×××はバ主になるようです ~ダイスで生き抜く未来のウマ娘世界~ 作:今峰鏡
レース後と次走に向けてのお話です。
他のドバイ遠征組の成績【1D100:77】
勝ったGⅠ【1D3:1】
[成績の割に勝ててなぁい! 多分一番賞金の高いドバイワールドカップには勝ったけど他は善戦止まりだったんでしょう]
‖ドバイワールドカップ勝ちウマ娘の設定‖
身長 120+【6D10:38】 [158cm]
バスト【1D5:4】1.無 2.微 3.普 4.巨 5.爆 [巨乳]
耳飾りの位置【1D2:1】1.右 2.左 [右(元ネタが牡馬)]
毛色【1D8:2】1.白毛 2.栗毛 3.鹿毛 4.青鹿毛
5.黒鹿毛 6.青毛 7.栃栗毛 8.芦毛 [栗毛]
脚質【1D5:1】1.逃げ 2.先行 3.差し 4.追込 5.その他 [逃げ]
‖ドバイでのレース結果への日本ファンの反応‖
・『ハッピーシュート、UAEダービーに勝利! 次走は皐月賞』【1D100:81】
・『日本ウマ娘がドバイワールドカップを制覇!』【1D100:68】
・『白熱するクラシック・トライアルレース! 抜け出すのは誰だ!?』【1D100:34】
ドバイワールドカップミーティングが終わり、帰国の途に就く日本勢よりも先に、その勝敗は日本へと届けられていた。
海外での勝利に沸き立つ日本列島は、しかしさらなる爆弾の投下によって騒然となる。
『ハッピーシュート、UAEダービーに勝利! 次走は皐月賞か!?』
ウィニングライブ後のインタビューでハッピーシュートが語り、白石がウマチューブチャンネルで発表した三冠制覇の宣言は、トライアルレースで活躍したウマ娘の話題を押し流す勢いでレース界を席巻した。
海外遠征でダート重賞を制覇した芝GⅠウマ娘のクラシック参戦は人々に熱狂を、そしてライバル達には絶望を齎すことになる。
誰もが4月からのクラシック戦線に注目する中。
『日本ウマ娘レメゲトン、ドバイワールドカップを制覇!』
そう書かれた見出しの踊る二面記事を見つめ、イズモヤエガキは数日前に発行されたレース新聞の端をくしゃりと握りしめた。
ぽたりぽたりと紙面に涙が落ちる。
じんわりと滲むインクを見下ろすイズモヤエガキの肩を叩いたのは、落ち着いた雰囲気を出す栗毛のウマ娘だ。
「レメねーさま……」
ヤエガキにそう呼ばれたウマ娘は【レメゲトン】。シニア【1D5:5】年目の大ベテランだった。
長年ダートレースを牽引してきた彼女は、その圧倒的な強さから『栗毛の怪物』『砂の悪魔』『ソロモンの小さな鍵』『ダートの魔術王』など、様々な異名で呼ばれてきたダート界現役最強のウマ娘だ。
そんな彼女の戦歴に華々しい勝利がまたひとつ刻まれたと言うのに、世間の目は芝の三冠路線に向かっている。
その事がイズモヤエガキには悔しかった。
そして、レース中に聞いたシュートの呟き――
『思ったんだけどさ、芝とかダートとかこだわってるアンタが一番、ダートを低く見てるんじゃない?』
その言葉は鋭いトゲとなってヤエガキの胸に深く突き刺さったままだ。
体の成長も本格化も早くに始まり、飛び級でトレセン学園に入学した彼女であったが、その心は未だ12歳。白石が預かるカズサヒカリと変わらぬ年齢だった。
傷心の幼子が掲げる『ダート競走の地位向上』と言う夢を否定するような世間の反応は、深く鋭い痛みをイズモヤエガキに齎していた。
そんな彼女を抱きしめるように手を回し、ダート競争を引っ張る立場のレメゲトンは優しく言った。
「ヤエは『領域』に頼りすぎたね」
「っ…………!」
その声音に反し、厳しい言葉にイズモヤエガキが歯噛みする。
しかし
傲岸不遜で人に媚びないヤエガキも、ダート界の旗手たる彼女にだけは素直だった。
それどころか姉と慕い懐いてさえいた。
その彼女はヤエガキの顔を正面から見つめると、微笑んで言う。
「悔しい?」
涙目でコクリと頷くヤエガキの頭を撫でると、レメゲトンは満足げな表情を浮かべた。
「そっか。でもきっと、その悔しさが『鍵』だよ」
レメゲトンは立ち上がると、くしゃくしゃになった新聞を広げ、一面記事の中から笑顔を見せる白毛のウマ娘をじっと見つめた。
「ハッピーシュートか、本当はこれで引退しようと思ってたけど……可愛い妹分の仇は取らなきゃね」
