転生したら女神様!?〜退屈だから子育てやらなんやらします〜目指せ世界最強お母さん!   作:参勤交代02

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第九話 王都を観に行く

 あれから約半年ほどが経ちました。二人はあれからほぼ毎日魔法の練習や武器の扱いなどをしています。子どもの成長というのは本当に早いもので、まだ一年も経っていませんが結構様になって来ています。

 

 

 

 そして今、私はレインと木剣を使った模擬戦をしており、初めて魔法を使った数日後に二人にこれから扱う武器を選ばせました。まだ身体が小さいのでこれから武器が変わってくるかもしれませんが、とりあえずレインは長剣、アリアは槍のような杖ですね。

 

 

 

 理由としてはレインは魔力を流したり何かに纏わせたりといったことが得意なので近接戦闘ができる長剣を、アリアは身体に流すと言うよりも外部に放出したり魔力の形を変えたりするのが得意なので槍であり杖でもあるものを使ってます。

 

 

 

「ふっ!これならどうだ!」

 

 

 

 レインが足と剣に魔力を流し、私との距離を一気につめて切り掛かってきます。それを後ろにステップをして躱し完全に止まってるところへ剣を向け首元まで持っていきます。

 

 

 

「魔力の流し方も以前よりも一段とよくなりましたね。ですが攻撃を躱された後そのまま止まってしまったのはダメです。戦闘の際は常に行動を考えなければなりませんよ」

 

 

 

「うっ...今のはいけたと思って考えてなかった。また負けたよ母さん」

 

 

 

「当たり前ですよ、レインような子どもに負けるほど私は弱くはありませんから」

 

 

 

 このように最近は特にレインと模擬戦をしています。といっても、まだまだ戦いと呼べるようなものではありまんけどね。

 

 

 

「お母さんってほんとに何者なの?魔法もいっぱい使えるし、剣を使った戦いも強いし.....」

 

 

 

 レインとの模擬戦を横で座って見ていたアリアが私にそう聞いてきます。何者と聞かれてもずっと昔からいる女神としか言いようがありませんね。ですが今はまだ言う必要はないですね。いつかこの子たちが私の元を離れるときにでも話しましょうか。

 

 

 

「私はあなた達のお母さんです。それ以上でもそれ以下でもありません」

 

 

 

「え〜いつもそうやって誤魔化すじゃんお母さん」

 

 

 

「別に何者でもいいよ、母さんは母さんなんだから」

 

 

 

 レインがそう言ってくれるとわたしも気持ちが楽です。

 

 

 

「さぁ次はアリアの番ですよ、準備をしてください」

 

 

 

「は〜い、よいしょっじゃあ行くよお母さん!出すのは水そしてそれを壁のように変える!」

 

 

 

 アリアはまず私の前に水の壁を出して来ました。まだ頭の中で全てを構築するのは出来ていませんが、魔法の精度はかなりいいです。

 

 

 

「アリアも以前よりもスピードも精度も上がっていますね。では、これならどうでしょう」

 

 

 

 私は水の壁に手を向けて逆に火の壁を作ります。その結果水の壁は蒸発、火の壁は消えてしまいました。しかし、私はそこからあらかじめ用意しておいた土の魔法でアリアの足を捕らえました。

 

 

 

「え!いつ魔法を使ったの!これじゃ抜け出せない!」

 

 

 

「ふふっこれは魔法をあらかじめ準備しておいたんですよ。火の魔法を使った時に同時に」

 

 

 

「そ、そんなことできるの?私にもできる?」

 

 

 

「えぇ、今のアリアの魔法精度なら練習すればできると思いますが、まずは魔法を言葉にせず頭で構築して出せるようにならなければいけませんね」

 

 

 

 そう言って私は魔法を解除しました。これはやっていることはそう難しくはないのですが、一度に二つの魔法をコントロールしなければならないのでまずは一つの魔法を瞬時に出せないと難しいですね。

 

 

 

「う〜ん簡単にはできないか〜、でも絶対できるようになる!」

 

 

 

「その気持ちがあれば必ずできるようになりますよ。それとこの後は一度王都に行ってみますよ」

 

 

 

「王都に?なんで行くの母さん?」

 

 

 

「それは、二人が試験を受ける学園が王都にあるからです。ついでにお昼ご飯もそこで食べましょう」

 

 

 

