麦わらの一味『占い師』マチカネフクキタル   作:赤葉忍

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あけましておめでとうございます。

年末年始は実家に帰っていたので更新できませんでしたが、今日から更新再開します。

ところで皆さん、ウマ娘のイベントストーリー見ましたか? フクキタルの良さが詰まったよいイベントでしたよね。着物もよく似合っていました。


副船長と二番隊隊長

「おい、そんなに似ちまうのか? その⋯⋯“マネマネの実”で変身されちまうと」

 

「そりゃもう似るなんて問題じゃねェ。同じなんだ。おしいなーサンジ。お前見るべきだったぜ」

 

 一味の中で唯一ボン・クレーに会っていないサンジにウソップがその能力の説明をしている間に、他のメンバーは“マネマネの実”の対策として左腕にマークを描き、その上から包帯を巻く。

 

「よし! とにかくこれから何が起こっても、左腕のこれが仲間の印だ!」

 

 そして、全員がマークを描き終えたところで、それを確認するように輪になって左腕を前へと突き出した。

 

「じゃあ、上陸するぞ! メシ屋へ!! あとアラバスタ!!」

 

「ついでかよ!!」

 

「あ、実は私もお腹空いていて⋯⋯メシ屋さんは賛成です!!」

 

「ちょっとあんたら、本能での行動は慎みなさいよ!?」

 

 目的地を目前にしても、いつもと変わらない様子でわいわい騒ぐルフィ達。そんなルフィ達を見ながら、ビビは左腕にある仲間の印をぎゅっと握りしめ、笑みを浮かべたのであった。

 

 

〇〇〇〇

 

 

 ルフィ達が仲間の印を見せ合っていた頃、アラバスタ王国の港町にあるとある店では、小さな騒ぎが起きていた。

 

「いや、君ねぇ。こんなに食べといてお金がないってそれは流石に困るよ」

 

「うぅ⋯⋯すいませぇん。財布を一緒に来た子に渡したままなのを忘れていまして⋯⋯。後で絶対お支払いしますのでぇ⋯⋯」

 

「うーん、とはいってもねぇ。そのなり、あんたよそ者だろ? 後で払うって言われても流石に信用は出来ねぇなぁ」

 

「そ、そんなぁ⋯⋯。す、救いはないのですかぁ?」

 

 どうやら、客の1人がお金を払わないことで問題になっているらしい。その渦中にいる少女は、ぷるぷると身体を小刻みに震わせながら、猫背気味の背中をターバンとマントで包んででおり、顔もしっかりと隠している。風貌だけなら不審人物なのだが、今にも泣きそうに震える声が周囲の同情を誘っていた。

 

 しかし、見ず知らずの少女を助け船を出す勇気もなく、どうしたものかと周りの人物が見守る中、その人々の波をかき分け、特徴的な帽子を被った半裸の男が店主と少女の間に割って入ってきた。

 

「あー、店主さん。悪ぃ、そいつはおれの連れでね。おれが彼女の分まで払うから、ここは引いてくれねぇか?」

 

「あ、ああ。俺は金さえ払ってくれればいいんだ。⋯⋯嬢ちゃん、よかったな。知り合いが来てくれたみたいでよ」

 

「え、ええ⋯⋯?」

 

 店主から声をかけられるも、少女は困惑を隠しきれない。何故なら、目の前にいる半裸の青年は、彼女と同行していた少女とは全くの別人だったからだ。

 

 青年の方も少女とは全く面識がないはずだが、そうとは感じられないほどの自然な態度で、店の椅子に座り、その隣に座るよう少女を促す。少女は、青年のことを警戒しつつも、助けてもらったことは事実なので、促されるまま隣に座ることにした。

 

「あ、あのぉ⋯⋯。助けてくださってありがとうございますぅ。でも、私たち初対面なはずですよね⋯⋯? どうして助けてくださったんですか?」

 

「別に礼なんていらねぇよ。おれはただ、噂の海賊団の副船長が“偉大なる航路(グランドライン)”前半のこんな海に居るのが気になって声をかけただけだ。⋯⋯なあ、“覇王海賊団”副船長、メイショウドトウさんよ」

 

 隠していたはずの正体を言い当てられ、ビクンとターバンの下の耳を大きく跳ねさせる少女⋯⋯メイショウドトウ。しかし、動揺したのは一瞬で、むしろ相手の目的が分かった分、ドトウは先程までよりも落ち着いて受け答えすることができた。

 

「⋯⋯それを言うなら、こっちも同じです。“白ひげ海賊団”の二番隊隊長、“ポートガス・D・エース”さん」

 

「おっ! おれの名前を知ってくれているとは⋯⋯光栄だね」

 

「し、知らない方がおかしいと思いますぅ⋯⋯」

 

 当の2人は何気ない様子でかわした会話であったが、特に隠すこともなく明かされた2人のその名前に、周囲は一気に騒然となった。

 

「し、“白ひげ”!? 海賊“白ひげ”の一味か!? そういや、背中の刺青見たことあるぞ!!?」

 

「は、“覇王海賊団”っていやあおい、最近話題になっているイカれた海賊じゃねえか! そんなところの副船長がなんでこんなところにいるんだよぉ!!?」

 

 “白ひげ海賊団”に“覇王海賊団”。かたや四皇と呼ばれる大海賊“白ひげ”の率いる海賊団であり、かたや聖地マリージョアやその他数多の世界政府の管理下にある施設などで次々にオペラ公演を行って悪名を轟かせている今一番危険と噂される海賊団だ。その二番隊隊長と副船長がここにいるという事実に、一部の客は一目散に逃げ去り、また一部の客は恐る恐るといった様子で2人の様子をうかがっている。

 

「わ、私たちの評判ってかなり悪いんですね。なんだかショックです⋯⋯」

 

 そんな周囲の様子を見て、がっくりと肩を落とすドトウ。この様子を見ると、とてもじゃないがあの悪名高い“覇王海賊団”の副船長とはとても思えない。

 

「そりゃあ仕方ねぇだろ。なにせやってることがアレだからな。一部じゃお前らは革命軍の一員なんじゃねぇかって噂もあるくらいだ。⋯⋯で、本題なんだが、そんなお前さんが何でこんな場所に居るんだ?」

 

 エースは、ドトウの様子などは全く気にもかけず話を続ける。⋯⋯いや、そもそも、エースは最初からドトウのことを全く見ないまま話しかけているのだが、それに気が付いているのはドトウも含めて誰も居なかった。

 

「私は、ちょっとオペラオーさんに頼まれて人探しをしていまして⋯⋯。そういう貴方は、なんでここに?」

 

「奇遇だな。おれも人探しだ。⋯⋯弟をね。探してんだ」

 

 そう言って、チッチッと爪楊枝で歯に挟まった肉を取るエース。この時はまだその探していた弟が店に突っ込んでくることになるとは思いもしなかったのであった。

 




ドトウ登場は前々からここと決めていたのでイベントと被ったのはホントに偶然。フクドトコンビいいですよね。
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