【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】 作:ひろっさん
私がオスティア復興の指揮を執って2年目。
『悠久の風』を中心とした『火星移民計画』が発動しました。
移住希望者を魔法世界経由で火星に送り込む事業です。
既に数年かけて希望者の確認を行っており、後は彼らを拉致してきて火星に送り込むだけです。
この事業のために、幻想空間内蔵型の魔法具を、アルさんに量産していただきました。
出来るだけ小型で、内部に肉体も取り込んで移動できるものですね。
一気にやりましたので、中国や北朝鮮、インドの労働人口がゴリっと減りました。
特に中国は経済封鎖中でしたから、見るも無残なことに。
まあ、この頃私は魔法世界にいましたし、旧世界の模様は後で聞いたのですけれどもね。
とにかく、オスティア離島の火星表面への
億単位の人々が連日詰めかけ、そこに宿泊したのです。
しかも、人種も宗教も民族もバラバラ。
トラブルにならない方がおかしいのですよ。
見方によれば、浮遊した離島の上に建設された宿泊施設は、監獄とも言えるのです。
騒ぐ人々と大人しい人々を隔離するしか、方策はありませんでしたね。
それも、彼らが火星の大地に降り立つまででしたが。
それが半年間続きました。
ええ、大変でしたよ、本当に。
オスティアが片付けば次は火星だと思うと、気が重かったのです。
それはまあ、責任者はリカードさんでしたし、ゲーデル大統領の側近な金髪少年も、バリバリ働いてくれていましたが。
ちゃんと十分量部屋に配ったにもかかわらず、食料の奪い合いが起きた時にはどうしようかと。
本気で個別に隔離しなければならないのかと思いましたよ。
皆さん覚えておいてくださいね。
法律などによる規制は、あまりに悪質で重大な不正を行う人がいるからこそ、規制されるのですよ。
児童ポルノ規制法もそうです。
実際に被害が出ているから、規制されるのです。
まあ、日本の児童ポルノ関係法は、政治家が実態を理解していませんから、肝心の被害者を減らす効果が今1つだったようですけれども。
魔法世界で『火星移民計画』の中継地を再整備した頃には、魔法世界へ来てから3年が経過していました。
将来的にここは火星表面への
火星表面との行き来は、需要が大きいですからね。
オスティア復興も落ち着いてきたことですし、後継をリカードさんに任せて、私は火星表面へ向かいました。
火星表面でのメインイベントは、軌道エレベータの建設です。
ですが、ほぼ建設は完了していました。
地球で軌道エレベータが数日前に完成していましたから、ほぼ同時ですね。
大体計算通りです。
「これは……私がやることがないかもしれませんね……」
葉加瀬さんの仕事が早過ぎたというよりも、私が魔法世界でモタつき過ぎたということでしょう。
元々、地球での軌道エレベータ建設事業は、権威を主張する人々の邪魔が入ることで遅れると予想され、実際その通りになりました。
だからこその、開始2年遅れながらの同時完成です。
まさか、比較的大人しい労働者階級の人々だけで、あんなにトラブルが多発するとは思わなかったのですよ。
本当に、予想外なことは起こるものですよね。
火星表面で、
魔法世界の船は元々飛行艇ですし、気密性も魔法で解決できるのです。
その技術を応用すれば、すぐにでも宇宙に飛ばせるのですよ。
元々火星表面でも運用できるように、飛行艇の技術開発が進んでいましたし。
こうして、欧米露は地上の利権の半数を失い、宇宙でも火星という強大なライバルが現れ、徐々に衰退していくのでした。
火星の軌道エレベータが完成した時点で、私の計画は完遂です。
とはいえ、私1人で立てた計画ではありませんけれども。
夏休みの決戦が終わった後、学園長や『悠久の風』のリーダーの人達と、一緒になって計画を立案していたのです。
私の意見は半分くらいが通りました。
『悠久の風』のリーダーがしっかりしていましたので、悪魔じみた私の提案にも、ちゃんと代替案を提示してくれたのですよ。
さすがは『
