×××はバ主になるようです ~ダイスで生き抜く未来のウマ娘世界~   作:今峰鏡

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お久しぶりです。
地獄の一週間が終わったので、ようやく、メイクデビューです。


※レースルールを一部改定しています。詳しくは活動報告を御覧ください。模擬レースも載っています



ジュニア級 12月 前編

 

『メイクデビュー 中山ダート1800m』

 

注目ウマ娘数【1D3:3】-1人(0人の場合は圧勝)

天候【1D4:4】1.快晴 2.晴れ 3.曇り 4.雨(※今のところフレーバーです)

 

‖注目ウマ娘のステータス評価‖

※80以上でライバル化

①【1D100:14】

②【1D100:44】

 

UUU

 

 【1D8:4】枠⑧番。内ラチからも外ラチからも遠いちょうど真ん中の枠順だから、発バ機に切り取られた四角い視界からは、雨に降られて黒々とした砂のコースがどこまで濁流のように続いているように見える。

 ウマ娘は種族として狭く窮屈な空間が苦手だ。

 その為ゲートで発走を待っている間にストレスを貯めた結果、レースで十分なパフォーマンスを発揮できないウマ娘も少なくない。

 だが今日は荒天の所為か、多少は風雨を凌げるからと先を争うようにして、全員がすんなりゲートへと収まった。これはレースに慣れていないウマ娘ばかりのメイクデビューでは珍しいことだった。

 ひっそりと息を潜めてスタートを待つウマ娘の心持ちは様々だ。

 ようやくレースを走れる事に高揚する者、緊張のあまり荒い呼吸の収まらない者、好戦的な笑みを浮かべてライバルたちを睥睨する者、何も考えてい無さそうに()()()()コースを眺める者。

 ハッピーシュートは発走までの短い間に、白石が語っていた内容を反芻していた。

 それは同じレースに出走する有力ウマ娘の情報だ。

 1人は【ニューパーティー】。白石の見立てでは実力はシュートに遠く及ばないものの、有力なトレーナーに師事している事から、どんな作戦を用いてくるか分からない怖さがあると言う。

 2人目は【ポピーミント】。実力的にはシュートの次に高いと目されている、今レースのライバル筆頭。恵まれた肉体から高いスピードを発揮できるという情報があるが、まだまだ体は仕上がっていないらしい。頭角を現すようになるのはもっと後だろうと言う事だった。

 

「普通に考えれば、オマエに敵は()らん、緊張せずに自分の実力を発揮する事だけを考えろ。余計な駆け引きはオマエにゃまだ早い」

 

 と師は言っていた。

 センセのお墨付きならばとシュートは一旦思考をリセットする。

 四角く切り取られた視界を見据え、ゲートが開くのを待つ。

 

 そして――

 

UUU

 

★注目ウマ娘のステータスを公開します。

①『ハッピーシュート』

SP C+(C)

ST C+

PW C+

根 E+

賢 E+

適正:バ場A  距離B  

スキル:『最強へと至る道』:1ターン目の『ピックアップステータス』を自分の最も『ステータス値』の高いステータスにする(同値の場合はランダム)。この対決に勝利した場合、『最終ターン』の補正値に『+10』する。

 

②『ニューパーティー』

SP E+(E)

ST E+

PW F

根 F

賢 D

適正:バ場A 距離B  

スキル:なし

戦法:【1D4:2】1.逃げ 2.先行 3.差し 4.追込

 

③『ポピーミント』

SP D

ST D+

PW E

根 E

賢 E

適正:バ場A  距離A  

スキル:なし

戦法:【1D4:3】1.逃げ 2.先行 3.差し 4.追込

 

[ちょっと強くしすぎたかもという気がしなくもないですが……シュートなら勝ってくれるでしょう]

[それではレース、スタートです!]

 

 

★スタートフェイズ

①ハッピーシュート【5D10:26】-5 =21 通常

②ニューパーティー【5D10:35】+0 =35 通常

③ポピーミント【5D10:36】-10 =26 通常

 

 

 ――降りしきる雨の中、16人のウマ娘がここ中山レース場でデビューを迎えます。その中でも注目を集めているのは上位人気3人、3番人気は【1D7:6】番ニューパーティー、緊張した面持ちでゲートに入ります。そして【1D10:3】+8[11]番ポピーミントは2番人気、こちらは対象的に落ち着いた雰囲気ですね。1番人気はハッピーシュート、珍しい白毛のウマ娘はあの白石祥明トレーナーの愛バです。

