分岐点/branch point
「行くぞ」
ビルの扉の左右に2人ずつに分かれ待機する
ビルは4階建てで2階に反応が集中していることから2階に設備があるのだろう
全員がサプレッサーを付け始める
CARにサプレッサーを付け、ナイフや手榴弾.パルスブレードの確認をする
仲間に準備はいいかアイコンタクトをしようとする
しかし目に写ったのは仲間ではなく
銃を持ち.目の前を走りすぎる少年だった。
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side1 泡沫
「やっぱ電気がないと暑いな」
「ほんとだよな〜しかもこのビルを無線所にするって言われても15人じゃ足りんだろて」
「来る無線は奇襲の成功ばっかだぜ?勝てる戦いだったらこんなしょぼい仕事せずに参加したかったな」
椅子を回転させながら雑談をしている2人は無線室の対応係だ。しかし鉄拳制裁と言わんばかりに2人の頭に拳が飛ぶ
「しょぼい仕事ですまんかったな」
「隊長…いきなり殴るのはなくないですか?」
目の前には大柄な黒い肌の男が立っている
「うるせぇこっちは突然追撃するから人をだせって言われるし電気使えねぇから暑いしでイライラしてんだよ」
ミリシアの部隊へ奇襲が成功したことで奇襲から追撃に変わり人が足りなくなったことで支援部隊などから人を出して補っているのだ。
「暑いからな熱中症にならんように水は飲んでおけよ」
そう言うと隊長は3階の指揮官室へと上っていく
「そういや警備のために来たパイロットはどこにいるんだ?」
「4階でなんかしてたぜ、ったく1人部屋なんて羨ましいよな」
「流石高級取りのパイロット様だな、とりあえず一階で水でも飲んでくるわ」
「おう、早めに戻ってこいよ」
そう言って席を立ち一階の休憩スペースへと降りていく、一階には同じく休憩しているであろう同僚達がいる。足早に給水機へと向かうがすでに給水機には数人が屯していた。
自分のコップに冷水を入れようとボタンを押したのとそれが起きたのはほぼ同時だっただろう。
ガラスが割れるような音とともに扉が壊され少年が走り込んでくる、その唐突な出来事に彼らが反応できたのはその少年が拳銃を手に持っているのを目にしたからだろう。
怪しければ殺す、怪しいのが悪いのだ
「敵襲ー!」
誰かが叫ぶそれと同時に拳銃から放たれた鉛玉によって数人の命が刈り取られていく
「警報を鳴らせー」
そう叫び反撃しようとするも彼の意識は数多の銃弾の中から飛んできたナイフによって消え落ちていく
___
side2 天敵
「あの馬鹿やりやがった!」
扉を蹴破るトーヤ、その少し後に聞こえる敵の叫び、何をしれかしたのかは明らか
だ。
「いくぞ、あいつをカバーしろ!」
パルスブレードを取り、敵兵に投げつける、ヒュッという風を切る音とともに額に突き刺さり音波を出して敵をスキャンする
そして鉛玉を喰らった他の敵も次々と倒れていく
「一階クリア、損傷なし」
そうラルフが報告する
「1階に5人、2階に7人、3階に3人、4階に1人だな、トーヤはどこに行った」
「上に上がっていきました!」
(あの馬鹿は何してんだ!)
