殴りガンナーのボーダー活躍記   作:コウタロー

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 というわけで第一話です。口調とか正直自信ありませんがそれでも言い方は楽しんでください。


第一話

 三門市に存在する界境防衛組織『ボーダー』。彼らは異世界からの侵略者、近界民(ネイバー)から人々を守るため、日々奮闘していた。時折、非日常的な爆音や閃光が轟くが、ボーダーの信頼のおかげか、町に響き渡るが町の住民は気にした様子もなく平和に日常を謳歌していた。

 

 近界民(ネイバー)と戦闘を行うための警戒区域。そこに一人の男がいた。ミリタリー風の服装で腰からは特徴的な二挺の拳銃が下がっており、日本ではなかなか見られないであろう格好であった。

 

 そんな彼の前には動かなくなったトリオン兵の残骸が十数体転がっており、すべて目だけに二、三発の弾痕がついていた。これらすべてこの男が倒したものである。

 

「終わったよ。回収班、呼んでもらっていい?」

 

 適当な場所に腰かけた男は耳に手を伸ばすと、耳についた通信機の向こう側の人間に話しかけ始める。

 

「ほいほーい。いやぁ、相変わらずいい手際だねぇ。どう? うちの技術を使ったトリガーは?」

 

「マジでいいねこれ。 射程も威力もショットガンよりも全然いいし、何より取り回しがいい! 迅に感謝しねえと」

 

 男は意識的に腰のトリガーに手を触れた。

 

「それはよかった。迅さんこのトリガー使えるように上層部の人たちに口利きしてくれたみたいだしね。そんなことより明日で支部から本部に転属だっけ? うちの支部の敵になっちゃわないでね?」

 

「大丈夫大丈夫。俺は近界民(ネイバー)滅べなんて思ってないからさ」

 

「それはよかった。敵対されると迅さんどんなふうにへそ曲げるかわかんないし」

 

「本部に移ってもちょいちょい顔は出しに行くから。お土産にどら焼き持ってさ」

 

「おー、お土産持ちだったら歓迎するよー。 あっ、(ゲート)発生。直情一つ、数は四体だよ」

 

「了解。迎撃する」

 

 男は跳ねるように立ち上がると、腰の拳銃を抜き放ち、頭上のトリオン兵に向けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、男は界境防衛組織『ボーダー』の本部基地を訪れていた。彼がやってきたのは本部長室。巨大組織であるボーダーの隊員を統括する人間がいる場所であった。

 

「失礼します。転属の書類を提出しに来ました」

 

 男は入室の許可をもらい、一声上げながら室内に足を踏み入れた。

 

「よく来たな。今日から本部基地所属だったな」

 

「ええ、ですので転属の書類を」

 

 男が相対したのは忍田真史。ボーダー本部長にして、ボーダー最強の男である。

 

「あと、特殊トリガー所持の許可、ありがとうございました」

 

 男が頭を下げると彼は笑みを浮かべ彼の声に応える。

 

「許可はボーダーへの就職祝いというやつかな。それには城戸指令も了承済みだ。それに鬼怒田さんもデータが取れると喜んでいたよ」

 

 彼の言葉を聞き、自分の我儘をいろいろな人が受け入れてくれたという事実に涙が出そうになる。

 

「さて、久遠綾仁(くおんあやひと)隊員。今日からは、防衛任務と本部職員の二足の草鞋になる。大変かもしれないがぜひ頑張ってくれ」

 

「はい! 未熟者ですが精一杯頑張らせていただきます!!!」

 

 久遠と呼ばれた男は迷惑にならない程度に声を張り上げ、わざとらしく感じるような言葉を選択したうえで意思表示をするのだった。そんな彼の声に忍田は苦笑いを浮かべた。

 

「久遠くん。君は明日から正式に出勤なわけだが、これからどうするつもりなんだね?」

 

「東さんたち顔見知りに挨拶するついでに本部基地を見て回ろうと思います。あまり本部に来ることはなかったので。それでは失礼いたします。沢村さんにもよろしく言っておいてください」

 

 久遠はこの後の予定を伝えると、この場にはいない、本部長補佐かつ同期の女性によろしく言ってもらうように伝え、本部長室を後にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本部の構造を理解するために、基地内を歩き回る久遠。キョロキョロとしながら歩き回る彼の姿はとても四年弱ボーダーに所属しているベテランのものとは思えない。そんな彼の動きを見てコソコソと陰口を叩く隊員たちもいるくらいである。

