ポケットモンスター~WORLD TOUR~ 作:ゼクスバーナー
グリーンさんと別れて十数分後、僕はトキワの森の前のゲートに着いた。22番道路から歩けばかなり時間がかかるのだが、さすがはグリーンさんのポケモン。僕を連れて空を飛び短時間でゲートの前まで連れてきてくれた。
「ピジョットありがとう!グリーンさんにありがとうって伝えておいてね」
僕はピジョットから降りてピジョットに挨拶をした。ピジョットはコクリと頷いてトキワシティの方へ飛び去ってった。
「さぁて、日が暮れる前までにニビシティに行かなきゃね!」
僕はゲートを抜けてトキワの森へと向かった。
トキワの森は噂通りの天然の迷路な上に昼間でも薄暗い。そして入ってから1時間程経っただろうか……。
「……ヤバい、迷子かも。」
完全に途方にくれていた。
「ハルトー、どうするのー?」
僕の足元をぐるぐる回りながらブイが聞いてきた。
「どうするってもなー、完全に迷子だしなー」
「そんなにのんきに言えることじゃないよね」
「……うん」
ポケモンに呆れられてしまうとは僕はまだまだなようだ。
「……?ねぇねぇハルト、なんか聞こえなかった?」
「……?いや、特には……」
「……きゃー……」
その時だった、かすかに女の子の叫び声が聞こえた。
「今の声だよ!さっき聞こえた声は!」
「叫び声ぽかったし、何かあったのかな?ブイ行ってみよう!」
「うん!」
僕とブイは叫び声が聞こえた方へ走って向かった。
「ちょっと!何すんのよ!」
「ちぃ!失敗したか!」
少女は黒ずくめの格好をした男の手を振り払い距離をあけてキリッと睨み付けた。
「おいおい、女の子一人に何手こずってんだよ」
すると手を払った男の後ろからもう一人同じ格好をした男が出てきた。
「なによ、薄暗い森で女の子でも拉致するつもり!?」
「ちげぇよ、お前の腰のベルトについてるボール、ポケモンに決まってんだろ?」
「ポケモン?薄暗い森で背後から襲ってきたと思えば人のポケモンを盗むですって!?あんたたち何者よ!」
少女が怒りながら問うと、黒ずくめの連中は答えた。
「俺達か?秘密結社r……」
「おーい!!君大丈夫ー!?」
黒ずくめの男の声をかき消したのは少女の後方から走って向かってきているハルトだった。
「え、えぇ。私は大丈夫だけど」
「そっか、それならよかった……ってあれ?」
「ハルト、こいつらって……」
ハルトとブイが見ると黒ずくめの連中はわなわなと震えていた。
「あなたこの黒い連中知ってるの?」
「え、一応は……かな?」
少女の問いにハルトが答え終った後黒ずくめの連中はハルトに怒りの矛先を向けた。
「こんのクソガキめ!マサラで邪魔してくれたガキんちょか!一度だけでなく二度までも邪魔するか!!」
「あー、よく見たらマサラで会った人か。ロケット団ってみんなそっくりな顔してる気がしたけどやっぱり違うんだね」
ハルトの言葉に黒ずくめの連中、もといロケット団は完全にキレた。
「落ち着けお前、とにかく知ってるガキも居るんだ捕え損ねた色違いのイーブイとこの女のポケモンかっさらうぞ!」
「なぁに?やる気?女の子だと思って甘く見てると痛い目に遭うよ」
「だったらガキども、大人を甘く見ない方がいいぜ!」
「……なんか僕も戦う感じだね。ブイを取られるわけにはいかないしやるしかないね!」
こうしていきなり2VS2のタッグバトルの火蓋が切って落とされた。
「「行け!コラッタ!!」」
ロケット団の二人が出してきたのはコラッタだった。
「よし、ブイ行くんだ!」
僕はブイを出した。隣の女の子は何を出すんだろう?
