太陽が傾き、1日の終わりを伝える夕日に染まる聖フランチェスカの校舎。その廊下を歩く三人の姿。
「あ~あ面倒くさいな~」
重そうな分厚い本を積み上げ歩くのは西尾大河。
「原因がブツブツ言うな。」
複数の長い地図を運んでいるのか東条朱雀
「ハハハ……」
三人分の鞄を持ちながら苦笑するのは北郷龍也
大河「原因って向こうからいちゃもんつけて来たんだぜ?」
朱雀「だからといって対抗するなよ。こっちはいいトバッチリだ。」
龍也「まぁ~過ぎた事だしいつもの事じゃん?」
眉間に皺を寄せため息をつく朱雀をなだめる。
大河「てかよリュウ、何でお前一番楽な鞄持ってるんだよ?お前も結構暴れただろ?」
朱雀「龍也は先生に掛け合って俺達の処分を軽くしてくれたんだ。そうでもなきゃ立派な停学だ。」
北郷龍也は優しい性格上、生徒や先生がたからの信用が高く、何度か処分を軽くしてもらっている。
朱雀「龍也の人徳に感謝だな。」
大河「上手く先生言いくるめてる様に見えたけどな……」
龍也「何だか照れるな」
和気あいあいと話ていると学園の資料室に着いた。
ガラガラ
龍也「ふぅ、埃っぽいな~」
朱雀「古い文系があるからむやみに掃除出来ないのだろ?」
大河「はいはい眼輝やかせないでサッさと片付けしようぜ。」
朱雀は無類の読者好き資料室は彼の目には宝の山に等しい。
大河「なぁ、あそこにいるのって水亀じゃね?」
小声で指を指す先には一人の生徒がいた。彼は水亀玄哉(みずかめげんや)眼鏡をかけ制服の第一ボタンまでしっかり閉めているクラスで一番静かな奴。
龍也「本当だ?何やってんだろ」
大河「おおかた女子に押し付けられた仕事してんだろ?」
朱雀「まぁこの学園はお嬢様学園だったのを共学にしたものだし仕方ないと言えば…仕方ないかな。」
そう聖フランチェスカ学園はつい最近共学になった様なもので男女比は全体の2:8である。
大河「あいつは気が弱いから狙わるんだよ。」
龍也「タイガ、」
大河「本当の事だろ?」
ヒソヒソ話す少し声を荒げる龍也に大河ははっきりと言う。
朱雀「まぁあいつはあいつ、俺達はさっさと片付けよう。」
龍也「あ…そうだな……」
性格がらか龍也は少し気にしつつも作業を始める。