×××はバ主になるようです ~ダイスで生き抜く未来のウマ娘世界~ 作:今峰鏡
【トレーニング 5月】
[シナリオ効果で根性確率アップ中!]
シュート【1D7:7】 [!?]
1.スピード(オビカネシューズで効果2倍)
2.スタミナ
3.パワー
4.根性
5.根性
6.賢さ
7.白 石 最 強
リヒト【1D6:3】
キミノ 前回イベントにより必ず同行
[こ、こんな早く特別トレーニングが出るなんて……やっぱり白石センセダイス強すぎるよ……]
【特別トレーニング】
1.全能力進行度2アップ
2.【1D6:2】[スタミナ]トレーニングの進行度を5アップ
3.バ場適正アップ
4.距離適性アップ
5.脚質適正アップ
6.固有スキル開放
【1D6:2】
[スタミナトレーニングの進行度が5アップ]
[特別スタミナトレーニングにキミノワルツが同行!]
トレセン学園には様々な施設が存在する。
先月シュートが延々と走らされていたトラックや、桐生院の所にもあった坂路コースはもちろん、他にもウェイトルームや体育館、屋内練習場にその他スポーツ競技場などなど……
そしてこの屋内プールもその一つである。
「っぷはぁ!」
「お疲れさまです、シュートさん」
25メートルプールから
濡れそぼる白毛のウマ娘の姿は、先程までプール内に居たのだから当然スクール水着姿であるはずだったが、しかし、彼女の身に纏うソレは、水着と言うには少々異様な出で立ちであった。
と言うのも、シュートは左右の手足にアンクルウェイトをこれでもかと巻き付け、極めつけにライフジャケットにも見えるウェイトジャケットを羽織っていたのである。
おおよそ20kgのそれらを身に着け潰れたカエルの様になっているシュートを、他のウマ娘達がドン引きした表情で遠巻きにしているが、清楚な白ビキニにカーディガンを羽織ったキミノワルツにも、海パンにパーカー姿の白石にも、気にした様子はない。そしてハッピーシュートは気にする余裕がない。
「はぁ……はぁ……こ、殺す気!? 人におもり付けて足のつかないプールに放り込むとかっ!」
流石にブチギレて抗議するシュートであったが、白石はどこ吹く風でどっこいしょともう一着のウェイトベストを取り出した。
「よっしゃ、今度は重り10kg追加してもう100mや!」
「死ぬ! 死んじゃう! 人殺しっ! 助けてリヒトさん!」
悲鳴を上げてプールサイドを這いずり逃げるシュートを、手にウェイトベストを持ってゆっくり追いかける白石の姿は完全に事案モノのそれであったが、その肩に手を置いて止める人があった。
キミノワルツである。
「先生、少しだけ休ませてあげたほうが良いかと」
「ん、じゃあそうするか」
キミノの言葉に頷いた白石は、ウェイトベストを置いて飛び込み台へどっかり座り込む。
「ほな15分休憩や!」
「はい先生」
「はい……センセ」
その後すぐにスートフォンへと着信を受けた白石が「今からオビカネさんと打ち合わせがあるさかい、後はキミノに任せたで」とプールを出ていくと、ウェイトを付けたまま頭からバスタオルを被ってへたり込んでいたシュートが、傍らに立つキミノを見上げて言った。
「でも、キミノさんって凄いわね……あのセンセがトレーニングに口出されて素直に休憩にするなんて」
自身を救ってくれた女神を見るような目を向けるシュートに、若干の気恥ずかしさを感じながらキミノは告げる。
「まだ行けるかどうかの判断なら、ウマ娘の事はウマ娘が一番わかるだろうって事みたいです。私も同じような事はさせられましたし」
「キミノさんもやったんだ……」
思い返すは数年前、今ほど信頼していなかったトレーナーに、大量の重りをつけられてプールに蹴り込まれた記憶だ。
お陰で現役時代は海でしか泳ぐ気にならなかった。
水自体が苦手にならなかったあたり、キミノも相当図太いが。
「……はい、あの時は止めてくれるウマ娘もいませんでしたから、本当に死にかけるまでやらされましたねぇ」
若干顔色を悪くしながら、キミノはシュートの背後に回るとしゃがみ込む。何やらカチャカチャと音まで聞こえ始めた。
「うへぇ……って、キミノさん何してんの?」
「重りを10kg追加しました。これで30kgですね」
「沈む! 今度こそ沈んじゃうから!」
「このウェイトベストは背中にプレートを取り付けられるようになっているんです。便利ですねぇ」
「聞いて!」
手足をばたつかせ抗議するシュートであったが、キミノに強引に立たされると、プールの縁まで簡単に押しやられてしまった。
「水中では浮力が働いて実際よりも数kg軽くなるので、案外大丈夫なんです。私は50kgの重りを背負いましたが、まぁなんとか生き残れました――それでは、行ってらっしゃい」
とんっと背中を押されれば、都合30kgの重りを纏ったシュートは真っ逆さまに水面へと落ちていくことしか出来ない。
「んああああああああ!!! ぶくぶくぶく……」
大きな水柱がプールに上がり、泳いでいた他のウマ娘がぎょっとした目を向けてくる。
水面には気泡が浮かび、シュートは沈んだまま浮かんでこなかったが、暫くすると観念したのか水死体のような顔で泳ぎ始めた。
まわりのウマ娘はソレを見ていよいよ青褪めた。
キミノはうふふと笑っていた。
[キミノワルツのサポートにより根性のトレーニング進行度が1アップ!]