「ニョロモ!GO!」
女の子が出したのはニョロモだった。
「ブイ、でんこうせっかだ!」
「ニョロモ、あわ!」
僕と女の子が同時に指示を出したが動き出しが早かったのかブイだった。相手のコラッタの背後を取り、あわが飛んでくる方向に吹っ飛ばした。
「こなくそ!コラッタ、たいあたり!」
もう片方のコラッタがブイにたいあたりをしてダメージを与えるも、女の子が援護でもう一発あわを撃ってくれた。
「ありがと!」
「いーえー、そっちもやるじゃん」
初めてのタッグバトルなのに息がぴったりで戦えることに僕はワクワクしていた。
その後も僕と女の子は連係プレーで相手のコラッタ達を押し切り勝利した。とは言っても、相手はただごり押ししてくるだけだったから避けて攻撃するという簡単なことしかやってないけど。
「ちぃ、ガキのくせに中々やりやがる」
「覚えてろ!」
よく聞く捨て台詞を吐いたロケット団はすぐさまどこかへと逃げて行った。
「逃げ足だけは早いんだね……。とりあえずブイ戻って」
僕がブイをボールに戻すと女の子もニョロモをボールに戻し始めた。
「ところで、君はなんでロケット団に絡まれてたの?」
「ん?森の中を散策してたんだけど、いきなり後ろから襲われたの。まぁすぐ振り払ったんだけど、そしたらちょうど君たちが来てくれたの。助かったよありがとう……ってそういえば名前聞いてなかったね、私はナツキ。あなたは?」
「僕はハルト、こないだトレーナーになったばっかで今日トキワの森に来たんだけどちょうど迷子になってたところに君の叫び声が聞こえて駆け付けたんだ」
「ハルトくんね、よろしく。迷子なの?助けてくれたお礼にゲートまで案内しようか?ニビシティ側でいいかな、さっき一度ニビのゲートまで行ってるから道案内できるよ」
「いいの?そうしてくれると助かるかな」
こうして僕はナツキさんの案内のもと、ニビシティ側のゲートまで行くことにした。にしても今日はやけに色んな人に助けられるなぁ……。もっとしっかりしなきゃ。
森を歩きながら僕はナツキさんと話をしていた。
「へぇハルトくんってマサラ出身なんだ。てことはレッドさんやグリーンさんに会ったこととかってあるの?」
「うん、何度かね。旅に出る前とかにちょこっと話もしたよ」
「えー、いいなぁー」
ナツキさん曰く、現在トキワの森の中間地点からちょいニビよりの場所に僕たちは居る。
「ナツキさんはどこ出身なの?」
「私?私はワカバ出身だよ」
ワカバ……?カントー地方にそんな場所あったっけ?と首をかしげているとナツキさんはさらに説明を加えた。
「ワカバってどこ?って思ってるでしょ、私実はジョウト地方で生まれたの、カントーとはお隣の地方ね。こないだ10歳の誕生日向かえてトキワに引っ越して来たんだけど色々ドタバタして今日から旅を始めたの」
「へーそうなんだ!じゃあお互い新米トレーナーって感じかな?」
「ふふっ、そうだね。あ、そうだ!もしハルトくんが良ければなんだけど、2人で旅しない?1人よりも2人の方が心強いし」
確かにナツキさんの言う通りだ。この先何があるか分からないし1人よりも2人の方が心強い。それにお互い新米トレーナーだし。
「うん、こちらこそ僕で良ければ一緒に旅しよう!」
「じゃあ決まりね!よろしくねハルトくん!」
「こちらこそ!」
僕たちは一度立ち止まり、握手をしてからニビシティへと向かった。
(一応)ヒロインな女の子登場です←
FC2の方を読んだことのある方、もしくは読めば分かるのですが実は彼女がメインのお話は少ないんです……。
そしてちょっと裏話をすると当初は勝気な感じの子にするつもりだったんですけど気づいたらだいぶ違う感じの子になりましたwww
前の方のページでも書いたと思いますがFC2の方を少し修正しているので読み比べてみると面白いかもしれません。