×××はバ主になるようです ~ダイスで生き抜く未来のウマ娘世界~   作:今峰鏡

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遅くなりました。

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クラシック級 1月 後編

 

 

【イベント 1月】

【1D6:1】

1.向日葵  ◇◇◇

2.シュート ◆◇◇

-.リヒト  ◆◆◆ MAX!

3.キミノ  ◆◇◇

4.帯金   ◆◆◇

5.奥さん  ◆◇◇

6:ライバル ◆◇◇

 

 

UUU

 

 「ホープフルステークス優勝のお祝いや!」と白石がハッピーシュート母娘二人を回らない寿司屋に連れて行った翌日。市内のホテルに宿泊した白石は、桐生院のレース教室へと車を走らせていた。

 「向日葵センセに優勝報告をしたい」と着いてきたシュートも同乗している。

 

 黄色と赤のイタリア車は、一年前に走ったのと同じ林道を通って、数十分程でレース教室へと到着した。

 二人が事務所へ顔を出すと、今回はアポを取っていた為か職員総出で出迎えられ、シュートは散々チヤホヤされながら、そして白石は畏怖の目で見られながら応接室へと向かった。

 

「ようこそ白石くん、そしてシュート。まずは――おめでとう」

 

 そう言って笑む向日葵に、シュートは満面の笑みで、白石は恐縮しながら会釈で返す。

 

「ありがと、向日葵センセ!」

「ありがとうございます、先輩」

 

 事務員がコーヒーを三人の前に運んでから去るのを待って、コーヒーカップを傾ける向日葵に、シュートがぽつりと訊ねた。

 

「向日葵センセは、私がGⅠウマ娘になった事……喜んでくれる?」

 

 正月の模擬レースで『レースに勝つこと』を意識し始めたシュートは、メイクデビューでの一件こそポピーミントと打ち解けたことで前向きな感情に昇華する事は出来たが、今度はこれまでの自分の態度が不真面目だったのではないかと、急に恥ずかしさを覚えるようになっていた。

 手を抜いた瞬間に雷を落としてくる白石と違い、レース教室時代に桐生院から叱られたことはなかった。

 当時から素質だけでそれなりに良い成績を収めていたのもあり、それで図に乗っていた所が無かったとは言えない。

 それで桐生院が自分を疎ましがっていたのではないかと不安になったのだ。

 

「私がシュートさんをこう呼ぶ資格があるのか分かりませんが――貴女は私の自慢の生徒ですよ」

 

「ありがとう……ございますっ」

 

 自分で聞いておいて恥ずかしくなったのか、照れたように顔を伏せて言うシュートに、苦笑しながら顔を見合わせる白石と向日葵だったが、気を取り直したように肩をすくめた白石が言う。

 

「シュートがGⅠ取ったさかい、ここも生徒は増えたんとちゃいますか?」

 

 以前はデビュー待ちのウマ娘ばかり、13人程度しか居なかったこの教室だが、GⅠウマ娘を排出したとなっては入所希望者で溢れかえっている事だろう。そのうちどれくらいが桐生院のお眼鏡に適ったかは分からないが。

 

「そうですね――」

 

 

レース教室の人気上昇度【1D100:6

[は!? ちょっと待ってくださいほぼファンブルじゃないですか!? 最低保証付ければよかった!]

 

 

「――お陰でなんとか、ほぼ全員を送り出すことが出来ました」

 

「は?」

「それは……どういう事です?」

 

 呆けた顔になるシュートと険しい顔で問う白石に、桐生院は自嘲気味に笑むと続ける。

 

「白石くんが私の生徒(シュートさん)をスカウトした事を知った耳聡いバ主の方々が、ここの生徒を何人かスカウトしてくれたのに加え、シュートさんの活躍でレーシングクラブの方からも初等部の娘を含めスカウトしたいとお話を頂き、了承しました」

 

「それは……ほな新規の生徒は……」

「ゼロです」

「…………」

 

 白石は疲れたような顔で笑う桐生院に、なんと声をかけて良いのか分からなかった。

 これは自分の責任なのだろうかと、そんな事まで考え始めた白石に、桐生院は言いづらそうに訊ねる。

 

「そこで、あの……白石くんにご相談があるのですが」

「先輩の頼みでしたら、出来ることなら」 

 

1.宣伝に協力してほしい

2.生徒を指導してほしい

3.会ってほしいウマ娘がいる

4.私を弟子にしてほしい

5.会ってほしい人物がいる

6.白 石 最 強

【1D6:3】

 