 私たちが住んでいる森は地図で見ると北部の方に位置し、リゼミア王国という国の近くにあります。レインとアリアにはこのリゼミア王国の王都ガルレールにあるガルレール魔法学園に通ってもらう予定です。入試倍率がとても高く貴族平民問わず、国中から多くの人がこの学園を目指すらしいのですが、うちのレインとアリアなら問題なく試験は合格するでしょう。

 

 

 

「へぇ、王都か〜やっぱノルンの街とは違うのかな?」

 

 

 

「私たちが行くかもしれない学園ってどんな感じなんだろ?大きくて綺麗なのかな〜」

 

 

 

「私は一度行ったことがありますが、王都ですのでその辺の街とは随分と違いましたよ」

 

 

 

「やっぱそうなんだ!今からもう行くの?」

 

 

 

「いえ、一度休憩を挟んでから行こうと思いますが、二人はどうしたいですか?」

 

 

 

 私が二人に尋ねるとレインとアリアはお互いに顔を見合わせ一度頷いてから同時に言ってきました。

 

 

 

「「今すぐ行きたい!!」」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 それからすぐに転移魔法を使って王都の近くに転移しました。やはり王都なだけあってここからでも人の流れが分かりますね。

 

 

 

 そのあとは以前と同じように検問を受けてから王都の中へ入ります。ちなみに今の私は前に冒険者たちを助けた時のようにフード付きのコートを着ています。理由はまぁあれですね......

 

 

 

「お母さんどうしてそんなの着てるの?」

 

 

 

「アリア.....自分で言うのもなんですが私は非常に目立つ容姿をしています。王都は人が多い分注目されてしまいますからそれを避けるためにフードを被っています。これでも多少は見られるかもしれませんがまだマシな方です」

 

 

 

「そっか....お母さんすごい綺麗だもんねそりゃみんな見ちゃうよ」

 

 

 

「俺も森で最初見た時本物の女神様かと思ったくらいだよ」

 

 

 

「め、女神様って....それは言い過ぎではないですか?」

 

 

 

 レインが中々鋭いことを言ってきますが、とりあえず否定しときましょう。

 

 

 

「んーそうかなー、私お母さんが女神様って言われても信じちゃうかも」

 

 

 

「アリアまで........とにかく私もそうですが二人も客観的に見て容姿が整っているので気を付けて下さいね?」

 

 

 

 今更ですが二人の容姿はかなり整っています。将来は美男美女兄妹ですかね、ちょっと楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

 検問を終え王都の中に入ると人の規模も建物もノルンの街とは全然違います。前に来た時も思いましたが、やはりすごい活気ですね、街の勢いに押されてしまいそうです。

 

 レインとアリアもぽけーっとしながら周りを見ています。

 

 

 

「ここが王都....すごいや」

 

 

 

「私たちが行こうとしてる学園がここにある......」

 

 

 

「二人とも、はぐれないようにしてくださいね。なんなら手を繋ぎましょうか」

 

 

 

 レインとアリアに手を出すと呆けていた二人はすぐに気を取り直してレインが右手、アリアが左手を握ってきました。

 

 

 

 先にお昼を済ませてから学園の方へ行きたいのですが、どこかいいお店はないですかね。前に一度来ましたが食事をする前に帰りましたからね。衛兵さんに聞けば教えてくれるのでしょうか。

 

 

 

「あの、すみません少しいいですか?」

 

 

 

「ん?...はい、なんでしょう」

 

 

 

 フードを被った私を見て一瞬訝しげな目をしましたが、レインとアリアを見て何かを察したかのように私に返事をしてきました。

 

 

 

「子どもたちとお昼を食べたいのですが、どこかおすすめのお店などはありませんか?」

 

 

 

「お店...それでしたらこの道の奥にあるフレイスというレストランが人気ですよ」

 

 

 

「そうですか!わざわざありがとうございます。これからそちらに行ってみます」

 

 

 

 衛兵さんからレストランの名前を聞いた私は早速その場所へと向かいました。

 

 

 

「王都の料理って美味しいのかな!」

 

 

 

「衛兵の人が言ってたお店だからきっと美味しいよ」

 

 

 

「そうですね、今から楽しみです♪」

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーい、一体なにを聞かれてたんだ?」

 

 

 

「ん?あぁ、昼食を摂りたいからおすすめの店を聞かれてな、とりあえずフレイスの場所を教えておいた」

 

 

 

 フレイスと聞いたもう一人の衛兵は驚いたように声を上げた。

 

 

 

「フレイスゥ?!あそこって貴・族・なんかが行く高級店だろ!大丈夫なのか?」

 

 

 

