞いてもらおうかな』

『……!いいよいいよ、どーんとこい!』

 

気がつけば銀は、誰にも言ってなかったことを伝えていた。

嫌ではなく好きでやっているけど、毎日弟たちの世話を一人でするのは少し大変だと。特に下の弟は生まれたばかりであり、両親は共働きなために使用人を雇う余裕はなく、その世話や家事が遅刻することが多い理由のひとつと。

話を聞いていた陽灯は真剣だったが、話終えた銀はなぜ陽灯にこのようなことを言ったのか自分で分からなかった。

もしかしたら、陽灯の自然な振る舞いがそうさせたのか、今まで力になると言ってくれた人が両親以外に居なかったからか、それとも頼りたいと思ってしまったのか。

どれにせよ、言い終えた銀の中に後悔はなかった。誰かに解決出来る問題じゃないとはいえ、話を聞いてもらえただけでよかった。

よかったのだが。

 

『家の事情かぁ……確かにそれ、人に相談出来ることでもないね』

『だろ? まぁだからさ、聞いてもらっただけでも』

『ふふん、でも俺は違うよ。いい作戦を思いついた! これなら銀は間に合うし休めるし負担も減る!  二石一鳥ってやつだよ!』

 

陽灯もそれは分かっているはずなのに、彼はうんうんと頷いているだけだ。

言葉が相変わらず間違えていて知能の低さが垣間見えているし指摘したくはなったが、どういうことかと混乱する。

 

『とにかく期待してて。とりあえず今日は帰るから、また明日!』

『え?あ、ああ』

 

結局教えてくれることはなく、陽灯は走って帰っていく。

期待しててと言われてしまったが、何を期待すればいいのか。考えが全く読めないやつだと苦笑しながら銀も帰路に着くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

---その次の日のことだった。

いつもように起きて、眠気を覚ませばいつもの家事を進める。

何かあっても世話出来るように弟たちが起きてくるより先に離れなくなるご飯の準備をして、洗濯物。皿洗い、弟たちの世話や片付けなどと考えていると---

 

『姉ちゃん、誰か来たよー?』

『え?こんな時間にか?』

 

上の弟、次弟が起きたばかりなのか目を擦りながらチャイムが鳴ったことを知らせてくる。

まだ7時にもなっていない時間帯。何らかの配達ってわけでもないはずで、間違いかと思っていると二度三度鳴る。

間違いで何回も鳴らす可能性は低いだろう。

ひとまず何か確認する必要があると銀は火を消すと、玄関に向かう。

 

『はいはーい。どちらさま……』

 

ドアを開けると、目に入った姿に銀は驚く。

対して相手は朝だと言うのに、元気溌剌な笑顔をうかべた。

 

『おはよう、銀!』

『陽灯!? なんで……』

 

朝から来るなんて聞いてなかったし、来るとすら思っていなかった。

だから驚いたが、陽灯は当然とばかりに口を開く。

 

『言ってただろ? いい作戦を思いついたって。 簡単な話だよ、手が足りないなら増やせばいい! 銀を手伝いに来たんだ。そうしたら負担も減るし学校だって間に合うだろ?』

『そ、そりゃそうだけど……でもそれは陽灯に迷惑を』

『迷惑だなんて思わないよ。それで銀の時間が出来て銀がやりたいこと出来て笑顔になれるなら十分。だからさ、俺にくらい銀の力にならせてくれよ。誰かに頼れないなら俺が銀が頼れる誰かになる。俺が力になる』

『陽灯……』

 

昨日言ったこととほぼ同じことを陽灯は言っていた。

家庭の事情に突っ込むのは正直あまり良くないことだろう。言ってしまえば他人だ。大切な家族を託すというのは中々難しいこと。それが長く一緒に居た幼馴染とかならまだしも、まだ一年も経っておらず三ヶ月程度の関係。

けれど陽灯が純粋に気遣って、自分のために来てくれたというのは、簡単に分かってしまう。

何より今までも今でも誰にでも優しく接し、誰かのために行動してきた陽灯は例え期間が短くとも信頼に値する。

 

『…分かった。そこまで言うなら頼りにさせてもらうよ。お願いしていいか?』

『任せて!』

 

陽灯の好意に甘え、力になってもらうことにした銀は陽灯を入れるとひとまず居間に案内することにした。

きょろきょろとはせず、ぐるりと一回りだけ見渡した陽灯はすぐさまついて行き、居間に入る。

 

『姉ちゃん---誰?』

『ああ、こいつは遡---』

 

居間に入ると、赤ん坊を抱える男の子が居た。

どこか銀に似た顔立ちをしている。

となると、家族なのだろう。

陽灯は自分で名乗ると言わんばかりに静止して警戒させないようにゆっくりと近寄る。

それから背を合わせて、陽灯は名乗った---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『絆の光で未来を照らすぜ! キズナシャイン!』

 

どこか独特な、それこそ特撮ヒーローにでも出てきそうなポーズを取って。

朝っぱらから変な名乗りを挙げた陽灯のせいで、沈黙が流れる。

銀はなにやってんのこいつといった目を向け、男の子は目をぱちくりとさせ、陽灯は決めポーズを取ったまま上手くいったと言わんばかりの自信満々な顔。

その沈黙が、破られる。

 

『あー! 絆光(はんこう)戦記キズナシャインの主人公の名乗りだ! にいちゃん知ってるの!?』

『もちろん! 全50話+劇場版だけじゃなく外伝すら網羅してるよ!』

『やっぱり!? だってにいちゃんポーズ完璧だったから、そうだと思ってた! 本物のヒーローかと思ったよ!』

『それはもう長いこと練習してきたからね! キズナシャインの人形があったからもしやと思ったけど、キミも好きなんだな』

『うん! 変身ヒーローを見たときすげぇかっこいいなって思ったんだ。だから俺もそうなりたいって!』

『うんうん、そういう憧れって大切だと思うな』

『なあなあ、もっと話したい!』

『いいよー。キミの名前は?』

『俺、鉄男って言うんだ! にいちゃんは?』

『鉄男くんか…いい名前だな、強くなりそうだ。俺は遡月陽灯。キミのお姉さんの友達でクラスメイトだよ』

 

特撮ヒーローだったらしく、掴みがバッチリだったのか鉄男と名乗った男の子は話しが合いそうなのと、陽灯の雰囲気にすっかりと警戒を忘れてしまったらしく片手でグイグイと引っ張る。

陽灯は呆然としている銀に目配せすると、任せても良さそうだと思ったのか頷いてキッチンへ向かう姿を見届け、そろそろ危なさそうなので鉄男に赤ん坊を代わりに引き取るように言うと、彼はあっさりと陽灯に渡した。

慣れた様子で横抱きで抱え、赤ん坊は泣き叫ぶどころかキャッキャと笑っている。

どうやら認められたらしい。赤ん坊は感受性が高く、人見知りをするものだが陽灯は本質がまんま出ており、普段の太陽のような活発とした姿はなりを潜め、雰囲気も穏やかで優しさを感じさせるもの。