「俺たちも行くぞ」
階段を駆け上がり二階へと上っていく2階のフロアへと辿り着くが人がいない
いや、いないのではなく人"だった"ものがある
「あいつは何を」
しかしフロアの中央に立つそれによって、
言い切る前に言葉を失う。。
当たり前だろうライフルマンなら誰だってそうなる、目の前にパイロットが現れたのなら。
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side3 勇敢とは
勢いよく地を蹴り加速し扉を蹴破る
勢いを保ち中へ走り込む、目の前には状況が理解できていない、5人の怨敵がいる。
サイトを合わせP2016の引き金を数度引く、飛び出した弾は1人の額へと打ち込まれるが他の弾は別の敵のヘルメットへと飛んで行く、相手が反撃しようとした次の瞬間、風を切る音とともに額にナイフを生やした敵が倒れる。
(このナイフはおじさんの…)
瞬間、数多の銃弾が残った敵へ平等に死を与える。
敵がいなくなったことを確認するとリロードをしながら2階へと上る、
無線室と書かれた札のある2階の中を素早く覗き込む、しかし2階にはすでに人はなくただ骸があるだけだった
(もうおじさん達が来たのか…早い)
敵を倒しに来たのに敵を取られてしまったら元も子もないと3階への階段を上っていくと指揮官室と書かれた札がある。
「指揮官室…」
部隊の頭、それを潰せば奴らにより被害を与えられる
部屋の扉を押し中へと入る、しかし扉を押す寸前に強い衝撃が来る、気付いた時にはすでに壁へと投げられていた。自分が投げられたと気づくのにはそうかからなかった。
「小僧何してるんだ?」
目の前には大柄な黒い肌の男が立っている、手には大型のリボルバーを持ちいつでも戦える用に臨戦態勢をとっている。
叩きつけられたせいで背中が燃えるような痛みに襲われている。息を整える。銃を握る。目の前の男を見る。戦わなければ、仇を討つためにも。
「まだ戦意があるのか、いいだろう勇敢と蛮勇の違いを教えてやる」
目の前の男の顔には不敵な笑みが浮かんでいた。
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side2 窮鼠猫を噛む
床を全力で蹴り距離を詰める、パイロットスーツを着てる相手に射撃戦は無茶だ。
ポケットからサバイバルナイフを出す。
「ハインツ、トーヤの援護に行け! ラルフ、カール、援護を頼む!」
『了解!』
3人の返事が来ると同時に下からナイフを振り上げる、だが鈍い金属音とともに相手のデータナイフによって防がれる
「ッ!」
次の瞬間相手パイロットのスーツ補正による尋常じゃない速さの回し蹴りが飛ぶ。
顔を背けぎりぎりで避ける
バンッと発砲音と共に顔の真上に仲間が放った銃弾が飛びパイロットへ向かっていく。
しかし前を向くがパイロットがいない。
「クローク!」
クロークはパイロットが使う光学迷彩、風景に溶け込み隠れるが攻撃をすると解除される、索敵にかかっても解除されるつまり万能ではない。
咄嗟にパルスブレードを投げる、ソナーにかかれば迷彩の効果はなくなるはず。
「左!」
ラルフが声を上げる
だが左を向くより腕に勢いよく巻きついたグラップリングフックによって壁へと投げつけられる
「グラップル!?」
(パイロットが使う装備は一種類のはずだろ!)
「少尉!」
「カール来るぞ!」
こちらは戦闘不能だと見たのかパイロットが2人へと向かう。
パイロットがカールの懐へと飛び込み腹に殴りを決め、カールの体が飛んでいく
「ッ!」
ラルフが遅れて反応するも遅い、カールがいた方を向いた時にはすでにパイロットはラルフの後ろにいた
「ガッ!?」
パイロットの手刀が鈍い音と共にラルフの首へと叩き込まれ、ラルフが床へと倒れ込んだ。
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side3 確認不足
まずい!そう思った瞬間には体が自然に動いていた。先ほどまでいた場所に銃弾が当たっている。
「ッチ、すばしっこい奴だな。」
そう言うと男はまた銃を撃とうとする。
このままだとまずい。そう思い急いで指揮官室と書かれた部屋へと入り込む。
部屋の中は中央にかなり大きい机があり上には地図が広げられ最奥には少し高そうな椅子と机がある。迷わず最奥の机へと隠れるとそれと同時に扉が蹴破られる。
「ここは俺の部屋だぞ?人様の部屋に勝手に入ったらダメだろ?」
男が入ってくる、しかし先ほどまでとは違いナイフを持っている。
体を一瞬出し銃弾を放つ、しかしそれは男が少し体を傾けたことで壁へと向かうことになる。
「そこかぁ」
男が走り込んでくる。だめだ、間合いに入ってしまう。咄嗟に横へと飛ぶと先ほどまでいた場所にナイフが突き刺さっている。しかし男が体制を崩した今しかないと銃を撃つ。
「っ!?」
銃声と共に体が飛び壁へと突き当たる。
(背負い投げ!あの態勢から!?)
