【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】   作:ひろっさん

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6/10 くらいに投稿されてるはず。

パソコン買い換えたいけどお金がない。


022 シネマ村逃走劇

その日は班別自由行動の日。

場所はシネマ村。

数多くの時代劇が撮影されてきた、巨大で広大なセット群です。

東映映画村やスペイン村などを思い出しますね。

 

観光客も多く、そこでは時代劇の衣装が貸し出されてもいます。

いやですね、襲撃があったのですよ。

それを避けるために、シネマ村に駆け込んだのです。

 

そこで衣装を貸し出しているところで色々と衣装を借りまして、扮装しているわけですけれども。

正体がバレにくいように、とは無理でしょうから、せめて刹那さんには袴のある衣装をお願いしました。

神鳴流剣士は、その動きで分かるものなのだとか。

 

袴というのは、足の動きが見えにくい、剣術に特化した着物なのです。

それによって、少しでも有利に戦えればと思ったのですが、聞くところによりますと、最近の神鳴流ではあまり関係ないようですね。

含み足なんてことをやるのは、一般的な剣道くらいだとか。

 

瞬動術とか、色々とありますしね。

袴が通じるなら、20年前の大戦でも詠春さんは袴装備だったでしょう。

 

「やはり新撰組ですか……」

「似合うてるえ、せっくん」

「……は、はぁ……」

 

やはり剣術使いの美少年は新撰組ですかね。

原作通りですが、顔を赤くしているのが初々しくて可愛いのです。

 

「木乃香さんもぴったりですね」

「ネギちゃんも可愛いえ」

 

木乃香さんは大名の御姫様風の着物。

 

私は、なぜかあった、カエルの祟り神様の格好です。

精霊召喚の際は、白い蛇でもイメージしてみましょうかね。

 

ちなみにカエルの祟り神というのは、『東方Project』の『洩矢諏訪子』というキャラクターです。

幼女ながら黒幕系で、カエルとミシャグジ様という白い蛇を使役します。

あちらは金髪で、私は赤毛ですけれどもね。

 

まあ、姿だけです。

 

 

 

しばらくはそれで遊んでいる風に過ごしていましたが、私が密かに迎撃準備を始めたことで、刹那さんも近付いてくる異様な殺気に気付いたようです。

 

実は私、早く来ないかと待っていたのですよ。

この2人と来たら、私が一緒なのに指を絡めて手を繋いだりしているので、恥ずかしそうにする刹那さんが慣れてくると、次第に甘いの空気が漂い始めるのです。

原作以上にラブラブです。

もう、見ていてこちらが恥ずかしくなるくらいに。

修学旅行中に本契約まで行きそうな勢いですね。

 

 

 

「刹那先輩、なんでウチと付き()うてくれませんのん?」

 

京都弁で現れたのは、月詠、でしたか。

原作では戦闘狂の殺人鬼でしたが、この平行世界ではヤンデレ的な雰囲気が加味されています。

 

格好は明治の洋風文化が入ってきた当時の貴婦人。

 

「このままやと私、手当たり次第斬ってしまいそうですー」

 

柔らかな口調で、言っている内容はとことん物騒。

原作でも大体こんな感じでしたが、これはここで始める気でしょうか。

こんな人も密集している中で。

 

あれ、今いきなり刹那先輩とか言っていましたけれども、接点があったのでしょうか?

 

「さすがに今ここで始めるのは――」

「今、ウチと先輩が――」

 

私の胸に容赦なく剣を突き立てようとして、その左腕を白い蛇――私が召喚した中位精霊に咥えられ、抑え込まれました。

 

「神鳴流にこんな程度が効くとでも――」

「“『風花(フランス)風塵(サルタティオー)乱舞(・プルウェレア)』”」

 

私は最初の白い蛇に月詠さんが対応する一瞬の間に、強烈な吹き下ろしの風で一般客をよろめかせ、最低限立ち回りができる空間を確保しました。

 

「助かる」

 

白い蛇はさっくりやられましたが、最低限の仕事はしたのでよしとしましょう。

後は戦闘モードに突入した刹那さんにお任せして、私は木乃香さんを連れて逃げます。

 

「木乃香さん、逃げますよ!」

「え、うん……!」

「誰やのん?その子。エライ先輩に入れ込んでるようやけど……」

「お嬢様は、俺が守る!」

 

後ろから声がかかりますが、無視です。

人通りを無視して街中で戦闘を始めるような人の言葉は、聞くだけ無駄です。

どうせ理論が破綻していて、どこかで感情論が挟まっているはずですから。

そして、自分の理論の破綻は絶対に認めないのです。

付き合うだけ時間の無駄と言えるでしょう。

 

いきなり斬り合いを始めた2人に、一般客が驚いて後ろに下がり、さらにスペースは広がります。

これで戦いに集中する限り、一般人が巻き込まれる心配はなさそうですね。

 

 

 

――“ネギ、そっちは大丈夫?”

