Dolls' Frontline STAND ALONE COMPLEX 作:へなころ
ギリギリ更新出来ました。ちょっと雑になったかも。
そう言えば、グリフィンの戦術人形の紹介をしていませんでした。
一応、各キャラは原作準拠な性格づけとしたいと考えております。(ベクターは無口気味ですが。笑)
ゲームをやっていない方も小説を読んでくれていると思いますので、ドルフロのwikiのリンク貼っときます。
キャラデザイン、CV、セリフ、(下の方の)キャラについて、あたりを読むとキャラのイメージが掴めより楽しめるかと思います。
第一部隊
隊長 ベクター https://wikiwiki.jp/dolls-fl/Vector
FAL https://wikiwiki.jp/dolls-fl/FAL
57 https://wikiwiki.jp/dolls-fl/Five-seven
NTW-20 https://wikiwiki.jp/dolls-fl/NTW-20
ルイス https://wikiwiki.jp/dolls-fl/ルイス
第二部隊
隊長 AUG https://wikiwiki.jp/dolls-fl/AUG
第三部隊
隊長 MP-7 https://wikiwiki.jp/dolls-fl/Gr%20MP7
第四部隊
隊長 R93 https://wikiwiki.jp/dolls-fl/R93
第五部隊
隊長 OTs-14(グローザ)https://wikiwiki.jp/dolls-fl/OTs-14
副官 G36 https://wikiwiki.jp/dolls-fl/Gr%20G36
ベクターと57はハンビーから降りて行政庁舎の入り口に降り立っていた。
ウサミミ型のリボンに銀髪ロングポニーテールにミニスカートの57と、同じく銀髪でエアリーに跳ねたボブカットとキリッとした瞳そして丈の短いワンピース調の服のベクター。そこだけ切り取ってみるとちょっとショッピングに来た美女二人といったところだが、引いて見ると廃墟群の中に軍用車で現れているわけで、二人が戦術人形と知らなければ誠に違和感しかない絵となる。ところが二人はグリフィンのエリート戦術人形な訳で、人間の屈強な男でも赤子のようにひねれる実力を持っている。本当に違和感しかないと思う。
「28階でいいんだよね。一回行った隊長が案内してよ」庁舎前で軽く57が言うと埃っぽい風に乱された前髪を整えると共に手に持つおもちゃの様な白旗を振り玩んでいる。
「・・・別にいいけど」部下の57の問いにサッパリと返すベクターだがこの態度は他意があるわけではなく彼女のデフォルトである。鋭い視線を庁舎内部の暗闇から外さずに興味なく答える。
「はいはい、さっさと行きましょ。どうせベクターは私には興味ないですよね〜」ベクターの態度を見て拗ね気味におちゃらけて返す57もさっさと終わらせて帰りたそうである。
かくして、白旗を持った不自然な美女2名は廃墟の行政庁舎に飲み込まれて行くのだった。
・・・・・・・
庁舎内の人間の死体を見て57が顔を顰めて「うえー、辛気臭い」なんて言っていたが、ベクターは無視してさっさと階段を登り始める。
「ちょっとちょっと、待ってよ〜」なんて言いながら57は置いて行かれまいと走って追いかけていく。
「階段も特に問題ないわね」一応簡単にクリアリングして登って行くが敵の気配は相変わらず無い。武器を持ってきていないので戦える訳ではないのだが、話し合いに来ているので出会い頭の射殺されるのを防ぐのが目的である。
「昨日も同じだったよ」
「28階までこれを続けるのは怠いわね」
「ふっ。真面目にやりな」
「あーん?誰のせいでやる事になってるのよ」
「誰の?指揮官でしょ?」デッドオアアライブを許可した指揮官のせいだとベクターは思っている。
「は?100%隊長のせいでしょ!反省しなさい!」口を尖らせて57が非難するが、ベクターはどこ吹く風である。
軽く口喧嘩しながら階段を登って行く二人だが、前日と違い喧しく登って行く。まるで遊びに来たようである。
とは言うものの主に57が騒ぎながら28階まで登ってきたわけだが、
「57、ここからは本気だしなよ」ベクターが叱るように言うが、
「当たり前じゃん。私はいつだって真面目よ」と57は返す。
「廊下にも両端の部屋にも敵は居ないわね」サラッと57が言うが、これは巫山戯て適当にやっているわけではない。57は
・・・・・・
「それじゃ市長室に行こうか」ベクターが先陣を切って市長室に向かいそのまま市長室へと入る。
と同時に目の前に昨日自分を破壊した青紫髪の女性戦術人形と大男の戦術人形が待っていた。
「・・・・・・・」
