異世界エンジョイ勢DT半裸戦闘渦中転移   作:胡椒こしょこしょ

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童話にエロ同人要素入れたら、それはもう童話風エロ同人だよね。

気づくと明らか異常な空の世界。

後ろには倒れている赤ずきんみたいな恰好の女の子。

そして、前にはホラー映画とかでしか見ないようなおっかない顔をした二足歩行の小汚い犬みたいなの。

 

自分磨きの末に、女神の声とやらに驚愕した次の瞬間ここに居た。

正直、まったく事情を把握できていない。

なに?俺マジで異世界に転移しちゃったの?

だとしたらここはどういう世界なの??

疑問は後を絶たない。

 

だからこそ、俺はただ一言の言葉しか声帯から絞り出すことが出来なかった。

 

「え....どういう状況?」

 

そう口にすると、女の子も困惑した表情をする。

あっ.....もしかしたら彼女からしたら俺は突然湧いて出てきた男ってことに....。

アレ?なんか下半身がスース―するぞ。

 

股間辺りに風が当たって、寒い。

それに気づいて視線を下に下げると、なんと俺は半裸で息子丸出しの恰好だった。

慌てて息子を隠す。

そりゃ困惑した表情になるわ!!

どう見ても露出狂の変態だもん!!

もしかして、あの時ASMRで果てた時のままここに飛ばされたって言うのか!?

飛ばすなら、ちゃんとした格好で飛ばしてくれよ!!

 

...つーか、俺もしかして自分磨きで異世界転移したってこと!?

前代未聞だろ.....。

自分の自慰行為が恐ろしいわ....。

 

「...グルルルル、ワオォォォォォォン!!!」

 

「おわっ!びっくりしたぁ....な、なんだよお前!!いきなり大声上げるんじゃねぇよ!!うんこでも漏らしたんか!?」

 

自分の行為の結果に、事態が把握できていないながらも戦慄していると狼が急に遠吠えを上げる。

様子を見るために冗談交じりに非難すると、狼がこちらに視線を向ける。

ギラギラとした目。

そこからは殺意の色が見える。

これは話が通じないな...あれ、もしかしてこれってヤバイ感じ?

後ろで女の子倒れてるし、賢者タイムで飛ばされたかと思ったら案外危機一髪?

戦闘の渦中的な??

 

「な、なにがどうなって....。」

 

「ねぇ、そこのアンタ!!!」

 

戸惑っていると、背後から声を掛けられる。

振り返ると、彼女が焦燥感を露わに俺に声を掛けていた。

視線が合うと、彼女が二の句を継ぐ。

 

「アンタ、フィクサー!???」

 

「えっ、何それ....映画の制作会社??」

 

いや、それはフィじゃなくてピだもんなぁ。

俺の質問を聞くと、彼女は得心を得た顔になる。

 

「なるほど...要するに、一応アンタは何も知らない一般人ってことね。だったら、さっさと逃げなさい!!」

 

「えっ...逃げろって言ったって....。」

 

俺、アンタよりも狼に近い距離に居るんですけど...。

これ、逃げれる?

つーか逃げないといけないような奴なんだ。

...やっべぇぇ.....。

 

段々と状況が見えて来て、心臓がバクバク鳴りだす。

なんか分からないけど、ヤバイ所に引っ張り出されたことは理解できた。

 

「良いから!ここは私がなんとか...っ!!」

 

絶えず必死にそう言ってくる彼女。

なんとか倒れている身体を起こそうとしていた。

すると、途端に表情が驚愕と絶望が混じったかのような表情になる。

なんでそんな顔するんだ?

 

そう思いながら、視線の先...俺の前に視線を戻す。

そこには大きな口があった。

あの巨体で音もなく近づいたのか、奴は大口を開けていた。

まさか...俺を食おうとしているのか?

 

それを理解すると、身体が竦む。

後ろで彼女が何かを叫んでいるが、最早そんなのは聞こえない。

ただただ近づいてくる牙。

これは...喰われるッ!

こんな、いきなり連れて来られてただただ食われるとか雑すぎだろ!!

 

最期の瞬間を想像して、内心で悪態を吐く。

痛みに備えて、目を閉じた。

しかし、その瞬間はいつまでも訪れない。

....なんだ?

