ガールズバンドのお陰で毎日が凄い件(仮)   作:zennoo

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ありがとうございました!

本編どうぞ!


さあ、朝ごはんの時間だ(上)

チュンチュン……チュチュチュチュン

 

 

宋気「ふぁぁ……朝か……」

 

 

土曜日の朝7:00。この日はバイトもなければ課題も無いといういわば最高の休日。柔らかな日差しが窓から差し込み穏やかな朝を迎えるのだなとベッドから窓の外の景色を見る。

 

そしてまずは朝ごはんを食べるかと思い窓とは反対側に顔を向けると "ヤツら" がいた。

 

 

香澄「飯テロだああああああああああああ!!!

 

日菜「飯テロだああああああああああああ!!!

 

はぐみ「飯テロだあああああああああああ!!!

 

巴「飯テロだあああああああああああああ!!!

 

宋気「うるせえええええええええええええ!!!

 

 

香澄「そうくん!朝ごはんの時間だよ!」

 

はぐみ「速く下に降りてきてよ!」

 

宋気「引っ張るなって!ていうかなんで俺の部屋に入ってきてるの!?しかも四人も!」

 

日菜「そんなことはどうでもいいじゃん!あたし達もうお腹ペコペコなんだよ?はやく朝ごはん食べたいの!」

 

宋気「いやだったら各々家で食べてくれば良かったじゃん……なんで俺を待つ必要が……」

 

巴「そりゃあだって、あの人気ゲーム「オレカバトル」が今年の3月31日にサービス終了するだろ?」

 

宋気「ん?あ、ああそうらしいな……」

 

巴「10年も続いたゲームだぜ?しかも一度も筐体の変更がなかったんだぞ?」

 

宋気「確かにそうだったな……」

 

巴「……よっしゃ皆で飯テロだぁ!」

 

宋気「どういうこと!?」

 

はぐみ「I'm love it!」

 

宋気「え?朝マックですか?そんな朝から油ギッシュなもの食べたら1日胃もたれするの確定じゃん……。」

 

はぐみ「さすがに胃もたれしちゃうから食べないよ!もう下にセッティングはしてあるから早くしたに降りてきて!」

 

宋気「せ、セッティング……?」

 

日菜「つべこべ言わずに、見れば分かるって!ともちん!」

 

巴「おう!オオラァ!」

 

宋気「ちょっと!そんな簡単に俺を持ち上げないで!俺がガリガリなのが読者様にバレちゃう!」

 

香澄「もうバレてるから大丈夫だよ!さーて、あっさごはん~!」

 

 

ここで読者の皆さんに問います。朝ごはんというと昨日の晩御飯の残り物だったりインスタントだったりと簡単にすませるイメージがあるかと思います。しかし香澄、日菜、はぐみ、巴というメンツだ。朝ごはんがそんな簡単に済むはずがない。そして巴に担がれて下のダイニングに行くと驚くべき光景が……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

香澄「そうくん!席に着いて!」

 

宋気「巴、降ろして~。」

 

巴「よっこらせッと……」

 

宋気「え?何このテーブル!?何この金網!?何この大がかりな排気口!?」

 

はぐみ「点火!おお~!本物のお店みたいだね!」

 

日菜「昨晩皆で準備した甲斐があったね!るんってくる!」

 

宋気「おいまさか……朝ごはんって言うのは……」

 

 

ジュー

 

 

はぐみ「おーー!美味しそうなカルビ!」

 

宋気「焼き肉かよォ!

 

日菜「お肉はいーっぱいあるからね!早く食べようよ!」

 

宋気「マック以上に油ギッシュじゃねぇか!ていうかいつの間にか俺んちが焼肉屋に改装されてるんだけど!」

 

巴「昨晩アタシ達が宋気の家に忍び込んで工事したんだよ。大変だったんだぞ?感謝しろよな。」

 

宋気「俺は別に改装工事なんかおねがいしてませんけど!?何勝手にやってくれてんの!?」

 

巴「そんなに突っ込みまくってたら余計に腹がすいたろ?おらよカルビ。」

 

宋気「モグモグ……う、うまい…」

 

 

人間の食欲をそそる茶色いタレと光を反射している油をまとった肉を口の中へと放り込む。どう考えても生活習慣病まっしぐらな塩加減が五臓六腑に染み渡り生きてて良かったと実感させてくれるこの美味しさ。俺の語彙力がもう少し豊かであればこの感覚をもっと細かく伝えることが出来たのに。

 

 

香澄「うーん!美味しい~!」

 

はぐみ「まだまだ食べたいよ~!」

 

巴「ハラミ追加ぁ!」

 

「「「ヤッホーい!」」」

 

宋気「朝からこのテンションかよ……」

 

日菜「そうくん、あーん♡」

 

宋気「い、いや……自分で食べるので「あーん♡」だから「あーん♡」パクッ」

 

 

結局日菜ちーの圧に負け、続いてハラミを口の中へと運ぶ。辛すぎず、かといって薄過ぎないこの塩加減がいいのだ。そして食感も味に負けず劣らずと柔らかく、噛んでいて極楽。本来これは自分へのご褒美として食べるものなのだろうと勝手に推測してしまうがこの背徳感がまた良き。