(指揮官はああ言っていたけど、私が始末してカタをつけさせてもらう)
一気に戦闘モードに切り替え目の前の戦術人形に襲いかかる。万全の私なら負けない。と思った瞬間に躓き敵の目の前で盛大に前のめりに転倒していた。
57はベクターから何か忙しなさを感じとり嫌な予感がしていた。ベクターを追いかける形で市長室に入ると、あのベクターの視覚映像で見た青紫髪の女性戦術人形と大男の戦術人形が待っていた。さあ話をしよう。そう思った矢先に前にいるベクターから猛烈な殺気が発せられ相手に飛びかかろうとするのが感じられたため、後ろからベクターの腰に思いっきりタックルをかけ、二人して床に転がる事となる。
・・・・・・
「おいおい・・・何なんだ一体」大男の戦術人形と思われたバトーは目の前のアンドロイド?全身義体の人間?の二体が転ぶのを見て思考が追い付いていないようだった。
目の前で転がる二人を見て素子はクスクスと笑っている。バトーの目から見て少佐は現状を脅威には感じていないようだった。
「ちょっと!何考えてるのよ!ベクター!」後ろから突き飛ばしたウサミミが怒り出す。
「・・・・」恨めしそうに見ている昨日来た凶悪アンドロイド。
「その目はなによ!いきなり襲いかかるとか、アンタは鉄血人形か!」57が精一杯の嫌味を言う。
「・・・・」言われたベクターは転んだまま見た事ないほど悲しい顔を見せる。それはそうだろう。憎き鉄血のゴミと同じと言われたのだ。言ってはならぬ最低の悪口なのだから。
「悲しい顔しても許しません!指揮官からは話しをしろと送り出されたんだからね」
昨日戦った敵の前でアホみたいなやりとりをしている二人を見て毒気を抜かれる9課の6人であった。
・・・・・・・・・
「失礼しました。私はグリフィン&クルーガー社S09地区の前線基地所属戦術人形の57です」立ち上がり服の埃を払いながらニッコリ笑顔で自己紹介を始める目の前のウサミミ。57という名前らしい。
「同じく、ベクターだ」昨日大暴れした殺人アンドロイドも立ち上がり少佐を睨みながら簡潔に呟く。
「昨日はいきなり大暴れしましたが、今日は話をしにきました」ペコリと頭を下げて笑顔の57。少なくとも敵対する意思は無いことが見て取れる。
「あ?グリフィンなんだって?戦術人形??・・・・少佐、なんだか分かるか?」
「・・・・聞いたことは無いな」
「え?グリフィンも戦術人形も知らない??嘘でしょ???」今の世の中、PMCも戦術人形も子供でも知っている。PMC大手のグリフィンを知らない人間など居ないだろう。
(流石に冗談でしょ・・・・なるほど、余程言えない秘密があるのね。これは高度な情報戦かしら)
「・・・・貴方たちの事も教えて欲しいわ」57はポーカーフェイスで相手への疑念を表に出さずに情報戦を進める事とする。
「でもその前に、光学迷彩で隠れている3人には姿を見せてほしいわね」隠れているのは分かっているんですよ!とドヤ顔で宣言する57。HG戦術人形の索敵能力を侮られては困る。交渉を進めるにあたり実力の一端を見せる事で相手に対して優位に立てるからである。
「ふっ。分かっていたか。お前たち姿を見せてやれ」笑みをこぼした素子が指示すると3人の男が姿を表す。
「私は草薙素子。公安9課に所属で隊長をやっている。ここにいる連中もその課員だ」モトコと名乗った女がそう言うと、バトー、イシカワ、パズ、ボーマが簡単に挨拶する。
ちなみに、ベクターは今回の交渉には興味が無いようで、部屋の壁に寄りかかるとともにポッケから棒付きキャンディを取り出して口に入れている。MP-7から貰った塩飴である。しかし、視線はモトコから外さない。何かあればいつでも飛びかかるつもりのようだ。
「公安9課?・・・・新ソ連政府の組織かしら?聞いた事ないわね」右手を口に当てて首を傾げ視線を天井に向ける。人間と違い人形の電脳なので忘れると言うことはない。意図的な消去はあり得るが国家の組織情報を消去するなどないだろう。まず間違いなく本当に聞いたことが無いのだ。
「新ソ連?ここは東欧だがソ連??米ソ連合のことか??」
「ん?そりゃそうでしょって・・・米ソ連合って・・・なに?。新ソ連政府ではなかったら貴方達は何処の組織なのよ?」
57の問いかけにモトコ達は回答に悩んでいるようだった。
それもそうだった。素子達9課は訳の分からない世界に飛ばされてこの場所はおろか世界情勢など知るよしもない。
新ソ連など聞いたこともない。もとの世界ではロシア圏はロシアとアメリカのリベラル勢力が合流した米ソ連合なのだから。と言うことは少なくともここは米帝と日本の連合圏内ではないのは確実だろう。
「別に・・・ここまできて隠す意味はないでしょう?」57がなかなか答えない状況を見て答えを催促する。
