【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】 作:ひろっさん
「神は言いました。
『YOU転生しようZE☆』と」
「お断りです」
不思議な不思議な白い空間。
私はガイアさんに呼び出されていました。
「あはは、冗談冗談」
相変わらずはっちゃけた金髪少女。
「やっと老衰死できた転生物語の主人公に、まだ何かやれとおっしゃるのですか?」
「約束が1つだけ残ってるのよー。
どっちかって言うと、私が果たす約束だけどねー」
「約束?」
私は老衰死した老人です。
政治系の魔法老女です。
なんという誰得な属性ですが、これがありがちだから困りものです。
「私の上司ブン殴って」
「ああ、なるほど……」
確か、放っておけば重大なことになるのに、十分な情報を与えずに転生だけを指示したのでしたっけ。
私が納得すると、後ろから簀巻きにされた老人が出てきました。
白髪に真っ白い髭の、お爺さんです。
「上司にこんなことして大丈夫なのですか?」
「どうせ死にゃしないわよ。
このくらいやんないと反省しないし」
だから、遠慮なくやっちゃって、と言います。
「そうですね、職務怠慢はいただけません。
特に、時間も操作できるようですし、ちゃんとフォローしなかったのは問題です」
と、前置きしてから、私は良い笑顔を見せました。
「というわけで、久々にお仕置きしましょうか。
本当に久々ですしね、ちょっと加減を間違って、泣いたり笑ったりできなくなってしまうかもしれませんけれども。
神様なのですから、その辺は大丈夫ですよね?」
「ホントに好きなのねえ。いいぞもっとやれー!」
「ひ、ひぃぃぃぃぃっ!?」
老人は全身を震わせて、涙を流しながら喜びに打ち震えます。
せっかくですから、悪魔すら部屋の隅で体育座りしてさめざめと泣いた私の拷問テクを披露しましょう。
通常転生、つまり記憶を失って次の魂の材料になるまでのわずかな間でしたが、とてもとてもとても楽しいひと時でした。
これでもう、約束もすべて果たしました。
現世に未練もありません。
私の物語は、これで本当におしまいです。
後書き:
作者ひろっさんです。
転生少女ネギの平行世界物語、いかがだったでしょうか?
ひろっさん的に、書きたいことの8割くらいは詰め込めたと思います。
まず、我らが外道幼女ネギちゃんについて。
実はオリジナルで別の小説書いてまして、そのヒロインからパクりました。
基礎能力も高く、転生能力も準備次第で馬鹿みたいに強いのですが、本領発揮は政治の分野。
性格は悪魔で、他人をイジメることに喜びを見出すドSです。
今までに類を見ない、政治家系の転生女主人公。
書ける人も少なそうですし。
書く上で注意したのは、転生特典の目立ち方を抑えることでした。
その上で最も都合が良かったのが、『人類は衰退しました』の妖精さん召喚能力です。
原作でもはっきり意味不明な技術力、科学力であることが強調されていますし。
要するに、説明の大半を放棄することができるんです(マテ
相手のステート奪ったり割り込んだりできるって意味で、狂った性能を誇る能力ですし。
実際、様々な問題の解決を妖精さんの力に頼りました。
魔法必要ないじゃんと思うかもしれませんが、最初から妖精さんだけに頼ってたんでは、主人公のキャラが立たないんです。
主人公の設定や転生特典の紹介文を書いてるわけじゃないんですよ。
だから、こじつけでも理由を付けて魔法メインに戦わせました。
次は精霊召喚ですが、名前のネタを『東方Project』で統一しているのは、知ってる人が多いのと、ネタをあまり大きく散らさないためです。
ネタが散り過ぎると、知ってる読者しか付いて来れなくなりますし。
また、ネットで調べることができないネタも敬遠しました。
大体検索をかければ出てくるのを選んだつもりです。
精霊召喚をネギ少女の魔法のメイン技法に据えようと思ったのは、あまりに希少な技法だと説明が面倒だからです。
案外『ネギま!』の世界って、設定が作り込まれてるんですよ。
それらとの整合性を取るためには、特に珍しくもない、一般的な技法の方が都合が良かったんです。
ネギ少女のオリジナル技法『精霊解放』について。
『
『
ただ、よく考えるとネギ少女は体術ダメなんですよ。
だから、結局砲台型魔法使いとして戦うなら、最上位精霊の方が変化があって面白いかなと。
オリキャラについて。
オリキャラだけで言えば5人登場しています。
ネギ少女が原作キャラだという人はいないでしょうし。
プロローグから登場して要所要所で重要な役割を果たした
ひと言もセリフがなかった割に、ラスボスとして重要な役割を担ったマリス。
さらに、当初登場予定のなかった妹アリカ。
最後に、安心と信頼の妖精さん魔改造の変態メイドロボ、マキナ。
ガイアの再登場は、はっきり言えば停滞した物語を動かすためのテコ入れでした。
ネギ少女が巻物に篭ってしまった際、どうにかするにはネギの前世のその後の情報が、どうしても必要だったんです。
クラスメイト達の有難い激励だけでは、立ち直るのが難しいと判断したわけですね。
だから、前世のその後について知っている人物、つまり物語の外側から来た人物が必要だったんですよ。
ちなみに、ネギ少女が巻物に篭ったのは、そうしないと今まで思わせぶりに語られていた前世が、まったく紹介できなかったからです。
マリスも、物語を面白くするために必要だったテコ入れの1つです。
当初、ネギ少女の謀略などを破壊してくれる、本当にヤバイキャラを考えていましたからね。
『闇』の『術式兵装』は、あれでもマイルドになった方なんです。
最後、『ブラックボックス』の力を使わせるほど、ネギを追い詰める予定でしたからね。
ただ、それも『無限ループ』の存在で台無しに。
ラスボスとして『デュナミス』1人では役不足で、そもそも原作でフェイト達があれほどまでに猛威を振ったのは、『鍵』こと『造物主の掟』があったればこそ。
原作でラカンと戦った際、『造物主の掟』があっても相当手を焼いていましたし。
なんとかラカンを参加させないように考えた結果、行きついた答えが『真理の合鍵』つまり『デュナミス』の従者です。
理性的な考えの持ち主ですと、ネギの口車にやられる危険がありましたから、洗脳教育を施されていて他人の言葉が届かない、狂ったキャラということにしました。
アリカの登場を当初想定していなかったのは、その魂が『アーウェルンクス』の1体に使用されるということを考えていたからです。
最終的に、その子とネギ少女が肉体を交換してエンディングという予定でした。
ただ、それだと寿命ないし。
ほぼ不死身だし。
常時展開の強力な障壁があるし。
インストールっていう機能があるし。
アレ、ネギ少女の弱点が大体消えたぞ?
