【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】   作:ひろっさん

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9/7 くらいに投稿されてろ。


冬休み、ナギ杯
111 冬休み、魔法世界へ行きました


2ヶ月後。

 

冬休みに突入しました。

私、妹アリカ、アンディ、ナギ、マキナ、カモ(エロオコジョ)さんは5人と1匹で帰省します。

 

懐かしのウェールズへ。

もう故郷はありませんけれども。

そこで待つネカネお姉ちゃんに会いに行くのは、私としましてはとても楽しみなのです。

 

私は6年間、寝ぼけてネカネお姉ちゃんのベッドに潜り込んだりしていましたからね。

その癖が抜けきっていないためか、今もたまに明日菜さんや木乃香さんのベッドに潜り込むことがあります。

長谷川千雨さんの部屋に泊まりに行く時も、たまにやりますし。

まあ、特に嫌がられてはいないようですが。

 

今回の帰省には幾つかの目的があります。

その1つが、ネカネお姉ちゃんに、魔法世界で起きたことについて説明すること。

『造物主』と対立する理由もなくなり、10年前から続いていたメガロメセンブリアと旧世界の冷戦の根源だった、『デュナミス』さんも倒しました。

そして、そもそもの戦争の根源だった魔法世界の崩壊問題も解決。

緊急に対処しなければならないことは、すべて解決したのです。

 

ネカネお姉ちゃんはその辺のことについて、心配していましたからね。

6年前の襲撃事件の当事者であるネカネお姉ちゃんには、私がどれほど危険な立場なのか、説明されていたのです。

情報的にはこちら、『正義の裏側』について知っている人なのですよ。

 

もう1つは、アルさんが作った指輪を渡すこと。

身に付けた者に、洗脳や強制力に対する耐性を持たせる魔法の指輪です。

 

「ネカネさん……」

「アンディ君……」

 

代表してアンディが、ネカネお姉ちゃんの左手に指輪を嵌めようとして――。

 

私の空手チョップで沈みました。

 

「婚約指輪じゃないのですから、左手の薬指はNGなのです」

 

まったく、天然でこういうことをするのですから、油断も隙もありません。

 

改めて説明しますと。

ネカネお姉ちゃんには、アンディが持つオスティア王家が民衆に発揮する強制力への耐性が、私よりも数段低いのですよ。

一人前の魔法使いとはいえ、そこまで強くもありません。

どちらかと言えば、補助や治癒が専門なのです。

 

二次創作によっては、彼女が実はアリカ元女王だったとか、そういう解釈があるそうですが、この平行世界では、正真正銘ただの従姉のお姉ちゃんなのです。

スタンさんが石化をもらった際に、隣にいた彼女は抵抗(レジスト)に成功しているような描写もありましたが、この世界では逆です。

ヘルマンさんの石化は、カス当たりだったという解釈です。

それでも、即座に石化してしまわない程度には、抵抗力があったということになるかもしれませんが……。

所詮はその程度だということなのです。

 

むしろ半端に抵抗力があるからこそ、体が抵抗疲れしてしまうのですよ。

それが私の見立てです。

それにつきましては、アルさんやエヴァさん、麻帆良の魔法先生達に聞いて確信に変えました。

まあ要するに、もう少しだけ抵抗力が高まれば、問題はないということです。

 

だからこそ、抵抗力を高める指輪を渡すのです。

そうすれば、抵抗疲れを気にすることなく、私達と接することができるようになるでしょうから。

 

だから。

妹アリカを猫可愛がりしているネカネお姉ちゃんは、素なのです。

 

翌日。

ネカネお姉ちゃんのベッドに潜り込んだ3人の少年少女がいたことは、彼女らの名誉のために伏せておきましょう。

アンディの名誉などありません。

 

 

 

 

 

 

 

さて。

ようやく、延期になった拳闘世界大会、『ナギ・スプリングフィールド杯』が開催されます。

 

場所は新オスティア浮遊島。

同じく延期になっていた平和式典も、同時に行われます。

 

その場に顔を出すという名目で、(ネギ)、アンディ、ナギの3人は呼ばれました。

もちろん、『白き翼(アラ・アルバ)』のメンバーも一緒です。

 

『白き翼』というのは、決戦の際に所属を決めるために、私達が名乗った組織名です。

要するに、命令系統ですよ。

軍が参加しますから。

私達はあの戦いを主導していながら、タダ働きの傭兵として戦場に出ていたのです。

 

盛大な平和式典で、夏休み終盤の決戦について、世界に改めての説明が行われます。

もう結構な人々が知っているそうですが、ヘラス帝国とメセンブリーナ連合、そして中立都市国家アリアドネーによる公式見解は、これが初めてです。

 

「まあ結局、ネギちゃんのせいよね」

「うん、大体合ってる。

元凶はアレだけど、解決したのはネギでいいだろ」

 

クラスメイトの話に私は苦笑します。

結局、最後の方は私が前面に出ていましたからね。

当初、私は元老院に乗り込むところしか、前面に立つつもりはありませんでした。

それ以降は、アンディを中心に据えて、あの子が魔法世界の崩壊問題を解き明かすように導く予定だったのです。

 

その予定が大幅に狂ったのが、超鈴音(チャオ・リンシェン)さんによる調査でした。

あの時も盛大に勘違いしていましたけれどもね。

魔界へ行ったように見せて魔法世界へ渡るというのは、結局は状況が詰んでしまうのを避ける意味が大きかったのですよ。

敵側に見つかるかどうかというのは、実は賭けでしかありませんでした。

 