これでようやく地球に帰ってゆっくりできるというものですね。
葉加瀬さんや一緒についてきてくれていた長谷川千雨さん、朝倉和美さん、マキナと共に、私は懐かしの麻帆良へと帰りました。
この時、私は17歳。
麻帆良を卒業してから6年半です。
おっぱいも身長も大きくなり、幼児体型からピチピチの美少女へと変貌していました。
変貌と言うほど顔は変わってはいませんけれども。
母アリカ似の金髪で白い肌の美人さんですよ。
性格は毛先ほども似ていませんが。
「ネギ、久し振り」
まず、麻帆良で私を出迎えてくれたのは、妹アリカ。
彼女は、麻帆良学園高等部に魔法生徒として通っています。
ただし、こちらは短髪のボーイッシュな赤毛少女。
仕草などから、ナギに似ているとよく言われます。
顔の造形は一緒なのですけれどもね。
おっぱいも妹アリカの方が2センチ大きいのです。
解せません。
しかも彼氏持ちなのです。
解せません。
「お久し振りです。息災でしたか?」
「センカン倒してきた」
「お、おおぅ……?」「え、戦艦?」「マジで?」
私達は面食らいます。
まさかそんな返事が来るとは思ってもいませんでした。
性格はマイペースでフリーダムでして、魔法先生達も手を焼いているとか。
その癖、学園内で勝てるのがアルさんと
麻帆良近辺ならどこにでも出てくるらしく、彼氏も振り回されっぱなしだとか。
「修学旅行、沖縄行って、センカン制圧してきた」
「解読頼む」「同じく」
「やれやれなのです……」
一緒にいた長谷川さんと朝倉さんが、アリカの言葉を理解することを放棄します。
「沖縄ということは、中国海軍の大侵攻と重なったのでしょう?」
「うん」
アリカは頷きました。
一応、たまに来るアンディやタカミチから、話は聞いていましたので。
「それで、麻帆良に予定通り帰ることができなくなったから、中国海軍の軍艦をとりあえず何隻か制圧してきた、と……」
「うんうん」
「おおー」「おおー」
拍手されます。
あまり嬉しくありません。
火星移民の中に中国人がかなりの数いましたからね。
多分、労働者が消えて食糧難に陥った中国共産党の人民解放軍が、略奪のために兵を出したのでしょう。
予想されていましたし、チベットや新疆ウイグルでも、大きな戦いがあったようですし。
それから、とりあえず私達は学園長室へ赴き、近衛学園長に任務完遂の報告をしてきました。
「――というわけで、私のお仕事は一通り終わったことになります。
後は臨機応変となると思いますが、そう難しいお話もないでしょう」
「ウム。御苦労じゃった。
中南アフリカ連合も、アンディ君が上手くやって、現地の政治家にバトンタッチしたそうじゃ。
ロシアが意外と安定しておるがのう」
「こちらの意図に気付かれましたかね?」
「薄々、と言ったところじゃろう。あの御仁も、なかなか食えぬワイ」
すべてが上手く行ったわけではないようですが。
「ともかく、最大の懸念であった欧米列強も、こうなっては再起できまい。
地上を我らが抑えとる以上は、火星独立戦争も起こらんじゃろう」
「油断をしていますと、足元を掬われますよ?」
「ムゥ……」
「まあともかく、その時はその時ですか」
私だって、何でも見通せるわけではないのですよ。
「フム、つまり、差し当たってのネギ君の出番はなくなったわけじゃな」
「ようやく、ゆっくりとした時間を過ごせるわけですね」
「後はワシら大人に任せるがええと言いたいところじゃがのう……」
「まあ、その時までゆっくりしていますよ」
そして、私は新しい、束の間の日常を作るために、学園長室を辞しました。
私の二度目の人生は、まだ始まったばかりなのです。
時は青春。
しっかりと謳歌しましょう。
――生理に苦しみながら。
女の子は大変なのですよ。
ちなみに言うまでもないかもしれませんが。
帰ってきたアンディに、その日の内に3回脱がされました。
久し振りでしたので、油断していたのです。
実は、魔法世界でネギ少女がモタついた理由の1つに、生理があったりなかったり…。
設定間違ったのか、9/22 に投稿されていたようです。