今年で22歳。衰えが見え始めたダートの女王は獰猛に笑った。
メイダンレース場の敷地内に建てられた近代的な豪邸、その一室でシャイターンバスターは跪いていた。
正面にはシンプルながらも人体工学に基づいた、極上の快適性を齎す最高級チェアに身を沈めるカンドゥーラ姿の男が居た。
ドバイ王族の一人、シャムス王子だ。
「【1D3:1】+3[4]着か、惜しい結果だったとは言え……お前の負けだね、シャイターンバスター」
「面目次第もございません」
頭を垂れるシャイターンバスターの表情は伺えない。だが応える声音はどこまでも平坦だった。
「レースの結果に絶対は無いからね、そういう事もあるだろう」
「……如何様な罰でも受けるつもりであります」
「ふふ、そう固くならないで欲しいな。私に君を罰するつもりは無いよ」
シャムス王子の寛容な言葉に、これまで何の動揺も見せなかったシャイターンバスターの声が僅かに揺れた。
王子はその様子を微かに笑うと、足元に一部の新聞を投げた。
俯いたままのシィターンバスターの視線が新聞へと動く。
そこには日本語で『ハッピーシュート、UAEダービーに勝利! 次走は皐月賞か!?』と書いてあった。
「それは……」
「ハッピーシュートに感謝するんだね」
そう短く言ったシャムスの言葉を、シャイターンバスターは正確に理解していた。
彼の目的はドバイのレース業界の発展と、それに伴う観光資源の開発だ。今日本中が期待するウマ娘の『ライバル』であり『想い人』であるシャイターンバスターもまた、極東では注目されているとなれば、UAEダービー善戦という成績でもアピールには十分だと考えたのである。
殿下との謁見はそれで終わったのであったが、翌日大型トラックで軽く走り込みをしていたシャイターンバスターは、そこに現れた人物に驚くことになる。
英国ウマ娘のペンウッドと、そのバ主であるコート伯爵だ。
シャイターンバスターが足を緩めて彼らに近づくと、ペンウッド達もこちらに用があったのか歩み寄ってきた。
「これはこれは、コート卿にペンウッド卿ではありませんか。こんな所に何の御用でありますか?」
不満げに鼻を鳴らすペンウッドを置いて話し始めたのは赤いスーツの男、コート伯爵だ。
「シャムス殿下に誘われてな、次走までの調整をここでやらせてもうことにしたのだよ」
「
シャイターンバスターの言う通り、レースの結果を重視するシャムス王子と、ウマ娘愛だけでバ主をやっているこの男は、ハッキリ言って仲が悪い。イズモヤエガキ包囲網にペンウッドが入っていなかったのも、そうした理由からだ。
「私は彼を嫌っているが、彼は私を嫌っているワケではないと言う事だよ。彼にとって、私のようなバ主と関わっても何の得にもならないから、不干渉でいただけの話だ。利益になるならば、こうして私を招く事もする」
「私は不本意だがね、伯爵」
「そう言うな、ペンウッド。嫌いな相手をうまく利用してこそ英国紳士足るのだよ。“
英国紳士は皮肉げに笑むと、スーツのズボンが汚れるのも厭わずダートへと膝をつき、唐突に指先で砂を弄び始めた。これはいい砂だの何だの、ぶつぶつと呟きながらダートコースへと歩いていく。
ペンウッドは怪訝な顔でちらりと彼を送ると、シャイターンバスターを見据えて言った。
「まぁ、ケンタッキーダービーまでの短い間だが、よろしく頼むよ。私自身、シャムス王子に含む所はあるが、君には無いのでね」
「それは……」
「なに、仲良くやろうと言う事だ、シャイたん」
そう言って差し出されたペンウッドの手を、シャイターンバスターは固く握った。
‖三冠路線を目指すライバルウマ娘の状況について決めます‖
ブルーサイレント【1D6:6】
ワイルドファイア【1D6:6】
1.弥生賞で優先出走権確保
2.スプリングSで優先出走権確保
3.若葉Sで優先出走権確保
4.共同通信杯・毎日杯に勝利
5.優先出走権なし
6.ワ イ フ ァ イ 最 強
[!?!?!?!?!?!?!?!?]
[……うん、1/36ならそりゃ当てるよな!(錯乱)]
‖えっと、いったい何があったんでしょうか……‖
1.圧勝からの故障(奇跡の復活フラグ)
2.人気急上昇でレースブーム到来!