例えるなら、夜空を照らす月のように。

それはまだ成長していない赤ん坊にも伝わるほどのものだった。もちろん、彼が赤ん坊に対しても慣れているのもあるだろう。

人助けの中には赤ん坊をあやすというものも入っているのである。

それからというもの、赤ん坊の相手をして笑わせたりキズナシャインの話をしたり銀の話や自分のことを話したり銀の良いところを挙げて共感を得たり、おむつを替えたりなど過ごしているうちに時間が経ち、家事を終えたらしき銀がやってきた。

 

『ご飯出来たぞー。って、すっかりと鉄男と仲良しになってるじゃんか、陽灯』

『そうかな。鉄男くんご飯出来たって』

『うん! すぐ行く! にいちゃんは?』

『あー俺は帰ろうかな。ご飯の時くらい家族で過ごしたいだろうし』

『ええー』

『せっかくだし陽灯も一緒に食べないか? 鉄男もこんな感じだしさ』

 

すっかり懐かれたのか帰るという陽灯のズボンを引っ張っている。

姉でなく、兄が出来たような気持ちになっているのかもしれない。

それを見て銀は提案するが、陽灯は少し困ったような表情を浮かべる。

見た感じ、お金に困窮しているというわけではないが共働きしてまで稼いでいる家で頂くなんてのはどうだろうかと。

そもそも陽灯は報酬など貰いたくて人助けしているわけではないというのもあるが。

 

『うー……ん?』

 

一応ランドセルは持ってきているが、元々手伝いが終わったら帰るついでに困ってる人が他に居ないか探すつもりだった。

そのさらについでにご飯を食べようと考えていたが、未だに陽灯に抱えられたままの赤ん坊が陽灯が帰ることを察したかのようにうるうる、と泣きそうになった。

それに気づいた陽灯は仕方がないか、とあやしながら口を開く。

 

『まぁ銀や鉄男くんがいいなら』

『やったー!』

『ちょっと多めに作っちゃったから全然いいって』

『そっか。じゃ…えーと名前分からないな…この子はひとまず返すよ。そろそろお腹空く頃だから早くしてあげて。みんなのご飯は俺が運ぶから』

『あー…じゃあ頼む。それと金太郎って言うんだ。そういえば言ってなかったな』

『金太郎くん。なるほど……そうきたか』

 

赤ん坊、金太郎を銀に返すと離れたくないと言わんばかりに両手をバタバタしていたが銀が落ち着かせようとしながら紹介する。

銀、鉄男、金太郎。

なんだかみんな強そうな名前をしているな、などと考えていた。

実際金属の漢字が一つは入っている。

 

『別に嫌ってわけじゃないけど、なんだかおかしいだろ?』

『そう? 俺は好きだけど。特に銀って名前』

『なんでだ?』

『金属に関して正直全然知らないから金属の意味とか分からないけど、綺麗じゃん、銀色って。銀もそれくらい素敵な人だと思ってるから、俺は好きかな』

『---』

 

恥ずかしげもなく平然と言ってのける陽灯に銀は少し固まった。

陽灯が銀色が好きという本当の理由は話せないが、これも本当の一つ。

もうひとつは。

 

(巨人さんと一緒だなんて言えないし)

 

言ってしまえば頭がおかしいやつだと思われない理由だったからだ。

陽灯が見た銀色の巨人。そして今となっては自身を助けてくれて、傍に居てくれて話し相手にもなってくれる誰にも言えない大切な友達。

無闇に話さない方がいいという巨人の言葉もあって、秘密にするようにしていること。

 

『…ほん、とよく言えるなぁ。そんなこと』

『?』

『なんでもないよ…なんだ、ありがとうな。そう言われたのは初めてだから、何だか照れるな』

『俺は本当のことを言っただけだよ。銀が素敵な女の子ってことは俺もちゃんと分かってるから』

『わ、わかったから用意しよう。陽灯のお陰でまだ余裕はあるけど、何が起きてもいいように早い方がいいからな!』

 

照れたように頬を掻く銀は本人には全くその気がなくとも追撃となる言葉に紅潮すると、話を切る。

このまま続けば話せなくなりそうになったかもしれないと思ったのが大きい。

 

『そうだね〜じゃあ運んでくる!』

『あ、ああ頼む』

 

陽灯はそれもそうかと納得したようで、すぐにキッチンへ向かっていった。

金太郎を抱えつつ銀は息を吐く。

 

『あれが素だもんなぁ……』

 

時折口説いているようにも聞こえる陽灯の言葉だが、本人にその意図はなく思ったことを口にしてストレートに言ってくるのだ。

銀は自分だけではなく、陽灯が他の人のことを褒めているのを知っている。というか何度も目撃した。お世辞すら言えないタイプなのだ。

当の本人は全然気付いていないが、実は陽灯に好意を持っている生徒が何人か居て相談されたこともあった。話を聞く程度しかできなかったが。

銀としても陽灯をどうにか出来る気がしないので諦めているが、仲を取り持つどころか必要ないくらい自ら突っ込んで誰とでも仲良くしようとするので結局何も出来ていない。

 

(乃木さんが居なきゃ今頃大変なことになってただろうなぁ…)

 

あまり話したことはないものの、陽灯の傍に四六時中居るんじゃないかというくらい一緒にいるクラスメイトが牽制になっていることを知っている。

お陰で何の支障もなく過ごせているのだが、一人だったなら毎日がとんでもないことになってそうだったことを想像して、すぐさま考えないようにして自分も動くことにした。

 

ご飯を食べて片付けをして、学校に行く。

道中でトラブルにあった人に遭遇したが、二人がかりだったのもあって解決して学校に着く前から陽灯は色んな人たちに挨拶されていた。

先生から同じクラスや他のクラスの同級生、下級生、上級生どころか近場の人など幅広い人脈。

銀も挨拶されるのは多い方だが、陽灯には到底及ばない。

これで引っ越しして一年も経ってないというのだから陽灯の人の良さとコミュニケーション能力の高さがどれほど異常か。

二年や三年も居たらそのうち区内どころか県内で知られそうだ。

それからクラスに着くと、席が違うので分かれることになる。

早速話しかけられているのは流石だろう。

それを横目で見ながらランドセルを机に降ろし、話しかけてきたクラスメイトと喋っていく。

間違いなく中心にいるのが陽灯だが騒がしくも楽しいような学校生活を過ごして終えると、陽灯は約束でもしてたのか誘ってきたであろう人たちに両手を合わせて謝りながら移動すると、園子に話しかけて彼女の手を笑顔で優しく引いていた。

本人たちの容姿も、特に園子の容姿が群を抜いてるのもあり、お姫様をリードする騎士のような画を完成させる。

それが目に入った銀はちょっと羨ましいな、と自分にしてはらしくない感情を抱きながら気付かれないように目を逸らした。

そんな彼女に気付いたように園子が僅かに目を向けたが、気のせいかと首を傾げながら二人は教室を出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おはよう!』

『…は?』

 

休日の日。

インターホンが鳴って出てみれば、何故か目の前に陽灯が居た。

私服なのか動きやすそうな明るい色の服を着ていて、短パンといった姿。

流石に朝からクラスメイトが来るとは想像できるはずもないだろう。

なんでここに、と口から出る前に陽灯が口を開く。

 

『今日も手伝いに来たよ!』

『い…いやいや。休日だぞ?』

『そうだね、でも一日だけとは言ってないでしょ?』

『…たしかに』

 

