【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】   作:ひろっさん

42 / 129
6/29 くらいに投稿されてるといい感じ。

モロヘイヤって、育つと滅茶苦茶水を吸うそうです。


041 お化け屋敷の準備

「ふむふむ、人形を動かすことは可能でも、意図したようには動かない、と……」

『は、はぁ……』

 

私は相坂さよ(スーパーステルス)さんにご協力いただき、色々と実験を行っていました。

 

ちなみにここは『別荘』です。

地縛霊のさよさんをどうやってここへ連れてきたのかと言いますと。

魔法的な処置を施しました。

近衛学園長(ぬらりひょん)の陰陽術ですけどね。

 

3-Aの教室の霊的な要素をお札にまとめたとか。

つまり、お札の周囲なら自由に動き回ることができるのです。

元々1キロ程度の範囲なら動くことができたようですけど。

 

「ポルダーガイストの判定になっちゃってる感じなのですね」

「それにしても……ネギちゃんって動じないわねー」

 

幽霊騒動以降、なぜか相坂さんが見えるようになった朝倉さんが呟きます。

 

「クラスの名簿を見て、おかしいと思わなかったアンディがアホなのです。

何かいるとは、とっくに気付いていましたよ」

『えー、そうだったんですかー?』

「学園長にも確認しましたし、悪いモノではないそうでしたので、放置していました」

「そのおかげで今回の騒動になっちゃったわけだね……」

 

朝倉和美(ジャーナリスト)さんは肩を竦めました。

 

『あ、そういえば、よくあんな大勢集めましたね。

そのおかげで私、逃げられなくなっちゃったんですよー』

「大勢?」

 

朝倉さんは首を傾げます。

 

「クラスのみんなの思念的なものが、さよちゃんを捕まえてたって話?」

『いえいえ、窓の外とか廊下の隅っことか、階段の方にもいたりして、刹那君は追いかけてくるし、行く先々で待ち構えられてるしで……』

「待ち構えて?ちょっと待って、そんなの私は知らないわよ?」

「私が精霊を配置しておいたのです」

 

慌てる朝倉(パパラッチ)さんに、私は言いました。

私が高みの見物を決め込んでいると、いつから錯覚していたのですか?

 

「万が一、刹那さんの罠を抜けられてしまう可能性がありましたので、上位精霊を16体、私の最大召喚数ギリギリまで配置しておいたのです」

「えぇーっ!?」『えーっ!?』

 

相坂さんも、驚きの声を上げます。

 

「一度、捕まえようと試みたことはあったのですよ。

その時も16体の物量で挑みましたが、歯牙にもかけられませんでした」

「いや、だって『烏天狗』とか、相当強いのいるじゃん!?」

「『烏天狗』などの攻撃用の上位精霊は、彼女(さよさん)を認識できないのです。

最大近い感知強化の魔法を付与すると、他のパラメータがガタ落ちしますから、逃げに回ったさよさんに追いつくことも難しい有様でした」

 

そのために、『ソロモンの小さな鍵(レメゲトン・コピー)』を魔改造したのですが、結局大した違いが出ず……。

まあ、そういうことなのです。

 

そういう意味で刹那さんの協力(・・・・・・・)は大きかったのですよ。

 

『えーっ、あの時の(ラップ)音って、ネギさんのだったんですかー!?

足音がいっぱいで、私、怖くなって逃げちゃいましたよー!』

「珍しく正攻法で攻めようとした結果がこれなのですよー……」

 

私は肩を落として落ち込みました。

 

原作改変のこともありますので、とりあえず捕獲してからと思っていたのが間違いでした。

(セント)エルモの火』や『本国』から送りつけられた悪魔召喚円のことやらのおかげで、私も必要以上にピリピリしていたようです。

こんなことなら、最初から普通に声をかけておけばよかった……。

 

大失敗です。

 

ちなみに。

お化け屋敷のために、相坂さんに協力してもらうために、今は色々と実験していたのでした。

一応、アンディからの依頼なのです。

 

気を取り直しまして。

 