3.大幅強化
4.大幅強化
5.大幅強化+『領域』覚醒
6.大幅強化+『領域』覚醒
7.『領域』覚醒
8.『領域』覚醒
9.まさかの海外遠征(帰国後ボス化フラグ)
10.白 石 最 強
ブルーサイレント【1D10:7】
ワイルドファイア【1D10:5】
[どちらも覚醒してかなりの強敵になったようです。これはシュートも危ういかも知れません]
‖で、結局どのレースに出たんですか?‖
1.弥生賞
2.スプリングS
3.若葉S
4.共同通信杯・毎日杯
5.皐月賞直行
ブルーサイレント【1D5:3】
ワイルドファイア【1D5:4】
[ブルーサイレントは重賞に行かず若葉ステークスに勝利して皐月賞の優先出走権確保]
[ワイルドファイアはトライアルレースではなくGⅢ共同通信杯でファン数を上積みしたようです]
[若葉Sから皐月賞と言えばトウカイテイオー、共同通信杯勝ち馬からは近年皐月賞馬が多く出ており、今年もジャスティンミラノが勝っています」
‖では他のトライアルレースで活躍したのは?‖
1.ホープフルS組が躍動
2.負けるなキュウカンバア先輩!
3.ホープフルS掲示板入りの2人が活躍
4.朝日杯FS勝ちウマ娘
5.朝日杯FSで活躍したウマ娘
6.白 石 最 強
弥生賞【1D6:3】
スプリングS【1D6:3】(被ったら一つ上)
[ママオとブラックシヴァの2人、そして朝日杯の勝ちウマ娘が参戦するようです。]
‖一方ティアラ路線を目指すカイノクロコマはどんな様子でしょうか‖
1.桜花賞直行
2.チューリップ賞を勝利
3.フィリーズレビューを勝利
4.アネモネS
5.フラワーカップ・クイーンカップ
6.風 林 火 山
【1D6:6】
[あ~~~~~~~~! も~~~~~~! お前もかよ~~~~~~~]
‖風 林 火 山 の内容は?‖
1.あそぼ、ハッピーシュート。
2.人気急上昇! 国民的アイドルに。
3.桜花賞→NHKマイル→ダービーの世代破壊ローテ
4.桜花賞→NHKマイル→ダービーの世代破壊ローテ
5.桜花賞? もう勝ったけど。
6.桜花賞? もう勝ったけど。
7.二冠達成! 今から秋が楽しみです!
8.二冠達成! 今から秋が楽しみです!
9.【悲報】トリプルティアラ、ナレ死。
10.風 林 火 山
【1D10:7】
[君だけ時空歪んでない??? ラスボス(仮)の風格を見せてきました……]
■まとめ
・ブルーサイレント、ワイルドファイア共に大幅強化で皐月賞へ
・ホープフルS掲示板入りのモブ二人が優先出走権確保
・朝日杯FSの勝ちウマ娘も皐月賞参戦予定
・カイノクロコマは牝馬二冠達成が確定
[と言うわけで本編に戻ります]
ドバイからの帰国後、最初のミーティングのために、白石陣営のトレーナー達と秘書のキミノワルツがトレーナー室に集まって机を囲んでいた。
その中のひとり、肩口で切りそろえた黒髪にパンツスーツ姿の妙齢の女性――桐生院向日葵が立ち上がると、全員を見渡して言った。
「まずはUAEダービーでの勝利、おめでとうございます」
向日葵は各々の反応を確かめると、手元の資料に目を落として続ける。
「まずは皆さんが遠征中のトレーニングですが――」
‖オウショウケイマの獲得指導ポイント‖
【1D5:1】+1(UAEダービー勝利ボーナス)[2pt]
「特に問題はありませんでした。とは言えケイマさんについてはレーシングスクール時代の指導を継続しただけでしたし、ヒカリさんについても黒須トレーナーの組んだメニュー通りにトレーニングを行っただけですから、大きく成長したという事もありません」
「十分っすよ、ヒカリとケイマの面倒を見てくださって有り難いっす」
「せやな、先輩が二人を見てくれとったおかげで、シュートの現地トレーニングも捗ったわけやし」
向日葵に甘い男性陣二人に、向日葵本人は少し困った顔でちらりとキミノを見てから「ありがとうございます」と呟く。
「では次に、遠征中のクラシックトライアルについてですが、やはり注目すべきはこの二人でしょう」
桐生院が手元の端末を操作すると、机の上に設置されていたプロジェクターが、スクリーンに二人のウマ娘の姿を映し出す。
一人は長い青毛のスレンダーなウマ娘。
もう一人は燃えるような鹿毛の小柄なウマ娘だ。
その内青毛のウマ娘の姿が拡大されると、その横に簡易的なプロフィールと戦績、直近のレースでのタイムなど、いくつかの数値が表示された。
「まずはブルーサイレントですが、彼女は若葉ステークスを圧勝し、皐月賞の優先出走権を獲得しています。また、これは私の直感ですが――以前よりも明らかに
