【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】   作:ひろっさん

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9/20 くらいに投稿されてるべき。

9/10 くらいに書き込んでます。今は残暑と言うには寒い。10日後にはどうなっていることやら…。


124 新たなる伝説

私の卒業後のお話です。

 

私は麻帆良学園中等部を卒業後、すぐに『軌道エレベータ建設計画』のために、ナギを連れてアラスカの軍港に訪れました。

付近に住人の目はなく、ロシア大統領とアメリカ大統領が非公式に会談中、ということになっています。

 

そこには、『悠久の風』が買い取ったアメリカ海軍の駆逐艦が1隻浮かんでいました。

駆逐艦と言いましても、内部は解体されていまして、武装も動力も、スクリューさえも取り外され、つい先日錨すらも取り外されました。

こんな、何もない老朽艦1隻、何に使うのか。

 

当然、デモンストレーションです。

武力威嚇と言っていいかもしれません。

魔法社会には、1人で万の軍隊を相手にできる、映画のヒーローのような人間が実在するという、その証明です。

同時に、裏で噂になっている、魔法科学という技術について、実在しうるという証明でもあります。

 

ナギの『千の雷』は、今の私の『千の雷』の倍近い威力です。

私では属性の問題もあり、本来の威力の7割ほどしか出せませんからね。

ナギは魔力によるゴリ押しで、本来の1.5倍もの威力を出せます。

 

魔法障壁など存在しない、旧世界の駆逐艦。

もちろん巨岩をも破壊し尽くすナギの『千の雷』に、耐えられるわけがありません。

一撃で船体が真っ二つに割れて、海の底に沈んでいきました。

2人の大統領は、ポカーンとしていましたね。

 

その後は、ナギを雇うための値段交渉や脅し、封殺するための交渉がありましたが、私がそこにいるのに、そんなことを許すわけがありません。

ナギ1人でも、空母1隻程度は楽に制圧できます。

何より、ナギを倒せる可能性のあるミサイルなどは、肝心のナギを認識できず、気付かれれば容易に撃ち落とすことができるのです。

核ミサイルでも、弾頭だけを抉り出すことができます。

もちろん、生身で。

 

戦術も何も必要ありません。

1人で大国の軍隊に匹敵する、最強の単身軍団(ワンマンアーミー)です。

暗殺や脅迫などの手段に出れば、その報復は誰にも止められない。

それを想像させるだけで十分なのですよ。

 

これは、『ここから先は、対応を誤れば大国でも簡単に滅びますよ』という忠告(メッセージ)なのです。

 

 

 

それからは、国連に『軌道エレベータ建設計画』の案を提出、1年かけてルール作りをします。

魔法技術は、どの国も欲しがるものですからね。

独占しようとする不届き者には、罰を用意しなければなりません。

 

そこで考えたのが、軌道エレベータの優先利用権です。

1024で割った区画を作り、建設時に投入した予算額や資源量に応じて、物資運搬用エレベータの面積を各国に割り振ります。

最初は採掘用の宇宙船も共同開発になりますしね。

 

1基目の予算投入の割合で手に入る宇宙資源の量が決定し、それは後に建設されるであろう、2基目以降を自前で用意するために必要な資源の確保に直結します。

出遅れれば、その後の経済発展に決定的な差ができるのです。

とはいえ、あまり無茶をし過ぎれば、自前で用意する前に自国経済が破綻してしまい、利益を得る前に自分達が滅んでしまいます。

予算と資源と国力をどれだけ見極められるかの、チキンレースなわけですね。

 

中国のように世界経済を無視してハッチャケると、手痛いしっぺ返しを食らいます。

引き金を引いたのはお前だろうって?

御冗談を。

その直後に中国経済封殺が決議されたのは、以前からそれが問題視されていたからなのですよ。

 

 

 

ルール作りが完了してからは、2年ほど、ひたすら葉加瀬さんと一緒に軌道エレベータ建設を指揮していました。

ヤンチャをしようとする人達を牽制し続けなければ、軌道エレベータの建設自体がダメになってしまいかねませんからね。

 

もちろん、その間に『悠久の風』で準備を進めていたアンディが動き、アフリカ大陸を占拠、武装解除を進めていました。

そちらに回ったのは、タカミチを始めとした魔法先生達、高音さんや刹那さんといった、一定以上の実力を認められた魔法生徒達でした。

まあ、魔法生徒達は休日出動でしたけれども。

 

