ポケットモンスター~WORLD TOUR~   作:ゼクスバーナー

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バイトの疲れ(主に腰痛)が取れなくてしんどい著者です。
あ、ちなみに某飲食店のフロア業務です(どうでもいい)


12章 豪華客船サント・アンヌ号(後編)

 サント・アンヌ号甲板……

 

「ユーたちよく来てくれたね!!」

 

 甲板へ行くとそこには迷彩柄の服を着た大きな男の人……マチスさんが立っていた。

 

「イベントって何するんです?」

 

 レッドさんがマチスさんに話しかける。

 

「おお!!レッド久しぶりだね!!何をやるかっていうと……コレだよ!!」

 

 マチスさんはボールを取り出して投げ、ライチュウを出した。

 

「……?ポケモンバトルでもやろーってのか?」

 

「おお!グリーン!ユーも来てくれたんだね!!ポケモンバトル……ではないけどポケモンは使うよ!」

 

 ……にしてもマチスさんってこんなテンションの高い人なのかな。もうちょっと恐い人ってイメージだったんだけど。

 

 そんなことを考えていたがマチスさんは説明を続けた。

 

「やるのはバトルじゃなくてアームレスリング、つまり腕相撲!しかもポケモン同士のだよ!!」

 

 マチスさんの言葉に辺りは騒然とした。しかしそれに追い打ちをかけるようにマチスさんは言葉を付け加えた。

 

「ミーの自慢のライチュウに勝てればバッジあげちゃうよ!ただし貰えるのは一人だけ、勝てる自信がある人はチャレンジしちゃいなよ!!」

 

「「「「!!!???」」」」

 

「おいおい、マジかよマチスさん」

 

「マジだよグリーン、なんならユーも挑戦するかい?」

 

 グリーンさんは苦笑いしながら断った。……けど勝てばジムバッジが貰えるのか……。

 

「あ、言うの忘れてたけどジムバッジの数で手加減する用のライチュウじゃないから生半可な覚悟で来たらビリビリにしちゃうからね」

 

 一度は挑戦してやろうと息巻いていた人も居たがマチスさんのこの言葉で一気にみんなのテンションが下がった。

 

「誰も挑戦しないのかい?」

 

 マチスさんが少ししょぼくれたが僕は手を上げて挑戦します!と答えた。

 

「ハルト!?聞いてたのか、本来ジムでバッジの数で手加減する用で育てたポケモンじゃないんだぞ!?まだバッジ2つのお前じゃ相手にならないぞ!」

 

「ユー、名前は?」

 

「ハルト、マサラタウンから来ました」

 

「おい!人の話聞けよ!!」

 

 僕はグリーンさんの静止を振り切りマチスさんに挑戦する。

 

「まぁまぁ落ち着けってグリーン。自信もなしに挑戦しようとする顔じゃなかったぞ?」

 

「グリーンさん、ハルトくんなら大丈夫です。今までも作戦やその場の発想でバトルに勝ってきたんです。今回もきっと大丈夫です」

 

 グリーンさんはナツキさんとレッドさんに抑えられ、ため息をつきながらしょうがねぇなぁと言い見物することにしたようだ。

 

「マサラタウンか、レッドやグリーンと同じ街の出身だね。よしこっちおいで」

 

 僕はマチスさんに案内されるとそこには人が使うには少し大きな机があった。

 

「さぁユーはどんなポケモンを出す?ミーはさっきのライチュウだよ」

 

「僕は彼に任せます」

 

 ボールを取り出し投げてボスを出した。

 

「オコリザルか……。よし、いいファイトをしよう!」

 

 僕はマチスさんと、ボスはライチュウと握手し、各々の持ち場についた。と言っても今回は完全にポケモン任せになるからトレーナーは何もしないけど。

 

「よし、じゃあ俺がレフェリーやりますね」

 

 レッドさんがレフェリーに入り、レッドさんの掛け声と共に試合が始まった。

 

