×××はバ主になるようです ~ダイスで生き抜く未来のウマ娘世界~   作:今峰鏡

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おまたせしました。お盆が終わったので次話投稿です。

昨日、買ったばかりのラグマットにラーメンをぶちまけて鬱ですが、たくさん読んでもらえるともらえると立ち直れると思います。



クラシック級 8月

 

【トレーニング 8月】

 

シュート【1D7:5】

 

1.スピード(オビカネシューズで効果3倍)

2.スタミナ

3.パワー

4.根性

5.賢さ

6.賢さ

7.白 石 最 強

 

リヒト スタミナ固定中 絆MAXで効果2倍!

キミノ【1D6:1】

向日葵【1D6:5】

ミツリンエルフ 自動で同行(ストーキング)

 

[賢さのトレーニング進行度が1アップ!]

[絆レベルMAXボーナス! トレーニング効果 +1]

[賢さトレーニングに桐生院向日葵が同行! トレーニング効果 +1]

[賢さトレーニングにミツリンエルフが同行! トレーニング効果 +1]

 

UUU

 

 トレセン学園の芝コースは真夏の太陽に灼かれながらも青々とした姿のまま、時折吹く温い風に吹かれゆらゆらとさざめいている。

 突き抜けるような青空を眺めれば、遠くの方で真っ白い入道雲が立ち上がっているのが見えた。

 夏めくトレセン学園は人の気配に乏しい。

 授業は夏季休暇に入っているし、半数近くはバ主の持つ施設で合宿をしているか、ローカルレース場で開催される競争に出走しているからだ。

 

 そんなトレセン学園の練習用コースを、体操服姿で走るウマ娘が居た。

 

 緑の芝生の上を陽の光を浴びて煌めく白毛が靡く。

 連日の猛暑で乾き固くなった路盤を掘り起こすような力強い踏み込みで、500mほどの直線を走りきったウマ娘は、ダラダラと流れる額の汗をたくし上げた体操服の裾で拭う。

 自身の毛色のように真っ白で陶器の様に滑らかな腹と、小さく形の良い愛らしい臍が晒されるが、本人に気にした素振りはない。

 

「はしたないですよ」

 

 と、光の加減で深緑色に見える黒鹿毛を持つウマ娘が嗜めた。

 彼女は白毛のウマ娘の体操服を整えると、手にしたハンカチで汗を拭ってやる。

 白毛はされるがままに顔を拭われると、にかっと笑った。

 

「ありがとう」

 

 黒鹿毛のウマ娘が照れたように微笑むと、二人は並んで走ってきたコースを引き返していった。

 

 ハッピーシュートとミツリンエルフである。

 

 ミツリンエルフのトレーナーは担当が同じなメイドノミヤゲに掛り切りであるため、白石に掛け合いハッピーシュートのトレーニングに付き合っていたのだった。

 

 スタート地点に戻ると、席を外していた白石がちょうど戻ってくる所だった。

 隣には桐生院を伴っている。

 

「ウォーミングアップは済んだようやな」

 

 首にかけたタオルで汗を拭いながら半袖短パンの白石が言うと、ミツリンエルフが「ガチで走ってませんでした? ウォーミングアップ……?」という顔をした。シュートの無尽蔵のスタミナと、白石のスパルタ指導の合せ技だ。まともなウマ娘は真似してはいけない。

 

「ほな始めるか。前回と同じで俺が旗を上げたら走ってこい」

「はいセンセ」

「ただし、今回は隣でミツリンエルフにトレーニングをしてもらう。そっちの指導は桐生院先輩や」

 

 白石が言うと、桐生院がミツリンエルフへすっと手を差し出す。

 

「桐生院向日葵です。今は白石トレーナーの元でサブトレーナーをしています。よろしくお願いしますね、ミツリンエルフさん」

「はい、よろしくお願いします、桐生院さん」

 

 二人が握手を交わすのを見ながら、シュートが首を傾げて訊ねた。

 

「ミツりんのトレーナーが居ないから、センセが自主練を監督するってのは聞いたけど……何で向日葵センセと隣でやるの?」

「やってみれば分かる。ほれ、さっさと支度せんか」

「むぅ……はいセンセ」

 

 ゴール地点へと歩いていく白石と、軽く柔軟をしながらスタート地点へ向かうシュートを見送りつつ、桐生院は手元のタブレットを操作して、ミツリンエルフの担当トレーナーから預かったトレーニングメニューに目を通す。

 

「ミツリンエルフさんは、トップスピードの向上を目指してらっしゃるのですね」

 

 柔軟体操をしていたミツリンエルフは目を見開いて、タブレットをスワイプする桐生院を見た。

 