目をゆっくりと開ける。

そこには....。

 

「俺の、スマ..ホ....?」

 

俺のスマホが宙に浮いている。

画面からは自分磨きした時に右手から発されたプラズマが出ている。

そのプラズマに警戒して、狼は距離を離した。

 

「弾き飛ばした...!?なによ、そのスマートフォン....。」

 

後ろで少女が唖然とした声を漏らすのが聞こえた。

つまりはこれは普通ではないということだ。

...要するに。

 

「い、異世界スマホってコトォ!?」

 

異世界モノで散々擦られたスマホ無双を今ここでやるってことだろうか?

だとしたら、一気にヌルゲーと化すから助かるんだが....。

スリップの無限ループでハメ殺しにしたいんだけども!

 

そう思っていると、スマホが画面を向けてゆっくりとこちらに近づいてくる。

画面に表示されているのは....アレ、これ俺のライブラリじゃね?

 

「なんで、俺の選りすぐりのエロ同人たちが表示されているんだ?」

 

素朴な疑問を口にする。

そして、スマホに手を伸ばした。

指先が液晶に触れる。

その瞬間、スマホが上空へと跳び上がった。

....どういうこと?

 

『D.T,System battle mode《ウス=異本》起動.性衣(セクロス)構成準備開始。』

 

スマホから機械音声が鳴り響く。

そして、画面が光り輝いたと思えば液晶から紙のような物がまるで無限かと見紛う程に湧きだしてきた。

紙は俺の周りを取り囲んでかごめかごめをやっているかのように回っている。

...あれ、こいつらよく見たら俺が今まで同人誌の1ページ質じゃないか!?

 

「なっ、なにこれ!?なにこれ!?何が起きているんだよ!!?誰か説明してくれよぉ!!!」

 

流石にこれはもう付いてこれない。

スマホが宙に浮いたかと思えば、エロ同人誌のページ吐き出して、しかもそのページが俺を囲んでいるのだ。

薬中が見た夢かな?

ページが俺の周りを回る速度が段々と速くなっていく。

するとそれと同時に、上のスマホから荘厳な曲が流れる。

そしてページから文字が現れると、同じように回りをページとは逆方向に回った。

文字が出てくると、それと共に声が辺りに響き始める。

 

『先っちょ!先っちょだけで良いから!!』『お前の母ちゃん、なんかエロイよなぁ。』『うぇ~い、旦那さん見てるゥ~ww』『お姉ちゃん、なんかおち○ち○が痛くて...病気なのかな....』『オラ催眠!催眠解除!!催眠!!!』『やめてぇぇ...妻が、妻が居るんだぁ...君とは赤ちゃん作れないんだよぉぉ....』『何が息子が見てるだよ!お母さんスイッチ“じ”!受精マジアクメだ!ガキにトラウマ刻み込んでやるからなぁ!!』『すみません先輩!ゼミの論文終わってなくて...ヤッてる途中で申し訳ないですけど先輩の乳首スイッチで一本論文したためても良いですか?』『オラ!何が初潮がまだだこのメスガキ!!孕めオラ!!...孕め!孕んでよぉ!!!』

 

「これは...俺が竿役たちのセリフ!?」

 

「何よこの言語...品性の欠片もないじゃない.....。」

 

驚きと共に、知らない世界に来たことで感じていた不安が親しんできた言葉に触れて少し和らぐ。

それとは対照的に、後ろで少女はこの品性最悪な言葉にドン引きしていた。

まぁ...それが当然の反応だよね。

当たり前だよね。

 

すると、今度は太さの違う文字がページから出てくる。

そして、今度は女の人の声が聞こえてきた。

 

『これっぇ!先っちょ、先っちょじゃない❤❤アヘっ❤アッヘェ~~❤』『ふしだらな母と笑いなさい...』『ごめんなさい、貴方❤』『それは危ないねぇ...それじゃ、お姉ちゃんに見せてみよっか...❤』『あっ❤あっ❤きもち....なっキモ男!?なんでアンタなんかとっっ!!...してるのは普通よね。私たち恋人なんだから❤』『オラ!やめるわけないでしょ!!何が妻だよ、赤ちゃん作れない奥さんに変わって私が子供作ってあげますよ!先生可愛いね❤パパになって?なれ(豹変)』『ダメェェ❤タカシにカキタレスイッチの作り方見せちゃう~~!早めの反抗期迎えちゃう~~~!!』『やぁ❤だ、ダメェ、論文は真面目に...おっ❤おほっぉぉぉ❤❤ち、乳首乳色反応❤ピースピース❤❤』『ふふっ頭ざこざこ~❤そんなに焦らなくても今は無責任に楽しんじゃえば良いのに~~...ほんとに、バカなんだからっ❤』