「ポルダーガイストと部分憑依はちょっと危ないですけど、窓に落書き(クイックシルバー)と可視化は組み込めそうですね」

「可愛い子とはいえ、モノホンだからねー」

『が、頑張ります!』

 

こうして、当社比1.5倍恐いお化け屋敷が完成するのでした。

 

ポルダーガイストは怪我をする危険性があり、部分憑依は霊障(トラウマ)を作ってしまう危険があるため、没とさせていただきます。

部分憑依というのは、幽霊に手を握られたりする時に発生する、寒気とも痛みともつかない、恐怖心を煽る感触のことです。

他に表現が思いつかなかったので、便宜的にそう名付けました。

後に出番はありませんけれども。

 

 

 

えー、次の話は茶々丸さんを葉加瀬さんが点検するお話です。

が。

その次の明日菜さんとアンディのデートと共にカットさせていただきます。

私、現場にいませんでしたし。

 

と、いうわけで麻帆良祭前日です。

私はこの1週間、ずっと『超包子(チャオパオズ)』とクラスの出し物の手伝い、そして皆の修行に付き合っていました。

『童話の地』や『別荘』で休憩できるとはいえ、若い身体でなければダウンしていたであろう忙しさです。

 

 

 

学園長(ようかいジジイ)に呼び出されましたりまするは、世界樹広場。

原作にもありました、学園祭中の任務です。

今一度整理しますと、世界樹近辺とそこを中心とした6箇所の広場では、学園祭の最中、恋愛関連の願い事が叶ってしまうのです。

 

通称『世界樹』、正式名称『神木・蟠桃(ばんとう)』は、膨大な魔力を蓄えた魔法の木でもあり、22年に一度、『大発光』という現象と共に周囲の魔力の密度を飽和状態にするのです。

本来は来年の予定だったのですが、異常気象の影響で1年早まったのは原作通りです。

 

以前に説明した、私の初心者向け基礎魔法理論によりますと。

『イメージ』『手続き』『消費魔力の決定』の内、『イメージ』と『消費魔力の決定』が省かれた状態だと考えて下さい。

つまり、『手続き』――告白行為だけで、魔法が暴発するのです。

この時暴発する魔法が、なぜか洗脳魔法で固定されるのですよ。

 

元々、洗脳魔法というのはそれを目的に発達しましたから、古来から伝わる『手続き』も山ほどあります。

ぶっちゃけ、告白や恋愛に関するお願い事は、大抵は半端にでも『手続き』として成立すると考えて下さい。

 

ただ、普通はそんなことはないのですよ。

魔法使いでも、『好きです』だけで洗脳魔法を発動させることはできません。

しかし、魔力の過剰充満状態という環境が、一般的な前提をすべて覆して、呪い級の洗脳魔法の暴発を引き起こしてしまうのです。

 

実に面倒臭いお話ですね。

 

「学園長先生」

 

私は白髪爺さん(ぬらりひょん)に声をかけます。

 

「ホ?」

「私、危険地帯に入りたくありません」

「なぜじゃ?」

「準備期間中、『超包子(チャオパオズ)』を手伝っていたのですが、なぜか私だけ謎の大人気なのです。

冗談だと思いますが、『結婚してくれー』とか、それはもうたくさんの人に叫ばれました」

 

さとりーん、おれだー、けっこんしてくれー!

――的な。

 

「そういう冗談でも危険なのでしたら、私は告白危険地帯に入った途端に……なんてこともあるかもしれません」

「ああ、確かに……」

 

一緒にいた若いイケメン、瀬流彦先生も同意してくれます。

超包子(チャオパオズ)』の常連さんですから、私の意味不明な人気ぶりも知っているのでしょう。

 

「む……本当かね?」

 

これは色黒肌に白スーツ、ガンドルフィーニ先生。

 

「『超包子(チャオパオズ)』の新人が可愛いって噂が広がって、もう相当、人が集まってますよ。

毒のある客あしらいが堪らないってリピーターも結構いるみたいです」

 

瀬流彦先生が話しました。

 

「あんな不特定多数のお嫁さんになりたくはありません」

 