「分かるんですか?」

「これでも、中央のトレーナーライセンスは持っていますから」

「サブトレーナーとおっしゃいましたが、結婚を機に一線を退かれたとか?」

 

 ミツリンエルフも白石が既婚者である事は知っていた。その相手がトレセン学園関係者だと言うことも。そして眼の前の桐生院は白石と同世代の女性だ、トレーナーを引退するには少し若すぎるように思えた故の質問だった。

 つまり、ミツリンエルフは桐生院が白石の細君では無いかと考えたのだったが、それは直ぐ様否定された。

 

「いえ、私は独身ですよ。昔、色々とありまして……それよりも、このトレーニングメニューについてなのですが――」

 

 トレーニングについて打ち合わせを始める二人を、スタート地点からシュートが眺める。

 桐生院が横髪を耳にかけて、その指でタブレットを操作すると、彼女より少し背の低いミツリンエルフが横からそれを覗き込む。

 何かを訊ねられたのか、手振りで説明するミツリンエルフに頷くと、桐生院が細い指を形の良い顎に当てた。

 再びタブレット上をなぞって口を開いた桐生院に、ミツリンエルフが笑顔を浮かべて頷く。

 口元に手を当て流し目を送るミツリンエルフに、桐生院も笑顔を見せ――

 

「こぉらシュートォ! どこ見とるんや!」

 

 ハッとコースの先を見れば、白石が赤旗を振り回して怒鳴っていた。

 シュートは慌てて芝を踏みしめスタートを切った。

 

 

「あれは……」

「出遅れ癖の矯正です。どうもシュートさんは近くで誰かが何かをしていると、そちらに気を取られてしまうようでして」

「それでトレーニングを一緒にと……得心いたしました」

 

 ゴール地点で白石から説教を受けるシュートを見て、思わず呟いたミツリンエルフに桐生院がネタバラシをした。

 だが、ひとつ引っ掛かるものを覚えてミツリンエルフが問う。

 

「ですが、白石トレーナーの所には他にもウマ娘が居たと思いますが……そちらの方々でも良かったのでは?」

「それは……白石トレーナーが言うには、私とミツリンエルフさんが()()なのだと。理由は教えてもらえませんでしたが」

 

 不思議そうに首を傾げながらもトレーニングを始める彼女らを気にしすぎて、シュートのスタートダッシュがなかなか決まらなかった事に、さすがの白石も「二人は効きすぎたか……」と頭を抱えることになるのだが……それでもキミノワルツのサポートもあり、数日後には何とか集中力を保てるようになっていた。

 

 ちなみにシュートの薄幸系美女好き(女の好み)について見抜いたのはキミノワルツである。秘書という仕事柄、相手の気持ちを察して行動する事が多い彼女だからこそ気付けたのだったが、流石にここまで効くとは思っていなかったようである。

 

 なにはともあれ、こうして欠点の緩和に成功したシュート達の次走は――

 

1.神戸新聞杯

2.セントライト記念

3.菊花賞直行

4.セントライト記念

5.神戸新聞杯

6.白 石 最 強

【1D6:3】

 

 ――三冠路線の最後の一冠。京都レース場・芝3000m『菊花賞』。

 

 賽子(サイコロ)は、未だ女神の手の中にあった。

 

 

 

‖オウショウケイマの獲得指導ポイント‖

7月分:【1D5:3】+1(アイビスサマーダッシュ勝利ボーナス)[4pt

 

 3ヶ月の合計指導ポイント[21pt]

 黒須リヒトの指導力[72]

 

(21pt + 7)/10 = 2.8

 

[オウショウケイマのスタミナが2ランクアップ!]

[8ptは次回以降のトレーニングに持ち越し!]

 

 

8月分の獲得指導ポイント:[1pt]

 

UUU

 

 シュート達がトレーニングをしている頃、白石のトレーナー室には二人の人物が居た。

 オウショウケイマと黒須理仁(リヒト)だ。

 

 リヒトは白石よろしくホワイトボードの前に立つと、ケイマへと向き直って告げた。

 

「ケイマのメイクデビューは【1D6:6】ヶ月後――来年の2月にするっす」

 

「来年とは、あと1年もトレーニングに費やすのか……()れは早くデビューしたいぞ!」

「来年の2月は半年後っすよ……1年の半分っす」

「半分か! なんだ、すぐではないか!」

 

 ケイマの発言に頭を痛めながら、リヒトはホワイトボードへと今後のトレーニングスケジュールについて書いていく。

 