 

「これは...さっきの竿役に対応した女の子のセリフ!?なんで...お前たちが、俺を囲んで....。」

 

「なによこのキモイ言葉....こんなこと、実際には誰も言わないわよ....。」

 

俺が驚愕していると、後ろでは少女が別の意味で驚愕していた。

あまりの引き具合に顔面蒼白である。

まぁ、そうなるよね。

半ば童貞の妄想やらフィクション特有の誇張とか入ってるからね。

やっぱ、実際の女子はこんなこと言わないよなぁ....。

悲しいけど、これが現実なのよね....。

 

『Please Call HENSHIN』

 

現実の悲しさに想いを馳せていると、上でスマホがそう言ってくる。

えっ、そこだけ特撮チックになるの?

今までアダルト前面に押し出していたのに、そこだけ子供返りするのか....。

 

「グルルルッ.....ガァッ!!!」

 

狼は唸りを上げているのが聞こえる。

今にも襲い掛かってきそうだ。

...急にそんなこと言い出したんだから、きっとこの状況を何とか出来て、ついでに現状とこの世界についても分かるようになるんだよな!?

信じるからなっ!!?

 

「お...おーし!やってやろうじゃん!!————変身!!」

 

手を挙げてそう叫ぶ。

すると、周りで回っていたページや文字がベタベタベタと身体に張り付いて来た。

えっ、なになになに!?

どうなってんの俺?

明らか顔とかにも張り付いてはいるが、視界は変わらない。

それ故に混乱していた。

 

『"Dimention transfer" All- perversity mode』

 

周りで回っていた全てのページや文字が俺の体にくっつくと、周りに衝撃波を飛ばす。

....正直、自分では何も変わりがないように見える。

今のは一体なんだったのか...見掛け倒し?

 

「な、なぁ...今俺どうなって....」

 

「モザイクになった....!?」

 

後ろの少女の反応を伺うと変な事を言い出した。

どうしたんだろう?

危機的な状況で頭がおかしくなったのかな?

首を傾げていると、異変は直ぐに訪れた。

 

キャンディ色の空が段々と白黒へと変化していく。

そして倒壊した藁とか木組みからずっちゅ❤ずっちゅ❤ムワァ❤と言った同人誌に出てきそうな擬音が虚空に現れ始める。

そして擬音が浮かび上がった場所から亀裂が走り、亀裂が広がっていって遂には砕け散った。

 

「空が...茜色だ。やっぱり、空の色は俺の世界と同じだったんだな。...あれ?じゃあ今まで見ていた空はなんだったんだろう?」

 

ガラスを叩き割るような音が響くと共に、空には夕焼けの茜色。

そして周囲の風景は倒壊した藁と木組みではなく、広めの公園へと変わっていた。

どうやらこれが本当の景色っぽい。

なんだろ...幻術的なアレかな?

 

「そんな...結界まで塗り替えて、破戒するなんて....」

 

「へー、そんなことしてたんだ。俺。」

 

事情に少なくとも俺より精通している彼女の言葉に得心する。

どうやら今まで俺達は結界の中に居たらしい。

事情を知らないんで、だからなんだと思ってしまうのだが。

でも、変身するだけでこんなことが出来ちゃうんだ。

きっと強いに決まっている!

よぉ~し!!

 

「覚悟しろよこの狼やろ...あばばばばばばば!!?!?!??!?」

 

不敵な笑みを浮かべてカッコつけながら一歩踏み出す。

その瞬間、身体中にバチバチとスパークが走ろ。

うぉぉぉぉおお!?いてぇぇえええぇぇ!!!?

自分磨きの時には何ともなかったはずのプラズマが骨身に沁みるゥゥゥ、なんでぇぇぇぇええ!!?

 

『本体性能がDT自身のスペックを凌駕しています。これ以上の使用は命に関わると判断。強制終了致します。並列して、デチューン作業を開始.....。』

 

「強制終了って...やるならもっと優しく....スマホの癖に、そんなこともわから、,,,んのか....。」

 

身体中を電撃で虐め抜かれて、全身の力が抜ける。

強制終了するのに、なんで電撃する必要があるんですか....少しやり方雑じゃない?

