転生したら女神様!?〜退屈だから子育てやらなんやらします〜目指せ世界最強お母さん!   作:参勤交代02

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第十七話 神の子

 私は戦うレインとアリアの様子を隠密魔法で気配を消しながら見ていました。最初は無闇に動くことはせず、アリアが魔法を使い周囲を探って倒すべき目標を見つけてから行動を開始しました。

 

 ゴブリンの方へ走って行ったので、先にゴブリンから倒すことにしたようです。アリアは見事な魔力コントロールを見せ、ゴブリンを火魔法で倒しますが、レインは二体目のゴブリンが倒せずニ撃目で剣を投げてゴブリンを倒しました。あまり褒められた事ではないですが、悪くない選択です。

 

 

 

(ゴブリンくらいなら全然問題ないですね、この調子でコボルトも倒せるといいのですが)

 

 

 

 この時の私は二人が先程のゴブリンと同じようにコボルトも楽に倒せると思い、特に何もなく終わると考えていました。二人があの力を使うまでは.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レインが別のコボルトに攻撃されそうになった時私は助けるために出ようとしましたが、その前にアリアが光のような白い閃光を放ちコボルトを倒しました。今のアリアが使った力を見て思わず固まってしまいました。

 

 

 

 頭の中でなんで、どうして、と考えていると今度はアリアの方にコボルトが襲い掛かりました。少し焦げたところがあるのを見るに、アリアの火魔法がしっかりと当たっていなかったのだと思います。先程のことで身体が固まってしまいマズイと思いましたが、次はレインが、さっきのアリアと同じ力を剣に流し剣を振るい、剣はリーチを長くしそのままコボルトを一刀両断しました。

 

 

 

「は...........?」

 

 

 

 思わず声が出てしまい、レインとアリアの前に出てしまいました。

 

 

 

「二人とも.......今のは.....まさか、いえ....そんなはずは」

 

 

 

 私も動揺してしまい声が出ませんでした。しばらく呆然としてしまいましたが、それではダメだと身体に言い聞かせて動き出し、もう一度声を掛けます。レインとアリアは自分たちが何をしたのか理解できていないようでどこかボーっとしていました。

 

 

 

「とりあえず、二人ともお疲れ様です、見事な動きでしたよ。最後のはどういうことか分かりませんが、ひとまず家へ帰りましょう」

 

 

 

「う、うん。そうだねお母さん」

 

 

 

「帰ろう、疲れた」

 

 

 

 一度情報を整理するためにひとまず家に帰ります。ひとまず落ち着いて考えたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 家に着いてから私は二人が先程使った力について考えます。ちなみに今二人はお風呂に入っています。疲れをとるためというのと私の考える時間が欲かったためお風呂に行かせました。

 

 

 

「レインとアリアが使った力......あれは間違いなく神気でした。本来なら私のような神だけが使える力、なのにどうしてあの二人が......」

 

 

 

 あの白い光に威力、どれを取っても神気に当てはまる事です。

 

 

 

 神気とは、文字通り神の気でこの世界に存在する魔力と同じような事ができる力のことです。しかし同じことと言ってもその内容は異なり、魔力のように変換して魔法を使うことは出来ません。

 

 

 

 使う際はあの二人がしたように神気が直接白い光のように現れ攻撃や防御などを行うことが出来ます。威力も魔力とは桁違いに強く、使いこなせればどんな危機的状況でも逆転することが可能になります。しかし、その力は人というものに全能感を与えてしまい、その結果力に溺れて暴走なんて事もあるそうです。それ故にこの力は神のみが使えるものであり、人間が神気を宿しあまつさえ使用するなどあり得ないはずなのです。

 

 

 

「あり得ないはずなんですけどね.....」

 

 

 

 考えても何故このような事が起きたのか分からず沈んでいると、一つだけ解決策というか知っていそうな神が頭の中に浮かんできました。

 

 

 

「そうです!リュクシール様ならあの子たちの神気について何か知っているかもしれません!」

 

 

 

 そう、前世で死んだ私をこの世界に女神として転生してくださった女神リュクシール様がいました。これしかないと思い早速リュクシール様に連絡を取ろうとしました。連絡と言っても天界にいるリュクシール様に声が届くように意識するだけですが。

 

 

 

『リュクシール様聞こえますか、シェリアです。聞こえていたら返事を下さい』

 

 

 

『ん〜?あれ、シェリアちゃん?珍しいねそっちから来るなんて。で、どうしたの?何かあった?』

 

 

 

 リュクシール様に声を掛けるとすぐに返事をしてくれました。相変わらず軽い感じの女神様ですが、根は真面目で話をきちんと最後まで聞いて、アドバイスまでくれる優しい方です。

 

 

 

『はい、少し私の予想外の事が起きまして。実は.....』

 

 

 

 それからリュクシール様に子どもが出来たこと、そしてその子どもたちが神気を使ったことを事細かに説明しました。話が終わった後、リュクシール様は『う〜ん』と唸っていましたが何か解ったようで私に話し始めました。

 