「会ってほしいウマ娘がいるのです」

 

 桐生院が曰く、そのウマ娘はこのレース教室に最後に残った一人。

 本格化の兆しを感じる、間もなくデビュー可能な生徒だと言う。

 

「【1D5:1】[スピード]は優秀な娘なのですが、【1D5:1】[スタミナ]に難がありまして……」

(1.スピード 2.スタミナ 3.パワー 4.根性 5.賢さ(被ったら1つ上の数字))

 

「それは、スプリンターちゅう事ですか?」

()()()()()()()()()()()()、と言う事です」

 

 桐生院の意味深な言い方に、すぐに思い当たる物が白石にはあった。

 

「本人の適性は中~長距離なのに、スタミナが足りんと」

「仰るとおりです」

 

 ウマ娘の距離適性は、一般的に体格などで決まる。

 大柄でがっしりとしたウマ娘は瞬発力に優れるためスプリンターに向いているが、大きな体が仇となって長距離を走るにはスタミナが余分に必要になってくる。対して小柄なウマ娘は、軽い体のお陰で長距離を走る負担は減るが、一瞬で勝負が決まる短距離は不向きだ。

 

 勿論そうした例からは外れた者たちも多いが、そうした例外が現れた時、トレーナーやバ主などは得てして「ウマソウルに恵まれた」などと宣うのだった。本人達もまるで信じていない、眉唾物のオカルトであるが。

 

「で、その娘はウマソウルに恵まれんかった言う事か……」

 

 誰にも聞こえないよう口の中で呟くと、白石は真っ直ぐ桐生院を見つめる。

 いつかと同じ、彼女が憧れ、嫉妬した瞳だ。

 

 今はもう、その瞳に憧憬も羨望もない。悋気すら起きない。

 こうなった自分にあるのは、唯一頼る相手への頼もしさだった。

 

「その娘に()うてくれ、言う事は。そういう事ですな?」

「どういう事?」

 

 今までポカンと呆けていたシュートが空気を読まずに言うと、白石の真剣だった瞳がジト目になった。

 その変わり様に桐生院がクスリと笑った。

 

「ええ、()()()()()です」

「だからどういう事なのよ!」

 

 喚くシュートを無視して、白石が「よっこいしょ」とソファから立ち上がり腰を叩いた。

 おっさん臭い仕草にシュートが「うわぁ」という目を向けてくるが、それもまた無視して告げる。

 

「ほな、()うてみましょう。どうせ先輩の事やから、今日ここに呼んどるんでしょう?」

「ええ、今はグラウンドの方に。ご案内します」

 

 こうして3人は連れ立つと、今は1人しか居ない生徒の元へと歩いていくのだった。

 

 

‖これから会うウマ娘の設定を決めます‖

 

学年【1D2:】1.中等部 2.高等部 [高等部]

身長 120+【4D10:26】(体格がステイヤーなのでダイス数減少)[146cm]

バスト【1D5:5】1.無 2.微 3.普 4.巨 5.爆 [爆乳]

耳飾りの位置【1D2:】1.右 2.左 [右(元ネタが牡馬)]

毛色【1D8:2】1.白毛 2.栗毛 3.鹿毛 4.青鹿毛 

      5.黒鹿毛 6.青毛 7.栃栗毛 8.芦毛 [栗毛]

脚質【1D5:1】1.逃げ 2.先行 3.差し 4.追込 5.その他  [逃げ]

 

[マーベラスサンデーが145cmなので、同じような体型ですね]

 

シュートとの友好度【1D100:73】

(高いほど仲良し。30以下なら面識なし、10以下なら険悪)

 

[もうちょっとで親友くらいの友好度でしょうか。かなり仲良しです]

 

‖キャラ付けを考えるためにステータスもダイスで決めます‖

○ステータス(数値×10がゲームのステータスだと思ってください)

『桐生院トレーナーの相マ眼補正で、パワー・根性・賢さの最低保証20』

『長所のスピードと短所のスタミナは補正をかけます』

スピード【1D20:19】+30=49 [C]

スタミナ【1D20:7】     [G]

パワー 【1D50:47】     [C]

根性  【1D50:28】     [E+]

賢さ  【1D50:2】(20)  [E]

 

[な~んかどっかで見たようなステータスですねぇ……でも向日葵先生がメンタル面鍛えるの下手そうなのは解釈一致です]