陽灯は一言も休日は来ないだなんて言っていない。

手伝いに来たとしか。

 

『でもほら、陽灯も陽灯で予定あるだろ? そんな休みの日まで…』

『うーん俺の好きにしていいって言われてるからなぁ。それに鉄男くんと鑑賞会しようって約束したから。そのついでに手伝いをしたっていいだろ?』

 

いつの間に、と思ったが、そう言われてしまえば断ることなんて出来ない。

というか断っても無理なのはもう分かっていた。

 

『今日は両親も居るから別にあたし一人ってわけじゃないんだけどな』

『じゃあ挨拶しないと。あ、俺何も持ってきてない…そうだ、渡されたこれなら』

『い、いいっていいって!そんな高そうなもの簡単に渡そうとするな!』

『え、そう? 高いのかな、これ』

 

お守りとして渡されたペンダントを渡そうとする陽灯を慌てて銀は止める。

明らかにその辺で買ったものではないと分かるもので、実は無茶をする陽灯のことを考えてGPSが入ってたりするのだが知らなければ知ることはないので誰も知らないが、受け取れるはずもない。

頓着しないというか、彼自身は価値が分かってないようだが。

 

『まぁせっかく来てもらったし今日は頼むかな…でも休日は両親もいるから手伝いはいいよ。陽灯には陽灯の時間があるだろうしさ』

『うーん…確かにずっと俺が来るのも変だよね。分かったよ、じゃあ平日だけにする!』

『あーうん…本当はそんなに来なくたっていいけど…それでいいか』

 

全部来ることにならなかっただけマシだろうと説得する気も起きなかった銀は諦めた。

言っても無駄なので、意味無いのだ。

 

『親はまだ寝てるから』

『そっか、後で挨拶になるな。とりあえず今は出来ることを手伝うよ』

 

家に入れながら現状の状態を説明すると、ひとまず銀はあらかたの家事は出来る---これも人助けに必要だからやれるようになったらしい陽灯に問題なさそうなものを割り当て、自身も始めるのだった。

それから家事が全然問題なかったり、起きた鉄男の相手や金太郎の相手をしたり、目を覚ました両親が陽灯を目撃して誤解する両親と天然を発動させる陽灯を落ち着かせて友達だということを説明したり意外にも陽灯が振ったご飯が美味しかったということが分かったり、鉄男と陽灯、何故か父親も混じって絆光(はんこう)戦記キズナシャインのそれぞれの好きな話数をセレクションして視聴したり劇場版やSPを視聴したりなどしてオタク会談のあと、切り上げた陽灯が銀の母親の手伝いをして両親に気に入られた陽灯があれやこれやと理由づけられて夕食までご馳走になったり---と銀からしたら色々頭が痛くなりそうなことが起きたが、いい時間を過ごせたと言えばそうだろう。

父親は同志を見つけたように楽しそうにしていたし、母親はいつもより休めたし鉄男は嬉しそうで金太郎は懐いていて、銀も楽しくなかったかといえば嘘になる。

そんなこんなで、またいつでも来ていいと両親から許可をもらった陽灯を見送るため、銀は出てきていた。

もうすっかり夜だ。

実は泊まればどうだと銀の父親に提案されていたが、これ以上はと陽灯が断ったのだ。

陽灯の家族も待っていることを察したのかすぐに引いたが。

 

『なんか…ごめんな、色々』

『全然気にしてないよ。銀のお父さんもお母さんも良い人だったし。銀の方こそ家族と過ごせる時間だったのに俺がいてよかったの?』

『うん…まあ他の人なら金太郎の相手とかさせるのは申し訳ないなって思うけど本人が気に入ってたみたいだし陽灯なら任せてもいいと言うか安心出来るっていうか……とにかくあたしは助かったし両親も嬉しかったみたいだから良かった…かな』

『そっか。迷惑じゃなかったならよかったよ』

 

本人たちの前では流石に言えなかったが、迷惑じゃなかったかと思っていた陽灯は銀の言葉を聞いて安心したように笑う。

 

『じゃあ俺帰るね。また学校で』

『ああ…また学校で』

 

帰るために踵を返すと歩き始めた。

そんな陽灯をしばらく見送り、姿が見えなくなると銀は自分の家へと入って---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『陽灯!』

『おわ!? ぎ、銀?』

 

その背中を追った銀が陽灯の腕を掴んだ。

突然のことで驚きつつ半身だけ振り返ると全力疾走したのか少し息が乱れている銀が居た。

 

『あ…いや……なんていうか……』

 

自分でもよく分かってないのか、銀はばっと手を離すと慌てふためく。

そんな銀を不思議そうに見つめた陽灯は、ちゃんと振り返って聞く体勢に入っていた。

 

『ゆっくりでいいよ』

『……その。なんだ』

 

照れくさいことなのか頬が少し紅潮して躊躇う銀だが、陽灯は黙って待っている。

一度息を吸い、吐いた銀は決心したように口を開く。

 

『ま、また来てくれよ。今度は遊びに……』

『うん、銀がいいならまた来るよ。時間があったら言ってね、じゃあまたねー!』

 

返事だけをして陽灯は今度こそ走っていく。

銀はそれを見ながら自分の行動を思い返していた。

それは昨日の帰り。

別にその日が特別だったわけじゃないのに、何故か頭に浮かんだ場面があった。

『なんでさっき乃木さんの手を引っ張る陽灯の姿が頭に浮かんだんだろう』と。

体が勝手に動いていたとしか言いようがなくて、今までそんなことはなかった。

けれど考えても理由は分からず、銀は考えを消すように髪を掻き毟ると気を取り直して家に戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

---時間は過ぎ、現在。

勇者のお役目が始まってバックアップが全面化されてきた頃くらいからお手伝いさんが増え、手伝う必要がなくなってしまったために陽灯が三ノ輪家に訪れる機会はかなり減った。

陽灯自身も訓練があるというのもあるが、仕事を奪う訳にはいかないというのもあっただろう。

それでも手伝うために来ることは少なくなっても訪れる時はあって。

 

「銀?」

「ああ、いや。初めて会った時やこうしてる時のことを思い出してさ。懐かしいなあって」

 

それが今日だった。

陽灯は金太郎を抱えながら相手をしていて、ずっと見てくる銀の視線に気付いて声を掛けると、彼女は昔を懐かしむように遠くを見るようにしながら答えていた。

 

「随分と前のように感じるもんなぁ。一日一日に起きることが濃いし」

「一日一日が濃いのは陽灯だけだけどな」

「え、そうなの?」

 

うんうんと共感していたが、指摘に驚いたように目を向けると、銀は頷いていた。

するとうーん、と首を傾げるが、自分の行動が人のためになっているならいいかと納得したらしい。

 

「なんだか以前までと同じに感じるよ。今の姿、変わってない」

 

一年でしかないが、陽灯は何一つ変わっていない。いや成長はしているが、在り方の方だ。

ここ数ヶ月で巨人に変身したりボロボロになったりと変化はあったが、今もお手伝いの人たちが休みの時は来るし、銀の弟たちの相手をしてくれて楽しませている。

 

「兄ちゃん兄ちゃん」

「鉄男くんどうしたー?」

 

金太郎の相手をしていたら鉄男に袖を引っ張られ、陽灯は用を聞く。

 