雑な強制終了は物の寿命を縮めるって機械の癖に分からねぇのか.....。

薄れゆく意識の中、そう悪態を吐いた。

 

 

 

 

 

 

突如降って湧いてきた男の子が、ドン引きな物を纏って全身モザイク男になりながらも狼の結界を破壊した。

何を言っているのか分からないかもしれない。

しかし、そう言うしかない光景が目の前で繰り広げられていた。

 

挙句の果てに、何故か勇んで一歩踏み出した彼の方が倒れ伏している始末。

もうはっきり言ってわけわかんない。

 

(相手の結界を自分の結界で張り替えた...?もしかして術師タイプ...?いやでも、フィクサーじゃないみたいだし、そもそもさっきまで何も知らない風だったのにそんなこと出来るはず.....。)

 

目の前で起きたことについて考察していると、ザリッと地面を踏みにじるような音が聞こえる。

音の方向へと目を向けると、あの狼が怯えた様子で後ずさっていた。

当然だ。

結界は奴にとって自分にとってのホームグラウンド。

それを塗り替えられた挙句に、破壊されれば警戒するのも無理はない。

 

そして、そうなった場合の獣の行動は二通り。

一つは尻尾を巻いて逃げかえる。

そしてもう一つは....

 

「フゥー....ヴゥゥぅ..」

 

縄張りを犯した相手に対しての攻撃。

丁度今、その当人は倒れ伏している。

つまりは狼にとってこれほど報復するのに格好の機会はないと言えるのだ。

 

牙を剥き出しにして唸る。

そして、今にも飛び掛からんとする。

 

でも....結界がなくなったということは。

 

「私はもう、アンタにとって豚じゃなくなったってことよねぇ?」

 

痛む身体を起こす。

殺気とは全然違って、身体にちゃんと力が入る。

結界による概念干渉を受けてなくなったからだろう。

床に転がっていた猟銃を手に取った。

 

しかし、その頃には既に彼に狼が飛び掛かっていた。

普通は最早間に合わない。

腕の一本くらいは、奴に食わせてしまうかもしれない。

 

普通は、ね....。

コッキングを行うと、そのまま奴に向かって銃口を向ける。

狙うは心臓。

そして、そのまま引き金を引いた。

 

「悪いわね...。」

 

そのまま傍らに猟銃を放る。

弾丸は空中を滑っていき、狼目掛けて飛んでいく。

だが、途中から弾丸が消失した。

 

そして、そのタイミングに合わせて狼の動きが止まる。

暫しの静寂。

そんな静寂を切り裂くように、狼の背中...その心臓に当たる部分から食い破るように弾丸が出て行く。

遅れて聞こえる発砲音。

 

背中から血を噴き出しながら、倒れ込む狼。

そんな奴を見て、私は言葉を漏らした。

 

「私の弾丸に、手遅れはないの。」

 

私を地面を舐めさせて、良い気になっていたのかもしれないが銃が掴めればこちらの物だ。

思いあがるなよ、畜生風情が。

獣に...特に狼に侮られるのだけは本当に嫌だったのでとてもすっきりした。

 

「ふぅ....。」

 

張り詰めていた緊張の糸が解けて、一息吐く。

なんにせよ、これで任務を達成か。

最近は達成率で色々言われることが多かったから、ここでやれたのは一安心だった。

 

しかし、今はそんなことよりも....。

 

「コイツよね....。」

 

狼の遺骸を蹴り除けて、倒れ込まれて下敷きになっていた彼を見る。

案の定ところどころ狼の血液がついて、唯一来ている上半身のパジャマが赤くなっていた。

...というよりも、コイツはこんな戦場にどういう経緯で部屋着のまま放り出されたのだろうか?

なんにせよ、男のアレからは視線を逸らす。

 

どんな奴かは全く分からないが、理屈はなんにせよ『眷属』の張った結界を塗り替えて破壊した。

彼も組織に連れて行った方が...良いわよね?

 

「じゃあ担ぐか....うぇ!太ももにペチャって男のアレが...コイツ、ここで去勢しようかしら....。」

 

太ももに感じた感覚に、ゾワッとするも彼を見て思いとどまる。

...まぁ、何であれ彼が居なかったらあそこで終わっていたわけだし.....。

それなら、少しくらいは大目に見てやろう。

意識もないみたいだし。

 

そう決めると、溜息を吐きながら私は帰路に就いた。

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