 

 ボスside……

 

 試合が始まり俺は相手のライチュウといい勝負をしていた。

 

「ほぅ、やるじゃねぇか」

 

「ふん、ブタザルなんざすぐに捻じ伏せてやんよ」

 

 俺はこいつの言葉にカチンと来たがここで血祭りにあげるわけにはいかない為相手の腕を机に付けようと力を加え続けた。

 

「威勢はいいようだが言葉だけかこのヘボネズミ、捻じ伏せるんだろ?ほら、はやくやってみろよ」

 

「あぁ?舐めてんのかゴラ?」

 

「舐めてなんかねーよ、テメェなんざ舐めても雑魚みたいなしょっぺぇ味しかしねーだろ気持ちわりぃ」

 

「んだと?ざけんじゃねぇぞゴラァァァァァァ!!」

 

 俺は少し腕を持ってかれそうになったがなんとかスタートした時のポジションを保っている。にしても少し挑発しただけでコレかよ、小者感半端ねぇな。

 

「お望み通り捻じ伏せてやんよぉぉぉ!!」

 

「なっ!?」

 

 相手のライチュウは怒り狂ったせいか身体から電撃を発し腕相撲している俺は直接電撃を食らってしまった。

 

 

 ハルトside……

 

 ボスVSライチュウの腕相撲が始まりお互い譲らない戦いをしているのだが、僕には汚い言葉づかいで言い争っているようにしか聞こえなかった。

 

「ハルトくん、ボスとライチュウさっきからなんか言い争ってる感じがするけど何言ってるの?」

 

「んー……知らない方がいいかも」

 

 僕はそう言ってナツキさんに通訳するのはやめといた。

 

 すると次の瞬間、ライチュウが怒りだし電撃がボスに直撃した。

 

「ボス!!」

 

「ライチュウどうした!?電撃ビリビリはずるいよ!」

 

 マチスさんがライチュウを止めようとするがライチュウの耳には声が届いていないようだった。

 

「このままじゃ!」

 

 僕はボールを取り出しブイとフッシーで無理矢理引きはがそうを考えたがボスに止められた。

 

「少年、いやもう仲間だからハルトと呼ばせてもらおうか。止めるんじゃねぇぞ。この程度の電撃くれぇどうってことはねぇ。むしろいい感じにつぼを刺激してくれて力が漲ってるんだ。目を開いてよーく見ておけ俺の本気を!!」

 

 

 ボスside……

 

「本気だぁ?まだ勝てると思ってんのか?」

 

「おい、クソネズミ。遺言はそんだけか?」

 

「あぁ?そのセリフそっくりそのまま返してやんよ」

 

「そうか、ならいっぺん死んで来い」

 

 ズドン!!!!

 

 俺は刹那にして勝負を終わらせた。

 

 

 ハルトside……

 

 ほんの一瞬の出来事だった。ボスが力を入れたと思った瞬間机にライチュウの腕を叩きつけたかと思いきや、あまりの衝撃に耐えきれず机を壊して甲板にライチュウを捻じ伏せた。

 

「……おいおい、マジかよ」

 

「ガッデム!」

 

「ボスつよーい!」

 

 グリーンさんは苦笑いをし、マチスさんは信じられないと言わんばかりに茫然と立ち尽くし、ナツキさんに至ってはボスの強さに感動していた。

 

「えーっと……こりゃハルトくんの勝ちだな。にしても特性いかりのつぼでも発動したのかよ」

 

 レッドさんが僕の勝ちだと宣言しマチスさんは目を回して倒れているライチュウをボールに戻した。レッドさんが言ってたいかりのつぼって確か相手の攻撃が急所に当たったら自分の攻撃力が一気に跳ね上がる特性だったかな……?