 果たしてこの雨は彼女たちにとって恵みの雨となるか、それとも……全員ゲートに収まって、今スタートしました。

 バラバラっとしたスタート、②番ニューパーティーぽんと飛び出してハナに立った――

 

 ガラス張りのバ主席からシュートを見下ろす白石は、出遅れ一歩手前といった様子で中段に付けた彼女を見て舌打ちをしそうになったが、ここが上流階級の集まるバ主席である事を思い出し唇を歪めるに留めた。

 その様子に気づいた妻と秘書が顔を見合わせてクスクスと笑っているのをジロリと睨めつけると更に笑われたので、白石は不満そうな表情でシュートを見守るしか無くなってしまった。

 妻の仁美が体を寄せて手を絡めてくる。

 彼女の手から伝わる熱に自然と肩の力が抜けた白石は、ようやく自分の体が強張っていたことに気がついた。

 初めての支援ウマ娘のメイクデビューに緊張していたらしい。

 自嘲気味に眉尻を下げると((コイツ)には敵わへんな)と心の中で独り言つ。

 

――さぁ第一コーナーに入ります。先頭は――

 

 

★1第ターン

【ハッピーシュートの固有スキル『最強へと至る道』発動!】

[ピックアップステータスのダイスが変化します]

ピックアップステータス【1D2:1】(1.スタ 2.パワ)

 

①ハッピーシュート【5D10:38】+15 =53

②ニューパーティー【5D10:30】-5 =25

③ポピーミント  【5D10:20】+5 =25

 

[ハッピーシュートの勝利!]

[固有スキルの効果で最終ターンの補正値に+10]

 

 

 やってしまった。

 ニューパーティーは雨で霞む視界の中、先頭の景色を睨みつけて苦々しげに歯噛みする。

 思いの外上手くゲートを出るウマ娘が少なかったから、そのまま自分がハナをとって逃げるような形になってしまった。

 同じようなタイミングでゲートを出た2番人気のウマ娘はするすると下がっていったから、今頃は上手く中段から後ろに付けているのだろう。

 今のところ自分を追ってくるウマ娘は居ない、困ったことに。

 

 そう、困った。

 彼女の脚質は先段に着けての好位差し――先行に向いている。

 ベテランで実績もある自分のトレーナーが言っていたのだから間違いない……と思う。

 だから練習では同じチームのセンパイに逃げてもらい、それをマークする事ばかりしてきた。

 

(なのに……あの『最強ちゃん』は何で前に行かないのっ!?)

 

 自分の担当トレーナーはベテランだ。だから白石祥明トレーナーをよく知っていた。

 「かの『最強』の愛バに胸を借りるつもりで、徹底マークして走りを勉強してこい」とはそのトレーナーの言だ。

 初めから勝てないと言われているようでムっとしたものの、作戦自体は妥当だったため素直にトレーナーの指示に従ってきた、なのに――

 

(ぶっつけ本番で出来るか分からないけど、速度を落として誰かに前に行ってもらえば……でもそれで蓋をされたら、抜け方なんて分からないよぉ!)

 

 そう葛藤したまま、先頭で第1コーナーに差し掛かった時だった。

 足音。

 足音なのだろうか? 雨上がりの練習で、湿った地面に練習用のウェイトを落としてしまった時に聞いたような。ウマ娘の力でも持ち上げると悲鳴を上げる重りが、泥濘んだ地面にめり込んだのを見た時のような。力強く重たいこの音は――

 

 ちらりと背後を見て、ニューパーティーは悲鳴を上げそうになった。

 儚げにも見える白い前髪を額に貼り付け、目に入る雨に目を細めたハッピーシュートが、鬼気迫る形相でこちらを追走している。

 

「――ッひぃ」

 

 思わず漏れた悲鳴は声にすらならない。

 視線を前に戻し、本能的に足を早めて逃げる以外、ニューパーティーに選択肢は無かった。

 今無くなった。

 脚を使って全力で前に逃げるニューパーティーは、()()()()しまった……のだったが、それを追うハッピーシュートもまた、ある意味冷静ではなかった。

 

(ヤバイヤバイ怒られる怒られる! 考えすぎて()()()()()()だけど出遅れた! 絶対に後でセンセに怒られる!)

 

 思わず鬼気迫る形相にもなるという物である。

 しかしそれでも、それ()()()()()、シュートは自分の位置取りを見失わない。

 

 ここ。

 ここだ。

 この位置が良い。

 

 さんざ繰り返した練習で覚えた『勝利の再現』。

 最も強い『イメージ』を持てる位置取りに辿り着いた時、雨で烟る視界にハッキリと光る道が現れた。

 

(このまま行く。行って勝つ!)