「やってくれたじゃねえか」
男は左腕を押さえて蹲りながら激昂している、そしてその腕からは赤色の汁が滴り落ち、ぶらんと力がぬけている。撃たれた腕を強引に使って投げたのだろう、ならば
間違いないあいつの左腕はもう使えない。ならば仕掛けるしかない。
しかしここで仕掛けるのは少しまずい、手負いとはいえ歴戦の猛者、それも死兵なのだから下手をしたらこの状態でも負けるかもしれない。
脱兎のように扉へと走り階段へと向かい扉の真横に体を潜める。あいつもすぐに来るはずだ。
壁に耳を当て音を聞く。
「あいつは絶対に殺してやる!」
そう言いながらゆっくりと確かに扉へと近づいてくる。
体に力を込める。
扉の上にかかっている指揮官室と書かれた看板を見る。
足音が大きくなる、もう数秒もしたら扉が開かれ手負いの獅子が現れるだろう。
扉の端が動いたのを合図に看板を掴み勢いをそのままに扉へと蹴りを入れる。
しかし当たったのは扉ではなく、扉を開けた男の顔面だった。蹴りを喰らい吹き飛ぶ男、ピクリとも動かなくなったそれを見届け階段を降りる。
しかしそれに気づけなかったのは肉体的疲労と精神的疲労が限界に達していたからだろう。ザッザッという音と共に男が最後の力を振り絞り銃を持ち部屋から這い出ていた。
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side 2.1 子守
2階へと仲間と共に向かう、だけどもう2階には人の姿はなく2階の敵は全て倒されていた。
(え?あの子もうこの人数倒したの?)
そう驚き思考を始めようとする、だけど目の前のパイロットによって頭の中は驚きから焦りへと変わっていった。
一瞬先頭にいた少尉の動きが止まる、だけど気づいたらもう走り出していた。
「ハインツ、トーヤの援護に行け! ラルフ、カール、援護を頼む!」
そう少尉が走りながら叫ぶ
『了解!』
3人の声が重なる、戦場で迷いは禁物だ、迷っていては死んでしまう、トーヤはあの突然突撃した迷惑な少年だろう、パイロット相手に歩兵3人はかなり厳しいだろうけど援護に行けと言われたからには急いで行かなければいけない。
階段を上がる、上から声が聞こえる、急がないと、焦りながら階段の駆け上がるすると何かがぶつかるような大きな音が聞こえてくる。
(やばい!)
階段を上りすぐにR-201を構える、4階の階段からふらふらしながら降りてくるトーヤと倒れている大柄な男が見える。
(対面で倒したの?すごいな)
そんな考えも倒れている男によって中断される。
弱々しくも顔を上げ銃を握りしめている、狙っているのはもちろんトーヤだ。
「伏せろ!」
そう叫ぶとトーヤはハッとした顔になり急いで伏せる
ガンッ
トーヤの頭があった位置へと銃弾が飛びそのまま壁へと向かっていく。
すぐさまR-201を構え引き金を引く。カッというサプレッサーによって抑えられた銃声と共に弾丸が飛び男の額を貫く。
「大丈夫?」
ふらふらしながらトーヤが近づいてくる。戦闘での肉体的疲労と精神的疲労が限界に達しているのだろう
「大丈夫…少し疲れただけ」
「ならいいけど…じゃあ少尉たちのとこへ行くよ」
「おじさんたちはどうしたの?」
「パイロットと戦ってる」
「パイロット?」
よくわからないと言った様子でこちらを見てくる
「とにかくやばいのと戦ってるってこと、行くよ」
パイロット対歩兵指し示すのは蹂躙だ、いくら手練れのあの人たちでも……まあかなりきついだろう…1人追加で行ったとしてもあまり変わらないだろうが微力にはなるはずだ
「うん」
そう言うと2人で階段を降りていく、しかし疲れ切ったトーヤに合わせて降りるため時間がかかる。
3人と別れてから8分後くらいだろうかやっとのことで2階まで降りるとなんとそこには
「あの〜どう言うことですかね、少尉殿」
目の前には気絶してるであろう同期2人を脇に抱えたパイロットと戦闘服をぼろぼろにした少尉がいる
「いや、すまん色々あってこのパイロットの仲間のとこに行かないといけないんだ」
「は?」
唐突の意味不明な発言に思わず真顔で声が出る
「どう言うことですか?」
「まあ、うん、そういう反応になるよな。説明しろよ?」
「はいはい了解ですよ」
そう言うとパイロットは先程の出来事を話し出した。
Side2 事実は小説より奇なり
「殺してはいない、気絶しているだけだ」
「は?」
「さて話をするか」
目の前のパイロットから声がする
話をする?先ほどまで殺しあっていたのに?