[というわけで新キャラはアホの子です(無慈悲)]

 

UUU

 

「む、桐生院トレーナーと――シュートではないか、久しいな」

「ケイマじゃない! ……あーあ、私分かっちゃったかも、あんたがスカウトされなかった理由」

 

 シュートと親しげに挨拶を交わすのは、皮肉げな笑みを浮かべる小柄なウマ娘だった。

 セミロングの栗毛に特徴的な流星で片目を隠すその少女は、何故か男物の着物に羽織姿で扇子を扇いでいる。

 額に汗で張り付く髪と着物の裾の泥汚れから、その姿で先程まで走っていたのだろう。なんで?

 

「バカだからよ。棋士気取りなの、ルール覚えられないくせに」

()れの棋譜は定石に囚われないだけだよ。そも、大昔の人間が勝手に決めたルールに己れが従わねばならん法が何処にある? 己れを縛れるのは己れだけだ」

「アンタと話してると頭痛くなってくるわ……」

 

 そう言って頭を抱えるシュートに「それはいかん、良く効く頭痛薬があるが要るか? 家まで取りに行かねばならんが」などと話しかけているウマ娘を顎で差し、白石が言った。

 

「スカウトされんかったのは、適正の所為ちゃうんじゃないですか?」

「まぁ……そういう部分もあるかも知れませんね……」

 

 桐生院は目を逸らした。

 

「して、そちらの御仁はどちら様かな? ……あぁ、申し遅れたね。己れは【オウショウケイマ】――未来の八冠バだ」

 

 扇子をバンと開いて口元を隠し、オウショウケイマは鋭い眼光で白石を見やる。

 大変()()になる格好だったが、扇子に毛筆で描かれた「ハブ」の文字がシュール過ぎてもうめちゃくちゃだった。多分マングースと戦う方では無いと思われるが、それならそれで、そう難しい漢字では無かろう。

 

 対する白石はトレセン学園で個性的なウマ娘には慣れっこであるから、様子のおかしさを諸々無視して腕組みすると、ずいと体を乗り出し答える。

 

「八冠とは大きく出たな……俺は白石祥明、トレセン学園のトレーナーや」

「トレセン学園の……つまり、スカウトだね?」

「当たらずとも遠からずやな」

 

 桐生院の言う「そういう事」とはつまり、彼女の去就についてだった。

 有力バ主にも、青田買いのレーシングクラブにもスカウトされなかった彼女を、なんとかデビューさせたいと桐生院は思っていた。

 才能はあるのだ。

 あまりにも()()()()なソレだが、彼女の相マ眼に、オウショウケイマは輝いて映っていた。

 

「とりあえずケイマ」

「なんだろうか、白石トレーナー」

「上、脱げや」

 

「センセ!?」

「白石くん!?」

「ほう、白石トレーナーはお目が高い。こう見えて己れは着痩せする方で――」

 

「アホウ! 羽織を脱げ言うとるんや!」

 

 まぁそんなやり取りもありつつ、羽織を脱いだケイマをぐるりと一周させると、白石は頷いて言った。

 

1.まだデビューには早いんちゃうか?

2.まだデビューには早いんちゃうか?

3.……ええバ主を紹介したる。

4.……ええバ主を紹介したる。

5.オビカネさんがバ主資格を取る言うとってな。

6.オビカネさんがバ主資格を取る言うとってな。

7.今、目をつけとるトレーナーがおるんや。

8.リヒトにも気性難のウマ娘の面倒を見させよう思うとったんや。

9.ええやんけ! よっしゃ、俺が面倒見たる。

10.白 石 最 強

【1D10:8】

 

「リヒトにも気性難のウマ娘の面倒を見させよう思うとったんや。ヒカリも問題はあるが素直やからな、こういう娘も指導できんとアカン」

 

 白石の言葉に桐生院の顔が明るくなった。

 シュートは怪訝そうな顔を、ケイマは何故かドヤ顔をしている。

 

「俺がバ主になったる。とは言え指導は俺の弟子にやらせるさかい、気張れや」

 

「ありがとうございます、白石くん」

「つまり貴方が己れの……なんだ? 弟子の弟子は孫弟子だから、爺師匠?」

「爺はやめろ、俺はまだ三十路や。それを言うなら大師匠(おおししょう)やろ」

「なるほど、早速教えを受けてしまったな。流石は大師匠様だ」

 

 リヒトが担当になることへ、ぎゃーぎゃー文句を言ってケイマに絡むシュートを無視し、さてと白石は考える。

 現在は助手として白石を手伝いながらヒカリの指導を行っているリヒトだが、ここにケイマも加わった場合、彼一人では手が回らないかも知れない。

 誰か補佐を付けてやるべきだろうが、はて――

 

1.コレも勉強や! 一人でなんとかし!