「あぁ、最初はフードを被っていて少し怪しかったがその佇まいや子どもたちを見てお忍びの貴族だと判断した。だから問題ない」

 

 

 

「そ、そうかならいいけどよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 道中人に道を聞きながら私たちは『レストラン フレイス』に着きました。建物の見た目はとても派手で敷居が高そうです。もしかしてここってかなりの高級店なのでしょうか。

 

 

 

「母さん、ほんとにここなの?」

 

 

 

「なんかすごい高級感がある.....」

 

 

 

 レインとアリアが不安げな声で私に聞いてきますが、私だってこれは予想できていませんでした。

 

 

 

「確かに少し躊躇しますが、折角教えていただいたのですからお店に入りましょうか」

 

 

 

 店内に入ると中も豪華で、いかにも貴族という方たちが食事をしていました。しばらく店内を突っ立っているとウェイターの方が近くに来ました。

 

 

 

「いらっしゃいませお客様、何名様でございましょうか?」

 

 

 

「三名ですが席は空いていますか?」

 

 

 

「はい、空いております。三名様ですね、どうぞこちらへ」

 

 

 

 ウェイターの後をついていき私たちはテーブルにつき椅子に座りました。レインとアリアはどこか落ち着かないようでソワソワしています。

 

 

 

「こちらメニューになります。ご注文がお決まりになりましたらお声掛けください」

 

 

 

「あ、待ってください。今日のオススメを聞いてもよろしいですか?」

 

 

 

「はい、本日のオススメはキングボアのステーキになります。そちらをお持ちしましょうか?」

 

 

 

「そうですね、ではそれとアップルジュースを三つお願いします。」

 

 

 

「畏まりました。少々お待ちください」

 

 

 

 一礼してウェイターは離れて行きましたが、二人はまだ固いままです。どうしましょうか。

 

 

 

「二人とも、いつも通りテーブルマナーを守って食べれば大丈夫ですよ。一度教えましたよね?」

 

 

 

「いつも通り......うん、そうだね。食べるなら美味しく食べないと」

 

 

 

「そうだよ母さんから食事のマナーは学んだんだ....大丈夫」

 

 

 

 私が一声掛けるといつもの二人に戻りましたね。これなら安心です。

 

 それからしばらくするとウェイターが料理を持って来ました。

 

 

 

「お待たせ致しました。こちらキングボアのステーキとアップルジュースになります」

 

 

 

「ありがとうございます。では二人とも手を合わせて」

 

 

 

「「「いただきます」」」

 

 

 

 さて、食事をする時にフードはさすがにダメですよね。取りましょうか。私がフードを取ると周りから何か聞こえて来ますが無視します。そしてステーキをナイフで切りフォークで刺して口まで持っていきます。

 

 うん、このキングボアの肉は美味しいですね。脂身も少なくお肉も柔らかいです。前の二人を見ると美味しそうにお肉を食べています。

 

 

 

「美味しいですか、二人とも」

 

 

 

「うん、すごく美味しいよ」

 

 

 

「とっても美味しいよお母さん!」

 

 

 

 二人が満足そうなら私も満足ですね。それからもステーキを食べ続け三人とも完食しました。ちょくちょくこちらに視線が向いて鬱陶しかったですが....

 

 

 

「「「ごちそうさまでした」」」

 

 

 

 しっかりと食後の挨拶もし会計をするために席を立ちました。

 

 

 

「会計をお願いします」

 

 

 

「畏まりました。全て合わせて金貨一枚と銀貨二十枚になります」

 

 

 

 意外とするんですねキングボアの肉、金貨一枚が前世の約十万円、銀貨一枚が約千円なので全部で約十二万円ですね。袋から言われた分の金貨と銀貨を出して会計をします。

 

 

 

「金貨一枚に銀貨二十枚、丁度お預かりいたします。またのご来店をお待ちしております」

 

 

 

「とても美味しかったです、ごちそうさまでした」

 

 

 

「「ごちそうさまでした」」

 

 

 

「.......ごちそうさまでした?」

 

 

 

 

 

 ウェイターに一礼してフードを被ってからお店を出ます。とても美味しかったですしあのぐらいの値段なら問題ないのでまた来ましょうか。次は学園の方に行かなくてはいけませんね。学園の場所は確か王都の東部の方でしたので少し歩きますが行きましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃ...!......めて!.....はな....!」

 

 

 

 しばらく歩いていると路地裏のほうから微かに女性の声が聞こえてきました。

 

 

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