「んー、ちょっとこっち来て耳かして」

「それはいいけど…銀ちょっと頼んだ」

「ああ、わかった」

 

何か秘密の話があるのかと陽灯は金太郎を銀に預け、銀もまあ男同士で何かと話があるのだろうと理解を示して受け取ると、陽灯は言われた通りに離れて耳を傾ける。

 

「実はさ、姉ちゃんお役目があるだろ? でも聞いても答えてくれないし時々怪我してるし、なんか武器振る特訓してるし、危ないことしてるんじゃないかって」

「……うん、それで?」

 

一瞬答えかけて、何とか抑えつつも結局危ないことに対してあからさまな反応をしてしまった陽灯は相変わらず嘘に向いていないが、奇跡的に気付かれず続きを促す。

 

「だからさ、姉ちゃんを守ってくれよ。なんかこわくて……大丈夫だってわかってても姉ちゃんが居なくなっちゃうんじゃないかって…そんな夢を見て」

「そっか。うん…そうだね。それはきっと、ただの夢だ。ちゃんと銀はここに居る。でもわかったよ、俺が銀を守る。だって俺は絆の戦士で---」

 

ただの夢だと言って終わる方が簡単だというのに陽灯はちゃんと言葉にした。

この言葉を言ってしまえば、もう無責任じゃいられないものだ。

しかしそんなことで陽灯が今更止まるはずもなく、彼は少し離れると俊敏にある動きをした。

 

「絆の光で未来を照らすぜ! キズナシャイン!」

「そんな彼に憧れたからな!」

 

それは初めてここに来た時にもやった時の同じ、特撮ヒーローの構えと名乗りだった。

前よりも無駄に精度が上がり、スーツさえあれば本物もこなせそうな完成度。

 

「男と男の約束だ。キズナシャインの名に賭けて、必ず君たちの絆を守り抜くよ」

 

言葉だけでなく、行動でも証明するように拳を突き出す。

それを見て鉄男は陽灯と突き出された拳を見て、反対となる自身の手を見つめたのち、こつん、と突き合わせた。

 

「約束な! 絶対だぞ! キズナシャインと同じくらい、信じてるからな!」

「ああ、任せろ! 子供の夢を守るのはヒーローの役目だからな!」

 

好きなヒーローの名を賭けてまでの約束。

子供にとってはヒーローは夢の存在。

それを裏切らないためにも陽灯はこの約束を果たすことを誓う。

もとより、一度決めた約束は守ってきた身。いつもと変わらず、全力で果たすだけだった。

 

「鉄男くんは安心していつも通り過ごしてくれ。俺は約束は果たすからな。ただ俺が居ない時は鉄男くんが力になってあげるんだぞ?」

「うん! 分かった! あっ、これ内緒だからな!」

「分かってる分かってる」

 

ぽんぽんと頭を撫でながら、話を終えた二人は銀の元へ戻ると、気づいたようで視線を向けられる。

 

「なんの話してたんだ?」

「ぎく……え、えーとそれはだな」

「秘密! 兄ちゃんと俺だけの約束なんだ!」

「……まぁ悪巧みしてるわけじゃなそうだし、いいか」

 

まさかの子供にフォローされるというやっぱり秘密に向いていない陽灯だったが、銀は怪しみつつもこれ以上聞くべきではないと思ったらしくて素直に引き下がっていた。

そのことに陽灯はほっと息を吐く。

 

「あっ、そうだ。それより聞きたくてさ、兄ちゃんはいつ兄ちゃんになってくれるんだ?」

「ぶっっ!?」

「? 兄ちゃんって呼んでるよね?」

「な、なな何を言ってんだ! 何か吹き込んだのか!?」

「え、何かって何を!?」

 

言葉の意図を理解していない陽灯は理解してるであろう銀に詰め寄られてなんのことか分からずに困惑している。

犯人ではないのは間違いない。

 

「俺は兄ちゃんともっと居たいよー」

「ごめんね、俺には俺の生活もあるから。でもほら、こうやって遊べる時は一緒に居られるしそれで我慢してくれ」

「ま、まぁわかってるわけないか……」

「わかってないってなにが?」

「な、なんでもないなんでもない! こっちの話だ!」

「あっ、そ、そう…?」

 

間違いなく第三者の誰かがいれば説明されて分かったかもしれないが、残念ながらここにいるのは察し能力の低い陽灯とまだ五歳の鉄男と喋ることすら出来ない金太郎の三人。

銀の勢いを不思議に思いながら、本人が触れて欲しくなさそうなので陽灯はそれ以上追及することはしなかった。

 

「もし姉ちゃんと同じように兄ちゃんが居たらこんな感じなのかなぁ」

「あー、どうだろうね。俺は兄や姉は居ないから鉄男くんのようなことは分からないんだよね。それは銀もだと思うんだけど」

「え、あ…ま、まぁあたしが一番上だからな。けど兄か…うーん陽灯は兄って感じがしないんだよな、あたしからすると」

「同年代だから、そうやって思うのは難しそうだもんな。俺が一個上とかなら変わったかもしれないけど」

 

改めてもしもの話に変わってしまうが、陽灯は年上の家族のような存在はいるが年齢の近い兄や姉が居ないため分からず、使用人と養子という立場なので姉弟という分類には中々ならない。

どちらかといえば、同年代や年下にはない魅力のある女性という印象がまず来るというのもあるだろう。

そして銀は長女なので、当然そんな相手がいない。

銀からしたら陽灯は友達なのだ。

 

「けど陽灯って年下から結構懐かれてるし、年下からするとそんな感じに思ってもおかしくないかもな」

「うん、兄ちゃんはすごく兄ちゃんって感じ! 姉ちゃんもやってもらったら分かるんじゃないかな?」

「いやあ、やってもらうって言われても何を…」

「よし、ばっちこーい!」

 

鉄男の提案に何をしてもらえばいいのか見当がつかなかったため遠慮しようとすると、思いついたように陽灯は両腕を広げた。

前の家のことを一切話してないが、陽灯には妹がいる。同じ感覚でやればいいだろうという判断だった。

 

「えぇ……と。いや…そんな構えられてもどうすればいいんだよ?」

「うーんと、抱きついてくれたら抱きしめるよ!」

「できるかっ!」

「園ちゃんはよく抱きついてくるよ?」

「今は俺や鉄男くんしかいないんだし、気にしなくてもいいと思うけど…」

 

これでも銀は陽灯を異性として認識している。

普段は友達という方が表に来るが、意識してない訳ではない。一方で陽灯は気遣い状態になっているので気付いていない。

 

「じゃあ、いつも頑張ってるから休むと思うとか?」

「あたしがやりたくてやってることだから…」

「姉ちゃんもたまには甘えてもいいと思う!」

「ちょ、ちょちょ…押すなって」

「兄ちゃんなら大丈夫だって、姉ちゃん! いつも俺たちのために動いてくれるのは嬉しいけど、たまには休んで!」

「あ、あーっ!聞けぇって鉄男ォォオオォォォ!」

 