そして予想外の出来事は起こるものです。

どんなに頭の良い人でも、すべてのケースを考え抜いて100%の対処を用意するなどということは不可能です。

実際、私自身が行動不能になるという、かなり悪いケースを引き当てましたし。

 

あれは、実はかなりヤバイ状況だったのです。

主にアンディの暴走的な意味で。

転移門(ゲートポート)の閉鎖と破壊の話を、口下手なエヴァさんがきっちりと説明できたかどうか。

それによってかなり変わってきますからね。

下手をすれば、アンディが暴走して、皆さんを旧世界に返す選択をしていたかもしれません。

 

以前も説明しましたが、原作と違ってこの平行世界では、『デュナミス』さんの放置はイコール世界の滅亡なのです。

安全地帯に逃げた気になっていても、世界の滅亡が始まってしまいますと、全員が死んでしまいます。

結局、クラスメイトの命を危険にさらしてでも戦うという選択の方が、最終的には安全性が高いのですよ。

常識的な安全に目が眩んで、100%の死を選ぶ。

あれはそういう引っ掛け問題だったのです。

 

まあ確かに、超鈴音(チャオ・リンシェン)さんにも色々とお願いしていましたけれどもね。

万が一私達がダメになった場合の対処とか。

それでも、戦力的に不安が出ますから、『デュナミス』さんを確実に仕留めることが出来ていたかどうかは五分です。

逃がせば世界の滅亡待ったなし。

 

ほら、結構な確率で世界が滅んでいたと理解できたでしょう?

 

 

 

閑話休題。

 

式典が終わって、いよいよ拳闘大会です。

街はジャック・ラカンさん参戦の噂で持ちきりでした。

 

『ナギ杯』の影の出資者であるラカンさんですが、自身も元々は拳闘奴隷です。

大きな大会で優勝したことで平民の身分を得て――つまり解放奴隷なわけですが、それからは傭兵稼業と兼業していたというお話でした。

それが10年前ほど前から、あまり表に顔を出さなくなったそうです。

 

原因はナギで、好敵手と見定めた相手がいなくなったことで、張り合いがなくなったのだとか。

他の選手達とは、ランクが桁違いですからね。

出場すれば確実に優勝する。

天性のエンターテイナーゆえに見せ場は作りますが、何より自分が楽しくなくなってしまったとか。

 

もちろん、アンディの名前もエントリーされていますが。

さすがにラカンさんほどの注目度ではありません。

世界を救った英雄として紹介はされましたが、どれだけ強いのか、民衆はまだ知らないのです。

 

もちろん、2人は特別参加枠。

ラカンさんが出資者権限で予選トーナメントに捻じ込みました。

誰からも文句は出ていません。

観客としましても、非常に楽しみなカードなのです。

 

ただ、気がかりなことが1つ。

 

エントリー名簿にフェイト・アーウェルンクスの名前があるのです。

 

また、ひと波乱ありそうなのですよ。

面倒なことですけれども。

理由が大体解るだけに、余計に面倒なのです。

 

というか、『造物主(ライフメーカー)』の性格を考えれば、一つしかありません。

それが分かっていれば、『デュナミス』さんよりも気は楽ですかね。

 

 

 

「はうえええっ!?」「フェイト!?」「フェイトナンデッ!?」

 

叫んだのは、宮崎のどか(ほんや)さん、綾瀬夕映(おでこ)さん、早乙女ハルナ(へんたいオタク)さんの順です。

前2人はネタではなくガチで叫んだようですが。

いわゆる奇跡の連携プレイです。

3-Aのクラスメイトには割とありがちなことですけれども。

 

「なにこれ、最終決戦なの!?」「いや、でもそれだと拳闘試合に出てくる意味がないと思うけど……」

 

私は面倒臭いと思い苦笑しつつも、説明を始めるのでした。

皆がこちらを見るのですから、仕方がないでしょう。

 

「私の仕込みではありませんよ」

 

まず、言わなければならないのはこれです。

世界の滅亡を阻止する計画が終わった以上、来年の4月から新たに始める陰謀を除いては、私は関与していません。

陰謀というのは、長谷川千雨さんにチラッと話したアレです。

 

「結局は推測ですけれども、けじめ(・・・)を付けに来たのではないでしょうかね?」

「けじめ?」「指でも詰めるの?」「いや、日本のヤクザじゃないんだから」

「『デュナミス』さんは、『完全(コズモ・)なる世界(エンテレケイア)』の思惑を外れた、いわば反乱分子だったわけです。

完全(コズモ・)なる世界(エンテレケイア)』としてのけじめは、まだなのですよ」

「でも、それなら別にこんなルールに縛られた拳闘試合でなくてもいいんじゃ……?」

 

アンディは疑問を口にします。

まあ、その疑問もわからなくはないのですけれどもね。

というか、私の意見自体が推測ですから、外れている可能性というのも大いにあります。

 

「それはまあ、『白き翼(わたしたち)』と『完全なる世界(かれら)』の間に、話し合いで解決できない問題がないからでしょう。

それに、それですとただのわがままですので、命の取り合いにしたくなかったということも考えられます」

 

私は説明しました。

 

何度も言いますが、これが正解とは限りません。

そして実際に、この推測は間違っていました。

 

 

 

 




最後のひと波乱です。
ナギ杯の話は面白そうだったので、こういう形でねじ込ませていただきました。

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