「お前はホルスト少尉だな?ミリシアの。いやぁ先程の連携は見事だった!銃弾2発が直撃、パルスブレードも首スレスレに飛んできてびびったよ」
パイロットが壁にもたれている俺の前にあぐらをかいて座り込む、パイロットのヘルメットが放つ光が敵…いわばIMCの信号である赤い光からミリシアなどのレジスタンスを示す青色へと変わる。
「なぜ、信号が?…」
「時間がないもんでねもうそろそろあいつらの援軍が来る。簡潔に言うぞ?俺は虎大のパイロットだ」
「虎大?それならなんで攻撃してきたんだ?」
虎大は地球の日本の軍事企業だ、ミリシアとは協力関係にあって初のミリシア製タイタンであるバンガード級の製作にも技術協力などをしてくれている。なのになんでIMC側にいてしかも攻撃をしてきたんだ?
「殺すつもりはなかったんだがな、君が強いと噂だったんでついね。IMCの無線室にいた奴らとも戦ったがあれはダメだな、練度が低すぎる」
「ここの奴らはお前がやったのか。」
改めて死体を見てみると全て綺麗にヘッドショットが1発だけ入っている
「まあそうだな。さて話を進めよう、そうだな、まずパイロットとタイタンの戦闘効率評価を知ってるか?」
「いや、知らんな」
「じゃあまずそこからだな、現在パイロットとタイタンの戦闘効率評価は5:4だ。
パイロットの方がタイタンよりも強いとされている。熟練の輩なら1人でタイタンを仕留めてくるからな、まあパイロットはタイタンがいなくても十分強いし対歩兵もこなせるトップクラスの兵種な訳だ。」
そう言うとパイロットは謎の紙を取り出し俺に見せてくる。
「…?なんで俺の資料が?」
なんとそこには俺の身長や年齢、パイロット試験のデータなどが事細かに記録されていた。
「ホルスト・ノルトハイム 26歳 身長173cm 体重65kg パイロット試験をタイタン搭乗不可により失格、格闘及び射撃技術は満点。だろ?」
パイロットがからかうような、同情するようなうざい声で言ってくる.