『最強』も一目置く相マ眼を持つ彼女特有の独特な言い回しに、白石の眉がピクリと動いた。
次いでスクリーンに映されたレース映像を見ながら、白石は「ほう」と息を吐く。
「よく練られとる。流石は【巽トレーナー】やな、本人の資質を堅実に伸ばしとるわ」
【
ブルーサイレントの担当トレーナーがこの人物だった。
白石との仲は【1D100:16】(高いほど仲良し)それほど良くない。
互いに手腕は認めているのだが、奇抜な事ばかりする若手の白石は、古参トレーナーからの受けが悪いのである。
白石の方も頭の硬い保守派の年配トレーナーに対し、あまり良い印象を持っていなかった。
「せやけど手堅く纏まり過ぎやな。尖った部分が無いウマ娘に、突き抜けた成績は残せんモンや」
「……興味深い話ですが、話を戻しますよ」
どちらかと言うと堅実派を自覚している向日葵は若干ショックを受けながら、表情には出さずに淡々と次のスライドを映す。
次に現れたのは鹿毛のウマ娘――ワイルドファイアだ。
「ワイルドファイアは共同通信杯に出走しています。ホープフルとS同様に、序盤から大きくリードを取る逃げ方ですが、シュートさんのように着いていけるウマ娘がおらず、そのまま押し切り勝ちを収めています」
共同通信杯では、ホープフルSで見せたシュートとの壮絶な叩き合いを再現できるウマ娘が居なかったためか、最初から最後までハナを取り続けたワイルドファイアが【1D6:2】[2バ身]差をつけて勝利していた。
昨年末の時点ではバ体が完成していなかったように見えた彼女は、ここ数ヶ月で急成長を遂げており、皐月賞でも再びシュートの前に立ち塞がるであろう事が予想できる。
彼女のバ主であるリネンレーシングクラブもかなり期待しているようで、メディア露出を減らしてでも時間をトレーニングに充てている事が分かっていた。
「……それにしてもや。
「はい先生。まず間違いなく『領域』を発動しています」
自身も『領域』を持つが故に何か感じるものがあったのか、キミノワルツが同意した。
「じゃあ二人とも、実力はシュートに匹敵してるって事っすね」
「そう考えたほうが良いでしょう。他にも有力なウマ娘は出走予定ですが、シュートさんとこの二人が頭ひとつ抜けていると分析しています」
リヒトと向日葵の言葉に白石が頷いた。
ライバル達の急成長に俄に緊張感を帯び始めたトレーナー室の中、数度躊躇ってから、意を決した風に向日葵が口を開く。
「最後にもう一つ、見ていただきたい映像があります」
向日葵がそう言って映し出したのは、先日行われたティアラ路線のトライアルレース、チューリップ賞の映像だった。
ゲート入りからカメラが注目しているのは、レース前とは思えないほど緊張感に欠けた表情の黒鹿毛のウマ娘だ。
「カイノクロコマ……」
呟いたのは誰だったか、ゲートが開くと同時に全員が言葉を失った。
そこから始まったのはもはやレースではなく、蹂躙。
ぽんと飛び出して先頭に立ったカイノクロコマはあっという間に加速していくと、後続をぐんぐんと突き放し大逃げの態勢を取る。そのままコーナーを周り、一切足を緩めること無く最終コーナーへ。直線でも一切垂れる様子すら見せず、あっさりとゴール板を横切った。
ついた着差は10バ身以上の大差勝ちだった。
共同通信杯で強い逃げを見せたワイルドファイアとも違う、破壊的な逃げ。
阪神JFから更に成長した黒き天女は、桜花賞を前にして恐るべき怪物へと変貌していた。
「こりゃアカン。飯富トレーナーもなんちゅうウマ娘を育てたんや……武田さんの喜ぶ顔が目に浮かぶで」
しかしそう言う白石の表情は笑みだった。
このウマ娘と戦う時が楽しみで仕方がない。そんな表情で獰猛に笑うのだ。
しかし、戦うのは『今』では無い。
シュートが成長した二人のライバルを打ち倒し、三冠路線を走り抜けた先。まず間違いなくティアラ路線を好成績で駆け抜けてくるであろうカイノクロコマと相対する事になるのは――
「決戦は、有馬記念やろうな」
それまでにシュートを鍛え上げなければならない。
白石は改めて『最強のウマ娘』を育て上げることを決意するのだった。
【 R E S U L T 】
【指導ポイント】
オウショウケイマ:5pt → 7pt
日本に帰ってきたらライバルが軒並みヤバイ成長していた件。
ダ女神様が荒ぶりまくって白目を剥きかけましたが、レースは恐らく次回になります。
リアル方面で色々あるので、また投稿に間が空くかもです。
(パワプロはバグがヤバイらしいので、買うのは一旦控えました。だから遅れても栄冠ナインのせいでは無いです……多分)