ポケットモンスター~WORLD TOUR~ 作:ゼクスバーナー
僕とナツキさんはポケセンでポケモン達が回復している間にこの後の予定を考えていた。
「とりあえず、まずはジム戦勝利おめでとう!」
「うん、ありがとう!ところでこの後の予定どうする?このままオツキミヤマ抜けてハナダシティに行くことも出来るけどナツキさんはどっか行きたいところある?」
ナツキさんは少し考えてから口を開いた。
「んー、じゃあせっかくニビに来たし博物館行ってみない?おつきみ山で採れた化石や石とかの展示やってみるみたいだし」
「いいね、じゃあブイ達が回復したら行ってみようか」
という訳で、ブイ達が回復し終わったら博物館へと行くことにした。
博物館前……
「ここがニビ科学博物館かぁ」
「おつきみ山で採れた石や化石の他に進化に必要な石の展示を今やってるみたい」
進化の石か……。僕のブイは何に進化させよう……。ナツキさんのニョロモも進化してニョロゾになればみずのいしでニョロボンに進化するんだよなぁ。
「ハルトくん?早く入ろうよ!」
「ん、あぁ、ごめんごめん。じゃあ入ろうか」
僕たちは博物館に入館した。
「「おぉー!」」
入館してすぐ僕達を出迎え、そして驚かしてくれたのは大きなドラゴンタイプのポケモンの化石だった。
「すごいねー、昔普通に生きてたんだよね」
ナツキさんは大はしゃぎだ。そして次に目に飛び込んで来たのは進化の石だ。ほのお、みず、かみなり、リーフのいしといったカントーではデパートでも売っているメジャーなものから、カントーではあまり見かけないひかりややみのいしまで綺麗に展示されている。
「ねぇハルトくん、あそこに人だかりが出来てるけど何があるのかな?」
ナツキさんが指さして言う方向に確かに人だかりが出来ていた。僕達もそこへ行き何があるのかと人だかりの合間から見てみた。
「……んー、なんか綺麗なものがあるってのは分かったけど」
「なんなのかよく分かんなかったね」
人が多いため近付いて確認するのは難しかった。諦めて他の展示物を見に行こうとした瞬間だった。いきなり煙幕が起き、たちまち僕たちの視界を遮った。
「げほっげほっ……、なんだこれ!ナツキさん大丈夫!?」
視界が悪くなりナツキさんの姿が見えなくなったので無事なのかを確認する。
「げほっ……、なんとか大丈夫だけど一体誰がこの煙幕を……」
煙幕が晴れるとさっき人だかりが出来ていた場所が騒然としていた。
「無いぞ!ひみつのコハクが無いぞ!」
客の言葉に係員の人達が反応して大騒ぎした。
「ひみつのコハクって……?」
「もしかしてさっき見た綺麗なやつじゃない?」
僕とナツキさんが話をしているとボサボサな髪型でメガネをかけた係員の一人が僕達のところへやってきた。
「君達トレーナーかい!?手伝ってもらいたいことがあるんだけどいいかな?」
「そうですけど、どうかしたんですか?」
「君達も聞こえたと思うけど展示していたポケモンの遺伝子が入っているひみつのコハクが何者かに盗まれたんだ。運よく監視カメラに映ってたんだけど盗んだ犯人はこいつみたいなんだ」
監視カメラの映像を写真にして印刷したものを見せられた僕たちは犯人がすぐ誰だったのか分かった。
「「ロケット団!」」
「知ってるようなら尚更助かる。是非とも僕と一緒にこいつを探して欲しいんだ」
「ハルトくん、またあいつら悪さしてるみたいだね」
「うん、どうにかして取り返さなきゃ!」
「じゃあ、僕に協力してくれるかい?」
「「もちろんです!」」
僕とナツキさんは二つ返事で答えた。
博物館の外に居た人達に聞いたところ犯人はおつきみ山の方へ逃げたらしい。急いで追いかけるために係員の人……カズマさんが車でおつきみ山まで運転して追いかけることにした。
「ところでカズマさん、あのコハクって一体なんだったんです?」
ナツキさんがカズマさんに質問する。
「さっきも言ったと思うけどあれは大昔に生きていたポケモンの遺伝子が入ったものなんだ。僕の予想では大空を飛んでいたポケモン、プテラだと思うんだ」
「プテラ……?」
僕が首をかしげているとカズマさんはさらに説明を加えた。
「古代、それも恐竜と呼ばれる動物が生きていた頃に生息していたと言われているポケモンなんだ。性格は獰猛だと言われてるね」
「へぇー、どんなポケモンか見てみたいです!」
「グレンタウンで化石の復元で大昔生息していたポケモンを化石から復活させることもしてるみたいだからコハクも持っていけばもしかしたら復活させてもらえるかもね」
