【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】   作:ひろっさん

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5/30 くらいに投稿されてるはず。

食中りしたらしく、お腹の調子が悪い…。


011 筋肉痛必至の試練とかマジウザイ

期末テストは、アンディも無事戻ってきて、2-Aも最下位脱出どころか学年トップに躍り出たということで、無事クリア。

ま、最下位5人のバカ五人衆(レンジャー)の1人が頭脳派の綾瀬夕映(ゆえ)さんでしたし、心配はしていませんでしたが。

 

次は、私の試練です。

 

原作ネギ少年(アンディ)が試練に失敗したと勘違いして、イギリスに帰ろうとしたイベントがなかったかって?

ありませんよ、そんなのは。

朝早くに学園長室へ言って、試練の打ち合わせと称して、学園長に『答案用紙を採点する先生に渡し忘れるとかいう、ベタなボケはやめて下さいね』と釘を刺しましたからね。

普通に学年1位を取って終わりです。

 

パートナーは2人。

春日美空さんとココネ・ファティマ・ローザさん。

このお2人は麻帆良教会の見習いシスターで、魔法生徒です。

 

「あーもう、アタシのアーティファクトで一足飛びに行って帰ってくればいいじゃん?」

「ダメ」

「それでは試練になりませんよ。

後で試練のやり直しになるのも嫌ですからね」

「えー?」

 

美空さんは、サボリ癖のある人で、とにかく楽をしようとします。

基本的に危機回避も自分とココネさんが優先。

原作『ネギま!』では言及がありませんでしたが、お2人はどういう経緯でマスターと従者の関係になったのでしょうね?

ココネさんも美空さんの悪戯に付き合うことが多いようですし。

仲が良いのは確かですが。

 

「魔法禁止というのも辛いものですが、できるだけ短時間で行って帰ってこれるように、頑張りましょう」

「うーい」「……(コクリ)」

 

やる気のない返事です。

 

そういえば、この人も魔法世界編で地球に帰れなくなる人なのですよね。

この試練の間に『妖精さんグッズ』を渡しておきましょうか。

どんな不測の事態が起きないとも限りませんからね。

 

原作とは、すでに色々と変化が出てきているのです。

ライバルとなる『アーウェルンクス』が2人になる程度は、想定してしかるべきでしょう。

 

 

 

1日目。

 

「この辺はまだまだ罠も大したものではありませんね」

「矢が飛んできたり本棚が降ってくる罠が大したことないんかい」

「人の意が丸わかりですし、矢もほら、深く刺さらないように、(やじり)を太く作ってあります。

その形状で敵を驚かすことを主眼にしていまして、どちらかと言いますとドロボウさんの士気を削ぐのが目的です。

本当にヤバイのはこういう機械罠ではありませんしね」

「く、詳しいね?」

 

美空さんは私の知識に驚いています。

 

「日本では木造建築が主ですから、罠の類は長持ちしませんから。

ヨーロッパや中東の石造り文化のある地域では、長持ちする盗掘対策のある遺跡が結構あるのですよ。

エジプトのツタンカーメン王の墓なんかは、ダミーの財宝に毒が塗ってあって、触れた発掘従業員が即死した例があるそうです」

「えっ、即死!?」

 

ドン引きしています。

 

「ただし、武勇伝的な本の知識なので、真実かどうかは知りません」

「あ、そうなんだ?」

「だからといって油断すれば、ここでも酷い目に遭いますから、気を付けてくださいね?」

「アッハイ」

 

酷いと言っても、精々が血が出るとか、青痣ができるとか、変な液体でびしょ濡れになるとか、その程度ですが。

本当に殺しにかかっているわけではないので、学園長もこの図書館島を封鎖はしていないのでしょう。

 

ということはつまり、ここで本当に怖いのは、作った人が意図していない危険、というわけです。

逆に、罠がある方へ向かう方が安全かもしれないことについても考慮して、地図の通りに下っていきましょう。

 