↓
なんというぶっ壊れキャラwww。
――ということで没になりました。
その名残で、肉体変更後のネギ少女の得意属性は『土』になっています。
マキナについて。
彼女はあんまり前に出ないので、そこにいてもほとんどセリフがありません。
キャラを立てるという方針上、妖精さんを前面に出すわけにはいきませんでしたし、そこには何らかのキャラクターがある必要がありました。
そういうわけで作ったオリキャラです。
性格が変態なのは、妖精さん特有の愉快機能ということにしておいてください。
彼女がいることで、妖精さんそのものに頼る場面がかなり減っています。
作者的にも、主に学園祭編で活躍しました。
後の出番はオマケです。
学園祭編といえば、もう1つ語らなければならないのが『無限ループ』ですね。
平行世界設定では、これが『タイムマシン』の大元になった術式ということになっています。
実は『タイムバナナ』の隠れ蓑にするために作者が急遽作った魔法で、その存在を教えたアルビレオ・イマ自身も、かなりうろ覚えだったりします。
それだけ注目されなかった魔法ということですね。
つまり、それを研究している専門家以外は、誰も詳しいことを知らないんですよ。
なので、実は『タイムマシン』と同じく、平行世界に行ってしまう可能性も十分以上にあったりします。
実際は『タイムバナナ』を使用しますから、知らなくても問題ありませんが。
次のオリジナル要素は、アーティファクトですかね。
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こちらの方が作れる物の幅が広いんで、一概には言えないんですが。
御存知の通り、唯一の出番だった決戦時も大活躍したというほどではなく、補助の領域に留まっています。
やっぱり、チートアイテムを活躍させるとキャラを立たせにくい、というのが理由です。
チートなのは持ち主ですし、彼女ならああいうのは簡単に作れますからね。
アーティファクト以外のオリジナル魔法具では、『小瓶』『童話の地』『童話の地2』『巻物』等々、物語で重要な働きをしながら性能はさほどでないものが多く出てきます。
こういう非チートアイテムは、キャラを食いませんから前面に出せるのが楽でいいですね。
妖精さんグッズ系のオリジナルは、『鼻血剤』『仮病薬』『幻掃除機』『保存庫』『冷却庫』等、一発限りか小物が多い感じです。
やはりあまり酷いチートアイテムは、キャラを食ってしまいますからね。
後、話すことは前世の話でしょうか。
まるでどこかのドラマのようなストーリーですよね。
現実感を持たせないために、あえてそうしています。
いえ、作者が現実感を持たないようにそうしているというのが正しいかもしれません。
ひろっさんは、あんまりキャラにのめり込み過ぎると、不幸自慢に走ってしまいがちなので。
ただし、前設定で1つの物語になるくらいに作り込むべしというのが持論なので、しっかりと作り込みました。
ただ言わせてもらうなら、やり過ぎました。
ネギちゃんみたいな子が悪夢を見るなんて、よっぽどだと思ったので、やり過ぎるしかなかったんです。
これにつきましてはご了承くださいとしか言えません。
開示の方法も工夫した点で、プロローグでは思いっきりミスリードを狙い、世の中をナメた末に当然の死を与えられた風に見せています。
その後に徐々に開示して、悪夢も当然という結論を導き出していただけるように、頑張りました。
序盤から中盤の嘘だらけの説明も、読者を飽きさせないようにという工夫です。
読んでて飽きる文章は、書いてて飽きますし。
ちなみに嘘は言ってないけど本当のことも言っていない、このミスリードを誘うやり方は、新聞から学びました。
そういう露骨な印象操作が溢れてるのが悪いんだから、仕方ないね。
というわけで、ひろっさんに騙された読者様方は、『嘘吐きやがってバカヤロー』と言う前に、嘘の見抜き方を勉強しましょう。
決して批判コメが嫌だとか、豆腐メンタルだとか、そういうわけではありませんからね。
本当ですよ?
信じてくれなきゃ泣いちゃいますよ?
30半ばのオッサンの見苦しい泣き顔なんて、見たくないでしょう?
コホン。
それでは後書きも長くなってきましたので、この辺で締めたいと思います。
またいつの日か、小説を書きたくなったその時まで。
さようなら。
P.S.
後書き書いてる時点でメインタイトルが決まってなかったなんて……言えない……。
これでおしまいです。
転生特典が妖精さん召還能力だってこと、忘れてた人は正直に手を挙げてください。
作者ひろっさんの術中にハマりましたね?
それでは、またの機会に。