悪魔の一目惚れ   作:主義

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ラナー王女

お見合いは一時間近く行われた。私にとって生まれてきてから一番充実した一時間だったと断言できる。

 

 

 

 

あの方との会話はとても充実していて、私の欠けていた一部を彼が埋めてくれたような感覚を味わった。それに彼は頭が切れて、私とも対等に話せるほど。

 

 

 

 

そう言えば、見合いの前にお父様が彼はとても頭が切れて、これからの王国に絶対に必要な人物と言っていたかしら。あの時はまだ彼の魅力に気付けてなかったから聞き流していたけど、今はその行為を恥じている。こんなに素晴らしいお方のことをそんな風に思っていたなんて。

 

 

 

 

 

だけど、そんな楽しい時間も終わってしまう。お見合いはあくまで顔合わせのようなもの。すぐに結婚ということにはならない。私としてはいつでも結婚する準備は出来ているし、彼以外との結婚は死んでも嫌だ。だからこそ、私はお父様に彼との縁談に前向きな姿勢を見せる。お父様は私の気持ちを第一に考えてくれているから、私が乗り気でない縁談なのだとしたらそれが国の利益になることだったとしても断ってくれる。だからこそ、お父様に前向きな姿勢を見えることでこの縁談を確実に成功させる。クラウス様のご家系は代々優秀な者を輩出してきた家系だと言っていました。自分もその一人でただ家系の力で生きてきた人間だと。

 

 

 

 

 

 

私には分かる。彼がただの家系の力だけでここまで来たわけではないのが。そこには必ず努力が付きまとっていたということも。確かに頭の回転は元々良い方なのだろう。物事を冷静に判断出来て、その場で適切な対応を取る事は普通の人間には出来ない。ですが、彼の剣の腕や武術などは才能ではなく、たゆまぬ努力の先に手に入れた事を知っている。

 

 

クラウス様はそれを誇ることなく、「誰にでも出来る事ですよ」と言っていた。その謙虚なところも素敵だ。あなたが自分のことをいくら卑下したとしても私はクラウス様のことを分かっている。クラウス様がどれだけの努力をしてきたのか、どれだけ頑張って来たのかを。 

これからは誰よりも近くであなたのことを見守るからね。あなたに危害を及ぼす相手が居るのなら、この世から消してしまった方がいい。

私はあなたと一生、幸せに暮らしていきたい。

 

 

 

 

 

お見合いの日以降、ラナー王女は笑顔を浮かべてしまう日が増えた気がする。その理由に関しては分からないけど、今まで見てきた笑顔と何か違う感じがした。気のせいだとは思うけれど。

 

 

 

 

 

 

「次に会える日が楽しみで仕方ありません。次はどんなお話をしましょうか~」

 

 

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