 

 残り1000mの地点を通過して、シュートは脚に力を込めた。

 

 

★2第ターン

ピックアップステータス【1D5:5】(1から順に スピ,スタ,パワ,根,

 

①ハッピーシュート【5D10:35】-5 =30

②ニューパーティー【5D10:29】+0 =29

③ポピーミント【5D10:32】-10 =22

 

[ハッピーシュートの勝利!]

 

 

 ――さあ1000mを通過してタイムは1分ちょうど、ダートメイクデビューにしては速いペース。ニューパーティー掛かっているのか、2番手を追走するハッピーシュートとは5バ身近く離れている。先頭集団を形成するハッピーシュート以降3番手は――

 

 中山ダート1800mは、スタートから急坂を駆け上がる必要のある起伏に富んだコースだ。砂が深い事も相まって最後は我慢比べとなる事も多い。

 さらに最後の直線が短いため、逃げ、先行が有利なダートコースの中でも特にその傾向が強い。

 そんな中、スタートの有利を捨てて中段から前を伺うポピーミントは、ペースを握るニューパーティーが掛かった事でほくそ笑んだ。

 

 雨のダートコースは馬場が固くなり、良馬場よりもスピードが出る。そうしてハイペースでレースが進んで前のウマ娘が早めにバテててくれれば、差しウマ娘の自分のほうが有利だ。

 自分の作戦が当たった事で勝利へ一歩近づいた事を確信したポピーミントだったが――

 

(ハッピーシュートは何故前に行かない!? 最終直線の短い中山じゃ、そのまま逃げ馬に行かれちまうぞ!)

 

 ペースを崩さず、悠々と5バ身も後ろで先頭を行くハッピーシュートの背中がぐんぐんと近づいて来るのを見て、ポピーミントは意識的に脚を緩めた。

 ニューパーティーは掛かっている。最終直線までにバテるはずだ。だから今はこの位置で良い……けど、本当にそれでハッピーシュートを差し切れるのか?

 一抹の不安が胸を(よぎ)る。

 その迷いが自らのペースを乱している事に、ポピーミントはまだ気付いていなかった。

 

 

★最終ターン

ピックアップステータス【1D5:5】(1から順に スピ,スタ,パワ,根,

[固有スキルの効果でハッピーシュートの補正値 +10]

[必要スタミナ不足でニューパーティーの補正値 -5]

 

①【5D10:24】-5 +10 =29

②【5D10:25】+0 -5 =20

③【5D10:30】-10  =20

 

[ハッピーシュートの勝利!]

 

 

 第3コーナーから第4コーナーへと続いていく曲線で、シュートは前を行くニューパーティーの脚色が鈍るのを見た。

 光の道はコーナーを曲がる際に外へ膨らみつつ、ニューパーティーを追い抜くコースを取っている。

 警戒していた2番人気のポピーミントは、ちらりと後ろを見た所かなり後方にいる。それでは自分を差しきれまい。

 勝利を確信し、1歩2歩と踏み込む。

 スタミナは十分に残っている。

 加速した。

 

 ――ニューパーティーの先頭はここまでか! 最終コーナー回って前に出たのは白毛を靡かせるハッピーシュート、この短い直線で後続は追いつけるのか! ポピーミント大外を回って追い上げてくる。ニューパーティーも粘っているがハッピーシュートには追いつけない! このまま決まってしまうのか――

 

 

★最終直線

 

1.伏兵登場!?

2.競り合い

3.ハッピーシュートの勝利

4.ハッピーシュートの勝利

5.ハッピーシュートの勝利

6.ハッピーシュート余裕の勝利

7.ハッピーシュート余裕の勝利

8.ハッピーシュートの大差勝ち

9.ハッピーシュートの大差勝ち

10.ハッピーシュート ジュニア級レコード更新

 

【1D10:3】

 

 

 ――白毛のウマ娘には誰も追いつけない! ハッピーシュートゴールインッ! やはり『最強』の愛バも最強だった! 2着は【1D2:2】(1.ニューパーティー 2.ポピーミント)[ポピーミント]! ものすごい末脚で迫りましたが僅かに届かず! 3着は【1D2:2】(1.ニューパーティー 2.その他)――

 

 

 【 R E S U L T 】

 

1着 ハッピーシュート 

2着 ポピーミント   1/2

3着 ・・・・・・・・ 1

 

 

 

‖道中全勝で僅差勝ちの理由は?‖

 

1.故障発生

2.馬場のくぼみに足を取られた(故障判定)