陽灯が受け入れ態勢のままで居ると、銀の後ろに移動した鉄男がゆっくりと押していき、下手に抵抗すると怪我させてしまうかもしれないからか銀は説得しようとした。

が、鉄男は容赦なく強く押した。

体が前のめりになり、距離があまりなかったのもあって、ぽふ…とちょうど陽灯の胸の中に額が触れ、陽灯は無理矢理なことに苦笑しつつも休んでもらいたい気持ちはあったので、優しく包み込む。

驚いたように固まる銀によしよし、と労わるように頭を撫でる。

慣れている。妙に手慣れている。

 

「ん…ぅ……」

「いつも家族や他の人のために頑張って、お役目でも頑張ってる。銀が居てくれたから俺たちも頑張れたんだ。誰かが欠けてたらきっと無理だったと思う…でもさ今くらいはちゃんと休んで。いつも頑張ってたら、いざって時倒れちゃうかもしれない。だから、たまには休んだっていいと思うよ」

 

声のボリュームが低く、声質が柔らかく、耳から聞こえる心臓の鼓動が正常な一定のリズムを刻んでいる。

聴いているだけで落ち着いて、羞恥心が少し和らぐ。

 

(自分の方が休んでないくせに、こいつはいっつもそうだ。でも…不思議と心地が良いというか、落ち着くというか……温かいって言うのかな。園子の気持ちも少し分かるよ)

 

よく園子は陽灯に対してスキンシップを取っているが、撫でられていると気持ちよさそうな、にへらと笑うことが多かった。

経験してわかったことだが、両親とは別の安心するような、お日様のような温もりと落ち着かせてくれる鼓動音。これもまた一定のリズムで撫でてくるので、気持ちよかった。

恥ずかしさは未だに残ってはいるものの、抵抗する気持ちが出てこない。

なぜなのか。

陽灯は友達というのが銀の認識だ。けど、同性ならまだしも異性で他の誰かにこんなことされたらって考えたら間違いなく抵抗すると確信があった。

陽灯ほど親しい異性の友人は居ないためなんとも言えないが、それでも陽灯だからこそ身を預けられる、と銀は思った。

体の力が抜け、リラックス状態へと移行する。

詳しくは考えても分からない。ただ今だけは甘えてみようかなと片手だけ陽灯の背に回した。

その行動だけで顔が熱くなる感覚を感じつつも、それを悟らせないように陽灯の体で顔を隠しながら。

そんな銀に陽灯は意識しないようにしながら続けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後。

結局寝落ちしてしまったが、飛び起きた銀が目を覚ました時には自身の体に毛布が掛けられ、家事を済ましたであろう陽灯の姿があった。

外を見れば夏なのもあってまだ明るいが、時刻はだいたい17〜18時ほどか。

陽灯の膝には遊び疲れたであろう鉄男が占領していて、金太郎は陽灯の胸の中で穏やかに眠っている。

その状態で陽灯はノートに何かを書いていた。

 

「…陽灯?」

「ん? あ、おはよう銀。ゆっくり休めた?」

「ああ…いつ寝たか分からないけど。その、色々ごめん。家事だけじゃなくて弟たちの世話も任せて」

「いいよいいよ、たまには休まないと」

 

寝る前のことを思い出して羞恥心が強く返ってくる。

けれど陽灯は気にしてないと言わんばかりに笑い飛ばすだけだった。

ひとまず忘れるように頭を振り、何をしているのか気になった銀は聞くことにした。

 

「何をしてるんだ?」

「絵。今度お世話になってる近所の人の子供がいる保育園に行くんだけど、その時に子供たちに見せるんだ。やることなくなって暇だったから、この状態でもやれること思い出してね」

「普通そんな保育園に行くようなイベント起きないと思うんだが……」

「そうかなぁ」

「そうだよ。人に休めって言っておいて陽灯は全然休んでないだろ」

「あはは、俺体力は有り余ってるから。昔から体力はある方だったし、それにさ俺って普通じゃないでしょ? 今は普通にしてるけど、俺の中には変身せず簡単に人を殺せれるほどの力がある。人間にはない力が」

「それは…まぁ」

 

陽灯の力は勇者に匹敵するほどの力がある。

バーテックスには効いてなかったが、伝わる音はバーテックスでなければ凹んでいただろう。

ダメージはなくともあれほどの巨体を全力で殴るだけで距離を離せるほどの力。それを人に向けたらなんて考えるまでもなく即死である。

変身せずして超人的な力を持ち、変身すれば超常的な力を持つ。

 

「そんな力があって、それをどう使うのかは俺次第で変わる。だから力がある俺が正しいって思えるように使いたいんだ。使い方を変えれば誰かを殺す力でも、正しく使っていけば誰かを助けるための力になるって、そう思ってるから」

 

自分の持てる力を尽くす。

富や名声、栄誉など求めてなく、力があるなら力を持つ責任を果たすため---つまるところ、ノブレス・オブリージュに似た考え方をしているというところか。

まぁそれは持っている力の意味であって、仮に力がなくとも陽灯は同じことをしていただろう。実際に彼は巨人と出会う前から人助けに奔走していたのだから。

 

「力か……そうだよな、陽灯は辛いって思ったことないのか? あたしたちは勇者になれる。でもそれは女だからだ。巨人を宿す陽灯は特別で、変身しなくとも異常な力が出せる…普通じゃないことだろ」

「辛いって思ったことはないよ。むしろ逆かな」

「逆?」

「この力があるなら、もっと多くの人を助けられる。手が届かない範囲まで伸ばせるって、そう思ったんだ。俺は巨人さんとの出会いを後悔したことも辛いと思ったこともないよ。それに人が人である限り、手が届く範囲は限られてるからね…」

 

そう言う陽灯は何処か悔しそうだった。

陽灯の中で未だに”あの日の夜“に起きたことは忘れられていない。

あの時動いていたら、あの時溢れていた力を最初から出せていたら、もっと早くに周りに警告出来ていたら、挙げれば挙げるほど出てきて---唯一後悔しているのはその時のことくらいだろう。

一人の人間が全てを救えるだなんて傲慢な考え方だ。

神たる神樹様ですら救い切れないのだから人間なんて不可能に決まっている。

 

「それでも、俺は何度だって手を伸ばすよ。どんなことがあっても『それでも』と言い続けて、何度だって」

「陽灯……」

 

一転して、揺らがない決意を表しながらその顔は晴れやかなものだ。

もう彼の中で、答えは出ているのだろう。

神様でも無理で、神様が無理なら人間には不可能だと断言されたとしても諦めないと。

そんな陽灯を見て、悔しそうだった理由は分からないが一つだけ分かったことがあった。

 

「あたしさ、思うんだよ」

「何を?」

「陽灯には関係ないんだと思う。力があるだとか、ないだとか」

「どういうこと? 俺は力があるから誰かを助けれると思うしこれからももっと強くなりたいって思ってるけど……」

「そうじゃなくて、なんていうかな…確かに陽灯が持つ力はすごいよ。それを『誰かのために』だけに使う陽灯も。

ただこう言ったらアレだけどお役目が始まるまであたしも須美も園子もそれぞれ関わりが殆どなかったし今みたいに仲がいいって思えるほどでもなかっただろ?」

「うん、正直仲良い友人には見えなかっただろうし…クラスメイトって感じだったね」

「そう、客観的に見てもそうだと思う。でも陽灯だけは違った。陽灯は逆にあたしや園子とも仲が良かったし、三人の中では一番須美とも関わりがあって仲が良かったと思う」

「それは陽灯が持つ力なんかじゃない。巨人の力じゃないんだよ。もし陽灯が巨人の力を持ってなくてもあたしたちの関係は変わらなかった。陽灯にお役目がなくても陽灯はあたしたちと友達になってたし仲良くなってた…これは確信がある」

