【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】   作:ひろっさん

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多分、6/18 くらいに投稿されてると思います。

夏なのにとにかく腹が冷えます。
テレビの知識では、そういう冷え性もあるそうです。


030 なるほどわからんは理論の常

『ネギま!』の世界の魔法について、軽く解説しておきましょう。

これは原作7巻でも語られていることですので、まとめサイトなどにもあるかもしれませんね。

 

「――お前達3人は、強大な魔力量を誇っている。

それはトレーニングなどで強化するのが難しい、いわば天賦の才。

ラッキーだったと思っておけ」

 

教授はエヴァさん。

幻術による絵の解説も織り交ぜての講義は、とても分かりやすくて面白いものです。

 

「ただし、そのままではただデカイだけの魔力タンクに過ぎん。

そこで魔力を使いこなすための精神力の強化、それに術の効率化が必要になってくる。

どっちもトレーニングだな。

ちなみに魔力を扱うには精神力、気を扱うには体力勝負みたいなところがあるんだが、その2つを同時に扱うには、相応の訓練が必要だ。

初心者がやりがちなミスでな。

気と魔力を同時に扱うことでさらに強化しようとすると、大抵相反(コンフリクト)を起こして制御が滅茶苦茶になる」

 

それを解決するための技法として、『咸卦法』があるわけですね。

ここまでが、原作にあった魔法理論の紹介です。

 

「魔法を扱うに当たって、初心者向けにネギが独学で魔法理論をまとめている。

私も聞いたが、なかなか面白い内容だ」

「はい、次は私ですね」

 

話を振られて、苦笑しながらも立ち上がりました。

 

ここからは作者の独自解釈です。

ただ、平行世界であることを利用した独自設定というわけではありません。

原作にある技法をまとめて考察した結果、それらをすべて包括する理論をデッチ上げたと言ったところです。

それを踏まえてご覧下さい。

 

いわゆるアレですよ。

『この小説はフィクションであり、実際の原作とは関係ありません』というやつです。

 

「まずは魔法学の基礎理論ですが、魔法の使用は3つの工程から成っているとされています。

1.魔力を練る。

2.呪文詠唱を行う。

3.練った魔力を消費して発動する。

この内、初心者が最初に魔法を使うには、『魔力を練る』が最も難しいとされています。

何が難しいのかと言いますと、魔力を練るという感覚が掴めないことでしょう。

それゆえに、最初は初心者用の基本魔法で練習を重ね、魔力を練るという感覚を体で覚えるのです。

ここまではいいですか?」

 

この基礎理論は作者の捏造です。

だってそうしなければ、初心者がなかなか魔法を扱う感覚を覚えられないということについて、辻褄が合いませんから。

 

綾瀬夕映(ゆえ)さんが手を上げました。

ああ、言っていませんでしたが、ここには魔法を習いたいという志を持った方々、綾瀬夕映さんに宮崎のどかさんもいますよ。

一応、他にも近衛木乃香さん、神楽坂明日菜さん、刹那・F・セイエイさん、長瀬楓さん、古菲さんも揃っています。

授業を行うに当たって、私が呼びました。

龍宮さんにも声をかけたのですが、断られてしまいましたね。

 

では、夕映さんの質問からです。

 

「その理論では、アンディ先生が魔法を暴発させる理由が説明できないです」

「鋭いですね。その通りです」

 

私は肯定しました。

これが現行の基礎魔法理論の不備。

『完全なる世界』の術式の不備も、これが原因かもしれないと私は考えています。

 

元々、科学にせよその理論がどこまで行っても必ず正しいというわけではありません。

1つの理論は、使用できる範囲が決まっているのです。

さらに、ポアンカレ予想のように、解明のために考え出され、主流となった理論が、肝心の解明にはまったく必要なかったなどということもあります。

大きな雑誌に乗った論文の内容でも、鵜呑みにすると痛い目を見るのですよ。

 

「アンディの『武装解除』の暴発は、魔力が何かに自動的に変換されていることを示しています。

魔力を練っている最中、制御が甘いと魔法が暴発します。

それと同じように、大きな魔力を生まれ持った人は、ちょっとした気の緩みで魔力が無軌道に放射されてしまうことがあるのです。

それが現実に影響を及ぼす際、突風や炎に変換されてしまうことがあります。

大抵、得意な属性の魔法に変換されるようですけど」

「えっ、じゃあウチも?」

 