白き翼(アラ・アルバ)』の魔法少女達も、ドタバタしながらも働いてくれていましたよ。

 

綾瀬夕映さんは治安維持や教育。

宮崎のどかさんは『いどのえにっき』で捕虜から情報を吸い出す役目。

近衛木乃香さんは敵味方問わず、怪我人や病人の治療。

朝倉和美さんは『渡鴉(オルクス)の人見(・コルウィヌス)』で敵拠点の探索と調査。

 

戦闘に関しまして、さすがに『悠久の風』に所属していた魔法使いや気の使い手達、『白き翼』の前衛組では、絶対数が足りませんでした。

魔法世界人も含めればそうでもないのですが、彼らが旧世界に来ても、今の技術では力が10分の1程度になってしまいますからね。

 

その代わりに、ザジさん経由で魔界の人々の力をお借りできました。

ヘルマンさんもその中にいたそうです。

『永久石化』は戻しましたが、さすがに私が恐いようで、幼女を見ると反射的に身を隠していたとか。

女子寮に侵入しようとしてマキナに捕まっていた時、一度リハビリのための模擬戦をお願いしまして、『闇』の上位精霊12体で完封して差し上げただけなのですけれども。

ああ、その前に『闇』の上位精霊の『精霊解放』を見せたからでしょうか?

美少女『疫病神少女』を12人も侍らせておいて、それはどうなのでしょうねー?(棒読み)

 

もちろん、魔法科学の権威になろうと群がってきた科学者達が、技術を独占しようとするのを抑止するために、軌道エレベータを担当していた私の近くでも、『白き翼(アラ・アルバ)』は大活躍でした。

 

長谷川千雨さんは、隙間なく設置された小型カメラで科学者達の動向を監視し、外部からの不法な侵入者を察知する電子監視網を担当。

監視網には麻帆良学園で使用されている結界と似たものを利用し、魔法先生達の他、エヴァさんが葉加瀬さんの傍で護衛を務めます。

唐繰茶々丸さんも葉加瀬さんの傍にいて、結界によるオペレーティングを主に担当。

エヴァさんの遊び相手も兼ねます。

 

 

 

アフリカの平定と同時に、中東でもサウジアラビア国王にイスラム大同盟構想を持ちかけておき、武装解除を進めます。

この中東の原理主義系武装勢力が複雑に絡み合っていましたので、制圧は魔族の方々にお願いしました。

 

イスラム教における悪魔の役割は、アッラーの教えを破らせ、信心を試すことにあります。

魔族というのは、人間が悶え苦しむ様を見て喜ぶ性質があります。

その両方を満たすには、こう告げるように指示してやればいいのです。

 

『原理主義とは、我らが信者(ムスリム)を減らすために広めたのだよ。

貴様らはこの世でアッラーに反旗を翻し、地獄で我らが同胞となるのだ。

共にアッラーを滅ぼそうぞ』

 

テロリストというのは、武力で潰すのでは止まりません。

徹底的に心を圧し折る必要があります。

 

悪魔的な外見の人々に『一緒に神様滅ぼそうぜ』とか、宗教系の人々の心を折るには十分だと思いませんか?

少なくとも、原理主義に走る人はぐっと少なくなるでしょうね。

自分達が広めようとしていたのは悪魔の教えであると、他ならぬ悪魔が告げたのですから。

 

他人から投げかけられた有難い言葉でも、それが本当に神の教えなのか、あるいは実は悪魔の教えなのか。

ちゃんと自分の頭で考え、吟味する必要があります。

 

今まで思考停止的に原理主義に走っていたテロリスト達は、疑心暗鬼になって悶え苦しむでしょうね。

魔族の人達は、

その様子を肴に楽しむのです。

悪魔は人々の信心を試す。

その通りではありませんか。

 

それでもまだ原理主義を掲げようとする人には、読心術の餌食となっていただきましょう。

結果、半数は欧米列強からのスパイだったということを、ここに記しておきます。

イギリスとスイスからのスパイはいませんでしたが。

 

閑話休題。

 

 

 

私は軌道エレベータ建設が完了する前、魔法科学技術が各国の技術者達に浸透し、それぞれの国立機関で研究が始まったのを機に、軌道エレベータの建設計画から離れ、一度魔法世界へ行きました。

 