「銀……」

「それになんでかな、陽灯は巨人の力がなくてもお役目に関わってそうな感じがあってさ…陽灯は陽灯だからこその強さがあるんだ。誰にでも手を伸ばすのは実は難しいことで、陽灯の本当の強さは巨人の力じゃなくて、その生き方って言うのかな…あたしはそう思うんだよね」

「俺の生き方、か…」

「まぁもし陽灯以外が代わりに巨人の力を持ってお役目に就いてたって考えたらお役目を通して須美や園子とは友達同士にはなれるけど、その誰かとは程よく仲良くなれる程度で…こうも気安い関係になれるのは陽灯だったからだと思うし男女だったら『色々』で関係悪化してそうではあるけどさ。あたしはもちろんだけど…きっと須美や園子も陽灯が、陽灯だからこそ巨人の力を持っていても安心出来るんじゃないかな」

「うーん…まぁ確かに、その人の性格によっては衝突したりとかしてそうかも…あまり園ちゃんが怒る姿は想像出来ないけど、須美ちゃんは真面目だからね〜それがいいところだけど。悪いことを考える人に巨人さんが力を与えることはないと思うけど、俺だからこそ、か。俺が力を得た意味があったってことかな…」

「そうだな。もし力が無くても陽灯が傍に居てくれてたなら、それだけでも十分かもしれないけど…陽灯の戦う姿を見てると限界だって思っても力が湧いてくるから。それこそ名前のように、太陽のように輝く光みたいで…だから…えーとだな、簡単に言えば陽灯の強みは、まさにそのまんまの姿って感じ…かな?」

 

もしお役目に就いてなければ。

陽灯はここには居ない。

それだけで精神的な面で今よりかは不安定で、肉体面でも勇者たちは怪我していただろう。

バーテックスだけならまだしも、ザ・ワンや強化型バーテックスが相手となると死んでいたかもしれない。それほど彼の戦力的な強さは大きい。

仮に陽灯じゃない誰かが巨人の力を持っていたとしても、ここまでは必ずならなかった。

それこそ陽灯ほどぶっ壊れているならまだしも、そんな人物二人も居てたまるかって話だ。それに陽灯の強さは誰かのため、という指針だけではない。

陽灯が巨人の力を持っていようとも居なくとも、居るだけで変わる。それは陽灯のありのままの姿が影響を与えているから。

一番わかりやすいのは園子だろう。三人の中で彼女ほど影響を受けている人物はいない。

ただ精神面で支えられても、戦いにおいてそれでは勝ち目が薄い。

今のように精神面を支えつつ、戦える。

そんな陽灯が力を持ってるから、ザ・ワンや強化型バーテックスにも対抗出来て、どんな敵にも諦めず立ち向かう彼にみんなが呼応していくのだ。

誰かの心を支え、寄り添って希望を生み出しながら力を合わせて困難に立ち向かう。

陽灯だから出来て、陽灯しか出来ないこと。力ではなく、その心こそが真の強さ。

巨人の力は凄まじいが、巨人一人で何とか出来るなら最初から何とかなっているのだ。

 

「そっか……ありがとう。それは俺の生き方が間違ってないってことだと思うから。俺自身、バーテックスを倒せない。巨人さんが居なければ何も出来ない。でも巨人さんと一緒に戦う以外で力になれてたらって分かっただけで嬉しいよ。俺は別に何かしようとか思ってるわけじゃなくて、やりたいことを素直にやって素の自分を晒してるだけだから…自覚はないんだけど」

「そうだよ、そういうところ。陽灯と一緒なら、きっとこの世界を守れてこうしていつも通りの日常に戻れる…だからこれからも頼んだぞ、マブダチとしてさ!」

「よく分からないけど、いつも通りでいればいいってことだよね。任された!

大丈夫、俺は俺だから。出来ることを精一杯頑張るだけだよ…ところでマブダチってなに?」

「え? あーと…マブダチってのは……ああもう、流石に恥ずい! 自分で考えろ!」

「えー…そう言われてもなあ。分からないのは分からない!」

「潔いな!?」

「教えてくれ銀。悪い意味じゃないというのは分かるけど気になる!」

「そ、そう言われてもな……」

「あー真似した〜」

「ちげぇよ!」

「あはは…うんうん、これからもよろしくね、銀! 俺頑張って銀をこれからも支えていくから!」

「そういうところはなんの恥ずかしげもなく言えるよなお前……! こっちが誤解しそうになるわ…」

「へ? 誤解?」

「で、わかってないと……お前マジでいつか刺されるぞ」

「???」

「あっダメだなこれ…たまにもこっちの身にもなってくれよ」

「うーん…?」

 

聞き方によっては告白にも聞こえる言葉。

それを無意識にさらっと言えるのだから、ここまで来れば天然の人たらしだ。

銀は頑張って心を落ち着かせつつ理解してない陽灯にため息を吐いて---陽灯らしいな、と頬を綻ばせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





30:名無しの転生者
そうなんだよ、今すらこいつだけ一日が濃いからな

 
31:名無しの転生者
あーそんな話もありましたねぇ。そういえば陽灯くん、銀ちゃんの力になろうと早起きして行ってたっけ。もとから早起きだけど

 
32:名無しの転生者
ほんと、誰かの笑顔にために頑張れる…前世もなくて子供でしかないのに、すげぇよ陽灯くん

 
33:名無しの転生者
ザ・ワンが来なかった世界でも、陽灯くんってウルトラマンになってそうというか資質がありすぎる

 
34:名無しの転生者
ウルトラマンに選ばれる理由が分かる部分だよな。見返りを求めることなくさ、マジで思考がウルトラマン寄りなのよ。人類のためじゃなく、神様やウルトラマンを含めて、世界そのものを守りたいって願ってるし…いやこいつ小学生だよな?

 
35:名無しの転生者
時たま陽灯くんって小学生なのか…って思い出すけどその辺の大人よりも大人だよ陽灯くん

 
36:名無しの転生者
そもそも負担を減らせるなんて言ってるけど自分の負担が増えてるんだよ。なんでそこ、気にしないかなぁ…

 
37:名無しの転生者
一番理解してるであろう妹ちゃん曰く、全然変わってないらしいからねぇ…今のイッチが自己犠牲にすら思ってないやべーやつなんだから陽灯くんもやばいのはね?

 
38:名無しの転生者
こういったところ見てると、なんかもう怖いんだよ。いやーだって今が未来じゃん?過去絶対何かあるって、俺知ってるよ絶対何か来るって

 
39:名無しの転生者
今のイッチの精神が完成されすぎてるからな…こいつ、ネクサスと一体化する前なんて記憶喪失なのに既に精神力おかしかったし。過去に何かなかったら意味わからん

 
40:名無しの転生者
前世あります!ならまだ納得出来るけどそう言うわけじゃないからねぇ齢11歳ってまじ?