3.勝てそうだったので手を抜いた(センセによる説教確定)

4.勝てそうだったので手を抜いた(センセによる説教確定)

5.ポピーミント覚醒 ライバル化

6.冷静にレースを分析して消耗を抑えた(賢さアップ)

7.冷静にレースを分析して消耗を抑えた(賢さアップ)

8.道中の位置取りに拘り過ぎてスタミナを消耗しすぎた(指導方針の変更)

9.道中の位置取りに拘り過ぎてスパート位置を間違えた(指導方針の変更)

10.白 石 最 強

 

【1D10:4】

 

[これはセンセにド叱られますね……根性トレーニング重点の指導は継続です]

 

UUU

 

 バ主席からレースを見ていた白石は、シュートが最終直線でニューパーティーを追い抜き、ゴール板を駆け抜ける寸前、勢い良く立ち上がると肩を怒らせて退室した。

 仁美は慌てて後を追い、キミノワルツは騒がせたことを他のバ主達へ謝罪しつつ、遅れて着いていく。

 

「ちょっとアンタ、どうしたんよ」

 

 そう言って追いすがる仁美に白石は答えない。

 不機嫌そうに唇を歪ませ、向かうのはレース後のウマ娘の集まる検量室だ。

 彼がドカドカと検量室に乗り込んでいくと、そこには丁度ずぶ濡れのハッピーシュートがやってきた所だった。

 

「あ、センセ! 私――」

「ド阿呆シュート! お前手ェ抜きおったな!」

 

 響き渡る怒声にウマ娘たちは耳を引き絞り、レース場職員は手を止めて立ち止まる。

 眉を吊り上げる白石に、勝利の高揚から一気に叩き落されたシュートは唇を引き結んで目を見開いた。

 

「一丁前にソラ使いおって! 誰がンな事教えたァ! 言うてみ!」

「そ、それ、は……」

 

 おどおどと周囲を見渡し言葉を探すシュートを睨みつける白石の肩へ手が置かれた。

 白石が怒り顔のまま振り向けば、そこに居たのは――

 

1.仁美

2.キミノ

3.ポピーミント

4.ポピーミントのトレーナー

5.レース場職員

6.桐生院向日葵

 

【1D6:5】

[いろいろ展開を考えていましたが、普通に怒られました。そりゃそうだ]

 

「失礼ですが白石トレーナー、ここには他のウマ娘さん達も居ます。そういった事は全て終わった後に控室でお願いします」

 

 レース場のベテラン職員に言われ、ハッとした白石はすぐに頭を下げて謝罪する。

 

()()()すいません……他のみなさんもお騒がせしました、自分は控室に戻りますわ……」

 

 恥ずかしげに背を丸め、白石はいそいそと検量室を出ていく。仁美とキミノはお互いに顔を見合わせアイコンタクトを交わすと、白石に寄り添うようにしてキミノも外へと出ていった。

 

 残った仁美は「夫が申し訳ございません」ともう一度周囲へ頭を下げると、俯いて涙ぐむシュートへと近付き、乾いたタオルでわしゃわしゃと白毛を拭いてやる。

 

「お疲れ様。シュートちゃんは頑張ったなぁ」

「…………私、もう、勝ったと思って」

 

 そう言ったきり、シュートから言葉は出てこなかった。

 ただ仁美にバスタオルを被せられ、抱きしめられたまま静かに泣いていた。

 

UUU

 

 後日、トレセン学園トレーナー室。

 あの日、普通に怒られて冷静になった白石は、ビクビクとしながらも仁美に伴われて控室へと現れたシュートに検量室での事を謝罪すると、一通り労いの言葉をかけただけで特に叱責する事もなく、彼女をウィニングライブへと送り出した。

 

 ライブを終えて戻ったシュートに、白石は次の予定は後日決める事を告げると、仁美を伴って帰っていった。

 

 そして今日、メイクデビューに勝利した後とは思えないような暗い顔でトレーナー室へと顔を出したシュートに、白石は告げた。

 

1.根性を叩き直す。地獄のトレーニングをして春から始動や。

2.まあええ、休養を挟んで春から始動や。

3.このまま条件戦から着実にステップアップしてくで。

4.根性を叩き直す。地獄のレースラッシュで余計なこと考えられんようにしたる。

5.抽選次第やけど連戦や! ホープフルSに殴り込みかけるで!

6.白 石 最 強

 

【1D6:6】

 

[本当センセはもう! もう!]

 

1.上表 1+3

2.上表 5の後に1

3.上表 5の後に2

4.上表 5の後に4

5.海外で根性叩き直して来い!