 

 

 

 

『多分だけどね?そのレイン君とアリアちゃんが神気を使えるようになったのは、シェリアちゃんが原因だと思うよ』

 

 

 

『え?!私が原因って....一体どういう事ですか?!』

 

 

 

 あまりにも意外なリュクシール様の結論に驚きテーブルを叩いて立ち上がり、座っていた椅子を倒してしまいました。

 

 

 

『ちょっと、落ち着いてってば〜ちゃんと説明するから。ね?』

 

 

 

『あ、すいません。取り乱しました....』

 

 

 

 とりあえず落ち着いて倒れた椅子起こして座り直しながらリュクシール様の説明を聞きます。一体なにが原因だというのでしょうか。

 

 

 

『えっとね、シェリアちゃんはその子たちのことを、心の底から本気で愛しているよね?それで、ほぼ毎日一緒に居て魔法とか戦い方も教えてるんでしょ?』

 

 

 

『はい、そうです。私はあの子たちを愛していますし、自分の身を守れる為にもその辺も教えています』

 

 

 

『じゃあやっぱりシェリアちゃんだね、恐らくその100%ラブの愛情を受け取って、それと同時にシェリアちゃん自体の神気も入り込んだから、肉体も変化したんだと思うよ』

 

 

 

 まさかの原因に一瞬声が出ませんでした。私が愛したが故に神気が使えるようになった、そんなことあるでしょうか。

 

 

 

『そんなことがあり得るのですか?神気が身体の中に入って使えるようになるなんで.....』

 

 

 

『普通はあり得ないけど、純粋な神気をずっと受け取ってたならあり得るかもしれないね。あとは、まだ成長途中の子どもだったからっていうのもあるかも』

 

 

 

『なるほど全くあり得ないわけではないんですね』

 

 

 

 リュクシール様に聞いて正解でした。胸のモヤモヤが晴れた気分です。お礼を言って話を終わりにしようとします。

 

 

 

『ありがとうございます、リュクシール様。お陰様で謎が解けました』

 

 

 

『ううん、いいのいいの気にしないで。それで、シェリアちゃんは今後あの二人をどうするの?いくら神気が使えると言っても量は少ないからずっと持続して使えるって訳でもないよ?』

 

 

 

『それでも、ここぞという時の切り札にはなると思うので、使い方は教えます。それに下手に教えないであの子たちに暴走なんてされたら、私はもうこの先生きていけません」

 

 

 

 結局は貰い物の力ですから、ずっと使える訳ではないとは思いますが、将来絶対レインとアリアの力になるはずです。ならば、今のうちから教えてしまいましょう。しっかりと使いこなせれば心配はありませんし。

 

 

 

『ふ〜ん、そっか、なら良いと思うよ♪でも、女神のこと話さなきゃだけど大丈夫なの?シェリアちゃんまだ言ってないんだよね?』

 

 

 

『うっ、まぁそれはちゃんと言います。あの子たちのためですから』

 

 

 

 私は覚悟を決めたような声でリュクシール様に言います。

 

 その後はリュクシール様と少し世間話や仕事の愚痴などを聞いて時間を潰し、レインとアリアがお風呂から上がってくるタイミングで話を終わらせます。

 

 

 

『それではリュクシール様、疑問に答えていただきありがとうございました。久しぶりにゆっくり話せて楽しかったです』

 

 

 

『あれぐらいならいつでも聞いて大丈夫だからね〜、私も楽しかったよ!じゃあまたね〜』

 

 

 

 そう言ってリュクシール様の声は聞こえなくなりました。話を終わらせたすぐ後にレインとアリアがお風呂から上がって部屋に来ました。

 

 

 

「母さん、お風呂上がったよ」

 

 

 

「気持ちよかったー」

 

 

 

 帰ってきた直後の少し張り詰めたような雰囲気はなくなってどちらもさっぱりしたように感じます。しかし、すぐに目を真剣なものに変え私に質問をしてきます。

 

 

 

「ねぇ、母さんは俺たちが使った力を見たよね、あれってなんなの?」

 

 

 

「お母さん、私も気になる。あの時すごい力が身体に流れたからどうしてか気になるの」

 

 

 

「それは.....」

 

 

 

 早く話そうと思っても口が思うように動きません。どうしてでしょう、私は二人にあの力について教えて使いこなして欲しいです。ですが....

 

 

 

(やはり、私が実は女神ですと言うのは怖いですね。この子たちにどう思われるのか、話してもこの子たちの母親でいれるのか)

 

 

 

「母さん....?もしかして俺らに話せないの....?」

 

 

 

「そんなにまずいの、あの力....?」

 

 

 

 不安そうに眉を下げて私の目を見てきます。こんな顔させてはいけません。

 

 

 

「いえ、そんな事はありませんよ、安心して下さい。でもその前に一つ私の話を聞いてくれませんか?」

 

 

 

 この子たちを信じないと、きっと今まで通りで何も変わらないで三人で過ごせるはずです。

 

 

 

 そして私は、二人に話し始めました。

 

 

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