 

 そんなことを考えていたらマチスさんが近付いてきた。

 

「悔しいけどユーの勝ちだよ、さぁこれがオレンジバッジだよ」

 

 マチスさんはバッジを僕に渡してくれた。これでバッジは3つ。そしてボスが僕に近づいてきた。

 

「ハルト、これが俺の本気だ」

 

「まさか最初からこれ狙ってた?」

 

「さぁ……?どうだろうな」

 

 ボスは少し笑って僕の出したボールに戻った。

 

 

 その後僕達はパーティを楽しみ、船で一晩過ごし翌日の昼、クチバシティ東にある11番道路の入口にレッドさんやグリーンさんと立っていた。

 

 ちなみにパーティーの後みんなはしゃぎ過ぎたのか死んだように眠っており、翌朝目が覚めた後、街に戻りポケモン達の体調をポケセンで確認して今に至る。

 

「ハルトくん達、次はシオンタウンを経由してタマムシシティに行くのかい?ヤマブキ経由の方が早く着くよ?」

 

 レッドさんの質問に僕が答える。

 

「確かにヤマブキを経由した方が早く着くとは思うんですけど、折角旅をしてるわけだし色んな街を見て回りたいんです」

 

 実はこれはほとんどナツキさんの意見なんだけどね。今シオンタウンではポケモン達のお墓がたくさんあるポケモンタワーを改築してラジオ塔にしようとしてるみたいで改築されたらポケモンタワーは見れないしお墓がどうなるのか気になるみたい。

 

「マサラを旅立ってから暫く会わない間にお前もポケモンも強くなったみたいだな。残り4つのバッジ集めて俺のとこに挑戦しに来るのを楽しみにしてるぜ」

 

「はい!絶対勝ちますからね!!」

 

「はっ、やれるもんならやってみやがれ」

 

 僕達はレッドさん、グリーンさんと握手を交わしシオンタウンに向けて出発した。

 

「ハルトくん、これでバッジも3つ集まったね」

 

「うん。残りは5つ、そのうち4つ集めてグリーンさんに挑戦するよ!」

 

 クチバを出発した僕達は11番道路を歩きながらこれからのことを話していた。

 

 僕のジム巡りをしてバッジを集めてポケモンリーグ出場する為の旅、ナツキさんの街を巡って色んな景色を見る旅。お互い目的は違えどポケモンと友達がいる旅はまだまだ続くんだな。

 

 

 レッドside……

 

 俺とグリーンはクチバを出発した2人を見送ってクチバのポケセンへとやって来た。

 

「いやー、ハルトくん達を見てると自分がカントーを旅していた頃を思い出すなー」

 

「なんだ?そんなじじくせぇ話するためにポケセンに来たのか?」

 

「んー、いんや違うよ」

 

 俺は少しニヤッとして言葉を続けた。

 

「次のセキエイ大会出るぜ」

 

 グリーンは驚いた表情を見せたがすぐに口を開いた。

 

「おいおい、どういう風の吹き回しだぁ?お前別の地方にでも行くんじゃなかったのかよ」

 

「本当はそうするつもりだったんだけどな、彼……ハルトくんはきっとお前に勝ってバッジ揃えてセキエイ大会に出てくる。そこで彼とバトルしたくなった」

 

「……へぇ、お前がそう言うならやっぱりアイツはなんか持ってるってことで俺の眼は正しかったみたいだな。それともただ単にバトルマニアとして戦いたくなっただけか?」

 

「前者だな。彼はきっともっともっと強くなる、しっかりポケモン育てとけよウニ頭」

 

「黙れクソバトルマニア。お前に言われなくても育てるっての」

 

 いつもならここいらでケンカに発展するとこだが今回はお互い少し笑っていた。

 

「楽しみだな」

 

「あぁ、そうだな」




最後のレッドとグリーンのやり取り、本当はまた閑話と称して別のページに……とも考えたのですが、1ページの最低文字数に到達しない可能性があったのでくっつけました。(実際FC2の方でもくっけてるんだけども)

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