木乃香さんが不安そうに声を上げました。

彼女も強大な魔力の持ち主ですからね。

不安になる気持はわかります。

 

「それは木乃香さんの心がけ次第と言いますか、まあ、十中八九大丈夫ですよ。

刹那さんからも、一度暴発した時の状況について聞いていますし」

「え?ウチ、魔法暴発させたん?」

「修学旅行の前に、明日菜さんの誕生日プレゼントを買いに、アンディ先生を連れて町へ出たでしょう?」

「あー、せっくん見てたんや?」

「は、はぁ……そこで、疲れて寝てしまったアンディ先生に、おまじないをしていた時に、おそらく無意識だとは思うのですが、『癒し』の力が暴発していたのではないかと……」

 

この小説ではここの言及だけで終わっていますが、原作ではそのデート紛いのショッピングの最中に、スカカードとはいえ仮契約(パクティオー)をしたのが、木乃香さんが魔力に目覚めたきっかけだと、詠春さんが推測していました。

 

この平行世界では、完全に私との仮契約(パクティオー)が魔力解放の一番最初ですけれどもね。

 

「『癒し』?」

「まあ、そういうことです。

『癒し』の属性というのは結構珍しいのですが、木乃香さんはどんなに魔法が暴発しようとも、治癒や回復の魔法しか発動しないのだと思いますよ。

アンディが『武装解除』ばかりなのと、一応は一緒です」

「そうなんやー、よかったー……」

 

木乃香さんが盛大にホッとしています。

いえ、この暴発理論も捏造なのですがね。

この理論をよく読めば分かると思いますが、実は結構辻褄が合っていないのです。

詠春さんの推測は、あくまで原作でのお話なのですから。

 

閑話休題。

 

「ここでおかしなことに気付くと思いますが、魔力を練ってから呪文を詠唱して、魔力を消費して魔法が発動する。

この説明ですと、魔力の暴走や魔法の暴発を説明することができません。

すべて意識的に行っていることになりますからね。

夕映さんの疑問にも学者は答えを持っていると思いますが、私は違う理論でそれを説明します。

私が考える魔法の工程はやはり3つ。

1.イメージを固める。

2.手続きを行う。

3.魔力の消費量を決める」

 

私は話しました。

 

「さっきと全然違うアルネ」

「そうですね。こちらは魔力が充満している状況なら、魔法が勝手に発動する状況もありうると受け取れるです」

「まさしくその通りです」

 

夕映さんの言葉に私は頷きます。

 

「魔力量の多い人は、それだけで魔力が充満している場所にいるのと同じ状況になっています。

ですので、他の人より魔法が暴発しやすく、また逆に、魔力が充満している場所では、一般人でも魔法が暴発する可能性が高くなるのです。

魔力が内にあろうが外にあろうが、大した違いはないということですね」

「こいつぁ確かに面白い理論ですぜ。

オレっちも幾つかオコジョ魔法が使えるんだが、魔力の密度で発動のしやすさが違うってのは確かにそうでさぁ」

 

カモさんが追従します。

実のない追従ですが。

 

「この理論では、魔法はほぼ『イメージ』と『手続き』で発動します。

初心者の方は、『魔力の消費量』を考える必要はありません」

「『イメージ』は分かるですが、『手続き』というのはどういうことですか?」

 

綾瀬夕映(おでこ)さんが尋ねました。

 

「『手続き』の代表的なものは、呪文詠唱なのです。

呪文詠唱をすれば、『手続き』は意識せずにこなすことができます。

他にも古来多くの人が手探りで探し当てた『手続き』がありますから、それらを参考にしてみるのもいいでしょう」

「あ、それならできるかもー」

 

初心者に簡単そうに思わせるのが、この理論の最大の利点(・・・・・)です。

 

実は、単に魔力を練ったりという言葉を置き換えただけですからね。

専門家に言わせれば穴だらけの、完全に初心者向けの理論なのです。

まあ、要するに魔法学校などでの教え方が玄人向けだという、それだけのお話なのですけれども。

 

以上が作者の『ネギま!』世界の魔法についての独自解釈となります。

こんなのにほぼ話の半分割くとか、何考えてんだって話ですよね。

しかも穴だらけとか。

いっぺん死んだ方がいいかもしれませんね。

そうは思いませんか?