素子は悩んでいた。
ここまでの話で明らかに自分たちが生活していたあの新浜市そして日本の状況と違うことが分かっている。あの襲撃から逃げる途中で飛んできたこの世界、ここはあの9課として活動していた世界とは明らかに違う世界であるのだと。
目の前の戦術人形と称する女性型アンドロイド?の話す内容もそれを肯定している。
「・・・私たち日本政府に属する組織だ」本当の事を言うか隠すか考えたが、隠してもすぐに分かるだろう。むしろそこから生まれる疑念の方が後々厄介となる。しかし、本当の事を言っても信じてもらえなければそれは同じこと。悩んだが本当の事を言うこととした。
「日本・・・・なぜ北海道からここに?」57の警戒心がグッと上がる。
日本はコーラップスの汚染が酷く、人間が活動できる領土は北海道のみとなっているが、元々アメリカとの結びつきが強い。国が荒れ力が落ちたとは言えアメリカの影響は無視はできない。その傀儡国が新ソ連の属国になって久しいがまだまだ親米信者か多く不安定なのだ。その国の組織が新ソ連のお膝元に現れたのは何か目的があるに決まっている。
「北海道?そんな田舎じゃないぞ。俺らの本拠地は兵庫の新浜市だ」イシカワがなに言ってんだ、と言った雰囲気で答える。
「はあ?兵庫は本州でしょ?本州は2030年の北蘭島事件で漏出したコーラップスで壊滅したでしょ」呆れ顔で答える57
「おいおいおい。本州が壊滅ってなに言ってんだお前!」大丈夫かよ?と言外に言った顔のボーマ。
完全に話が噛み合っていない両陣営。
お互いに「頭大丈夫?」的な顔で見合っており、端から見たら全く間抜けな状況である。本人達からしたら大真面目なのではあるが。
しばしの沈黙の後に、紫髪のモトコが口を開く。
「私たちは一週間ほど前に気がついたらこの街に居た」
「信じられないとは思うが、ここまで話が噛み合わないなら、よく似た別の世界から来た。としか考えられないのではないか?」
この発言にはバトー達9課の面々や57、ベクターも目を見開き驚く。しかし、見知らぬ戦術人形?、見知らぬ装備、話の合わぬ歴史に常識、否定する情報は何もなくむしろ合致する内容ばかりである。
「タイムトラベラー・・・いや、並行世界からの旅行者・・・・」57が呟くが、素子は一部否定する。
「正確には旅行者ではない。戻る手だてが無いのだからな」
「帰れるなら今すぐにでも帰りたいところだな。手伝って欲しいくらいだ」
素子の回答に被せる形でバトーが希望を追加する。元の世界でもピンチではあったがそれでも住み慣れた新浜に戻りたいのが人の性である。
「・・・・」57は額に手を当て無言で俯いている。意味のわからない状況により電脳に負荷が掛かって発熱し頭痛がしているようだ。
「・・・・」
「あ〜もう。知らない」熱暴走が起こらぬようにセーフ機能が働いたのか考える事をやめたらしい。
「指揮官を呼んだ方が早いんじゃない?」壁に寄りかかったベクターが飴を嗜みながらどうでもよさそうに助け船を出す。
「そうね・・・・確認のためもう一度聞くけど、私達と敵対する気は無いのよね?」57が真顔で聞くが、
「敵対する理由はない。むしろ協力して欲しいくらいだ」素子も真顔で返す。
「分かったわ。では指揮官を呼びましょう」57が無線で指揮官に連絡を取るが、やはり想定外の事態に説明に苦労しているようだ。
・・・・・・
「ベクター、指揮官とは誰のことだ?」57の連絡中に素子が壁のベクターに話しかける。
「・・・・指揮官は人間だよ。私達戦術人形を指揮する人間」馴れ馴れしい話しかけに面倒くさそうに返事をするベクター
「戦術人形?アンドロイドのことか?」そう言えば挨拶の時に戦術人形と言っていたのを思い出す。
「アンドロイド・・・・そうね。兵士として戦うアンドロイドで間違いないわ」ベクターがサラッと言う。
「私達戦術人形は人間の指揮官に指揮されて初めて能力を発揮できる。その指揮官を呼ぶところよ」
「決定権は指揮官にあるわ。せいぜいしっかり説明することね」睨むように素子を見ながら真顔で話すベクター。
「指揮官から許しが出たら私がスクラップにしてあげる。覚えておきな」
「ふふっ。分かったわ。覚えておくわ」ニヤリと笑って答えるモトコに苛立ちが募るベクターであった。
ドルフロ世界のアメリカがいまいち分からんのですよね。
汚染はされているけど人が住める場所がある = 国はまだある = それなりの影響力はある。として考えています。
日本の東京安全区の壊滅、北海道への本州避難民受け入れ停止はアメリカの介入のせいでしたからね。
ろくでもない連中です。
※後に祖語が発生したので北海道は新ソ連の属国(米の影響も多少残っている)に修正しました。