 
41:名無しの転生者
すっかり仲良しだよね

 
42:名無しの転生者
女たらしだけど人たらしだからなイッチ

 
43:名無しの転生者
ところでキズナシャインってなにぞ?

 
44:名無しの転生者
陽灯くんもイッチも隠し事は向いてないからね…嘘すら心痛めるやつだぞ

 
45:名無しの転生者
善性だもんなぁ

 
46:名無しの転生者
嘘は悪いことばかりじゃないんですけどね…よく今も前世があるってこと隠せてるなって思うけど、もしかしたらこれは前世の人格のお陰説
前世は『自分』じゃないからね

 
47:名無しの転生者
>>43
キズナシャインはイッチの世界にある特撮ヒーローやで どっちかというとドンシャインが近い。なんなら聞いた感じ世界観繋がってても違和感はないな

 
48:名無しの転生者
陽灯くんに大きな影響を与えてるヒーローのひとりだね。こっちに関してはザ・ネクストと会う前だからマジでそう

 
49:名無しの転生者
決めポーズにキレがある時点でスーツアクター向いてそう

 
50:名無しの転生者
陽灯くんの身体能力だと怪人側のスーツアクターがついてこれなくない?

 
51:名無しの転生者
マジの特撮ヒーローみたいな動きをしかねないな…ウルトラマンの影響で

 
52:名無しの転生者
うぉーい! なんか不穏なこと言ってる!!

 
53:名無しの転生者
鉄男くんだっけ、ああこれ銀ちゃんの家族だわって分かる顔立ちしてるよな
陽灯くんと小都音ちゃんは全然違うのにどうして

 
54:名無しの転生者
この世界だと夢の内容バカにできないのがなぁ…イッチも夢で一度だけ未来予知してたし

 
55:名無しの転生者
俺らの中ではイッチは本当の家族じゃない説出てるから…本人はネタバレになるから言わないと言ってるし小都音ちゃんは妹だと言ってたけど

 
56:名無しの転生者
家族にはお役目のことは伏せられてるのか。うーん、この

 
57:名無しの転生者
大赦の配慮だろーが家族からすりゃたまったもんじゃないわな

 
58:名無しの転生者
お前も子供定期

 
59:名無しの転生者
お前も小学生やろうがい!

 
60:名無しの転生者
いい話なんだけど嘘つくのに向いてなさすぎ

 
61:名無しの転生者
こいつほどサプライズが難しそうなやついなさそう

 
62:名無しの転生者
つまり結婚…ってコト!?

 
63:名無しの転生者
陽灯くんがそんな思考に至るわけないだろ!!

 
65:名無しの転生者
この短時間で陽灯くんに対する理解度が分かるの面白すぎるだろ

 
66:名無しの転生者
まぁぶっちゃけイッチと変わんねーからな

 
68:名無しの転生者
今の陽灯くんよりさらにぶっ壊れたのが今のイッチだからな

 
70:名無しの転生者
うーん異性として意識してない?

 
72:名無しの転生者
ある意味安心だけどある意味不満あるパターンな

 
75:名無しの転生者
鉄男くんのアシスト!

 
78:名無しの転生者
銀ちゃんわりと頑張ってるから休んだ方がいいかもね。この世界小学生がしっかりしすぎなんだよ

 
80:名無しの転生者
大人顔負けで行動力の化身の陽灯くん。なんだかんだ色んな事情を抱えている園子ちゃん。真面目で下手な大人よりしっかり者の須美ちゃん。家庭を支える他にトラブル体質な銀ちゃん。
こんな面子に世界の存亡をかけてるうえに、実はバーテックスは無数に居ますとかやることえげつねぇよ…

 
82:名無しの転生者
今のイッチすら殲滅は絶対無理っていうレベルだからな…ほんの一部だけとはいえノアの力を持ってるのに無理とかマジでイカれてる。
とりあえずこれ以上勇者を駆り出させないために数は減らしながら帰るって目標にしてるだけで

 
83:名無しの転生者
休むのは陽灯くんなんだよなぁ

 
85:名無しの転生者
陽灯くんってまともに寝てるのって園子ちゃんと一緒に昼寝してる時くらいだからね…基本睡眠時間短いし。
その上でピンピンしてるからなぁ周りが注意出来ないのがなんとも

 
89:名無しの転生者
別にショートスリーパーじゃなくて気合いで眠気は押し殺してたって言ってたしな

 
93:名無しの転生者
相変わらず絵が上手ですねぇ!

 
94:名無しの転生者
なんだかんだ陽灯くんもイッチも人助けに関わることはかなり出来るから、多才なんだよね 馬鹿だけど

 
96:名無しの転生者
無駄にスペックは高いんだよな。どれもこれも凡レベルだしバカだけど。
ただ園子と違ってイッチは才能がないから数をこなして努力でカバーしてるタイプ。
…他人に関わることだけはちゃんと出来てるのがイッチらしいわ

 
100:名無しの転生者
まぁ陽灯くんってバーテックスに攻撃が通るなら生身で戦えそうな力だしな…なんなら前のイッチよりこの時の方が強いんじゃないか?

 
102:名無しの転生者
多分東郷さんを説得した時よりかは低いけど、それ以前のイッチよりかは強いだろうね。ウルトラマンの強化プラス元々人離れした身体能力だし

 
106:名無しの転生者
自分の力についてそんな答えを出してる時点で人生二週目なんなんだよなぁ…ここで話してた時は子供っぽい感じがしたけど、あっちが本当の陽灯くんだったのかなぁ

 
109:名無しの転生者
結局陽灯くんもザ・ワンに人生を狂わされた一人みたいなもんだもんな…より正確に言えばザギさん
デュナミストポイント貯めるのが上手いことで

 
112:名無しの転生者
イッチがわざわざ見せただけあって、やっぱりそこターニングポイントだよな…

 
113:名無しの転生者
あれに関しては陽灯くんは陽灯くんなりに助けられる範囲で全部助けてたし悪くないのにね…俺らが何言っても声は届かないけどさ

 
114:名無しの転生者
神でもないんだからさあ。しかもあの時はウルトラマンと一体化してない一般人だぞ? なんか変な力があるだけの

 
128:名無しの転生者
それでもっ!!

 
129:名無しの転生者
たとえどんな現実が突きつけられようと、『それでも』と言い続けることが大切だからね仕方がないね

 
159:名無しの転生者
陽灯くんだからこそ、か…ぶっちゃけ須美ちゃんや銀ちゃんはまだしも、園子ちゃんは絶対そうだよな。陽灯くんみたいに一年前に転校してきた人物が今みたいに三人と仲良くなるのは難しそうではある。コミュ力お化けの陽灯くんだから出来たわけで、純粋な彼だからこそ失われた命を救ってザ・ネクストも力を貸してるだろうし。あと真面目な須美ちゃんと対立する可能性もあるわけで

 
160:名無しの転生者
そりゃこんな精神的バフかけてくるやつ居るなら天の神とやらも狙うわ

 
162:名無しの転生者
確かにザ・ネクストの力なくても時間停止も無効化してそう
一応ウルトラマンのお陰じゃね?とはなってるけど、不明だし

 
163:名無しの転生者
この頃より未来を知ってるから有り得ないだろと言えないのがなんとも

 
164:名無しの転生者
まぁなんか謎の光発してたし瞳の色が変化するし、何かはあるんだろうね

 
165:名無しの転生者
ザギやザ・ワンが居ないなら多分バーテックスも強化されないからウルトラマンなしでも問題なさそうだけど、されてるからねぇ。
確かに陽灯くんが一緒に居て戦ってくれるからこそ、ってのは今のイッチや勇者部のみんなとも共通する部分だよね
彼女たちもイッチが居たから勝ったわけで、イシュムーアにも勝てたんだ

 
167:名無しの転生者
腕っ節ではなく、諦めない心が本当の強さ…なんだろうな

 
168:名無しの転生者
改めて言われるとうんうん、って思える

 
181:名無しの転生者
そうだぞ、いつか刺されるぞ!