「これからもスタミナトレーニングを続けていく予定っすけど、そろそろヒカリのデビューについても考えないといけないっすからね、二人揃っての併せウマなんかも増えていくと思うっす」

「ほう、ヒカリはいつデビューするのだ?」

「ヒカリのデビューはバ主の織田さんと先生の判断次第っすけど、今のところ――」

 

1.来年の早い時期

2.来年の中頃

3.来年の遅い時期

4.今年の秋

5.今年の冬

6.黒 須 最 強

【1D6:2】

 

「来年になるっすね、丁度1年後くらいかな」

「己れの倍か! ふはは勝ったぞ!」

「高等部生が中等部生にデビュー時期で勝ち誇らないで欲しいっすけど……まあいいや。ともかく半年後に向けて、実戦の勉強も必要になってくるっす」

 

 リヒトはホワイトボードに書かれた内容の中から、今度は「レース考察」の部分を指差した。

 

「折角トレーニング内容まで分かっているシュートが同じチームに居て、先に三冠路線を走ってくれてるんすから、そのレースを考察して良い部分は手本に、悪い部分は他山の石にするっすよ」

「シュートの良いところはたくさん知っているぞ! あいつはレースに勝っても自慢したり威張ったりしないんだ、桐生院トレーナーの教室ではシュートに沢山負けたが、決して己れをバ鹿にしたりしなかった!」

 

 自分の事のように豊満な胸を張って言うケイマだったが、すぐにその胸を隠すようにして身体を抱いて言う。

 

「でも、己れの胸を見る時だけちょっと目線が怖いんだ……何でだろうな?」

「何でっすかねぇ……」

 

 この様子で半年後のデビューでも間に合うのだろうかと、リヒトは肩を落として溜息を吐いたのだった。

 

 

 

 

【イベント 8月】

【1D10:2】

1.向日葵  ◆◇◇

2.シュート ◆◇◇

3.リヒト  ◇◇◇ 

4.キミノ  ◆◇◇

5.帯金   ◆◆◇

6.奥さん  ◆◇◇

7:ライバル ◇◇◇【RESET!】

8.仲間たち ◇◇◇

9.ママ   ◇◇◇

10.白 石 最 強

 

 

UUU

 

【ハッピーシュートの一日】

 

 朝5時、今日も朝練のために早起きをする。同室を起こさないようにスマホのアラームはバイブレーションモードにしているが、これの所為で一度では起きられないので5分置きに6個くらいアラームをセットしている。それでも起きられないとセンセから鬼電がかかってくるので注意だ。

 

‖シュートの同室‖

1.登場済ウマ娘 

2.未登場ウマ娘 

3.なし

【1D3:3】

 

[しまった! 数行前で「同室を起こさないように」って書いてるのに選択肢に「なし」入れちゃったよ! というかピンポイントでそこ引くな!]

 

 同室と言っても、寮の人数の関係で私の同室は居ない。ただレースを走るようになってからは、夜に知り合いのウマ娘が遊びに来て、そのまま空いているベッドで寝ていく事が多い。

 昨夜は【1D6:6】(1.ブルーサイレント 2.ワイルドファイア 3.ポピーミント 4.ミツリンエルフ 5.オウショウケイマ 6.カズサヒカリ)ヒカリが居室にやってきていた。今年から中等部に進学して寮暮らしとなったばかりのヒカリは、一人寝が寂しいのか私の部屋にやってきては、同じベッドで寝るよう頼んでくる。可愛い。

 

 ヒカリを起こさないようにこっそりとベッドを抜け出し、洗面所で顔を洗う。寝間着からジャージに着替えると、ヒカリを残して外へ出た。

 

 グラウンドに出ると既にセンセが待っていた。隣には珍しくリヒトさんも居る。

 

「たはは……恥ずかしいんすけど、最近は色々と悩むこともあって、先生のトレーニングを見せてもらって参考にしようかと」

「ライセンスも取れてないような若造が頑張り過ぎや。何のために先輩をサブトレーナーに付けとると思っとる」

 

 センセに言われて恥ずかしそうに頭をかくリヒトさんは今日もイケメンだ。女の子みたいに線が細い輪郭に、優しげな垂れ目と長いまつ毛、ツーブロックのマッシュショートは爽やかで、モデルでもやっていけそうに見える。

 

「スタート練習はそろそろええやろ。菊花賞は長丁場やからな、スタミナ練習もしとくか」

「はいセンセ!」

 

 まずは栄養補給にウィダーゼリーを飲んでから、トレセン学園の敷地内を一週、軽くジョギングする。

 ジョギングと言ってもウマ娘の速度なので、センセはメガホンを片手に自転車で追いかけてくる。別にジョギングくらい一人でもできるが、センセは「朝イチのジョギングはその日の調子を見るんに最適やからな」と言って必ず付いてきていた。