2.キミノを補佐に付けるか

3.元教え子に就活中の奴がおったな

4.知り合いにトレーナー志望の奴がおったな

5.2+3

6.2+4

7.3+4

8.2+3+4

9.向日葵「いつ出発する? 私が同行します」承太郎「桐生院」

10.白 石 最 強

【1D10:9】

[向日葵センセ!? 何でネタで入れた選択肢を的確に撃ち抜くんですか!]

 

「白石くん、どうかしましたか?」

 

 難しい顔で悩む白石に、真っ先に気付いた向日葵がコテンと首を傾げて問うた。

 三十路女には少々キツイ仕草も、なんとなく似合ってしまうのは本人が醸し出す小動物感というか、ほのかに香るポンコツ臭の所為だろうか……

 先輩に対して若干失礼な考えを脳から追い出し、白石は応える。

 

「いやなに、俺の助手をしながらウマ娘二人の指導は、リヒトには負担が重すぎるかなと。これも修行や言ってしまえばソレまでなんですが……」

 

 向日葵がふむと頷いた。

 少しだけ黙考すると、何でもないような声音で答える。

 

「それならば私が補佐をしましょう。不肖の身ですが、これでもトレセン学園の元トレーナーです」

「いやいや何言うてはるんや、先輩にはレース教室(ここ)があるでしょうに」

 

 あまりにもあっさりとした言い方に、冗談かと白石が軽いツッコミを入れると、向日葵は少しだけ悲しげに眉を下げて姦しく会話するウマ娘二人を見やった。

 

「心残りだったケイマさんのバ主はたった今決まりました。もうこの教室は畳むことにします」

「いやいやいやいや! 思い切り良すぎやろ! それに職員の人らはどうするんです」

「職員の方にはそういった可能性もあると話してあります。元々、去年には辞めることを考えていましたから。でも預かっている娘達の事もありましたし、白石くんが来てくれましたから、もう少しだけ続けてみようと……でも、駄目でした。やはり私にトレーナーは向いていなかったんでしょうね」

 

 淋しげに薄く笑う向日葵を見て、白石はハッと気付いた。

 何故職員たちは総出でシュートを褒め称え、喜んでいたのか。あの白石に向ける畏怖の視線は何だったのか。恐らく彼らは、このレース教室がこれで終わるのだと気付いていたのだろう。

 だから最後に錦を飾ってくれたシュートに喜び、終わらせる原因となった白石を畏れたのだ。

 

「白石くんにもう一つお願いがあります」

「はい先輩……」

「オウショウケイマさんだけでなく、私の面倒も見てくれませんか?」

「ええ、俺で良ければ、喜んで」

 

 あぁ、あの時。

 こうして素直に頼れたら、もっと違う未来があったのかも知れない。

 

 トレセン学園のトレーナーとして成績を残せず、実家からは『彼』を桐生院家に()()()()事しか期待されず、意地と見栄からそれすらも果たせず、捨扶持を与えられてトレーナーの真似事をしていた自分とは、また違った未来が――

 

「いいえ、レースの世界に()()()()は厳禁でしたね」

「先輩?」

「何でもありません。これからよろしくお願いしますね」

 

 そう言って、桐生院向日葵は笑った。

 その頬に涙は流れていなかった。

 

 

[桐生院向日葵との絆が深まった!]

[次回から練習に桐生院向日葵が登場します]

 

 

【 R E S U L T 】

 

1.向日葵  ◆◇◇

2.シュート ◆◇◇

-.リヒト  ◆◆◆ MAX!

3.キミノ  ◆◇◇

4.帯金   ◆◆◇

5.奥さん  ◆◇◇

6:ライバル ◆◇◇

 

 




まさかの向日葵センセが加入です。
女神様はネタ選択肢を踏まないと気がすまないのでしょうか……


それと前書きでも書いたX(旧Twitter)のアカウントも貼っておきます。
こちら
Fate×にじさんじの同人小説なんかもBoothで頒布していますので、よければそちらも是非読んでみて下さい。
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