 

 そんな彼は廊下の先に捜していた人物の姿を見つけ、呼び止める声を上げながら近づいていく。

 

「東さーん!」

 

 そんな彼の声を聞き、脚を止めた長髪の男は彼のために足を止め応対する。彼は東春秋。ボーダー最初の狙撃手(スナイパー)であり、久遠の同期隊員である。

 

「久遠、久しぶりだな。そうかお前本部に就職したんだったな。元気だったか」

 

「はい、東さんもお元気そうで何よりです」

 

 お互いに挨拶を終えた二人は世間話に突入する。

 

「それよりわざわざ引き留めてどうしたんだ?」

 

「本部基地に転属になったので、顔見知りにあいさつ回りしようと思って」

 

「そうか。秀次にはもう会ったか?」

 

「いえ、東さんが一番最初です。それに三輪に会ってもどんな顔すればいいかわかんないですよ」

 

「あいつもあの後、お前の話を聞いて反省したんだ。謝りたがってたから時間が出来たら会いに行ってやってくれ」

 

「そうなんですか。あんまり気にしなくてもいいんだけどな……」

 

 久遠は東の話を聞いて頭を掻く。彼が支部に転属する以前、彼は同期の三輪秀次と軽いトラブルになっており、それ以来顔を合わせていないのだ。

 

「そういえば忍田さんに聞いたぞ。玉狛製のトリガーの使用許可をもらったんだって?」

 

「ええ、俺用の特注品をもらったんです。これがすごく使い勝手が良くて」

 

「確か前は攻撃手(アタッカー)だったが、今は銃手(ガンナー)なんだったな」

 

「よく知ってますね。射程の関係で攻撃手(アタッカー)じゃちょっと足りなくて」

 

 世間話を繰り広げる二人。

 

 そんな彼らを見て周囲がざわついていた。東はボーダー隊員であれば誰もが知る名手であり、多くの隊員の師である存在である。そんな存在と親し気にしゃべっているあの男はいったい何者だろうかと、皆が思っていた。

 

 そんな皆の疑問を解消するためかどうかは知らないが、一人の男が二人の間に割って入った。

 

「……東さん」

 

 彼は二宮匡貴。ボーダー本部所属B級一位二宮隊隊長であり、射手(シューター)一位の実力者であり、東の弟子兼元部下である。

 

「二宮か。どうしたんだ?」

 

「そいつは誰ですか」

 

 二宮は久遠に視線を送りながら東に問いかける。師である東が親し気に話している久遠のことがいったい何者なのか気になったのだ。

 

「二宮か。こいつは俺と同期で今まで支部に所属していたんだが、本部に就職してこっちに異動してきたんだ」

 

久遠綾仁(くおんあやひと)です。若輩者ですがよろしくお願いします」

 

 東の説明に続いて久遠は二宮に向けて自己紹介をする。

 

「直接やり合ったことはないが、腕は一流らしい。なあ?」

 

「自分で『俺は一流!』、……なんて言えるほど俺はうぬぼれてないですよ」

 

 東の言葉を聞いて、久遠はハハハと笑いながら応える。

 

 それを聞きながら、二宮も久遠に比べて簡潔にだが自己紹介をする。

 

「二宮匡貴だ」

 

 お互いに自己紹介を終えた二人。しかし、二宮は一向に久遠から視線を外そうとせず、じっと睨み続けている。何のつもりだろうかと久遠は思った。そしてそのタイミングで二宮は口を開き言い放った。

 

「時間はあるか? あれば十本付き合え。実力を見る」

 

 二宮と久遠の個人ランク戦が決まった。

 

 

 




 いかがでしたでしょうか。

 最初のオペレーターは玉狛の宇佐美です。合同任務で彼女のオペレートしてもらっていたんですね。

 彼に与えられたトリガーは玉狛支部特性の試作品トリガーです。彼用ににチューンが施してあって、使いこなすことで一人部隊に匹敵するほどの戦闘能力を得ることができます。その詳細は後程。

 彼は四年前の創設時に入隊し、その後半年ほどで支部に移り、その後ほとんど本部には顔を出してないし、ランク戦もしていません。なので二宮なんかの三年前に入った以降の連中のことを、一部例外を除いてほとんど知りません。

 それでは補足はこのくらいで。次回の投稿をお楽しみに。



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