麻帆良卒業から2年後であり、軌道エレベータが実際に建設され始めて1年後のことです。

言ってしまいますと、資料や人型ロボットを残しておけば、葉加瀬さん本人は必要ではないのですよ。

彼らが解明していないところも多いでしょうし、下手な設計変更はしないでしょうからね。

 

大体、私達の計画に必要だったのは、欧米列強とロシア、中国、インドなどに莫大な予算を出させることです。

それによってスパイ活動に回す資金が削減されることを期待していました。

軌道エレベータそのものは、中東とアフリカの平定完了で役目を終えています。

 

具体的に言いますと、優先利用権の設定による、列強国の不満抑制ですね。

中国が世界経済を無視して予算を突っ込んだようですが。

そのしっぺ返しは経済封鎖という形で行われました。

 

 

 

葉加瀬さん自身は火星表面へ送り、軌道エレベータの建造をお願いします。

こちらにはゴーレムがいますし、科学が分かる人も少ないですから、何より邪魔にならないように私が声をかけておきましたから、地球よりも建設速度は数倍になるはずです。

つまり、地球の1基目が完成するのと同時期に、火星の軌道エレベータも完成するのです。

 

ちなみに、このタイミングで茶々丸さんは役目を終えましたので、アンディのところへ行きました。

 

一方、私ですが。

魔法世界へ来たのは、オスティア復興の指揮を執るためです。

しばらく私をコピーしたマキナに任せていましたが、やはり旗頭となる人がいなければ厳しいようですし。

 

マキナが最低限の調査や処理をしてくれていましたから、私は経済発展を考えるだけで良かったのは、とても楽でした。

とはいえ、やらなければならないことはたくさんあります。

 

『火星移民計画』の受け入れ準備も進めなければいけませんし。

造物主(カンフーマン)』が、火星表面に直通の転移門(ゲートポート)を、オスティアの離島に作ってくれましたから、その周辺を整備し宿泊施設や防衛設備を揃えました。

 

産業は、伝統工芸の職人さん達がある程度戻っては来てくれましたが、やはり人口そのものが20年前の10分の1程度では、経済発展も厳しいのです。

そこで、人を呼び込むために、早乙女ハルナさんの力をお借りしました。

一緒に来ていた長谷川千雨さんと共同して、日本のオタク文化を根付かせたのです。

 

アーティファクトカードの、衣装(コスチューム)変換(・チェンジ)機能を抜き出した衣装カードを開発、千雨さんをモデルとした写真集を出版し、コスプレグッズとして衣装カードを売り出しました。

早乙女さんの漫画の効果もあって、これがバカ受け。

立派に産業として成立しました。

 

私も旧世界の料理を再現、特に日本食を食材から再現し、日本料理人を連れて来て料亭を出すことに成功。

ゴーレムなどもフル活用して伸び続ける客足に対応しました。

日本の食材を栽培するのも苦労しましたけれども。

 

滅茶苦茶種類が多いのですよ。

特殊な条件で栽培するのも多いですし。

結局、その道のプロを呼んでくることになりました。

農家の方ではなく、農学に詳しい大学教授ですが。

 

いやー。

私、前世日本人とフランス人のハーフでしたけれども、日本人のこと半分も理解できていませんでした。

 

大学教授、日本食の食材に近い植物を火星から見つけてきて、栽培して食材に利用したのです。

魔法の利用全開で行えば、短期間に発酵食材も作ることが出来て、温度管理も容易。

栽培に関しても、日本産の食材である必要もない。

 

食べてみると、それは確かに日本食でした。

ごめんなさい、私日本人ナメてました。

これは確かに世界文化遺産に選ばれますよ。

 

味が日本食なのではないのです。

味や見た目の調和が日本食なのです。

 

結果。

魔法世界でも日本食ブームが起こりました。

世界をまたいでも、環境が全く変わってしまっても、日本人は日本人だったのですね。

 

 

 

 




ナギは魔法を使わない兵器に対しては無双状態です。
ネギ少女も相当な実力者ですが、政治担当なので戦闘で活躍することはほぼありません。
ナギ杯的なお祭り騒ぎにゲスト出演するくらいでしょうか。

そして、ここでザジ・レイニーデイ大活躍。
主に魔界の組織力的な意味で。

この時、『イスラム国』はおろかウクライナ紛争すら影もありませんでした。
なので、その辺の話は残念ながらありません。
できれば現時点で解析できる裏事情とかその辺も入れたかったんですけどね。
ハーメルン的にまずいかな?とか思って、そっちは没にしています。

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