【イベント 5月】
【1D6:5】
1.向日葵 ◇◇◇
2.シュート ◇◇◇
3.リヒト ◇◇◇
4.キミノ ◆◇◇
5.帯金 ◇◇◇
6.奥さん ◇◇◇
20XX年度 最優秀トレーナー賞
20XY年度 最多GⅠ勝利トレーナー賞
20XY年度 最多獲得賞金トレーナー賞
「耐久度が全然ちゃう。これならあと100本行けそうやな」
「おー、よくできとるやんけ」
動画サイトに投稿されたオビカネシューズのCMに、白石が感嘆の声をあげた。
この動画は先日、オビカネとの提携の一環として撮影されたモノだ。
その完成品を白石陣営一同で鑑賞していたのである。
「はい先生。実際に売上が上がったと、帯金様からお礼のメールが届いています」
他のバ主やコアなウマ娘ファン達から『最強』と持て囃されているのが白石である。その彼のお墨付きともなれば、ソレを使わせたがるバ主は存外多く、かなりの数のトレーナーの下へ「自分の支援バに使わせて欲しい」とオビカネのシューズが届けられたと言うから、広告としては大成功だろう。
だが、当のシュートはお気に召さないようで。
「CMモデルになってくれって言うから、ダートをドロドロになるまで走ったのに! 映ってるの殆どドヤ顔のセンセじゃない!」
どうもせっかくの地上波デビューだと言うのに、ほぼ背景だった事が不満だったらしい。
若者のテレビ離れが進む昨今とは言え、昔よりビジネス色が強くなり、ウマドルのような側面をほぼすべてのウマ娘が持つようになった時代のウマ娘としては、憧れのCM起用がほぼモブ扱いとあっては、複雑な気持ちになるのも宜なるかなと言った所のようである。
対して白石の対応はあっさりしたもので、その答えは身も蓋もないものだった。
「せやかて、まだメイクデビューも済んどらんウマ娘を映しても、何の宣伝にもなりゃせんやろ」
「だからって本当に100本走らせる必要ある!?」
怒っている女の子に正論を吐いてはいけない。
いくら本気でトレーニングをしている姿が撮りたいとCM監督に言われたからといって、カメラが回っている前で普段と同じ量の練習をさせられた結果がこれなのだから、シュートが怒るのも無理はないだろう。
しかもその後通常のトレーニングまでやらされた。
シュートの怒りは二倍になった。
「まあまあ、散々走らせたお詫びにって最高級にんじんも貰えたじゃないっすか。僕がにんじんハンバーグつくるっすから、機嫌直すっすよ」
机に置かれた段ボール箱からオレンジ色に艶めく人参を取り出しながら、人好きする笑顔を浮かべてリヒトが言った。
目の端に涙を浮かべたシュートは、堪らずリヒトへと抱きついた。
「う~、アタシの味方はリヒトさんだけよ~」
「おげっ! シュートの腕力で抱きつかれたら……ぐええ」
ウマ娘の力でベアハッグを食らったリヒトが断末魔を上げるのを、キミノは笑顔で、白石は呆れ顔で見守る。
「あらあら」
「死ぬ前に引き剥がしたれよ」
「はい先生」
[スピードのトレーニング進行度が1上がった]
[ファン数が【1D100:94】×10 人増えた! ……いやマジでダイス強いなこいつ]
【 R E S U L T 】
スピード ■□□□□
スタミナ ■■■■■ MAX! C → C+
パワー □□□□□
根性 ■■■□□
賢さ □□□□□
1.向日葵 ◇◇◇
2.シュート ◇◇◇
3.リヒト ◇◇◇
4.キミノ ◆◇◇
5.帯金 ◆◇◇
6.奥さん ◇◇◇
【ファン数 0人 → 940人】
ファン数が爆増してしまったので次回は掲示板形式に挑戦してみます。