【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】 作:ひろっさん
最近妙に涼しい…。
割と気候を予測できてないので、前書きにトンチンカンなことを書いてるかも…。
予選トーナメント最後の戦いです。
お相手は……バルガスさんとトサカさんです。
おー、頑張りましたねえ。
お2人とも原作の登場人物で、グラニクスに拠点を構えるバルガス拳闘団の拳闘士です。
バルガスさんはいきなり喧嘩を売って返り討ちに、トサカさんは迷い込んだ3-Aクラスメイトの非戦闘員組にちょっかいをかけたところをボコボコにされた(養母に)のが縁で、主人公組に係わっていくのです。
特にトサカさんは自分が主役になれないことに
ただ、その劣等感さえなければ、男前な良いキャラなのですが。
まあ、人間なんてそんなものですけれども。
この平行世界では、小太郎君と古菲さんが修行のために地方大会に出た際に、バルガス拳闘団から出場していたとか。
で、そのチームにはラカンさんが合流していまして、トサカさんも一緒に稽古を付けてもらったそうです。
その影響で強くなっていたために、ここまで勝ち抜いてきたのでしょう。
非常に残念です。
私達と当たらなければ、決勝トーナメントまで行くことができたかもしれない。
それだけの強さと可能性を持っています。
「ボクがやろうか?」
試合開始前、アンディが聞いてきました。
他の試合では、なかったことです。
つまりそれだけ、バルガスさんとトサカさんは強い。
戦術が不完全な私では、負ける可能性があるということなのです。
「いえ、本気でやります。
初撃だけ、援護をお願いするのです」
「了解」
アンディは頷きました。
それはそれは、激しい戦いになりました。
トサカさんがいきなり瞬動で突っ込んできたのを、アンディが無詠唱の『光の矢』199本で迎撃、後続のバルガスさんが放ってきた『砂の矢』は、私が召喚した
そこから仕切り直しなのですが、トサカさんが瞬動術のスピードで中位精霊の群れを抜けてきたりして、私は
ここまで押し込まれたのは、予選では初めてのことでした。
しかしその程度は想定済み。
「“ラ・テル・マ・キル・マギス、
『
大量の『魔法の矢』で、後ろから援護しているバルガスさんを仕留めにかかります。
『連射モード』でバラ撒くよりも、実は300以上ならまとめて撃った方が、単位時間当たりの矢の本数は多くなるのです。
が。
私に接近していたトサカさんがバルガスさんの前に出て、2人で千単位の『魔法の矢』を捌き切りました。
「やりますねえ」
私は思わず呟きます。
『砂の矢』は爆発しますので、捌くのが難しいのですが、『水の矢』をぶつけて湿らせれば、爆発の威力が激減するのです。
トサカさんって、『水』の属性だったのですね。
耐久の高い砂の中位精霊がボコボコ減っていくと思ったら、水圧で削られていたのですか。
これは中々の強敵なのです。
仕方がありませんね。
「“ラス・テル・マ・スキル・マギステル、
土精召喚、『非想天則』”」
私が召喚したのは、天を衝くほどの巨大な土人形です。
『東方Project』のシリーズのタイトルになるほど有名ですが、その全身を見た者はいません。
ゲーム的にそんな巨大なものは出せなかったのです。
出てきたのは格闘ゲームですし。
「“前へ”」
私は命じました。
巨大な土人形は前に一歩踏み出し、そのまま崩れ落ちて大量の砂埃となります。
強度が足りなかったのです。
原作『東方Project』と同様、中身のない巨大なハリボテですから。
そして、
一撃もらうどころか、一歩踏み出せば崩れ落ちます。
『雲の巨人』みたいなものですね。
ただし、こちらは完全なハッタリ要員で、属性自弾吸収もできません。
トサカさん達が驚いて怯んでいる隙に、私はまた呪文を詠唱します。
「“ラス・テル・マ・スキル・マギステル、
闇精召喚、『秘神流し雛』”」
赤いチェック柄の服に赤いリボンを付けた、緑色の髪の少女が出現しました。
『闇』の上位精霊です。
お馴染み『東方Project』の登場人物で、『
他人から厄を吸い取る、いわゆる『厄病神』ですね。
迂闊に近付けば人間には不幸が訪れますが、元々悪い運勢を持っている人から不運を吸い取る、良い神様なのです。
他人に優しいのですが、自身が持つ不幸を振り撒く性質ゆえに、迂闊に他人に近付くことができないという、可哀相な神様でもあります。