 
182:名無しの転生者
もう刺されたんだよなぁ

 
183:名無しの転生者
今じゃ気にならないけど当時はマジでやばかったんだぞ

 
184:名無しの転生者
心臓やられたからな…妹ちゃんが『もしかしたら』とは思ってたけど、誰も望んでなかった未来だったよあれは

 
185:名無しの転生者
でもほら、心の闇を利用されてただけだから…妹ちゃん自体はイッチが好きすぎてああなっただけで。それに陽灯くんは気づいてなかったみたいだけど、妹ちゃんはザ・ワンのことや陽灯くんが殺された所も覚えてるみたいだったから貯まってたのが解放されたって感じ。
何より、あの時のイッチは呪いに殺されかけてもいたから誰が悪いとは言えないんだよね。むしろ状況が動かなければ死んでたわけだし、最後なんてイッチは半身(左側)動かないようになってたみたいだからな

 
186:名無しの転生者
強いて言うなら悪いのはザギさんと天の神

 
187:名無しの転生者
せやな

 
188:名無しの転生者
ただでさえ世界観的に難易度高そうなのにさらにスペースビーストとかいうウルトラ世界でもトップクラスの怪獣だからな…バーテックスのせいで相対的にスペースビーストも本編より強くなってるのはおかしいしアンファンスで上級ビーストを倒せるイッチもおかしい。そしてそんなイッチに対してさらに成長するビーストがやっぱり一番おかしいわ

 
189:名無しの転生者
ジュネッスにならずに陽灯くんが今までも乗り越えてるだけあってイッチがアホほど強いのも納得出来るの笑うわ
言うならば、前作主人公がそのまんま2部作に入ったようなもんだし

 
190:名無しの転生者
てか、イッチが殺られた時が一番終わった…ってなってたよね。ここも諦めムードになってたし

 
191:名無しの転生者
結界の外の真実を知って、イッチ以外が諦めたというね…総合的に見ても絶望しか無かったから仕方がない

 
195:名無しの転生者
なんでこんな話になったんだっけ。
それよりさ、どうよ見た感じ銀は陽灯くんに恋心を抱いてないと思うんですよね

 
196:名無しの転生者
親友以上って感じに見える

 
200:名無しの転生者
分かりづらいけど、『まだ』気になる異性の相手程度だろうね。恋愛的な意味で好きにはなってなさそうだが、好ましくは思われてる感じ?
ただ園子とのイチャイチャは時々気になってるみたいだし先は分からん

 
201:名無しの転生者
恋心はまだ抱いてないと思うけど…

 
202:名無しの転生者
まぁ自分でマブダチ言ってたし

 
203:名無しの転生者
大きなきっかけがひとつあれば変わりそうだけどな

 
204:名無しの転生者
イッチや陽灯くんに対してさ、ギャルゲーで例えるならだいたいの人が80%くらいで止まってるんだよな。東郷さんだけ90%超えて100%になりつつありそう。記憶取り戻してるならもういってるんじゃ?

 
207:名無しの転生者
そもそも明確に好意向けてる人居たっけ?

 
209:名無しの転生者
……居たっけ?

 
211:名無しの転生者
…妹ちゃん?

 
212:名無しの転生者
幼馴染ちゃんだろ

 
213:名無しの転生者
やはりここは妹ルートをだな

 
214:名無しの転生者
近親交配はひと世代なら問題ないとは思うけど遺伝子的にNG
いやでも世界観的にはありなのか…?

 
217:名無しの転生者
改めて言われるとガチでアタックしにきてる子はマジで居ないな。勇者部のみんなはちょっとしたきっかけで変わるくらいには好感度高そうだが…恋愛感情にはまだ至ってないのでは

 
218:名無しの転生者
お役目の件もあったけど、イッチがイッチだからなぁ…

 
219:名無しの転生者
まぁでもマジで恋愛感情持ってると思われるのは妹ちゃんと幼馴染しかいないのよね 勇者部は時間の問題だと思うけど

 
222:名無しの転生者
とにかくヨスガらせようとしてるけど、まず妹ちゃん大丈夫なんですかね…イッチは時間が解決してくれるって確信持ってるみたいだけど

 
223:名無しの転生者
イッチが帰らんとわからん

 
225:名無しの転生者
ただこのままイッチが自分を貫くとギスギスしないか心配になるわ

 
226:名無しの転生者
刺された前例があるからねぇ。なんだかんだ重そうな子ばかりだもん

 
228:名無しの転生者
善意でしかないから責められないんだよな。別に気を引こうとしてるわけでもなくって、純粋にその人のためになりたいから行動してるわけで…

 
240:名無しの転生者
結論:イッチのせいで多分深く関わった子たちは恋愛が出来ない(もしくはハードル凄い上がってそう)

 
243:名無しの転生者
>>240
それ
イッチは責任取ってもろうて

 
246:名無しの転生者
平和になったあとが楽しみ(心配)ですねぇ!

 
247:名無しの転生者
平和になると、いいなぁ……

 
251:名無しの転生者
心の声が漏れてるんだよなぁ

 













〜おまけのおまけ〜

絆光(はんこう)戦記キズナシャイン
『絆の光』と『反抗』、『叛逆』を掛けた特撮ヒーローであり、銀河大精霊ギャラシークからシャイニングパワーを与えられた勇士(勇者)
簡単なあらすじは、『絆』を人類から奪い取り、消し去った悪の組織『宇宙絶縁族団アイソロンリース』に対して絆を誰よりも大切にする青年が大精霊に選ばれ、一人孤独に戦いに身を置きながら様々な人々と色んな形で絆を結び直し、人々の心の光を取り戻していく話。
ちなみにヒント『loneliness』『lonely』『isolation』の意味とは……?

元ネタはジード宇宙に(この次元ではまだニュージェネが始まってないのでないが)ある爆裂戦記ドンシャイン。
幼い頃、ザ・ネクストに出会う前に初めて見たテレビの向こう側にいるヒーローの姿に憧れ、あるヒーローショーで泣いている子の元へ紡絆より先に真っ先に駆けつける姿を見て『今よりももっと頑張らないと。僕も同じように誰かを笑顔にしたい』と何気に陽灯を、現在の紡絆を形成した最初のヒーロー。
だからか、紡絆くんは『最強形態』になる際には必ず決め台詞を言っており、陽灯(過去の自分)()()()()()という意味も込め、彼の名乗りである『絆の光で未来を照らす』というのをお借りし、自分の言葉に変えて『見せてやる!俺たちの光の絆!』と言ってるのはこれが理由。

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