 今日はリヒトさんも一緒だが「若いウチから楽するな」と走らされていた。確かにリヒトさんは線が細いし鍛えたほうが良いと思う。対してセンセは結構筋肉質だ。夏場は半袖半ズボンで出てくる時があるが、腕も脚も太くてびっくりした。お腹はちょっと出てたけど。

 

 ジョギングが終わったらセンセのスマホから流れる曲に合わせてラジオ体操をする。

 センセが言うには、トレーニング中の怪我を防ぐために動的ストレッチが効果的らしい。

 他のストレッチと何が違うのか良く分からないけど、多分飛んだりするから動的なんだろう。

 

 ストレッチが終わったらひたすらマラソンだ。

 グラウンドを時速10km程度で速歩(そくほ)する。速歩だとこの速さが一番燃費がいいらしい。5000mくらい走ったら駈歩(キャンター)に走り方を変えていく。この場合は速度を上げて時速20kmくらい。これも燃費の問題らしい。

 

「とにかく一定の速度で走るんを心がけろ! 長い距離を走るには走法のブレを無くす事が一番や! ほれあと一周!」

 

 そこから1時間くらい走ってマラソンは終わり、栄養補給と休憩を挟んでここ最近繰り返しているスタート練習に入る。

 最近は出遅れることは無くなったが、今日はリヒトさんが居て、どうしてもそちらに意識を持っていかれてしまう。何度かセンセに怒られながら十数本の直線を走り終えると、校舎の時計はもう8時を差していた。

 午前の練習はこれで終わりだ。クタクタになった体を引きずり食堂へと向かって朝食を摂る。センセの指導で納豆と味噌汁は必ず食べさせられる。タンパク質の含有量が高いとかいう理由で味噌汁は必ず赤味噌だ。しょっぱい。

 

 普段ならここからシャワーを浴びて授業に出る事になるが、今は夏休みなので昼寝の時間に入る。昼じゃないのに昼寝? と思うけれど、センセが昼寝と言うので私も昼寝と呼んでいた。ともかく寝るのだ。朝が早いからぐっすり寝られる。

 

 1時間程寝たら今度はウェイトトレーニングだ。夏場のこの時期は昼間に外に出ることは少ない。熱中症対策らしい。

 

 筋トレはセンセからメニューだけを渡されて一人でやる事が多い。

 ウェイトルームに集まっている他のウマ娘も一人でいる場合が多いから、女子同士のおしゃべりで結構騒がしい。

 私はあまりおしゃべりはしないが(友達が少ないとか言うな!)、今日はたまたまポピーと出会ったので世間話をしながらバーベルを持ち上げる。

 ポピーは最近【1D3:2】(1.勝ち上がり 2.OP入り 3.重賞勝利)[OP入り]したと話してくれた。おめでとうと言うと頬を染めて小さく「うん」と頷いていた。かわいい。

 

 さあお昼だ! ポピーと連れ立って食堂に行くとブルーに会った。ついでにファイアも呼んで四人でお昼を食べる。今日は中華の気分だったので回鍋肉と餃子と炒飯にした。結構食べる方だと思うが、それでもポピーとブルーには敵わない。二人はまず御飯の量からしてヤバイ。ヤバイよねって少食のファイアに言ったら「その炒飯の量で二人のご飯をどうこう言えないでしょ」と返された。そうかな? 炒飯っておかずみたいなモノだし……

 

 午後からはトレーナー室でセンセの授業を聞く。

 菊花賞は京都レース場でやるそうだけど、京都は修学旅行でしか行ったことがない。というか修学旅行で色々と市内を回ったけど、レース場なんかあったっけ?

 そう思ってセンセに聞くと地図を見せてくれた。私達が回った市内よりめっちゃ南の方、もう大阪じゃない? って所にレース場があった。というか京都市自体京都府の南端にあるなんて知らなかった。京都って海あったんだ。

 

 そう言うとセンセは呆れたような顔をしていたけど、関西人の感覚と一緒にしないで欲しい。あれ、でもセンセってフランス生まれ? フランス人? いやフランス人ではないか。聞くと関西に住んでいた事もあるけど東京が一番長いらしい。偽関西人だった。

 

 3時になったらキミノさんが買ってきてくれたおやつを食べて、プール帰りのケイマやヒカリ達と一緒に全体ミーティングをする。基本的にセンセやリヒトさん、向日葵センセの話を聞いているだけなので眠くなる。ウトウトしてたらセンセに叱られた。

 