 

 

日菜「あ、カルビがもう一箱あった。えーいもう入れちゃえ~!」

 

はぐみ「おーー!美味しそう!生焼けだけど食べちゃおうよ!」

 

宋気「ちゃんと焼けって!」

 

巴「うーん……ちゃんと焼いた方がいいな。あんまり美味しくない。」

 

宋気「もう食べてるし!」

 

香澄「金網いっぱいに広がるお肉……天国かな?もういいよね?金網に飛び込みたいよ!」

 

宋気「火傷じゃ済まないんですがそれは……。」

 

 

数分後……

 

 

はぐみ「飽きない飽きない!モグモグモグモグモグモグ」

 

巴「オラァ!味変ウインナァァ!」

 

「「「ヤッホーい!」」」

 

宋気「もう俺お腹が破裂しそうなんだけど……」

 

巴「宋気!オーストラリアの牧場物語の情景と共にウインナーを頬張りやがれ!」

 

宋気「ムググググ……アハァ……ズッシリ来る……。だがだがこのミンチの食感、嫌なはずがない。」

 

巴「ほう、あと四本あるのか……」

 

日菜「こうなったら誰がこの四本を独占するのか……」

 

香澄「楽園に行けるのはただ一人……」

 

「「「「じゃんけんポイ!」」」」

 

日菜「やったぁぁぁぁ!勝利の、いっただっきまーす!」

 

はぐみ「あああああ……羊天国が……」

 

巴「どっ、独占されてしまった……」

 

日菜「うーん!喉を油が通過するこの感覚……たまらなーい!!」

 

香澄「ああああ!その食レポが私達を追い詰める……。」

 

巴「オーストラリアの牧場がぁ……」

 

宋気「話聞いてるだけで胃もたれするんですが……」

 

はぐみ「こうなったらヤケだよ!ホルモン投下ぁ!」

 

巴「おっしゃ行くぞォォォォォ!」

 

香澄「ホルモン……焼かれてこそ価値があるんや……こうなったらとことん焦がすよ~~!」

 

巴「焼かれに焼かれたホルモン……食べるって言うより飲み込んでるよな。」

 

はぐみ「コラーゲンを……頂きます!」

 

巴「プルプル食感を……パクッ。うめぇ!だけどまだまだ食い足りねぇぞ!」

 

日菜「油を~~流し込んで~~私は~~♪」

 

香澄「ハイ!ハイ!」

 

宋気「肉の食いすぎで頭おかしくなってるし……。あのさ、君たち胃のほうは大丈夫なの?」

 

はぐみ「そうくん何言ってるの!?こんな量じゃまだまだ物足りないよ!」

 

日菜「そうだよまだ胃の三割しか満たされてないよ!」

 

巴「宋気!いつからテメェはそんな弱気になっちまったんだよ!目を覚ませ!」

 

香澄「そうくん!あなたをそんな子に育てた覚えはありません!」

 

宋気「ええ……?」

 

 

俺の胃袋が三歳児の胃袋なのか、はたまた俺以外の四人の胃袋がイ◯バ物置なのか。この四人といるとその認識すらバグってくる。

ただ俺の認識が間違っていないことを願うのみだ。

 

 

宋気「ご、ごちそうさま……。もうこれ以上は食えない……。」

 

巴「もうギブアップかよ……はやい気もするがもういいぜ。後の肉はアタシ達が堪能させて貰うからな。」

 

宋気「ホッ………良かった……」

 

巴「おらよ、シメの冷麺だ。」

 

宋気「嘘だろ!?まだ食えってのか!?」

 

巴「そりゃあ、焼肉屋のシメと言ったら冷麺だろ?シメも無しにごちそうさまとか言ったらいよいよ病院行きだろ。」

 

宋気「なんて大袈裟な……。まあ油ギットギトの肉食べるよりマシか……。」

 

はぐみ「ねえねえともちん!その冷麺って誰が作ったの?」

 

巴「ああこれか?名前までは聞き出せなかったんだけどな……昔、武装ヘリのガトリングに蜂の巣にされたことがあるとある人が作ってくれたんだよ。元ヤクザで顔に傷があって……生粋の冷麺好きだったな。」

 

日菜「なにそれ!るんってくる!あたし、そのMr冷麺に弟子入りしたい!」

 

香澄「私もしたい!絶対キラキラしてるよ!」

 

宋気「俺にはその人がヤバイ人にしか聞こえないんだが……。」

 

はぐみ「冷麺食べたいけど……まだシメじゃないからね!我慢しないと!食べ初めてからまだ30分しか経ってないからね!」

 

宋気「……え?まだ30分しか経ってないんですか…?」

 

 

恐ろしく長い30分だった。油と背徳感でまみれたこの空間は時間という概念すらねじ曲げてしまう。しかし何より恐ろしいのはこの四人がこの"悪魔の時間"を天国と認識してしまっていること。この空間において俺は「自分が自分であること」を忘れかけてしまいそうだ。

 

 

後編へ続く




読了、ありがとうございました!
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