「ああ、そうだよ。それとなんの関係がある?ってかなんで俺の資料があるんだよ?」
「まあそうなるわな。まあ一つずつ言っていこう。まず今虎大ではタイタン用兵器をパイロット用へ流用していろんなもんを作っている。例えばこれとかな」
そう言うとパイロットがポーチから小さな薄い金属製の板を取り出す。
すると板についていたボタンを押す。
ウィンという奇妙な音とともに青白い光を放つエネルギー波のようなものが板の周りにできる。
「ヴォーテックスシールド。アトラス級タイタンのイオンの兵装だなこの兵装は」
「光学系以外の物質を防ぎ同等のエネルギーのまま相手に跳ね返すエネルギーシールドだろ?そんぐらいは知ってるぞ。」
「まあパイロット試験受けたんならそんぐらいはできんとな」
アトラス級タイタン イオン アトラス級、いわゆる中量級のタイタン。
イオンはその中でもほぼ全ての兵装を光学系にしている少し異質なタイタン。光学系な分全ての兵装が高威力だが継続交戦能力は低い。
だったかな、昔の事であまり覚えていないな。
「で、それがどうしたんだ」
「こういうのをうちの奴らが作ってる訳だが、その作ったやつをテストするのがいなくてな、そこでお前に白羽の矢がたった訳だ」
「別に俺じゃなくてもいいだろ、パイロットなら他にもいるんだしな」
「パイロットはたくさんいるんだがな、お前みたいなのがいないんだよ。
大体のパイロットはタイタンと一緒に戦いたがってこういうの使わん、だから神経接続ができないやつを探したんだがお前みたいに技術があるやつがいなかったからな。そういう訳でお前にはテストパイロットとして」
「いや他を当たってくれ、俺はそんな物のテストをしたいとは思わんし流石に戦場では使わしてはくれんのだろう?」
戦場で新技術を使ったとして万が一死んでしまったらその技術は相手に奪われてしまう、虎大とIMCは共に商売敵な訳だから使わしてはくれんのだろう。
「まあ、そりゃあ戦場では使わせられんよ。」
しょうがない、しょうがないと小声で言ってくるあたり真面目に言ってないのだろう
「まあどちらにしろ無理な話だ、俺は戻らないと行けないからな、戻らしてもらうぞ」
そう言いながらよっこらせと無理矢理体を起こして倒れているラルフ達のところへ向う。
「まあ俺も嫌ならいいって言ってやりたいんだがな。残念ながらお前には拒否権がないんだなーこれが。」
後ろから呑気な声が聞こえてくる。
「は?…どういうことだ?」
「先に言っておくとお前はサラ・ブリックス司令官に推薦されて選ばれていて、テストパイロットの許可も出ているぞ、まあ上官命令だわな」
大変なこったと茶化しながらさらっとえげつないことを言ってくる。
(上官命令ってことは拒否権なんてねえじゃねえか!)
「俺はそんな事聞いてないんだが…」
「まあ逆に言われてたら今みたいに文句言いにいくだろ」
「まあそうだが…」
「なら決定だなとりあえずは"俺達"の基地まで来てもらうか」
「まさか…IMCの基地か?」
「IMCではないが場所は言えんな」
すると階段から降りてくる音がする
「仲間さんが戻ってきたみたいだな」
「説明はしてもらうぞ?」
「はいよ」
「その説明で理解できると思ってます?」
「無理だろ」 「まあ無理だわな」
そう2人が返す。
「ならもっとわかりやすく言ってください」
「しゃあねえな、まず俺は虎大のパイロットだ。そんで虎大ではテストパイロットを探している、そこでミリシアに選出を頼んだらこいつが選ばれたわけだ。だからこいつを連れに来た」
そうパイロットが明らかにわからないであろうことを言い出す。
「ツッコミどころしかないんですが…」
「すまんな、なんとなくでいいから理解してくれ、俺も理解が追いついていない」
「っていうか少尉殿、基地の確認をしないといけないのでは?」
「あ…」
(色々ありすぎて完全に忘れていた…)
「あーそれについてだが俺知ってるぞー」
パイロットがまたもや呑気にさらっとすごいことを言ってくる。
「なんで知ってんだよ…ってか知ってるならもっと早く教えてくれればよかったのに」