――“アンディは早く西の長に接触を!”

――“今、もうすぐ本部だよ”

――“あの白い少年の姿がこちらに見えました!”

――“ええっ!?”

――“早く連絡してください!”

――“う、うん、わかったよ!”

 

魔法的なラインが繋がっていると、こういう時に便利ですね。

いや、エヴァさんから念話の訓練は一通り受けたのですが。

まだ1キロメートル以上離れると、ラインがなければ念話が届かないことがあるのです。

 

ラインというのは、お互いに血を呑ませるなどの儀式を行っているということです。

システム的には、占い魔法を組み込んで、魔法使いに元々備わっているEPS系能力を拡大するというものですね。

占い魔法には、特定の個人に対する情報を取得するものがありまして、応用すれば念話もできます。

もちろん、独自設定ですが。

 

白い少年は転移魔法で追ってきているようで、人込みの少ない場所に、天ヶ崎千草(ちぐさ)さんごと転移を繰り返しています。

つまり、どこかに隠れる、狭い場所へ行く、というのは、逆効果。

原作のネギ少年があっさり追い詰められていたのは、こういうことだったようですね。

 

どこへ隠れようとも追い詰められるというのでしたら――。

――反則(ズル)をしましょう。

 

「ふー……」

 

私はあえて疲れたフリをして、茶屋のベンチに腰掛けます。

人通りが多い上に、路地からも離れているので、あの少年がここに来るまでには時間が稼げるでしょう。

 

「……」

 

木乃香さんは、少し顔が青いようです。

 

「疲れたでしょう、チョコバナナです」

 

私は麻帆良から持参してきていたおやつを木乃香さんに渡します。

 

「なあ、ネギちゃん……」

「はい?」

「せっくん、大丈夫やろか?」

「ま、そう簡単に負けはしないでしょう。

な・ぜ・か、いつもより気合いが入っているようでしたし」

「え……」

 

木乃香さんは顔を赤くしました。

刹那さんがテンション上げ目な理由。

それは一つしかありません。

お嬢様、つまり木乃香さんを守るためだからこそ、気合いが入っているのです。

 

「……うん」

 

木乃香さんは、意を決したように、チョコバナナの半切れを口に放り込みました。

それを確認してから、私もそれに続きます。

 

おっと、書置きを残しておく必要がありますね。

事前に用意しておきましたので、抜かりはありません。

茶屋のベンチに書置きを置いて、私達は姿を消します。

 

それこそ、フッ、と。煙のように。

 

 

 

不思議な強制力が働き、バナナの皮に足を取られて滑って転びます。

座ったまま足を取られて転倒という、奇天烈(キテレツ)な転び方を体験しました。

 

「ひゃぁっ!?」

「っと――」

 

この転倒に危険はありませんので、私はすぐに起き上がって影の位置を確認しました。

約15°、およそ1時間、時間が進んでいます。

腕時計を確認するのは無意味ですし、柱時計は付近にはありませんでした。

 

「成功なのです」

「え、ネギちゃん?」

「木乃香さん、追手を撒きましたから、衣裳を返してから木乃香さんの実家の方へ行きましょう。

桜咲さんも、そこで待っているはずです」

「え、う、うん……」

 

木乃香さんは、戸惑いながらも頷きました。

 

では、今回使用した反則技(チート)について説明致しましょう。

 

『人類は衰退しました』に出てくる、様々な『妖精さんグッズ』の中で、妖精さんが主人公の少女を使って何度も実験を行い、完成させた、破格の逸品。

それが『タイムバナナ』なのです。

効果はその名の通り、時間旅行(タイムスリップ)ができるというもの。

 

作中では、ある一定の時間へと飛ぶように固定されていましたが、私は一律で1時間先に飛ぶように、妖精さん達に設定していただきました。

それがあのチョコバナナの真相です。

 

敵さん方は、突然消えた私達に周囲を探し回り、そして追跡を諦めざるを得なかったはずです。

実力的に距離で逃げられないのなら、時間を飛ばして逃げればいいのですから。

 

 

 

 




今回の成果

修学旅行イベント3日目進行中!
桜咲刹那と近衛木乃香の親密度がUP。
『タイムバナナ』お披露目。

以上。

つづく



『タイムバナナ』は原作中でも何度も妖精さんが調整していました。
だからこういうセッティングも可能ということにしています。

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