 ケイマとヒカリのメイクデビューは来年だって。その頃には私はシニア級になっている。私はいつまで走れるだろうか、早い人だともう引退してもおかしくない時期だ。ケイマやヒカリと一緒に走れるのかな……でも二十歳を超えて走っている人もいるそうだし、ちょっと気の早い心配かも。

 

 ミーティングが終わり、平日なら授業が終わるくらいの時間になって外に出る。今日はケイマと一緒に坂路練習だ。

 お昼ごろに比べたら気温は下がっているけれど、まだまだ外は暑い。そんな中二人で何本も坂路を駆け上がる。

 走りながら横を見れば、相変わらずケイマの胸はばいんばいん揺れていた。何を食ったらそうなるんだ、目のやり場に困るのよね、と思っていると前を向けとセンセに怒られた。いや、だって、横でこんな揺れてたら見るでしょ? 見るわよね?

 

 坂路が終わったらクールダウンに敷地内を何周か走り、今日のトレーニングは終了。

 シャワーを浴びてトレーナー室でケイマやキミノさんとまったりする。紅茶が欲しいけどここにはコーヒーしか無いから我慢だ。いつか置いてやる。

 

 しばらく駄弁っているとセンセに「仕事の邪魔や」と追い出されたので、良い時間だし二人で食堂へ向かう。

 晩御飯はパエリアにした。

 おっきい鍋? フライパン? いっぱいに、作ったまま出してくれる食堂のパエリアが私は好きだ。エビやら貝やらがごろごろ入っていて、魚介の旨味がすごい。

 

 こちらの鍋を狙ってくるケイマと攻防を繰り広げていると、友達を引き連れたミツりんが通りがかって、夜のお茶会のお誘いを受けた。ミツりんはお清楚美少女なので、外で出会うと未だにちょっと緊張する。

 控えめに了承を告げると、ミツりんの後ろの娘達から黄色い悲鳴が上がってちょっとびっくりした。苦笑をしつつ去っていくミツりんを見送ってパエリアに向き直ると、エビが一匹居なくなっていた。おのれケイマ……

 

 寮に戻ってお風呂に入り、明日の朝練の準備をすると、ティーポットやカップを持って談話室に向かう。先に待っていたミツりんとのお茶会だ。

 夜のお茶会は眠れなくなると困るからハーブティーがメインだ。今日はカモミールにした。ママはお茶を淹れるのが上手だけど、私はそんなに上手じゃない。それでもミツりんは「美味しいです」と言って笑ってくれるから照れる。

 

 お茶を飲みながら二人で今日あったことを語り合う。ミツりんは聞き上手で、何を話しても楽しそうにリアクションを返してくれる。私には無いスキルで羨ましい。あとお茶請けを選ぶセンスも良い。いつもお茶請けはミツりんが選んでくれるんだけど、今日はオシャレなクッキーだった。夜のお茶会だからと甘さ控えめの物を選んでくれる気遣いも流石と思った。

 

 小一時間ほどでお茶会はお開きとなった。二人で茶器を洗ってから分かれる。おやすみなさいと言ってからも、ミツりんはなかなか帰ろうとしないので首を傾げると、髪を撫でられた。

 そのまま寂しそうに見つめてくるので「また明日もお茶会、しようね?」と言うと嬉しそうに去っていった。

 

 部屋に戻ると何故かブルーとファイアが居た。

 

「今日はコイツで勝負だ」

 

 ブルーが取り出したのはUNOだった。いいだろう、受けて立つ。先輩の威厳を見せつけてあげるわ。

 

 散々勝負を繰り返し、消灯時間が過ぎた頃にはブルーの抱き枕にされていた。空いているベッドにはファイアが寝ている。自分の部屋に返って寝なさいよ、と思ったけど、私もすぐに眠気が来たのでアラームをセットして目を瞑る。

 

 おやすみなさい。

 

[充実したトレーニングでスタミナのトレーニング進行度が1アップ!]

 

 

 

 【 R E S U L T 】

 

 スピード ■□□□□[C+]

 スタミナ ■■■■□[B+]

 パワー  ■□□□□[C+]

 根性   ■■■■□[D]

 賢さ   ■■□□□[E+ → D]

 

・オウショウケイマ

スタミナ F → E

 

指導ポイント[8pt]

 

 

 

1.向日葵  ◆◇◇

2.シュート ◆◆◇

3.リヒト  ◇◇◇

4.キミノ  ◆◇◇

5.帯金   ◆◆◇

6.奥さん  ◆◇◇

7:ライバル ◇◇◇

8.仲間たち ◇◇◇

9.ママ   ◇◇◇

 

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