6.白 石 "超" 最 強

 

【1D6:3】

 

[ホープフルSに殴り込みをかけた後、休養を挟んで春から始動]

[某モブウマ娘ちゃんみたいに米国三冠狙いに行くシュートはちょっと見たかったかも]

 

「次走はホープフルステークスや」

 

 そう告げた白石に絶句する。

 ジュニア級唯一の中距離GⅠであるホープフルステークスは、三冠路線の最初の一冠である皐月賞と同じ舞台で争われるレースだ。

 このレースに勝ったウマ娘が皐月賞に勝利する確率はそう高い訳では無いが、それでもクラシック級最有力として注目される事になるのは間違いない。

 

(そんなレースに、ダートで1勝しただけの私が?)

 

 と混乱するシュートに、白石が畳み掛けた。

 

「結果に関わらずその後は休養や。丸々一月休んだら(1.桜花賞 2.皐月賞 3.羽田盃 4.オークス 5.日本ダービー 6.海外)【1D6:6】[海外]を目指す」

 

[今、マジで頭を抱えています。どうするんだこれ、ホントどうするんだ……なんでソコを的確に撃ち抜くんだ……ダレカタスケテ]

 

「は? 海外って……センセ何言ってるの?」

 

 シュートはもはや、白石の叱責に怯えるどころでは無くなっていた。

 だって海外である。

 まだメイクデビューを勝ったばかりの『自分が』だ。

 いきなりダートから芝GⅠ直行とか言う頭のおかしいローテをどうこう言うどころじゃない。

 だって海外なのだ。

 海を渡るのだ。

 恐らく飛行機で。

 パスポートも持って無いのに。

 

「パスポートは休養中に取って来い」

「そういう問題じゃなぁい!!」

 

 シュートは思わず吠えた。

 作者も吠えそうである。

 何を考えているのだ、この『最強』は。

 

「海外と言っても、どこに遠征するおつもりなのですか?」

 

 そう当然の疑問を呈したのは、流石にいつもの笑みを消して真顔のキミノだった。

 

‖白石センセはどこに遠征する予定なんですか?‖

 

1.米国

2.欧州

3.サウジアラビア

4.UAE

 

【1D4:4】

 

「UAEダービー――メイダンレース場のダート1900m、オマエの適正にぴったりのレースや」

「いや……は? たしかにそうかもだけど、それなら羽田盃でも……」

 

 羽田盃は大井競馬場で行われるダート三冠の一冠目、国際グレードGⅡのUAEダービーよりも、国内GⅠ(Jpn1)であるこちらの方がグレードは高いとは言え、遠征の負担を考えれば勝ちやすい部類に入るだろう。

 

()()お前が本領を発揮できるのは2000mからや。羽田盃は1800m……1ハロン(200m)の違いは大きいで」

「えっと、でも、その……」

 

 否定材料を探すシュートだったが、そう言われれば咄嗟に否定する言葉も出てこない。ただ、あまりにも破天荒すぎるローテだった。

 

「ま、それもホープフルSで2着以上に入って、ファン数を稼げたらや。今やレースローテはバ主至上主義とは言え、ファンの声ってのはバカにならん。肯定的な意見を貰わんと奇抜な事は出来ん」

 

 そう言って白石はシュートの両肩を掴んだ。

 ギラギラと光る瞳には、あらゆる感情をまぜこぜにした、いつか見たような狂気に似た何かが宿っているのが見えた。

 彼は言った。

 

「ほな、まずはホープフルSや。分 か っ た な ?」

「は、はいセンセ!」

 

 シュートはもう二度とレースで手を抜かないと固く誓うと、直立不動でそう答えたのだった。

 

 

UUU

 

★レース勝利ボーナス

 

1.スピード

2.スタミナ

3.パワー

4.根性

5.賢さ

6.バ場適性

7.距離適正

8.白 石 最 強

 

【1D8:4】のトレーニング進行度が【1D3:3】上昇!(適正上昇の場合、1段階のみ)

 

ファン数が【5D100:299】+700[999]人増えた!

 

 

 【 R E S U L T 】

 

 スピード ■□□□□[C+]

 スタミナ ■■■■□[C+]

 パワー  ■□□□□[C+]

 根性   ■■□□□[E+ → D]

 賢さ   □□□□□[E+]

 

 

【ファン数1850人 → 2849人】

 




頭おかしいんじゃねーのこのトレーナー……
まあフォーエバーヤングも勝ってるし……(震え声)

次回はホープフルステークスからです。
もう作者のプロットはボロボロです。

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