 

 

 

座学の後は、修業場で体を動かしましょう。

まずは森林エリアです。

 

「ではよろしく頼むでござる」

「はい、では行きますよー。

“風精召喚、『妖怪の山のブン屋、easy』”」

 

私は長瀬さんの要望で、現在のところ最優のAIを持っている烏天狗少女の形をした上位精霊を召喚しました。

どうやら、陰陽師用の紙型を(コア)に使用すると、術者の肉体への負担が大きくなるようなので、紙型は使っていません。

また後で学園長(ぬらりひょん)が専用のお札を手に入れてくれるそうなので、それまで待ちです。

 

それにしても、近衛学園長って、日本陰陽術にも西洋魔法にも精通しているのですね。

原作にもそんな描写はありませんし、はじめて知りました。

 

「さすが楓だ。あのスピードを相手にまだまだ余裕が見える」

 

傍で見ていた刹那さん(♂)が感心しています。

(♂)と書くと卑猥な感じがしますので、刹那・F・セイエイでも構いませんかね?

性格は違えど顔がそっくりですし。

 

ちなみに、どの辺がeasyかと言いますと、妖怪軍団が相手の時は刃物並の切れ味と強度があった葉団扇(うちわ)が、同じサイズのハリセンに置き換わっているところです。

魔力充填(チャージ)はしていませんから、速度はそこまで凶悪でもありません。

 

長瀬さんも、その動きを見切って素手で受け流しています。

余裕そうな顔ですね。

 

「では長瀬さん、行きますよー。

魔力チャージ1回目です。“『雷の暴風』”」

 

私がやや外れた方向に雷の竜巻を放ちますと、『烏天狗少女』はそれに反応して、魔力チャージを受けるためにわざと当たりに行きました。

そしてスピードアップです。

 

さすがに長瀬さんも牽制を入れ始めましたね。

相手の動きを制限するための攻撃です。

 

「今のわざと当たりに行ったのも、AIですか?」

「はい」

「すごく便利ですね……」

「あの『烏天狗』には、現時点で詰め込めるだけ詰め込みましたからね。

それでも、術者(わたし)が使った魔法しか吸収できないのですけれど」

「いえ、十分だと思いますよ。

魔力チャージによって、どんどんスピードアップしていくわけですから、いずれは神鳴流剣士でも対応が難しくなると思いますし」

「残念ですが、今のところ『雷の暴風』3発分しかチャージができないのです。

(コア)がなければ効率もガタ落ちしますし」

「あ、そうなんですか」

「やっているな」

 

あ、エヴァさんが森林エリアへ来ました。

 

「アンディの稽古はもう終わったのですか?」

「接近戦でも素人に毛が生えた程度だ。

あれを使い物にするには、少し時間がかかるぞ」

「仕方ないでしょう。アンディ先生はまだ10歳の子供ですし」

「仕方がないで済ませていては、夏までに間に合わん。

ネギの立場は詠春からも聞いただろう?

今の戦力ではネギを生贄に捧げに行くようなものだ」

「それは……確かにそうかもしれません……」

 

刹那さんは真面目ゆえに口論には向いていませんね。

 

「それにネギは『別荘』での修行で、たった4ヶ月で(コア)憑き精霊使役という、一つの技法をものにして見せたぞ。

それに匹敵する才能の持ち主なら、やれんということはない」

「その(コア)に使うものについて、学園長からダメ出しが入りましたけどね」

「私も術者の肉体への負担については考えてなかった。不死身だからな」

 

さりげに自慢を入れやがりました。

 

「魔法世界へ行くには、私もまだまだ修行が足りません。

精霊使役なしでもそこそこできるようにはなりたいですね」

 

これは単なる私の願望です。

その程度で済めばいいという――。

 

 

 

 




本日の成果

修行編開始!
独自解釈の初心者用基礎魔法理論を披露。
近衛近衛右門経由で核となるものを入手予定。

以上。

つづく



多分これが一番わかりやすいと思います。
ナンテネ。
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