「まあそう言うなって、大体予想してたと思うが基地は攻撃されてるぞ」
「やっぱりか…なら援護に行かないとな」
「それは大丈夫だ、さっきSRSのタイタンが来てたからな」
「特攻兵団が?」
SRS 特効兵団_ サラ・ブリックス司令官が指揮する熟練のパイロット集団、バンガード級を最も多く配備され、ミリシア内でも最精鋭の彼らなら大丈夫だろう。
「なら大丈夫そうですね…なら私達も戻りますか?」
「すまんがこいつは今から連れてくぞ?」
『 は? 』
2人の声が重なる。当たり前だ、急に現れた挙句時間も言わずに連れていくなんて非常識すぎる。
「おい、せめて戻って報告ぐらいいいだろ」
「報告って言うけどよ、俺の存在は秘密なんだぜ?そりゃあまあ報告なんてされられんな。まあそこの軍曹さん達だけで帰ってくれ」
「そう言われましても…少尉殿のことはなんと伝えれば良いのですか?」
「パイロットとの戦闘で戦死でいいだろ、その方が色々都合がいい」
「戦死って…」
いくらなんでも戦死はないだろう。特に理由はないが気持ちがいいわけがない。
「でもそれくらいしかいい案はありませんよね…」
「ハインツ、お前もなのか?!」
「まあどちらにせよお前に拒否権はないからな、決定だ。次はその小僧をどうするかだが…」
「ハインツ、トーヤをどこで見つけたんだ?」
「はい、4階にて敵の指揮官と思われる人物と戦闘をしていたところを発見しました。この年齢で指揮官レベルを倒していましたよ、びっくりです。」
「おい待て、その指揮官ってのは…黒人で大柄だったか?」
「うん」
今まで無言だったトーヤが疲れ切った顔をしながら言う。
「驚いたな、そいつは総合格闘技でかなりの強者だったんだがな…その歳であいつをやれるならパイロットの素質は十分にあるぞ。ホルスト、こいつをパイロットにしないか?」
そうワクワクした様子で言ってくる。だが冗談じゃないトーヤは軍人などではなくただの難民だ、本来ならここにいるのもおかしい。
「正気か?こいつはただの難民だ、ここにいるのだっておかしいんだぞ?」
「そうですよ、いくらなんでも無理矢理パイロットにするのは…」
「無理矢理じゃなきゃいいんだな?」
パイロットが言ってしまったなと言わんばかりの声で言いトーヤへ目を向ける。
「そういうことじゃ
「なりたい。パイロットになりたい。」
トーヤが声を遮り即答する。
「なっ、正気か?」
「だってパイロットになればIMCの奴らに復讐できるんでしょ」
「だとよ。じゃあこいつも連れて行くわ。」
「待て!ほんとに連れて行くのか?そいつはまだ子供だぞ?」
するとパイロットが戦場にいるような冷酷な酷く冷たい声を発した。
「勘違いをしているようだが復讐のために軍人になるものは山ほどいる。こいつもそれの1人だ。今軍人にならなくても大人になればこいつも今みたいに復讐心に駆られて軍へと足を運ぶだろう。今ならなくても所詮死を先延ばしにしているだけだ。いつかIMCに殺されるだろう。いいか、難民や仲間に情を入れすぎるな。その情がお前の鎖になるぞ」
そう言うとパイロットは階段を降り始める、トーヤもそれについて行く。
「あとは頼んだぞハインツ、そこの2人と報告をしといてくれ」
パイロットが去り際に言う。
「少尉殿、少尉殿?大丈夫ですか、顔色が悪いですが…」
嗚呼、そうだったな、戦場、人を資源として扱う世界、ここじゃあ正常が異常なんだ。
「大丈夫だ、少し考え事をしていただけだ。じゃああとはよろしく頼む。」
いつから情に囚われていたのか、そんな考えがいまだに自分は人間なのだと思わせてくれる。
「了解です、少尉殿」
ハインツが敬礼をし2人の気絶した軍曹を担ぎ車へと向かって行く。
「おい、行くぞ」
パイロットの急かす声が聞こえ急いで表へと向かうと車輪のない浮遊型の車であるトライデントに乗った2人がいた。
「軍曹はもう2人を乗せて行ったぞ、そろそろIMCの増援が来るだろう、行くぞ」
トライデントの後部座席に乗る。
独特な加速音と共に一台のトライデントが街を走り去っていった。
なんとかテスト8割取れましたィェ((・ω・*≡*・ω・))ィェ