女性が結構いるのが救いですが、男性だけの場合、アヘ顔ダブルピースな展開になってもおかしくありません。

 

「さすがに発動すればこちらで解くわい」

 

学園長が言いますが、私が全力で抵抗した場合、下手をすると世界がひっくり返るのです。

それを言うわけにはいかないのですけどね。

まったく、困ったものです。

 

ちなみに、たまに手伝ってくれるアンディも、お姉さん達には人気があります。

こちらは恋愛感情ではなく、可愛いペットみたいな感覚でしょうね。

 

「じゃあ、ネギちゃんにはパトロール中は顔を隠すなりしてもらうということで……」

「その辺が妥当ですか」

「後で解けるとはいえ、対策も打たずに放置しておくというわけにもいかんからのう」

 

先生方が話し合い、私は仮面なりきぐるみなりで姿を隠してパトロールすることになりました。

 

ま、妥当なところでしょう。

あの意味不明な人気ぶりは、私としても想定外でしたからね。

 

 

 

ここで、原作ではステルス偵察機を飛ばしていたせいで、超さんが追われるのですが……。

すみません、それは起こりません。

なぜならば。

私が今着ているこの制服に、各種センサーが仕込まれているからです。

 

先月の、『桜通りの吸血鬼事件』の際に、大停電の襲撃に合わせて魔法先生達のデータを取るのに使用した、データ収集用の制服なのです。

見た目、普通の制服とまったく変わりありませんので、バレっこねえのです。

 

 

 

私はアンディと刹那さん、それに小太郎君と一緒に、前日ということで賑わう麻帆良学園祭のパトロールを行います。

 

ちなみにクラスの皆は徹夜ダウン中です。

出し物のお化け屋敷、相坂(ゆうれい)さんも演出として組み込むことになりましたので、その分の手直しもあって、皆が徹夜で頑張りました。

その甲斐あって前日には完成したのですが、リハーサル前にクラスメイトの大半が寝落ち(ダウン)してしまい、現在教室は死屍累々なのです。

 

私達は『別荘』や魔法を活用していましたから、大丈夫なのですけどね。

特に私は回復魔法もいけますし。

 

「やはり、前日でもちらほら告白があるようですね」

 

私は呟きます。

今はきぐるみ状態です。

当日は貸衣装屋を予定しているクラスから、瀬流彦先生が借りてきてくれました。

なぜか某黄色い電気鼠なのです。

 

告白行為を防ぐ方は、アンディと小太郎君が頑張ってくれました。

私は危険地帯にお札を配置していきます。

 

「それは?」

 

刹那・F・セイエイさんが聞きます。

 

「前日の段階でしたら、魔法を無効化する結界が通じるかと思いまして」

「ま、魔法無効化ですか?」

「明日菜さんの抜け毛を確保していましたから、それをお札に縫い込んであります。

さすがに明日菜さん本人ほど強力な魔法無効化は無理です。

魔法使いの魔法を阻害することはできないでしょう。

それに、明日は無理ですね。

これ以上魔力の密度が上がりますと、明日菜さん本人に接続する以外に無効化する方法がなくなります。

今日限定の気休めですよ」

「はー……よく考えますねぇ」

 

感心されているところ大変申し訳ないのですが、嘘です。

このお(フダ)は、魔法無効化とは何の関係もありません。

最終日、機械で制御された鬼神を誘導するための、ただのマーキングです。

 

明日菜さんや木乃香さんの抜け毛を確保しているというのは本当ですけどね。

ルームメイトの特権です。

素材としては結構いいものですので、また別のことに使わせていただきますよ。

 

この日は、こうやって刹那さんを誤魔化しつつ、最終日のための下準備をして終わりました。

 

 

 

 




本日の成果

麻帆良学園祭準備中!
謎の大人気状態への対応について申請。
鬼神誘導のためのマーキング完了。

以上。

つづく



大量に召喚された上位精霊ですが、実は戦闘用でなければこのくらいの数までいけますということです。
戦闘用にフルチューンしたモデルである『烏天狗』なら、現時点では3体程度が限度です。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。