地図は、綾瀬さんが持っていたものをお借りして、プリンターでコピーさせていただきました。

この程度の準備は許してほしいところです。

 

ま、特に大きなトラブルはありませんでした。

美空さんが落とし罠に引っ掛かりかけたことくらいでしょうかね。

 

夜も、やはり近くに人がいると問題無く眠れるようです。

魔法世界に行く際に、この問題についてどうにかしなければなりませんね。

妖精さんでもいいのか、茶々丸さんでもいいのか、色々と考える必要があります。

 

 

 

2日目。

私達はかなり速いペースで進んでいますから、そろそろ目的地が見えてくる頃です。

 

現在本棚層から、石積み層に来ています。

図書館島は無計画に地下へ向けて増改築を繰り返した結果、誰もその全体像を把握できなくなったと聞きますが、その辺の成り立ちは『人類は衰退しました』のクスノキの里の近くにある街の遺跡に少し似ていますね。

 

上に伸びるか下に伸びるかの違いです。

 

「もうすぐ、最初に目指していた地点です」

「最初に?」

「ええ、私の予想が正しければ、アンディ達が落ちた穴がまだ残っているはずです」

「穴?」

「はい」

「深イノ?」

「ビルにして5階建てくらい、もし足を滑らせても、地底湖に着水しますから、それほど危険ではありませんよ。

美空さんのアーティファクトがあればへっちゃらなのです、ココネさん」

 

それはアンディ達が全員無事戻ってきたことからも、ほぼ間違いありません。

 

知らない危険よりも知っている危険。

それが絶対攻略不可能である場合を除いて、知っている危険の方を選ぶのが、こういう試練の定石です。

 

 

 

で、そうこうしている内に辿り着きました。

 

石造りの広間です。

魔法的な力の反応があります。

ここはおそらく、近衛学園長(ぬらりひょん)がアンディの試験のために作った場所なのでしょうね。

 

「ここは先日、アンディ達バカ五人衆(レンジャー)と図書館島探検部の面々が、『頭の良くなる魔法の本』を求めてやってきた場所です」

「あれ?それにしちゃ……」

「ええ、そういうことでしょう。

学園長、さっさと下への通路を開いてください」

「エ?」

 

ココネさんが私を見ます。

 

『フォフォフォ!バレてしまっては仕方がないのう。

この本が欲しくば……』

「いりません」

 

足を踏み出すゴーレムから響いてきた近衛学園長(ぬらりひょん)の声に、私は慌てず騒がず返しました。

 

『フォ?』

「お題は図書館島の地底湖にある(・・・・・・)魔道書です。

それが魔道書だとしても、ここはまだ地底湖ではありません。

ですよね?」

「え、が、学園長?」

 

美空さんが私とゴーレムを交互に見ていますが、それに付き合っている暇はありません。

 

『フォ~?』

「ここで待ち構えていたということは、図書館島から(・・・・・・)のルートは(・・・・・)ここしかないんでしょう?

魔法なしでこの石畳を壊せとでもおっしゃるつもりですか?」

『うっ』

「そんなわけないですよね?

図書館島では爆発物の使用が禁止されていますし、ドリル系では地底湖に着水した際にバッテリーから感電する恐れがあります」

『む、ぐ……』

「それから……?」

 

私はそこで、別のことに気付きました。

そして防水仕様の懐中時計を確認します。

これはヘッドライトや携帯湯沸かし器と共に超さんに借りたものです。

 

「なるほど……私としたことが、引っ掛かってしまいましたね。

盗聴器ですか。エヴァさん」

「え、エヴァっち?」

「学園長ジャナイ?」

「つまり、あのゴーレムとこの石畳は幻術なのです。

ついでに明日が満月、数日前に私の血を飲んでいましたし、この程度の幻術を行使できても不思議はありません。

アンディなら、引っ掛かっていたかもしれませんね。

そしてダラダラと時間と食料を消費させられて、一度帰る羽目になっていたことでしょう。

珍しく、(チャオ)さんの依頼を聞いたというのですか?」

「お前はつくづく恐ろしい女だ」

 