そんな姿をした『闇』の上位精霊の固有能力は、魔力の吸収です。
広範囲から、少しずつ魔力を集め、周囲での魔法の成立を阻害する作用があります。
そこまで強烈なものではありませんので、使用できる魔法の威力が少し下がる程度に考えてください。
また、直接接触することでも魔力を吸収できまして、障壁や結界の破壊などにも威力を発揮できます。
今までの機動性重視と違いまして、『厄病神少女』は強度、防御力に重点的に割り振っています。
とはいえ、速度でトサカさんの動きを阻害するには十分で、彼は邪魔な『厄病神少女』を攻撃しました。
高圧の水で吹き飛ばす魔法『青き波濤』です。
『白き雷』と同ランクの『水』属性魔法ですね。
しかし。
周囲の魔素の濃度を下げる上に、直接吸収しますので、『厄病神少女』へのダメージは減少しています。
それでは強度重視の『厄病神少女』は倒せません。
とはいえ、あと2発ほどもらえば消滅するでしょう。
そこでおかわりです。
「“闇精召喚、『秘神流し雛』”」
同じ『厄病神少女』をもう1体。
バルガスさんから『砂の槍』が飛んできて、トサカさんの『青き波濤』2発目と合わせて、最初の『厄病神少女』はやられてしまいましたが、また時間が稼げました。
「“闇精召喚、『秘神流し雛』”」
3体目。
『厄病神少女』を抜けなければ、私に辿り着くことができません。
『厄病神少女』は相手に触れようとするホーミングAIですので、無視して私を攻撃しても、戦っている間に後ろから襲います。
つまり、結局倒さなければならないのですよ。
スピードがないのが悩み処ですが、タフでホーミングして、接触すると魔力を持って行かれるという、そこそこ厄介な性質を持つため、短時間で倒せなければ、どんどん追加が来て収拾がつかなくなります。
そして、私に攻撃が来れば、千本の『魔法の矢』で迎撃するか、逃げ回るか。
一定以下の実力者が相手では、気を付けなければ死なせてしまう、使いどころの難しい戦術です。
相手が強過ぎれば、『厄病神少女』を並べるよりも『闇の矢』を撃った方が手っ取り早いですし。
結局、トサカさんとバルガスさんは、2体以上並んだ『厄病神少女』に対処できませんでした。
私が召喚した『厄病神少女』は最終的に9体。
その内5体は倒されています。
残る4体に群がられたトサカさんが倒れ、それを助けようとしたバルガスさんが膝を付いたところで、私は『厄病神少女』を退かせました。
ギブアップ確認です。
もちろん、バルガスさんはギブアップ宣言しました。
『なんか、途中から上位精霊をどんどん追加していましたね。
この試合だけで上位精霊の召喚数、なんと9体です』
勝利後のインタビューです。
「相手が強かったので、積極的に消耗戦に持ち込ませていただきました」
『というと、今までのような物量戦法では押し切れないと判断されたということでしょうか?』
「はい。今回初めて、アンディにも少し手伝っていただきましたし」
『彼は今まで一度も手を出していませんでしたね』
「この子は玄人向け過ぎて、観客が理解できない技法を使いますから。
私が倒されてからでも、十分逆転できるだけの力があるのです。
本戦から、観客の皆さんにお見せできるでしょう」
『彼の方が強いということでしょうか?』
「その通りです」
アンディは苦笑しています。
夏休みが終わるまで、私が以前の肉体を妹アリカに返すまでは、私の方が強かったのですからね。
真面目な子ですし、素直には認めたくないのでしょう。
しかし、それを公衆の面前で話してしまうわけにもいかない。
そんな葛藤があるのです。
ともかく、次からは本戦です。
アンディが前衛をやってくれますので、ほぼ任せておけばいいでしょう。
私の仕事は撹乱となります。
もちろん、予選でぶつかったわけでもないラカンさん&ナギチーム、フェイト少年&エナチームは、何の問題もなく予選を突破しました。
もう1つ、異常な強さを見せつけたチームも。
そういえば、紹介していませんでしたね。
麻帆良から、私とアンディの他に、もう1チームが
VIP枠で無理矢理参加したのかって?
違いますよ。
ちゃんと、地方で戦績を積み重ねてきたチームがあるのです。
そう、小太郎君&
グラニクス地方大会優勝チームです。
世界大会への参加資格は十分にあるのですよ。
小太郎君&古菲コンビ、まさかでもない?参戦です。
あれからも結構強くなっていますし。