そうこうしている間におつきみ山のすぐ近くにあるポケセンに到着した。
「ニビジムのタケシさんが整備をしてくれているから2年前と比べて相当進みやすくなったとは言え、まだ車じゃ入れないからこっから先は歩いて進もう」
僕たち3人は車を降り、おつきみ山の洞窟へと入った。
「割と明るいですね……」
おつきみ山は内部の洞窟を通ってハナダへ行くのだが他の洞窟と違い明るい。
「……!?二人ともストップ!」
ナツキさんが何かに気づき僕とカズマさんが進むのを止めた。
「あれ、ロケット団じゃない?」
ナツキさんが指さす方向にロケット団と思われる連中が数人立っていた。
「どうします?」
「……少し様子を見よう。ほら、あいつら洞窟の奥の方へ行こうとしてるし」
僕がカズマさんに質問し、カズマさんの言う通りに様子を見るとロケット団達は何かを話しながら奥へどんどん進んで行った。
「追いかけよう」
そう言ってカズマさんは僕達の前に立ってゆっくりロケット団の後を追いかけた。
おつきみ山広場……
僕たちはロケット団を追いかけているうちに洞窟を抜け、池のある広場まで来て岩陰に隠れながら様子を見ていた。
「ほう、これがひみつのコハクか」
「えぇ、盗んでくんのちょろかったですよ」
「古代に生きていた獰猛なポケモンがこのコハクの中に遺伝子に残されているのですね」
「そこの男三人衆、盗むもん盗んだんだからさっさとアジトに帰るわよ」
ロケット団が帰ろうとしているその瞬間に僕たちは飛び出した。
「ロケット団!博物館から盗んだものを返してもらうぞ!」
カズマさんは声を張り上げてロケット団達を睨む。
「なんだぁ?博物館の係員のにーちゃんか?こんないいもんをあんなとこに展示してるなんてもったいねぇからもらっといてやるよ」
紫色の髪をしたちょっと歳くったようなおじさんがコハクをポンポンと掌の上で投げながら近づいてきた。
「それは博物館のみんなで探し当てたものだ、君達に渡すわけにはいかない!」
「ふむ……これがあなたの、いやあなた達の大事なものだと言うのは分かりました。ではバトルで白黒つけませんか?」
普通の団員とは違う白い服を着た男が提案してきた。そしてその言葉に反応した白い服を着た赤い髪の女が怒りはじめた。
「はぁ!?アポロ、あんたアホじゃないの?なんでわざわざ盗んだものを返す提案なんか持ちだすのよ!さっさとここをおさらばすればいいじゃない!」
「まぁまぁアテナ落ち着いてくださいよ」
「いやいや、アポロさん盗んできたの俺ですよ!?」
今度はさっきの黒服の紫色の髪のおじさんと同じような服を着た若い男がアテナと呼ばれている女の人と一緒にアポロという男に抗議し始めた。
そしてロケット団の連中がやいやいとケンカを初めてしまったので僕達3人はどうすればいいのか分からずただただ佇んでいた。
「カズマさん……どうします?」
「どうするって勿論取り返す、バトルで勝てば返してもらえるなら返してもらいたい」
「人から物を盗んでるんですから許すわけにはいかないですよ!」
僕の問いにカズマさん、ナツキさんと順に答える。
「イテテ、とにかくどの道逃げるとしてもここで彼らを倒しておかないとすぐに追いかけられてしまいますし、幹部候補の僕たちが負けるわけないでしょう?」
「……そうね。ならバトルで決めましょうか」
アテナは自身にけちょんけちょんにされかけてるアポロという男の説得にしぶしぶ応じ、モンスターボールを取り出した。にしても幹部候補?という事は今までの団員よりも強いのか?
「どうやらバトルで白黒決めるっていう方向で落ち着いたのかな?」
「えぇ、長らくお待たせして申し訳ないです。4人VS3人じゃ少々卑怯だと思いますのであなた方3人VS僕以外の3人で先に2人勝った方が勝ちということでいいですか?」
僕たちはそれでいいと答えたが、またなにやら向こう側が騒がしくなった。
「おいこらアポロ、テメェ戦わないのかよ?」
「そうっすよ!アポロさんだけずるいっす!」
「まぁまぁラムダさんもランスくんも落ち着いて……」
「「落ち着けるか!」」
前編はここで終わり!! 後編ではバトルシーンがありますのでお楽しみに!
……って〆てもいいんだけど描写の件について少しだけ。
視点が変わったり場面が変わった時には余分に改行して空白部分を広くしてます。分かりづらかったらごめんね!!←