ゴーレムが消えて、ほぼ下着(ランジェリー)姿同然の格好にマントを羽織ったエヴァさんが姿を現します。

本が置いてあった祭壇に腰掛けている状態ですね。

こんな季節にお尻が冷えないのでしょうか。

 

「前世の前世は諸葛孔明でしたので」

 

私はしれっと虚言を吐きます。

 

「超のやつが、幾らかの血と引き換えに依頼してきたからな。

乗ってやっただけだ」

「なるほど……で、味はどうでした?」

 

某蛇の人ではありません。

ちゃんと理由があります。

 

「お前の『占い』の通りだったよ」

「あら、まあ……」

 

私の原作知識を、超さんには占いの結果として話していましたが、彼女はそれをエヴァさんに話したようです。

 

「……やはり、満月でなければ幻術も半端なことしかできんようだ」

「途中までは騙されていましたけどね」

「それで私の仕業とまで言い当てるとは思わなかったよ」

「前世の前世はナポレオン・ボナパルトでしたので」

「あれ、さっき諸葛孔明って……」

「そんなわけないじゃないですか。冗談ですよ」

 

ちなみに、歴史に関してはメルディアナで学びました。

魔法史は結構面白いですね。

一般常識では測れない歴史の裏側を垣間見ることができます。

 

「え……エヴァっち?」

 

一瞬だけ美空さんに逸れた視線を戻しますと、もうそこにエヴァさんはいませんでした。

元人間とはいえ、いっぱしの怪物らしい去り際ですね。

 

「……降りましょうか」

「え、あ、うん……」

 

 

 

3日目。

 

魔道書は、地底湖の近辺を適当に探していたら見つかりました。

 

「これってただの料理本じゃないの?」

「暗号でできた錬金術の本です。

錬金術は、古くは異端審問の対象でしたから、その秘儀を記した書物はこうやって料理本に偽装されることが多かったのです。

英語ということは写本のようですが、魔道書は魔道書ですよ。

実際、ゲマトリアやテムラー式の暗号解読法で読めますし、おそらくこれで正解だと思います」

「……何言ってるか全然わかんないんだけど……」

「シスターさん志望でしたら、異端系の魔法体形くらいは覚えておいた方が良いですよ。

ヨーロッパでは、中世の魔女狩りを逆恨みして、カトリック教会を魔法使いが襲撃する事件も発生しているようですから」

「えっ、マジで!?」

「一応、追い詰められた時用に魔法具がありますが、もしよろしければお売りしますよ」

「金取るのかよ!?」

「結構高かったので」

 

そんな、あることないことを話しながら、私は元来た道を戻り始めます。

クライミングツールを借りてきたとはいえ、子供の体にこれは少々きついですね。

降りるより登る方が、筋力的には辛いのです。

 

今も少し筋肉痛気味ですし。

ここしばらく模擬戦と料理以外で動いていなかったので、そのツケかもしれません。

美空さんとココネさんは遠慮なくアーティファクトを使って上り下りしていましたが。

 

とにかく、後は来た道を戻るだけですので、問題はありませんでした。

リタイヤがあるとすれば、魔道書が見つからないケースくらいでしたので。

後は消化試合。

 

麻帆良の魔法生徒としての試練、クリアです。

 

 

 

 




本日の成果

魔法生徒の試練クリア!
春日美空に妖精さんグッズを渡した。

魔道書『錬金秘術書』入手!
妖精さんグッズで内容をコピー。

以上。

つづく



本来、ネギ少女にはこういう試練は必要なかったんですが、それではツマランと思い、似たような試練を捏造しました。
原作ではネギがクラスの最下位脱出のために魔道書を探しに来ますが、アンディがその役をこなし、ネギ少女はその後に潜っています。
ちなみに、盗聴機云々は学園長との会話を超が盗聴していたという意味です。
そこからネギの実力を試すため、もっと言えば背後に誰かいないかを試すために、超がエヴァに依頼した、というのが今回の顛末です。

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